その者の前に、哀しみはない。
問題。
今回の英霊召喚で呼ばれたのは誰でしょう。
容姿の描写があるので、考えてみてください。
ヒント→大人も子供も知っているアニメキャラです
―――――――――――――――――――
「なんでさ……」
周りの全てが燃えるなかで、少年と少女は目の前の人物に対しての反応を決めかねていた。
◆
人理継続保障機関カルデア。
魔術と科学の両面から世界を観測し、人類の絶滅を防ぐために設立された特務機関。
前触れもなく、近未来観測レンズ・シバによって証明されてしまった人類絶滅を避けるため、過去に現れた観測できない領域《特異点》へ行くための儀式が行われた。
しかし、儀式中に突然の爆発。
原因不明の爆発に巻き込まれた少女を救おうとした少年は、儀式の正常作動によって過去へレイシフトしてしまった。
燃え盛る瓦礫や建物、赤黒く染まる空、徘徊する骸骨。
そして、目の前にいる、死を待つばかりだったはずの少女。
どうやら彼女は、カルデアの召喚していたサーヴァントと融合して、死を免れたらしい。
その後、所長との再会。
そして、命懸けの戦闘。
青色の魔術師の助成によって事なきを得た彼らは、この特異点の中心とも言える敵の元へと。
だが、その前に―――。
「味方をもう一人増やそうぜ」
「もう一人というと、誰を?
ここに来るまでに、セイバー以外のサーヴァントは倒したはずでしょう。
それとも、キャスターである貴方以外に、私達に味方をするような人に心当たりでもあるのかしら」
杖を持ち、フードのように衣装を被った青年――キャスターの発言に対して、銀髪の美女――オルガマリーが呆れたようにため息を吐いた。
事実、この汚染された街に人が生きているとは思えず、聖杯戦争の参加者たるサーヴァントたちは、敵として立ちはだかった。
今この時、この特異点で生きているのは、自分たち以外にはいないと確信しているオルガマリーは、神代の魔術師でも冗談を言うのかと感心してしまう。
「いやいや。ここに呼ぶことはできなくても、この場に
この冬木で行われていた儀式がなんだったのか。
まさか知らないわけないよな?」
「………。まさか、そんなのできるわけ……」
知らないわけがない。カルデアの開発した守護英霊召喚システム・フェイトは、まさに冬木の聖杯戦争における召喚システムを参考にしたのだから。
だが、できるはずがない。
カルデアの召喚システムでは触媒はいらないが、今現在、そのカルデアからのバックアップが途切れている。
そして、もしも冬木の聖杯戦争と同様に召喚するにしても、召喚するための魔術陣がない。
このような状況で、いったいどうやって英霊を召喚しようというのか。
「ほれ、こいつを使え」
三角錐を二つ重ねたような結晶が四つ。
七色に輝くそれを、少年の足元に投げる。
「そいつを使えば、多分召喚できると思うぜ。
そんでもって……」
ガリガリと音をたてながら、地面に図形を描く。
もちろん、魔力によって描いた線が消えないようにしながら。
「もとは魔術師でないとはいえ、これでもキャスターだからな。
いくらルーン魔術師とはいえ、一回見た召喚陣を描くぐらいならできるんだよ。
あとは、まぁその石があればなんとかなるだろ。
幸い、ここは霊脈の真上だからな」
すごくアバウトだ……。
少女――マシュ・キリエライトは思わず笑ってしまった。
というか、正規のサーヴァントがこんなにテキトーで良いのだろうか。
などと考えている間にも、キャスターはゴリゴリと手を止めない。そして――。
「よし、完成だ。おいボウズ、ちょっとこっち来てやってみろ」
そんな、軽く友達に薦めるみたいに言われても……。
いや、行くけども。
足元の結晶を拾い上げ、出来立ての召喚陣の中へ。
そして、それと入れ違いでキャスターが陣の外へ出る。
