17号は戦艦霧島に憑依するようですよ?   作:榛猫(筆休め中)

19 / 19
もう...限界だ...

side KRISIMA

 

 

「お待たせしました!! 霧島さん!!」

 

その声にふと顔を上げると、そこには先程帰っていったイオナと、私そっくりの艦娘、霧島がいた。

 

 

「あなたがイオナさんの言っていた霧島さんですね、よろしくお願いしますね」

 

 

「えぇ、よろしくお願いします。それと、ありがとうございますイオナさん」

 

霧島に挨拶を返しつつ、イオナに礼を言う。

 

 

「それで、霧島さん、私を呼んだ理由というのは......」

 

 

「えぇ、少し...私と入れ替わって欲しいのです。あなた達の...いえ、この鎮守府のために......」

 

 

「っ...分かりました。その要件、引き受けましょう」

 

どうやら分かってくれたみたいだね、話が早くて助かるよ

 

 

「ありがとうございます。その前に、詳しい話を聞かせてもらってもよろしいですか? ここの屑がどのような悪事に手を染めているのか......」

 

 

「はい...。お話します...」

 

そうして霧島が重い口を開き、話してくれたのはイオナから聞いたものと大半は同じだった。

 

ただ一つ違ったことは、余りに生意気な艦娘には従わせるために姉妹を人質に取り、監禁しているという話だった。

 

姉妹艦の娘達も隙を見ては行方を探しているようだが、見つかるどころか、手がかり一つ見つかってないらしい。

 

 

「なるほど、話してくださってありがとうございます。後は私に任せてください」

 

 

「どうかお願いします...。姉妹を...同僚達をお助けください......」

 

......予想以上に屑だったみたいだね

 

『えぇ、良くそこまでのことができるものです。それでも気丈に振る舞い続けるここの人達に感服するばかりです...』

 

確かに、そこまでされても周りのために暗くすることなく明るく努めようとするのはキツいもんだ、こりゃ早く行ってやらないとね

 

そうして私達はその足を早め鎮守府の中へと入っていった。

 

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 

 

「ふぅ、ただいま戻りました」

 

 

「霧島!! 戻ったデスネー!! 急に出ていったからどうしたかと思ったヨ!!」

 

此奴は...ここ(佐世保)の金剛か、艦娘達には事情を説明しておかないとな

 

 

「すみません、金剛お姉様。私なら大丈夫です。それと、お姉様達に知っておいて欲しいことが...」

 

 

「Why? どうしたんデス?」

 

 

「私は、訳あって此方の霧島さんと入れ替わっている他鎮守府の霧島です。この鎮守府の内情を知り、乗り込みにきました。今あなたの妹さんはイオナさんと一緒に、私と入れ替わりで外にいます。多分、敵に補足されないように隠れているはずです」

 

 

「!! そうだったデスネー、なら私はこのことをみんなに知らせるヨ!!」

 

ここの艦娘達は話が早い奴ばかりで助かるね、これならこちらも動きやすいってものさ

 

 

「お願いします。あまり大きく騒ぎすぎないよう、静かにお願いします。提督に嗅ぎつけられると少々面倒なので」

 

 

「No problem!! 私に任せるネー!!」

 

ホント...この姉艦にはどこでも助けられてばかりだな......。

 

 

「では、あとはお願いします。私は少しだけここの現状を見て回りつつ、提督のところに向かいます」

 

 

「OKネ!! 霧島、後は任せたヨ...お姉ちゃん、妹にこんなこと任せることしか出来ないなんて情けないネー...」

 

本当に申し訳なく思ってるんだろう、金剛の顔がズン...と暗くなる

 

 

「気にしなきでください金剛お姉様、私は...いえ、私たちはお姉様たちが笑顔で幸せに生きていけることの方が嬉しいんですから」

 

 

「えっ...?」

 

それだけを告げ、私は歩き出すのだった

 

 

「霧島...今のはいったい......」

 

金剛に1つの疑問を残して......

 

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 

 

その後、ある程度鎮守府内を見て回って私たち現状を把握していた。

 

 

『皆さん元気そうに振舞ってはいますがその顔に疲れが見えます...。まともな休暇も睡眠も取れていないのでしょう』

 

そうみたいだね、着てる服もところどころ解れかけてる......。

 

食堂なんてほぼ閉鎖状態だった......

