アインハルトさんはちっちゃくないよ!   作:立花フミ

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ルール

①ニンテンドーDS用ゲーム『トモダチコレクション(初代)』を使用する

②ヴィヴィオを住人唯一の男性キャラにする

③ヴィヴィオ以外の住人を全て女性キャラにする

④ヴィヴィオと最初に恋人関係になった人を優勝とする


※前回の続きになるので、まだ読んでいない方は、先に『高町ヴィヴィオのトモコレやってみた 1日目』をご覧ください。



高町ヴィヴィオのトモコレやってみた 2日目

●〈ViVi島〉住人名簿(登録順)

 

①ヴィヴィオ(唯一の男性)

②アインハルト(チュートリアルにより、最初から友達)

③コロナ(誕生日がいい感じ)

④ゴライアス(女の子・オチ1)

⑤リオ(ヴィヴィオと性格が一緒、有利?)

⑥ノーヴェ

⑦ミウラ

⑧ルーテシア(年上友人代表)

⑨なのは(ヴィヴィオと性格が一緒、やっぱり有利?)

⑩フェイト

⑪はやて

⑫シャンテ(教会代表・こまちゃん)

⑬チンク(ナンバーズ代表・一番ちっちゃいキャラ代表も兼任)

⑭ザフィーラ(メス・オチ2)

⑮シグナム(ザフィーのついで1・もってる女性)

⑯ヴィータ(ザフィーのついで2)

⑰シャマル(ザフィーのついで3)

⑱ジーク(ストライクアーツの選手代表)

⑲アルフ(忘れてて慌てて入力)

⑳リンネ(忘れていたわけじゃないよ?)

㉑フーカ(リンネさんの要望で締め。たぶんリンネさんが友達になりたいんじゃないかと……)

 

 

     ●

 

 

 ジムでの練習後、わたしは改めて携帯ゲーム機を開いた。

 周囲にはいつもの面子。

 隣は、正座待機のアインハルトさん。

 トモコレ経験者のリオ。

 あとは、コロナにミウラさん。

 それに、なんかもう最近いつもいるリンネさん。

 最後に、会長業務を放っては、ちょくちょく顔を出すノーヴェ。

 ちなみに、ユミナさんとフーカさんは今日の分の伝票を整理中。

 

「そういえばリンネさん、今日はまだ帰らなくて平気なんですか?」

 

 いつもならもう迎えの車が来る時間だ。

 

「はい。今日はフーちゃんの家に泊めてもらうと連絡済みです」

 

 準備万端だった。

 

 

 というわけで、高町ヴィヴィオのトモコレやってみた2日目――始まります。

 

 

     ●

 

 

「はい! 記念すべき最初のお悩み相談の相手は――なんと、なのはママの分身っ! なんだけど……台詞が『思いつきで突っ走るタイプです』って……」

「なのはさんらしいね」

「あはは……」

 

 つき合いが長いだけあって、コロナはよくママの性格を心得ている。

 

「ヴィヴィオもだけどね」

「ん? んん~っ」

 

 まあ、ママと一緒ならいっかぁ~。

 

 

 

 はて?

 

「ねぇ、リオ。はやてさんの分身が、第一声でわたしとの相性について尋ねてきたんだけど……」

 

●相性バッチリ!

 

●ふつうかな

 

●合わないかも……

 

 の3択である。

 

「あ~、えっと確か『相性バッチリ』って答えると、表には出ないけど〝友好度〟みたいなのがアップするんだよ」

「へぇ~。じゃ『相性バッチリ』にしようっと。これから先、同じ質問されたら、みんな『相性バッチリ』って答えるね」

 

 その方が公平だし、何よりゲームの進みが早くなるだろう。

 画面を見てコロナが頷いている。

 

「これ、早くも先手を打ってきたところが八神司令っぽいよね」

 

 

「はやてだけに――ですか?」

 

 

 全員で一斉にアインハルトさんを見る。

 

「「「「「……」」」」」

「あう、すみません、すみませんでしたぁぁ!!」

 

 いえいえ、貴重なアインハルトさんの覇王ギャグを聞けて満足でしたよ~。

 

 

 

「ちょ、リオ! シャンテの部屋をタッチしたら、名前が『こまちゃん』になってるんだけどぉぉ!?」

「あ~、ニックネームで呼ばれるからね~」

 

 前回、リオがシャンテに『こまちゃん』なんてニックネームをつけるから……。

 

「シャンテの『シャ』の字もない……。しかも、いきなりフーカさんと友達になりたいとか言ってるし」

 

 わたしはどうした?

 いつも『陛下』とか言ってるくせに。

 あ、わたしのニックネーム『陛下』でもよかったかも……。

 

「ふっ、それは私とフーちゃん(友情)への挑戦とみました!」

「いやいや、リンネさん落ち着いて」

 

 

「合意と見てよろしいですね?」

 

 

「いやいや、リオもメダロットみたいにあおらないでぇぇ! 友達になるの、失敗する可能性だってあるんだか――あ、成功しちゃった」

 

 シャンテとフーカさんの組み合わせ。

 チュートリアルで友達になったわたしとアインハルトさんを除けば、友達一番乗りだ。

 

「……次の試合で潰します」

「シャンテ逃げ……あ~、でもいっか。シャンテにはいい薬になるしね」

 

 色々と。

 

 

 

「ねぇリオ、チンクの背が低すぎるんだけど……。何このチビっ子。最初に設定したときより小さく見えるよ?」

 

