アインハルトさんはちっちゃくないよ!   作:立花フミ

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『全5話 - 第5話』

この物語は、
『新暦75年のアインハルトさん!』 ~ 『新暦79年~現在のアインハルトさん!』
までの解説になります。

前回までの物語を読んでいない方は、先にそちらに目を通してから、こちらをお読みください。



新暦75年~現在のアインハルトさん解説!

 この話は『新暦75年のアインハルトさん!』~ 『新暦79年~現在のアインハルトさん!』の解説になるので、先にそちらをご覧になってからお読みくださいねー。

 

 

「――そんなわけでアインハルトさん、5日連続投稿最終日、お疲れ様でしたー」

 

「お疲れ様でした」

 

「それで早速なんですが、今回アインハルトさんの考えた〝設定〟には、どれくらいホントのことが含まれていたんですか?」

 

「……さあ?」

 

「もったいぶらないで、ほらほら、教えてくださいよ~」

 

「ちょ、ちょっと待ってください、くすぐるのはなしでぇぇ~!」

 

 

 

 恐れ入りますが、しばらくお待ちください。

 

 

 

「はぁ、はぁ……えっと、ですね、原作『ViVid』では、私の過去や家庭環境がほぼ描かれていないため、もし今回の設定の中に真実が含まれていたとしても、お話することはできないんです」

 

「ずっこい!」

 

「ずっこいと言われましても、設定を一緒に考えてくれたの、ヴィヴィオさんじゃないですか~!?」

 

「…………そうでした。

 と、まあ、そんなわけで、今回はアインハルトさんの過去設定が、

 

『どうしてこうなった!?』

 

 のかを、考察を交えながら解説していきたいと思います」

 

 

 

●美少女が転校してくるというお約束

 

 

 

「新暦75年。『JS事件』の年。アインハルトさんが8歳で、小学2年生のころですねー。で、これがそのころの、ロリアインハルトさんの写真です」

 

「っ!? どーしてそんなの持ってるんですかぁぁ!?」

 

「聖王特権です」

 

「えー」

 

「見た目、あんまり変わってないような気も――あー、ゴメンナサイ。断空拳はなしの方向でお願いします。オチ、まだなんで。

 とりあえず、のっけから、

 

『当時、St.ヒルデとは〝別〟の教会系魔法学校に通っていた私は――』

 

 とか、おいおいな展開ですけど、これに関してはいかがでしょうか?」

 

「これ、ヴィヴィオさんが、

 

『うちのアインハルトさんが、St.ヒルデに通っていたわけがない!』

 

 と、声高に主張したからじゃないですか」

 

 むぅ……。

 

「だってアインハルトさん、考えてもみてください……。

 もし、アインハルトさんが昔からSt.ヒルデに通っていたとしたら……そんな長い間、わたしの存在に気づかないはずないじゃないですかァァ!?」

 

「あー」

 

「しかも3年間、同じ初等科ですよ? ちょーすれ違ってますよ? いたるところで接近遭遇してますよぉぉ!?」

 

「学年が違ったから――という理由ではダメですか?」

 

「クラウス陛下のオリヴィエへの愛が、その程度だった――ということなら、それでもいいですけど」

 

「うっ……」

 

「ただ、他にも理由がありまして。これは、わたしはよく覚えていないんですが、どーも、わたしが入学したとき、自分で言うのもなんですが、聖王フィーバーみたいなのがあったようでして……」

 

「あー」

 

「一応、素性を隠してはいましたが、ほら、St.ヒルデって聖王教会関係者の子女も多いですし、そもそも先生だって司祭だったり、シスターだったりするじゃないですか。

 なので、わたしが入学するとき『あの聖王オリヴィエのクローンが入学する!』ということで、学院内で大きな話題になったらしいんです。

 地球でもよく、皇●関係者が入学すると『○○さまフィーバー』とか、ニュースになるじゃないですか」

 

「確かに……」

 

