アインハルトさんはちっちゃくないよ!   作:立花フミ

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今週はバレンタインデーということで、
『なのは&フェイト』が子供モードでヴィヴィオたちの学校に潜入。
愛娘たちのバレンタインを見守ります!

道中、八重歯のキュートな●●を仲間に加え、3人パーティーで『聖王&覇王』の攻略に挑む!!



St.ヒルデ〝バレンタイン〟魔法学院

 よく晴れた朝。

 St.ヒルデ魔法学院前。

 初等科・中等科に続く並木道の通学路。

 私の横で、ピンクのリボンをつけた金髪美少女が足を止めた。

 

「ねぇねぇ、なのは、やっぱりやめようよぅ~」

「フェイトちゃん、ここまで来てやめはなし。突撃あるのみだよ!」

「私、その生き方はちょっと……」

 

 

●バレンタインデーとは!

 

 架空の記念日とか壮大な釣り――なんて言われているけれど、驚くなかれ実在する記念日である。

 地球では世界的に贈り物をする日。メッセージカードなんかが多いみたいだよ?

 日本では女性がチョコレートと一緒に愛の告白をする日。

 

『なんでミッドにあるんだよ!』

 

 なんて赤髪のちっちゃい魔導師はツッコミそうだけど、ほら、管理局にははやてちゃんのあしながおじさんみたいな人もいたし、その辺りから伝わったんじゃないかな~と思ったり思わなかったり。

 で、目の前のSt.ヒルデ魔法学院は、聖王教会系列の学校。なので、現代の聖王陛下の意向に沿って、積極的にチョコレート交換が行われているとかいないとか。

 

 

「というわけで、一部配信中のみなさん――モニター越しに見ているあなたですよ~、こにゃにゃちわ、高町なのはです。

 今日は聖バレンタインデー。

 特に、学生さんにとっては一大イベントの日。

 なので、今週は娘(ヴィヴィオ)の視点ではなく、私(ママ)の視点で、バレンタインをこっそり見守っちゃおう――という企画です。

 さらに私ひとりでは心許ない――ということで、可愛い人生のパートナーが参戦してくれました!

 フェイト・テスタロッサ・ハラオウンちゃん(Ver.A's)です。

 ど~ぞ~」

「はい、フェイト・テスタロッサ・ハラオウンです。――って、どうして私たち子供モードなのぉぉ!?」

「そりゃ、大人の姿で学校に潜入したら怪しまれるからだよ。同じ学生の姿なら、万が一気づかれても誤魔化せるしね。

 ――保護者です! みたいな?」

「いやいや、そこは転校生です! にしとこうよ!?」

「そんなことよりフェイトちゃん――」

「えー」

「St.ヒルデ魔法学院の初等科って〝共学〟か〝女子校〟――どっちだったか覚えてる?」

「もちろん、覚えてるけど……」

「いや~、薄い本だと共学なんだけどね」

「薄い本じゃなくても共学だよ!? ――ていうか、周りを見ればわかるよね!」

 

 確かに。校門前まで来ると、制服を着た男子女子がわんさか歩いている。

 ただ……何だろう、この感じ。

 

「妙にジロジロ見られているような……」

「なのはがうるさいだけとか?」

 

 それも……うん、あるとは思うんだけど。

 いつの間にか、私とフェイトちゃんを取り囲み、甘いドーナツみたいな人だかりができていた。

 明らかに異常だ。

 

「なのは、これって……?」

「まさか、もう正体がバレて――」

 

 いや、違う!

 みんなの視線が私をスルーして、フェイトちゃんに集まっている。

 

「フェイトちゃんが可愛いだけか!」

「えぇぇ~?」

 

 気持ちはわかるけどね!

 ジリジリにじり寄る生徒たち。ドーナツの輪が狭まる。

 気分的には、ゾンビの集団に襲われるヒロインのようで……。

 

 

「「ひぃぃ~」」

 

 

 私だけじゃない。百戦錬磨の執務官ちゃんも脅えている。

 

「こ、こうなったら奥の手を……」

「あるの!?」

「リミッター解除ぉぉ――っっ!!」

「何のぉぉ!?」

 

 

 ――ビリッ!