すると、その時点で召喚陣が薄く光り始める。
「嘘でしょう!?」
「よし、成功だぜ」
キャスターなめんなってんだ。貴方、本職じゃないでしょうに。このくらいやらなきゃ、師匠が怖いんだよ。
そんな掛け合いを尻目に、儀式は進む。
結晶が弾け、中から光が飛び出す。
それは召喚陣の周りを高速で回転しはじめ、一つの輪になった。
さらに回転が早くなり、輪が二つ三つと増える。
少年の前にスパークが走り、徐々に一纏めになり、そして――。
「うわっ!」
「先輩!?」
爆発。
それなりに衝撃が強かったようで、少年は召喚陣の外へ弾き出された。
すかさずマシュが抱え起こすが、少年は目の前から目を離さない。
「悪いなボウズ。失敗しちまったか…」
「ふん。だからできるわけないと言ったのに」
頭を掻きながら謝るキャスターと、ほらみたことかと鼻を鳴らすオルガマリーも近くに寄ってきて、ケガの確認をする。
これから最終決戦だ。こんなことをしておいてなんだが、ケガをされたら困る。
だが、二人に話しかけられても、少年の視線は砂煙の立ち上る召喚陣から離れない。
そして少年は、ニヤリと笑った。
「いいえ。成功ですよ」
言うが早いか、砂煙が内側から吹き飛ぶ。
「……………」
現れたのは、青年だった。
ツンツンと上向きの黒髪、丹精な顔立ち、すらりと伸びた手足。
一般的な英霊のような鎧やローブなどではない、近代的なデザインのヒーロースーツ。
赤いブーツに青いスーツ。急所回りは緑のプロテクターで保護されている。
ヘルメットのようなデザインの兜は、小脇に抱えられていた。
そして、目を開き――――。
「サーヴァント・セイヴァー、参上!!
うわっ、美人のおねいさんがいる!!」
―――――――――――――――――――
・少年
言わずと知れたグダオ。名前はまだない。
・マシュ
後輩。かわいい。
・オルガマリー
カルデアの所長。たぶん、このセイヴァーの一番の被害者になる(予定)。
・キャスター
いったい何ニキなんだ……。ご都合主義その1。
お読みいただき!ありがとうございます。
さて、前書きとして問題を出していましたが、分かりましたよね?特に最後の一言で(笑)
わからなかった方。ここから下にネタバレ設定が書かれています。
どうせ単発ネタなので、思い浮かんだこと全部書いていきます!
◆◆
クラス名/セイヴァー(救世主)
真名/野原しんのすけ(20)
ステータス
筋力D
敏捷C
耐久C-
魔力―
幸運A++
宝具C+
スキル一覧
対英雄C 相手の英霊のステータス低下
カリスマC+ 軍勢を指揮する天性の才能
対女性C 相手が女性の場合、自らのステータスが低下。
場合によってはステータスが上昇する。
宝具
・時を超えた友情/対人宝具
過去、現在、未来において友情を育んだ相手を召喚する。
その相手との思い出深い品も一緒に現れる。
・大好きな英雄に/対人宝具
憧れ、そして夢を叶えた証。その英雄の技、身体能力を自身に上書きする。
・そして笑顔で/対界宝具
(黒く塗りつぶされている)
説明
若干五歳のころから、さまざまな事件に巻き込まれる。
過去や未来に飛び、その度に笑顔で帰る幼稚園児。
成人するまでも事件に巻き込まれ続け、ついに救世主扱いされるまでになった。
それでいいのか、世界。
◆◆
〇〇
設定 宝具・そして笑顔で/対界宝具
周辺一体を、ギャグ時空に飲み込む。
宝具をブッパされてもアフロで生還したり、バカみたいな方法で決着が付くようになる。
というわけでした。
超時空!嵐を呼ぶオラの花嫁を見ていて、無性に書きたくなったので投下。
きっとこのセイヴァーは、オバカパワーでオルガマリー所長を助けたりしてくれると思います。
一応、20歳設定なので、ケツだけ星人とぞうさん(マンモス)は魔術協会に封印指定されました。