「外部にこそ漏れなくても、学内では公然の秘密だったわけで、いくら友達がいな……コホン。

 少なかったアインハルトさんでも、それだけ周囲が騒がしければ、わたしの存在に気づいたと思うんですが――どうでしょう?」

 

「そうですね……。

 私に友人が『いた or いない』は別として、ヴィヴィオさんのお好きな、美少女ゲームやライトノベルの主人公なら……」

 

「お話の都合上、仕方がないですけど。

 今回の場合はわたし――聖王オリヴィエのクローンが対象ですからね。

 ずっと捜していた相手の話題を、3年間スルーするのは、流石に無理があると思います。

 頭の上に眼鏡を乗せて『メガネ、メガネ……』よりも、遥かに無理があると思います。

 それに、もしわたしが、学校で自分と同じ虹彩異色のアインハルトさんを見かけてたら、即行で話しかけてますもん!」

 

「ううっ……そっちの方が説得力があります。

 ノーヴェさんと戦わなくても、いずれヴィヴィオさんから話しかけてきたような……」

 

「まあ、その場合も、どっちみち、なのはママが初めてフェイトママに会ったときのように、わたしがボコボコにされそうですけどねー。

 弱い王なら、この手でただ屠るまでぇ~」

 

「いや、そんなことはー……たぶん……。

 ですが、例えばですが……1年くらい前に転校してきたとしたら、どうでしょう?

 それなら、聖王フィーバーを知らなかったり、お互いの存在に気づかなかったりしても、説明がつくのでは?」

 

「そうですね……ただ、それだとちょっと厳しいかもな部分があるんですよ」

 

「えっと、なぜでしょう?」

 

「『ViVid 13巻』で、学院祭の出し物を決める話があったじゃないですか。

 そこで、アインハルトさんのクラスメイトが、

 

『あー、そっか!』

『すごい強いんだよね?』

 

 という台詞があるんですが……」

 

「何か問題でも……?」

 

「ふつーに読むと、

 

『あー、やっぱりアインハルトさん、インターミドルに出場するまで、クラスになじんでなかったんだあー(クラスに友達いなかったんだー)』

 

 みたいな感じになるんですが……」

 

「うぐぅ」

 

「よくよく考えたら、アインハルトさんって、うちのママみたいに、

 

『授業も真面目に全力全開!』

 

 みたいなタイプじゃないですか?」

 

「それはまあ、否定はしませんが……」

 

「だとしたら、どう考えても、体育や体育祭といった運動系イベントのとき、腕相撲みたいな感じで一波乱起こしていると思うんですよね。

 すっごい記録を叩き出したりして」

 

「けほけほ……」

 

「だから、もし1年もSt.ヒルデにいたら、色んな意味で有名になってると思うんです。

 

『何か、虹彩異色の凄いのが転校してきた!』

 

 みたいに。

 ひょっとしたら、学年を越えて、わたしの耳にも届いたかもしれません。たぶん、コロナが教えてくれたと思うし。

 ところが、クラスはもちろん、先生――シスターですら、インターミドルでテレビに映るまで、アインハルトさんのパワーに気づいていなかった。

 あの、格闘技ファンのユミナさんでさえ、です」

 

「それは……」

 

「さらに、『ViVid 1巻』、それも記念すべき第1話。わたしの4年生の始業式の日。

 ギンガさんが、チンクやノーヴェ、ナカジマ家のみんなに向かって、アインハルトさんの〝連続傷害事件〟について話しています」

 

「まだ事件ではー」

 

「そう――〝まだ〟事件ではない。

 ノーヴェたちが知らないほど、ほんの一部で話題に上がり始めたばかり。

 つまり、アインハルトさんが格闘技の実力者を襲撃し始めたのは、わたしの4年生の始業式。その少し前からなんです」

 

「そう、なりますね……」

 

「では、なぜこの時期、急に始めたのか?