 

 

 全力全開。コンビニで買っておいたお徳用チョコ(小分け)の袋――ちょっと固め――を勢いよく破る。

 見よ、これが時空管理局・戦技教導官の力だぁぁ!

 

 

「wktkしていた男子諸君! お待ちかねのチョコレートだよぉぉ~~~~~っっ!!」

 

 

 豆まきみたいにチョコをバラまく。

 ウオオオ――というどよめきの中、私はフェイトちゃんの手を引き脱出。

 そして、

 

「とう――っ!」

 

 と、花壇の陰に隠れた。

 

「ハァ、ハァ、危なかったぁ~」

「うん、はぁ、はぁ、ありがと、なのは」

 

 さて、どうしたものか……。

 

「とりあえずフェイトちゃん、コンビニの袋でもかぶっとく?」

「えー、でも、うん、一応……」

 

 昔もこんなことしたねー、などと目とツインテールの部分に穴を開けていると、

 

 

「あの~、なのはさん、フェイトさん、向こうがちょー騒ぎになってますけど……学校で何を?」

 

 

 しまった気づかれたぁぁ!?

 

「奥の手しかない!」

「またぁぁ!?」

 

 

「A.C.Sドライバァァ――ッ(指)!」

 

 

 ――ぷすっ。

 

 

「ぎにゃぁぁ~~~~っ!」

 

 目の前で、八重歯が特徴的な少女が、ゴロゴロ地面をのたうち回る。

 

「ふう、危なかったぁ~」

「なのは、いくら相手がリオでも目潰しはちょっと……」

「へ? あああっ! これリオちゃんだったの?」

「ううっ、なのはさん……相変わらず地獄の帝王みたいですね……」

「あはは、いくら私でもそんなエスタークみたいに呼ばれたことないよ~」

 

 まだ、進化の秘宝は使ってないからね!

 

「あ~、もしかして、ヴィヴィオが男子にチョコあげるかどうか気になってます?」

「ほぉ~、リオちゃんわかってるじゃない。あと、アインハルトちゃんがチョコを用意したかどうか――なんかもね」

「ほほぅ~、それは面白そうですな」

 

 私とリオちゃんは「ふっふっふっ」と含み笑いを浮かべると、

 

 

「「いぇ~~い!」」

 

 

 ハイタッチして意気投合。

 

「悪い子が2人になっちゃった……」

 

 早速リオちゃんが振り返る。

 

「じゃ、これから教室に向かうんで、あたしのあとに着いてきてくださーい」

「おっ、3人パーティーだね。先頭のリオちゃんが戦士枠だからローレシアの王子で、オールラウンダーのフェイトちゃんがサマルトリアの王子、私がムーンブルクの王女って感じかな?」

「サマルトリアっ!?」

「大丈夫、大丈夫。フェイトちゃん『A's』の終盤戦以外はそんなことないから」

「あう」

 

 テンション下降気味のフェイトちゃんを中衛に、私たちはヴィヴィオのクラス前に到着した。

 

「まあ、ここまでは授業参観や学院祭で来たことあるんだけどね」

 

 とりあえず作戦会議――と思ったら、

 

「じゃ、ちょっと聞いてきますね~」

「リオちゃん!?」

 

 リオちゃんは教室に入るやいなや、

 

『ヴィヴィオ~、ヴィヴィオって誰か好きな男子にチョコあげるの~?』

 

 ざわつく教室。

 ――って、そりゃざわつくよね!?

 

「流石はリオちゃん……頼もしい。アホ毛だけど!」

「あ~、せめて、怖いもの知らずとか勇気があるってことにしとこうよ」

 

 怒髪天を衝く我が愛娘。

 

 

『もぉぉ! リオってば、いきなり何言ってるのぉぉ!? ――セイクリッド、ブレイザぁぁ――っ!!』

 

 

『ぎにゃぁぁぁぁっ!』

 

 

 リオちゃんを直撃した特大の閃光が、窓から外に抜けていく。

 

「うわぁ……」

「ねぇ、なのは。私、さっきもコレと似たような光景を見た気がするんだけど……」

 

 もう前衛が死亡である。

 すると、ヴィヴィオがコロナちゃんと一緒に、小分けにされたチョコレートを――男女問わず――クラスのみんなに配り始めた。

 