 

こりゃ、資源横領の線も見ておいた方が良さそうだ

 

『皆さんよくこれで明るく保たれています...もういつ限界が来てもおかしくない状況なのに』

 

こんなんでS評価を取れって方が酷さ、早いとこ消してやった方がいいだろうね

 

鎮守府内を歩く足を早め、私たちは提督がいるだろう部屋へと向かった。

 

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 

 

「ここだね、やたら扉が豪華だ」

 

脚に力を入れ、渾身の力で扉を蹴り壊す。

 

 

「なっ... 何事だぁ...!!」

 

中では驚愕の声を上げる一人の青年がいた。

 

 

「アンタが提督か、消しに来てやったよ」

 

 

「なに...? 戦艦霧島!! 貴様!! こんなことをしてタダで済むと... ドゴォッ ひっ...!?」

 

言い切る前に首スレスレに拳を突き出し背後の壁を破壊して見せてやる。

 

あぁ、限界だ...18号のフリしている余裕なんてない......

 

 

「余計な口を開くなよ? お前が話していいのは俺の質問に対する答えだけだ、もし答えないなら...」

 

ボギッ!!

 

青年の指一つに手をかけ真反対に折ってやる

 

「っ!! いぎゃあああぁぁぁぁッッ!?!?

 

折れた箇所から骨がその姿を覗かせ、血が夥しく飛び散る。

 

チッ...汚らしい......制服が汚れたぞ

 

「コイツは気に入ってるんだ、汚されるとムッとするぞ」

 

まぁいいか、後でここの霧島の服の替えを貰えばいい

 

 

「聞くぞ? ここの艦娘達の姉妹をどこに監禁してる?」

 

 

「ひぃっ...!! か、隠し部屋の中だ!! あ、暗号でしか開けられないようにして... ボギッ いぎゃぁっ!?

 

 

「お前は人質の姉妹艦に...何をしてた?」

 

 

「あ...あまり生意気だったから...陵じょ... ボギィッ いぎぃっ!!!?

 

此奴は日常的にやってそうだな......。

 

 

「なんで補給もせず、傷を負って戻ってきても出撃させた?」

 

 

「そ、それは...艦娘は我々人間の道g...ボギィッいぎッ!? ぎゃああぁぁあっ!!!?

 

こういう奴らは必ずそう言うな...そして煩い......。

 

 

「まともに補給もさせずに、溜め込んだ資源はどうした?」

 

 

「そ、それは... ボギッいぎゃッ!? う、売ったんだっ!! そういったものを取り扱う裏の奴らとっ!! 」

 

なるほど、此奴は自分の私福のためにアイツらの幸せを奪ったのか...

 

ボギィッ

 

 

っ!? いっぎゃああぁあアァアァァッッッ!!!!!!

 

「も...もうやめでぐれぇ...だすげで...ゆるじて...ぐれぇ...」

 

もはや痛みで息も絶え絶えといった様子だな、殺すのは確定だが、最後に聞いておかないとならないことがある。

 

 

「最後だ、これを答えたら解放してやる」

 

 

「っ!! な、なんでも聞いてくれッッ!! なんでも答えるっ!!」

 

 

「人質の部屋の暗号と場所を教えろ」

 

 

「わ、分かった!! 場所と暗証番号は...」

 

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 

 

「こ、これで全部だ...」

 

 

「なるほどな、もう隠してることはないだろうな? してるなら...」

 

残りの指に手を添えてやる。

 

 

「ひぃっ!? ぜんぶッッ!!全部だっ!!これで全部喋ったぞッッ!!」

 

......どう思う?中のヤツ

 

『...おそらく嘘は言っていないかと』

 

お前がそういうのならそうなのかもな......。

 

 

「分かった、ならここまでにしてやる」

 

 

「!! 助けてくれるのか!?」

 

 

「あぁ、解放してやるよ、その腐った性根ごとな!! はぁッ!!」

 

 

「なっ...話が違っ...!? うわぁぁぁぁぁぁぁっっ!!!!

 

エネルギー炉からパワーを練り上げ、気功波を奴目掛けて打ち放つ。

 

光が消え去った後には奴と、やつの背後の壁ごと綺麗に消し飛んだ後が残るだけであった

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。