 新暦78年の9月――『マリアージュ事件』でイクスの存在を知り、

 翌年、新暦79年の3月中旬~下旬――中等科入学に合わせてミッドに引っ越し。

 街頭試合を始めた(襲い始めた)。

 と考えれば、合点がいきます」

 

「おう……」

 

「以上のことから、アインハルトさんがSt.ヒルデに通うようになったのは、つい最近、新暦79年の春からである。

 というが、最も自然な形だと思うんですが……どうでしょう?」

 

「ご、ご想像におまかせします……」

 

「ちなみに、アインハルトさんが、元々、同じ教会系の学校に通っていた、ということにしたのも理由があります。

 ほら、St.ヒルデのあいさつって『ごきげんよう』じゃないですか?」

 

「え、問題があるんですか?」

 

「はい。普段は使わないというか、マリみてか、サイコロを振るときくらい。

 その辺りは、志摩子さんの方が詳しいとは思いますが……」

 

「そんな、いきなり中の人ネタを振られても困るんですけど」

 

「アインハルトさんも、銀杏とか拾ってそうですよね」

 

「まあ、否定はしませんが……」

 

「そんなわけで、春からSt.ヒルデに通い始めたにしては『ごきげんよう』など、学院の空気になじんでいるなと。

 つまり、元々同じ教会系の魔法学校に通っていた――と考えれば、辻褄が合うわけです。

 ついでに制服も同じだった――と仮定すれば、『ViVid LIFE』の〝衣替えで初等科の秋服を着てきたアインハルトさん!〟にも対応可。

 死角なしです!」

 

「ゆ、祐巳さんに相談しないと……」

 

「そーいえば、はやてさんもタヌキ顔でしたねー」

 

 

 

●思い……出した!

 

 

 

「次に、アインハルトさんが覇王の記憶に目覚めたシーンなわけですが……。

 ぐっ……右手に封印した覇王の力がぁぁ!?」

 

「いえ、そういうのはありませんでしたが……。

 生まれたときからクラウスの記憶があった――じゃ、マズかったんでしょうか?」

 

「生まれ変わり、とは違いますからねー。

 生まれたときからあったら『シャー●ンキング』のハオみたいになっちゃいますよ。

これは珍しく原作『ViVid 12巻』に記述がありまして――」

 

 

『物心ついた時から、私の中にはもう「彼」の記憶があった』

 

 

「あー、私がフルボッコされたときですか……」

 

「はい。わたしがフルボッコにした試合です。

 生涯忘れませんよー。

 ただ、この〝物心〟というのは、かなり曖昧な言葉でして、多くの辞書を引くと、

 

『世の中の物事や人の感情を、なんとなく理解する心』

 

 みたいな意味になります」

 

「一番古い〝記憶〟とは別――ということですね?」

 

「はい。勘違いしている人が多いみたいですけど……。ただ、アインハルトさん……。

 もしも『JS事件』のとき、すでにクラウス陛下の記憶があったとしたら、アインハルトさんはニュースを見て、どうしたと思いますか?」

 

「何を差し置いても駆けつけたと思います」

 

「ですよねー。どんなに未熟で、どんなに力不足だったとしても、あの戦場に参戦していたに違いないんです。

 たとえ間に合わなかったにせよ。

 それがない――あとづけで語られることもない――ということは、やはり『JS事件』以降の、どこかの時点で、覇王の記憶に目覚めたと考えるべきです」

 

「そう……かもしれません」

 

「もちろん、クラウス陛下の記憶が目覚めるチャンスはいくつかあったでしょうが、もし、一番可能性があるとすれば――」

 

「『JS事件』ですか?」

 

「はい。『StrikerS 22話』のニュース映像が流れるシーンで、〝聖王のゆりかご〟がしっかり映っていますからね。

 管理世界中に、臨時ニュースとして報道されたはずです。

 クラウス陛下が最も衝撃を受ける――記憶が目覚めるとしたら、やっぱり、この時を置いて他にないかなと。

 ついでに、ショックでしばらく眠っていた――とすれば、アインハルトさんが強引にでも戦場に駆けつけなかった理由にもなるかなと」

 

「そうですね……。そうしていただけると、クラウスも納得するかと思います」

 

 

 

●600年と1年前から愛してる

 