「ねぇ、なのは。私、コレもさっき似たような光景を見た気がするんだけど……」

「……うん」

 

 親の背を見て子は育つ、というけれど。

 

「母親を見て嫁をもらえ~、とかいいますしね」

 

 リオちゃんが「アイタタタ~」と戻ってきた。復活早いな。

 ただ、ヴィヴィオが私に似ているとなると……。

 

「やっぱり本命は……」

「たぶん、私もそうかと……」

 

 名前は出さなかったが、フェイトちゃんも賛同してくれる。

 

「あ~、でもあたしヴィヴィオから大っきいチョコもらいましたよ?」

 

 リオちゃんは、残ったチョコ全部――みたいな、ラッピングされたチョコレートを見せてくれた。

 

「友チョコです」

「むむぅ~、私だってママチョコだもん!」

「なのは、張り合わないのー」

 

 私たち3人パーティーは、覇王っ子ちゃんの教室を目指して冒険の旅を続ける。

 

「――目標はっけ~ん」

 

 教室の一番後ろ。窓側。通称ハルヒ席に座っていた。

 

「う~ん、流石はアインハルトちゃん、隙がないなぁ~」

 

 基本、誰も話しかけてこないので、ひとり黙々と予習をしている。真面目な子だ。

 

「私も、なのはたちがいなかったらあんなだったかも……」

「あたしも、ヴィヴィオたちがいなかったら――」

 

 

「「それはない」」

 

 

「えー」

 

 しばらく眺めていたが、アインハルトちゃんが動く気配はない。

 ただ、時々そわそわと、机の横にかけたカバンを気にしている様子。

 

「たぶん、あの中にチョコが入ってるんじゃないかな?」

「ですね~」

「2人とも、もう諦めたら?」

「ここまで来て……あ、そうだ! リオちゃん髪型だけ大人モードできる?」

「ええ、できますけど……あ、なるほど。あたしがアインハルトさんを誘き出している間に、中身を確認するんですね!」

「そうそう」

 

 アインハルトちゃんは、髪型が変わると親しい相手でも気づかない――と、ヴィヴィオから聞いたことがある。

 

「そんなタンスや壷を調べるみたいなことしていいのかな?」

「大丈夫、大丈夫、だって私たち――」

 

 リオちゃんと一緒にポーズを決める。

 

 

「「勇者だからねっ!」」

 

 

「えー」

 

 バレンタインデーだから――といった影響もあるのだろう。

 リオちゃんが廊下から「アインハルトさんを呼んできてもらえますか~」とクラスメイトに伝えると、あっさり覇王っ子ちゃんは引っかかった。

 席がガラ空き。

 

「今がチャァ~ンス!」

「もう、知らないからね!」

 

 と言いながらも、そこはフェイトちゃん。以心伝心。長年連れ添ったパートナー。私がカバンをあさる――じゃなかった調べている間、クラスメイトの視線を遮る壁役になってくれる。

 カバンを開く。

 

「こ、これは……鉄アレイ!?」

 

 手のひらサイズから大きいものまで、大小様々な鉄アレイが詰まっていた。しかもご丁寧に、リボンまでついている。

 

「いやいや、そんな馬鹿な……」

 

 カバンごと持ち上げると、

 

「重っ! これ、身体強化の魔法を使わないと無理だよ?」

「そんな大げさな。たぶん、これチョコレートの色だよ?」

 

 フェイトちゃんが鉄アレイを指で弾くと――キィンッ!

 

「……金属?」

 

 何度叩いてもキンキン音が鳴る。

 まさかとは思うが、

 

「アインハルトちゃんのことだから、

『ええっ、バレンタインってチョコを渡す日だったんですかぁぁ!?』

 みたいなオチなんじゃ……?」

「う~ん、でも、まあ、チョコにこだわらなければ鉄アレイでも……い、い?」

 

 苦味のあるチョコレート気分で、鉄アレイを見つめていると、

 

 

「あなたたち! アインハルトさんのカバンに何してるのっ!?」

 

 

 しまった!

 このクラスにはまだ、何かと鋭い委員長――ユミナちゃんがいたんだっけ!!

