17号は戦艦霧島に憑依するようですよ? 作:榛猫(筆休め中)
今回は残酷な描写が沢山入っております……
sideナレーション
横須賀鎮守府のある一室。そこに所属する者は誰一人として近づこうとはしない気味の悪い部屋がある。
そこにある男が台の上に寝かされている。
見ればその男は白い海軍の物らしき軍服を身に纏っており、海軍関係者だと言うことがわかる。
男は意識がないのか、動く気配がない。
代わりに呼吸するように肺が上下しているので死んではいないようだ。
そうして眠っていた男だったが、少ししてようやく目を覚ました。
どうやら寝心地の悪さに違和感を覚えて目を覚ましたらしい……。
「………?」
寝惚けたように辺りを見回して身体を起こそうとするが、動けないのか中々起き上がれない。
怪訝に思った男が自身の身体を見ると、男の手足は台にしっかりと固定され、身体もキツく縛りあげられている。
「な…なんだ…!?いったいどういうことだ…!?」
何がなんだか分からない……。
なぜ自分が縛られているのか……
「お、おい!誰か!誰かいないのか!!返事をしろ!!」
狂ったように喚き散らす。
しかし部屋には男一人のみで他には誰も見当たらない。
「こんな事をしたやつは誰だ!すぐにこの拘束を解け!!」
半ば自棄気味になって叫び散らす男、そこにある人影が部屋に入ってくる。
その人影は男の状況を見て、人影は呆れたように口を開く。
「なんだ、やっと目を覚ましたのか…」
その声は女性のものでありながら、どこか男を思わせる口調で曖昧さを感じさせられる。
男もその人影に気付いて喚く。
「な、何者だ!まさか貴様か!こんなことをしたのは!!」
男の叫びに、人影は特に悪びれる様子もなく話す。
「あぁ、そうだが?それがどうした」
その様子に男は顔を赤くして怒鳴る。
「やはり貴様か!こんなことをして!私が誰だか分かってやっているのか!」
凄んで見せるも、縛りつけられている状態では滑稽にしか映らない。
「あぁ、横須賀鎮守府の司令長官さまだろう?」
『それがどうした』と特に気にした風もなく言う人影。
「なっ…貴様正気か!?軍を敵に回して無事でいられると思っているのか!?」
「軍?そっちこそ舐めてるんじゃないか?オレが人間共が集まっただけの奴等になんか負けると思うのか?」
その人影の言葉に男は戦慄する。
まるで人をヒトとも見ていない…こんな奴がこの世に存在していたのか……。
そして男はふと気がつく。人影の近くには鋸や鉈など、物騒な物ばかりが置いてあり、人影が何にするかとそれらを選別していることを……
「よし、まずはアレを試してみるか…ん?あぁ、そうだな、その前に…」
まるで誰かと会話をしているようなことを呟き、人影が思い出したように男の方を見て問い掛ける。
「始める前に一応聞いておくか。お前は艦娘をどう思っている?」
「フンッ…こんなことをされて答える訳が(メリィッ)ギャッッ!!」
男が最後まで言い切ることなく言葉は止まる。
否、止めさせられたのだ。
他ならぬその人影によって……。
人影が何をしたのか、簡単なことだ。
男の爪を一枚剥ぎ取ったのだ。
「ギャアァッ…わ、私の爪がぁ…ッ!!」
痛みに悶え、絶叫をあげる男。だが人影は対して気にした風もなく。
「答えないならこうするだけだ、拒否権なんかあると思うか?」
「ぐっ…ハァッ…ハアッ…こ、こんなことをして…ただでっギャッッッ!!」
余計なことを言い掛けた男に人影がまた一枚爪を剥ぎ取る。
「お前はオレの質問にだけ答えていればいいんだ」
そこまでされたら最早従うしかない……。
男は最早顔を青くして頷くことしか出来ないのだった……。