 

 

「アインハルトさんが聖王のクローン――わたしの存在に気づいた時期なんですが……」

 

「あの、St.ヒルデでは結構有名ということなら、別の聖王教会系の学校でも、それなりに話題になっていたと思うのですが?」

 

「そこはー、ほら『アインハルトさん友達いなかった説』は、ほぼ定説ですから、いいんですが」

 

「あう」

 

「1巻のノーヴェとの会話から、アインハルトさんは〝わたしがSt.ヒルデに通っている〟ことすら知らなかったですしね」

 

 

「友達いなくてすみませんでしたぁぁ!」

 

 

「とにかく、ゆりかごが起動したのは事実。当然、調べようとする。

 もし、アインハルトさんのバックに、覇王家の諜報機関とかがついていたとしたら、わたしやイクスの所在なんて、わざわざノーヴェに訊く必要はなかった。

 つまり、アインハルトさんの背後に、巨大な組織はない。あくまで単独で動いていた――ということがわかるわけです」

 

「はい。フーカが現れるまで、覇王流には門弟もいませんでしたから」

 

「では、アインハルトさんはいつわたしの存在を知ったのでしょう?

 クラウス陛下の記憶がある以上、かなり早い段階だったのではないか?

 その割に、わたしがSt.ヒルデに通っていることすら突き止められなかった。

 となると……最近、改めて生存を知ったのではないか?

 と、結論づけたわけです」

 

「偶然、どこかで知った可能性もあるのでは?

『ViVid 14巻』のルーフェン編でもお話しましたが、私も、昔からベルカに関してだけは興味がありましたから」

 

「そうなんですけど、それだとドラマチック――運命的な出会いにならないじゃないですか~」

 

「えー」

 

「どちらにせよ、『ViVid』開始の半年前――『StrikerS サウンドステージX』――『マリアージュ事件』のとき、聖王&冥王両者の存在に気づいたと考えた方が、自然だと思うんですよね。襲撃を始めた時期とも一致しますし」

 

 

 

●アインハルト DAYS

 

 

 

「新暦76~77年。アインハルトさんが、3~4年生。9~10歳のころの話ですねー」

 

「懐かしい……というより、何だか修行ばかりしていた気がします」

 

「えっと、ここに登場した〝ハチミツ熊〟。気づいた人も多いと思いますが、漫画版『DOG DAYS』に登場した〝ハチェスター黒熊〟です」

 

「なぜ?」

 

「修行相手は誰でもよかったんですが、ほら、アインハルトさん『ViVid 2巻』で、

 

『少しうらやましいです。私はずっと独学(ひとり)でしたから』

 

 って、萌え死にそうな台詞を呟いたじゃないですか」

 

「萌え死に……」

 

「だから、誰か(人間)と一緒に修行したことなかったんだろうなって」

 

「なるほど。それで動物相手ですか……。イタチですよ~」

 

「あー、落ちこまないでください。一応、他にも理由がありましてですね。

 17巻や20巻で戦ったエーデルガルト選手。

 

『故郷じゃいろんな獣と戦った』

 

 って、リオんちの猫が凶暴化したようなのと、子供のころからいつも戦ってたような人が、アインハルトさんから獣を感じたじゃないですか?」

 

「ええ、そんなこともありましたね」

 

「パワーや精神面が主だとしても、まったく野生の獣と戦ったことがない選手より、戦い、学んだことがある選手のファイトスタイルから感じ取った――の方が、説得力があるのかなと。

 本物の獣と戦ったことがある人だけが感じ取れる何かがあったとか……」

 

 

 

●中の人はセイバーでやっぱり王様

 

 

 

「新暦78年。アインハルトさんが11歳で、初等科5年生だったころ。

『StrikerS サウンドステージX』――『マリアージュ事件』のときですねー」

 

「9月のお話ですから、翌年の4月に私がヴィヴィオさんと出会う、約半年前の出来事ですね」

 

「ちなみに、CDジャケットには『3度目の夏』としか書いてないのに、なぜ9月なのかというと、ドラマCD内で――」

 