 さらに、

 

「何ごとですかっ!?」

 

 アインハルトちゃんが教室に駆け戻ってくる。

 こりゃマズい。

 リオちゃんも戻ったところで、

 

「ずらかるよ、みんな!」

「アラホラサッサー」

「えー」

 

 3人で廊下を全力ダッシュ。

 

 

「こらぁぁ! カバン返せぇぇ――っ!」

 

 

 背後から、アインハルトちゃんとユミナちゃんが迫ってくる。

 

「ちょ、なのはさん、どうしてカバン持ってきちゃったんですかぁぁ!?」

「……勢いで?」

「だから、そういう生き方はダメだと……」

 

 こうなったら――私は床をキュッと踏みしめUターン。

 

「リオちゃん、ゴーレム創成だよ!」

「りょ、了解っ! もう、どうなっても知りませんからね!」

「カバン返せばいいだけなんじゃ!?」

「カガリは今泣いてるんだぁぁ!」

「ぐぬぬ、いでよ――我が分身!」

 

 リオちゃんの手のひらの上で、茶色いモ●ゾー&キ●コロみたいな未確認生物がクリエイトされていく。

 

「こ、これが噂のちびリオ!」

 

 相当強いと聞いているのだけど、

 

「ゴー、ちびリオぉぉ――っ!」

 

 

 ――ペキッ。

 

 

「ええぇ~」

「やっぱりチョコで作ったんじゃダメかぁぁ!?」

「チョコゴーレムって……」

 

 板チョコみたいな防御力じゃ、覇王の行進は止められない。

 

 

「ひひまふっ!」

 

 

 アインハルトちゃんが、ちびリオの欠片を口にくわえながら「うまうま」拳を振るう。

 やらせるかぁぁ!

 

「えーい、バインディングシールド!」

 

 とっさに捕縛盾で拘束。

 しかし、アインハルトちゃんは回転しながら拳を押し出すことで――パキンと私のバインドを破壊した。

 

「え~、何このデジャヴ!?」

 

 さらに、アインハルトちゃんの右拳に全身の力が集まっていく。

 

「なのはさんっ!?」

「あ~、こりゃダメだね~」

 

 

「覇王断空――」

 

 

「「ひぃぃ~!」」

 

 

 私とリオちゃんが、抱き合って体を震わせると、

 

「なのは、危ないっ!」

 

 すかさずフェイトちゃんが、リオちゃんの襟首をつかんで、

 

「へ?」

 

 振りかぶる。

 

 

「プラズマザンバァァ――ッ(物理)!!」

 

 

「ふぎゃぁぁっ!」

「はぶちっぃぃ!」

 

 さしものアインハルトちゃんも、正面からリオちゃんをぶつけられては返せない。

 

「なのは大丈夫?」

「うん、私は平気なんだけどね」

 

 2人してキュ~と廊下で伸びている。

 

「よかったぁ~」

 

 うん、よくないけどね。

 フェイトちゃん、すっかりたくましくなっちゃって……。

 すると、私たちの前に小柄な影が立ちふさがった。

 

「誰かがアインハルトさんのチョコを奪った――ってユミナさんから連絡をもらって駆けつけてみればぁぁ――っ!

 なのはママ! フェイトママ! それにリオまで、3人とも一体何やってるのぉぉ――っ!?」

 

 我が愛娘ご立腹である。

 ヴィヴィオの声に反応したのか、アインハルトちゃんが「うう~ん」と目を覚ます。

 

「はっ! そう言われてみれば、以前教導ビデオで拝見したヴィヴィオさんのお母様方の姿によく似て――」

 

 これはマズい。

 母の威厳が……。

 

「ちっ、違います。私はそう――星光の殲滅者シュテルです。お久しぶりですね、アインハルト」

「ぼ、ボクはレヴィだよ~」

「あ、ああ~、お二人でしたか、本当にお久しぶりです。1年ぶりでしょうか?」

「ほら~、アインハルトさん信じちゃったでしょぉぉ!」

「え、え? 違うんですか??」

 

 とキョロキョロ。

 うん。信じる方も信じる方だとママは思うけどね。

 

