アインハルトさんはちっちゃくないよ!   作:立花フミ

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『ヴィヴィオの節分①』豆まき編です。


なのはママ豆まきをする

「鬼はぁぁ~、外ぉぉ――っ!」

 

 

 ――ズドォォォンッ!

 

 

「福はぁぁ~、内ぃぃぃ――――っっ!!」

 

 

 ――チュドォォォンッ!

 

 

 夜。

 ミッドチルダ上空、約1万メートル。

 バリアジャケットをまとうなのはママが砲撃(エクセリオンバスター)する度、桜色の光が花火のように闇を照らす。

 ちなみに、フェイトママもバリアジャケット姿。わたしはといえば、フェイトママが抱えて飛びやすいよう、いつものサイズ。

 ただし、クリスのお陰で高高度でも寒くない。

 

 

「鬼はぁぁ~~、外ぉぉ――っ!」

 

 

 ――ゴゴゴゴゴ!

 

 

「福はぁぁぁぁ~、内ぃぃぃ――――っっ!!」

 

 

 ――ズゴゴゴゴゴ……。

 

 

 うわぁ……。

 何だろう……この世の終わりのようだ……。

 具体的に言うと……FF6のラスボス戦みたいな光景?

 

「えっと……ねぇフェイトママ。うちの豆まきって変わってるよね?」

 

 わたしが知ってるのとだいぶ違う。

 

「そうね、ちょっと違うかも」

 

 ちょっと!?

 

「一応、カートリッジに福豆を入れてるから――」

 

 豆っ!?

 

「日本の豆まきとあまり変わらないはずなんだけど……」

「そっか、なのはママが撃つ度、豆が夜空に拡散してるんだね」

 

 って、いやいやいや。

 最早、どこから突っこんでいいのかわからない……。

 だいたい豆が入ってレイジングハートは平気なのだろうか?

 いや、ひょっとしてクリスにも同じ機能が……?

 クリスを見ると、うさぎの頭をブンブン左右に振っている。

 

「前にね、私が鬼の格好をして、なのはが全力全開で豆まきをしたことがあったのよ」

「あ~、うん、言わなくてももうわかったから」

 

 基本、豆まきは夜に行う。だから、調子にのってヒャッハーしすぎると、朝になって家の周りが大惨事――というやつである。

 しかも、なのはママとフェイトママのバトルとなったら、ちょっとした模擬戦になったのかもしれない。

 

 

『いっけぇぇ! アクセルシューター(豆)。――シュートッ!』

 

 福豆が軌道を変えてフェイトママを襲う。

 

『くっ、ラウンドシールド!』

 

 みたいな感じで……。

 

 

「鬼はぁぁ~、外ぉぉぅ――っっ!!」

 

 

 ――無とは一体……うごごご!

 

 

「でもさ、これって鬼を追い返してる――っていうより鬼退治なんじゃ……。たぶん、鬼も消滅してるよ?」

「大丈夫。非殺傷設定だから!」

「え、鬼にも効果あるの!?」

 

 

「福はぁぁ~、内ぃぃ――っ!」

 

 

 ――ウボァー

 

 

「いやいやいや。いくら非殺傷設定でも、これ、福の神も撃ち落としてるよね!?」

 

 だいたい『福は内』って、家の内側にまくんじゃなかったっけ……。

 

「まあ、なのはだから。基本一戦交えてからじゃないと……」

「福の神もそういう扱い!? 厳しいよ!」

「うっ、う~ん……」

「これじゃ入ってこないどころか、逃げ出しちゃうんじゃ……」

 

 そうやって、フェイトママと一緒に苦笑していると、なのはママが「そんなことないよー」と声をかけてきた。

 

「大丈夫、大丈夫。だって、ちゃんと入ってきたじゃない。フェイトちゃんもヴィヴィオも――」

 

 とどめとばかりに、スターライトブレイカーの光が夜空をかける。

 

 

「「あ~」」

 

 

 わたしとフェイトママは顔を見合わせると、やっぱり苦笑するしかないのだった。

 

 

 




珍しくイイ話。

『バレンタインデー』に押されて、節分が地味なので、援護射撃!
まあ、謎の『恵方巻きデー』みたいな感じにパワーアップしているような気がしないでもないですが……。
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