 

スカリエッティ「出処の確かな、できればそれなりのベルカワインの赤を一瓶、それだけさ」

ギンガ「差し支えなければ、その理由を……」

スカリエッティ「私の最高傑作のうちの一体。彼女の命日が近いだろ?」

ギンガ「ああ……」

トーレ「ドゥーエの喪失くらい、悼ませてもらっても罰は当たらなかろう」

 

 

「――という会話があるからです。

『JS事件』は、新暦75年9月に解決。ドゥーエさんは、最終戦の最中、ゼストさんに討たれましたから、これは9月で間違いないかと」

 

「そうですね。そこに異論はありません」

 

「――で、これまでも何度かお話しましたが、この事件でイクスの存在を知ったのだとすれば、半年後に、ノーヴェにイクスの居場所を質問したとしてもおかしくないなーと、思ったわけです」

 

「なるほど。ただ、あんなニュース映像で、イクスさんのことに気づけるでしょうか?」

 

「そうですねー。単純に、事件について調べているうちに知った――でもいいんですが、せっかくなので、今回の作中でアインハルトさんがイクスの存在に気づくキッカケになった、ガレアの民族衣装に触れてみたいと思います。

 

 ドラマCDはもちろん、漫画で眠っていたときからずっと着ている白い衣装。

 

 特に、民族衣装との記述はないんですが、これ、アニメ版『ViVid 1話』の冒頭。

 覚えている人は少ないかもですが、1000年前――マリアージュを従えた貴重なイクスの王様時代の映像でも着ています。

 

 黒いマントを羽織って、『SEED DE●TINY』最終話のラクス・クラインみたいに、颯爽と歩いてるシーンですねー。

 

 一応、『ViVid 5巻』のヴィータさんの回想シーンでも、炎の文様が入っているところだけが違いますが、基本、同じ衣装を着ています。

 

 クラウス陛下の記憶が一番濃かった時期のアインハルトさんなら、一目見てピンときたんじゃないのかな――と思ったわけです」

 

「ずっと同じ衣装……ですか……?」

 

「あー、そこに引っかかっちゃいましたかー。

 ソフィーちゃん(吸血鬼)みたいに汗かかないから、ずっと着替えてないとか……。

 一番ありそーなのが、クローゼットを開けると同じ衣装がズラリ……。

 まあ、最終回でようやく違う服着てますが」

 

「あー」

 

「どちらにせよ、ツッコミどころ満載ですけどね。今度聞いてみましょうか?」

 

 

 

●覇王宗家

 

 

 

「いきなり北斗の拳みたいなことに……」

 

「覇王イングヴァルトの純血統が、どうして秘密になっていたのか――という理由は、本作中で述べたように、以前クラウス陛下の考察をしたときの内容そのままです。

 

 これが正しいかどうかはさておき、1つ疑問に思って欲しいのは、最初――『ViVid 1巻』の聖王教会でのカリムさん、シャッハさん、チンクのやり取りで、誰もアインハルトさんのことを、本物の覇王の血統だと思わなかったことです。

 

 もし、覇王の血統が存在していることを知っていたら、当然、アインハルトさんの実家にお電話がいくと思いませんか?

 親の呼び出しです」

 

「それはちょっと困ります……」

 

「それがなかったということは、理由はどうあれ覇王イングヴァルトの末裔がいることは秘密にされていた――と考えるべきだと思うんですよ」

 

 

 

●聖王の『AZITO』

 

 

 

「今回の作中では、聖王教会本部でシスターと会話をして、わたしやイクスについて知るシーンがあるのですが……」

 

「かなり無理があるのでは?」

 

「まー、ありますね。

 例えば、『ViVid 1巻』――連続傷害事件。街頭試合で知った――とかでもアリだと思うんですよ。ただ……」

 

「ただ……?」

 

「それだと、覇王を名乗る意味がないですし。

 そもそも、ノーヴェ以外には、聖王&冥王について質問していない。

 それに、アインハルトさんって、中途半端に情報を得てるんですよねー」

 