「ヴィヴィオよく聞いて。このカバンに入っていたのはチョコじゃないの」

「何を言って……」

「なんと、鉄アレイだったんだよ!」

「えええ~、そんな馬鹿な……あ、いや、でもアインハルトさんなら……前に『ViVid LIFE』で、アクセサリーのお返しにダンベルもらったし……」

 

 周囲の観客――ユミナちゃんを含め――が「あ~」とコクコク頷いている。

 すると、

 

「ちっ、違います! それは一見鉄アレイに見えますが、鉄アレイ型のチョコで……」

「ほ、ほらぁぁ~っ! そうだよね、アインハルトさん! わたしは最初からアインハルトさんを信じてたよ!」

 

 え~。

 我が愛娘ながら、なんという変わり身の速さ。

 とはいえ、

 

「これ、本当に鉄アレイじゃないの? 重いし、硬いし……」

「もう、作った本人が鉄アレイじゃないって言ってるんだから。ごめんなさい、アインハルトさん、うちのママたちが迷惑かけて。ほら、ママも!」

「はい……反省してまーす。ほら、フェイトちゃんも!」

「えー」

 

 2人して土下座したところで、

 

「じゃ、ヴィヴィオ返すから――」

 

 鉄アレイの入ったカバンを放り投げる。

 あれ?

 そういえば、私、身体強化の魔法を使っていたような……。

 ヴィヴィオがナイスキャッチする。ところが、

 

「ぐへっ……」

 

 カエルが潰れたような声で、カバンに押し潰された。

 

「ゔぃ、ヴィヴィオぉぉ~~っ!?」

「お、重い、これ、ホントに重いんですけど……」

「すみません、すみません! 鉄アレイそっくりなチョコですみませぇぇ――んっ!」

 

 鉄アレイ分が濃すぎる……。

 

「だ、大丈夫ですよ。あ、アインハルトさん……」

 

 はっ! これは例のアレだ。

 不味くても美味しいと答えるという。

 私とフェイトちゃんは小さく親指を立てると、ヴィヴィオを応援する。

 

「ちょっとくらい重くて、硬くても、味はほら――」

 

 ヴィヴィオはチョコを口に含んで、爽やかに噛んで、

 

 

 ――ガッキィィン!

 

 

 歯が欠けた。

 

「……ぐふっ」

 

 パタン。

 

 oh……。

 

 

     ●

 

 

 放課後。

 鉄アレイ型チョコにチャレンジしたみんなの歯医者につき添ったのだけど……。

 ヴィヴィオ(最初の犠牲者)とアインハルトちゃん(自決)は、初めての歯医者でドリル音にガクガクブルブル。

 

「あ、アインハルトさ~ん!」

「だ、大丈夫です。私がついてますから~」

 

 まあ、手に手を取り合っているので、結果オーライ……かな?

 残りのリオちゃん(好奇心は八重歯をも折る)はといえば、

 

「どうしてなのはさんとフェイトさんだけはアレ食べてもビクともしないんですかぁぁ~~~~っっ!??」

 

 うん、意外と平気でした。

 

「あはは、それは~、やっぱり魔王とか地獄の帝王だからとか? ――ね、フェイトちゃん」

「私は違うよっ!?」

 

 

「う~ん、でも、何だかんだと言ってなのはママと似たとこ多いよ?」

「似た者同士ですね」

「あたしのことも、全力全開――で投げましたよね?」

 

 

「…………はい」

 

 

 残った鉄アレイ型チョコは、私とフェイトちゃんの火力でチョコフォンデュにして美味しくいただきました。

 

 

 




アインハルト風『鉄アレイ型チョコレート』の解説

アインハルトさんは流行にはうといですが、覇王イングヴァルトの記憶を継承しているため、おそらく、ところどころとはいえ、古代ベルカの料理についての知識もあると思われます。

さて、古代ベルカといえばヴォルケンリッターも同時代。
はやてに出会う前は、おそらく『シャマルさんが主に料理(古代ベルカ風)を担当し、シグナムもヴィータも、その味に疑問を抱かなかった』と思われます。

なので、

はやて補正の入らないシャマル料理 = アインハルト料理 = ????

調理実習? 何それ?
例え、性格が丸くなり、チャンピオンになったとしても、アインハルトさんにはインパクトのある覇王流料理を作っていただきたいと思っております。

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