「中途半端……ですか?」

 

「はい。だって、ふつー、オリヴィエのクローンっていったら、もっと大人をイメージしますよね?」

 

「あー」

 

「でも、ノーヴェから、

 

『あたしが知ってんのは、一生懸命生きてるだけの普通の子供達だ』

 

 と言われて、特に驚くこともなく受けいれた。

 つまり、わたしやイクスが子供であることを、最初から知っていたわけです」

 

「……そこはノーコメントでお願いします」

 

「ついでに、あれだけオリヴィエにこだわりがありながら、

 

『――理解できました。その件については他を当たるとします』

 

 って、あっさり引いたのも、ヴィヴィオ的にポイント高いです。

 前に1度、どこかでしつこく聞いて、反省をうながされた経験があるんじゃないかなと。

 どうでしょう?

 わたしのこと訊いて、叱られたことあるんじゃないですか??」

 

「……そ、そこもノーコメントでお願いします」

 

 

 

●アインハルトの防具屋さん

 

 

 

「『ViVid 12巻』で、

 

『笑う事も楽しむ事も、自分にはずっと出来ないんだと思ってた』

 

 って、アインハルトさんの台詞があるじゃないですか?」

 

「はい。お恥ずかしい限りで……」

 

「ただ、わたし思うんですよね。

 そんな人が、いつも、あんな可愛らしい洋服を、自分で選んで買うかなって?」

 

「あう」

 

「さらに、決定的だったのが16巻です。

 オーファンから帰ってきたとき――」

 

「いえ、ルーフェンです。そんな、ソード・ワールドのアレクラスト大陸の国名を出されても……。懐かしいですが」

 

「失礼噛みました。

 ユミナさんと2人っきりというのは、あとでドロップキックの刑ですがー」

 

「やめてくださぁぁい!?」

 

「アインハルトさん、

 

『色気のない部屋ですが……清潔ではあると思います』

 

 って言ってるじゃないですか。

 そんな人が、中学1年で紐パンとか、色気のありまくる格好するでしょうか?

 いや、しませんよねぇぇ!?

 と、思ったわけですよ」

 

「あう~」

 

「ひょっとしたら、アインハルトさんの実家にご両親がいて、実は、うちのママたち以上に、娘のことを溺愛してて、ウキウキしながらアインハルトさんに似合いそうな洋服や下着を選んで購入して、送っているのではないか?

 と、考えたわけですよ」

 

「さ、さあ、どうでしょう?」

 

「――で、巻を追うごとに、アインハルトさんの格好が地味……というか、落ち着いてきてるんですよね。

 シンプルな格好も増えましたし。

 これは、自分で買うようになったか、ユミナさんに相談したか、まあ、心境の変化でしょうが……」

 

「ううっ」

 

「アインハルトママさんは泣いてるぞー」

 

「いるって決まったわけじゃないですよねぇぇ!?」

 

「ちなみに、以前、

 

『アインハルトさんは、どーして家だと、Tシャツにパンツで寝てるんだろう?』

 

 と、悩んだことがあったのですが……」

 

「悩まなくていいですから!?」

 

「送られてくるパジャマが、やたらフリフリのついた可愛いのだったり、動物の着ぐるみタイプのパジャマだったりするので、シンプルな格好の好きなアインハルトさんとしては、

 

『ま、家の中ですし、これでいいかな……』

 

 と、Tシャツにパンツ。

 最近ではそれがデフォルトになったと」

 

「勝手に想像しないでくださぁぁ――い!」

 

「ちなみに、アインハルトさんの部屋って、基本トレーニングマシンとベッドしか映りませんが、絶対に衣装部屋があると思います。

 一部屋まるまる衣装や靴が並んだ部屋が」

 

「ノーコメントでぇぇ~」

 

 

 

●ときめきアインハルトメモリアル

 

 

 

「アインハルトさんって、礼儀正しく、年下のわたしたちにも敬語を使いますよね?」

 

「ええ、まあ」

 

「ですが、気づいた人も多いと思いますが、本作中でのアインハルトさんは、あまり敬語を使いません」

 

「そういわれてみると……」

 

「実は――『ViVid 12巻』で、わたしがアインハルトさんをボコってるシーンなどを読んでいただくとわかりやすいんですが、アインハルトさんって、心の中――それも、深い部分で考えるときって敬語じゃないんです」

 

「……おや?」

 

「つまり、伝説の樹の下で告白して、つき合い始めたとしてもまだ敬語。おそらく数年後――長く一緒に過ごすことで、ようやく隠し好感度パラメーターがMAX。敬語がとれるんじゃないかと思うんですよね」

 

「そ……そうなんでしょうか?」

 

「はい。残念なことに。

 なので、わたしもまだ、その領域には達していない――ということですねー」

 

「私自身、意識したことがありませんでした。

 ですが、私が敬語を使わない相手って……いましたっけ?」

 

「完全に使わないわけではありませんが、いますよー。ただ1人」

 

「え?」

 

「覇王クラウス・G・S・イングヴァルト。クラウス陛下です。

 彼に語りかけるときのアインハルトさんは、普段より軽い敬語なんですよねー。ただの丁寧語。わかりやすいのは20巻でしょうか。

 あれが、わたしの目標ですねー」

 

「そういうことでしたか……。

 つまり、そのときは、ヴィヴィオさんも私に対して敬語はなし――ということですね?」

 

「……うっ。押忍、が、がんばって善処します」

 

 

 

●アインハルトさんの実家は合法ロリの夢を見るか?

 

 

 

「――というわけで、だいたいこんなところでしょうか」

 

「適当に設定を作ったわけでなく、一応、考察っぽいこともしてたんですね」

 

「もちろんですよ。ちなみに、半分以上はアインハルトさんの実家に連絡して――」

 

 

「っ!? 今、なんと……?」

 

 

「いえ、別に、誰もアインハルトさんの可愛らしいママさんから、思い出話やら思い出写真なんて提供してもらっていませんよー。

 わたしの持ってる写真とトレードしたなんてことは、一切ありませんから。ええ」

 

「あの、少しクリスさんをお借りしても……」

 

「おっと、緊急メンテが……。ちょっとマリーさんのとこ行ってきますねー」

 

 

「ちょっと待ってください、クリスさんの……クリスさんの中の写真データの提出を要求します!」

 

 

「もう無理、時間ないからー、ではまた来年! よいお年を!」

 

 

「あう~」

 

 

 




みなさんお疲れ様でした。
いかがでしたでしょうか?

実際、アインハルトさんの家族関係はさっぱりわかりません。
衣装の件を考えると、天涯孤独ではなく、誰かが周囲にいたはず。
ただし、現在、一緒には住んでいない。

そもそも、アインハルトさんの家は、
『アインハルト・ストラトス宅』
と、漫画で表記されており、マンションなのかどうかもはっきりしません。
ひょっとしたら、あれ一棟まるまるアインハルトさんちの可能性もあります。
ただ、ユミナさんがアインハルトさんの部屋で料理をしている――キッチンがあるということから、一軒家の個人部屋ではなく、マンションの可能性の方が高い。

『ViVid』だと、ユミナさんがご飯てんこ盛りにしてたり、
『ViVid Strike!』では、ノーヴェのマンションで朝ご飯を食べたり……。

アインハルトさん、昔は食事どうしてたんだろう?
絶対、まるこげ、とか、爆発、系キャラだし……。
昼は1人で学食ですね、絶対(笑)。
ヴィヴィオたちに誘われたときは、購買。

作中でも述べましたが、情報収集能力のなさから、バックに覇王家のような巨大組織はない。それでも、お金はある。

『おかん(ヴィクター) > リオの実家 ≧ ストラトス家 >>越えられない壁>> 一般家庭』

くらいでしょうか?

だいたいそんなところで、アニバーサリー作品を終了させていただきたいと思います。

それでは、良いお年を~。
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