 ちなみに、わたしの身長は少し伸ばしたので違和感はない。

 

「まあまあ、カワイイし、いいんじゃない? 眼帯はないけどね~」

「それは……まあ、同意するけど」

 

 実際、チンクはカワイイと思う。

 

「――って、チンクがはやてさんと友達になりたいって言ってきたよ!?」

 

 意外な組み合わせ……でもないのか。

 

「ミウラさん。はやてさんって、チンクのこと可愛がりそうですよね~」

「はい。ヴィータさんにもよくスリスリしてますし。ボクも……その、時々やられますから」

「あ~」

 

 やっぱり……。

 案の定、友達になるのは成功。

 ちなみに、成功報酬で胃腸薬をくれたのがチンクらしい気配りというかなんというか……。

 

 

 

「あ、ヴィータさんが、はやてさんと同じ質問してきたよ?」

「ヴィータさんですから」

 

 ミウラさんの台詞に納得。

 

 

 

「『ヴィヴィオはアインハルトの部屋に出かけています』――かぁ~、えらいぞ、わたしぃぃ!」

「おーい、ヴィヴィオ~、贔屓はなしだからね~」

 

 

 

「リオ~、いきなりジークさんと友達になりたいだなんて――消されるよ?」

「消されるって誰にっ!?」

「ヴィクターさんに……」

「何でっ!?」

 

 すると、これまで黙ってゲーム機を見つめていたリンネさんが口を開く。

 

「確かに、ヴィクターさんはジークさんのことになると怖いですから。わかりやすく言うと、ヴィヴィさんの前でアインハルトさんの悪口を言うような感覚……でしょうか」

「え、ナニソレ、どうしよう……どうしてくれるんだぁぁ、あたしの分身っっ!? はぁぁ~、失敗しろ~、友達になるの失敗しろぉぉ~」

 

 リオが一生懸命に念を送るけど、

 

「うん、成功した。おめでとリオ」

「オワター」

 

 

 

「むぅ~、なのはママが、コロナと友達になりたいって。もう、娘を差し置いてぇ~」

「まあまあ、ゲームだから、ね?」

 

 当然成功したわけで、

 

「なのはママが失敗するイメージがわかない……」

「でも、なのはさんが友達になる時ってあれでしょ?」

「あ」

 

 コロナの分身もボッコボコにされたのだろうか……?

 

 

 

「おっと、ミウラさんがアインハルトさんと友達になりたいって――電源切ろう」

「ちょ、何ですかそれぇぇ――っ!?」

「冗談ですよ、冗談。ほら――ウマクイッタヨ?」

「ううっ、絶対本気でしたよね!」

 

 

 

 などとプレイしていると、いくつか悩み事に答えたことで、〈ViVi島〉に新しく『ランキング掲示板』が建設された。

 これは、住人たちの様々なランキングが発表される――というもので、最初は『絶好調ランキング』というデータが掲示された。

 

 

『絶好調ランキング』

 

●1位……シグナム 957ポイント

 

●2位……はやて  851ポイント

 

●3位……なのは  755ポイント

 

 

「この三強、わかる気がする……」

 

 納得の組み合わせである。

 

 

 ちなみに、

 

 

●4位……リンネ  735ポイント

 

 

●21位(最下位)……コロナ 114ポイント

 

 でした。

 

 

 リンネさんが勢いよく立ち上がる。

 まるで、大きな大会で優勝した時みたいな喜びようで、

 

 

「私やったよ、フーちゃぁぁ~んっ!!」

 

 

『リンネ~、何かあったんか~?』

 

 

 遠くから、微かにフーカさんの返事が聞こえてきた。

 すると、

 

「ヴィヴィオ~、私ビリなんだけどぉ!?」

「コロナ、大丈夫だよ~」

「うぇ~ん」

「お~、よしよし」

「あっ、もしかしてアレじゃない? なのはさんと戦ったから」

「あ~」

 

 どうやら、これがなのはママと友達になった代償だったらしい。

 

 

 こうしてトモコレは続いていく。

 

 

     ●

 

 

「うわぁぁ~、アインハルトさんがチンクと友達になりたい――って言ってますよぉぉ!!? アインハルトさんの浮気者ぉぉ――っっ!!!」

「ええええええええええっ!?」

「――なんて、冗談ですけどね~。アインハルトさんとチンク……何かこう性格とか、ちっちゃいとことか、通じる部分があったんじゃないですか?」

「そう言われると……って、ちっちゃいとこって何なんですかぁぁ!?」

「って、あれ? 初めて友達になるの失敗しちゃった」

「ヴィヴィオさぁぁん!?」

 

 

 

「あっ、今度ははやてさんがシャンテと友達になりたい……って、あれれぇ~? また失敗したんだけどぉぉ!?」

「シャンテさん、八神司令のこと苦手そうですから」

 

 アインハルトさんが苦笑している。

 

「あ~、わかる気がします。シスターのくせにアナーキーな性格してますしね。はやてさんは好きで追いかけるのに、シャンテは逃げ回る――みたいな」

 

 なのはママから逃げ回るヴィータさんみたいなものだ。

 そういった意味では〝本当は好き〟――とか言ったら、2人から叩かれそうだけど。

 

 

 

「フェイトママまでチンクと友達になりたいかぁ~」

「チンク大人気だよね」

「うん。やっぱりちっちゃくすると人気出るとかあるのかな?」

 

 わたしも身長一番低いままにしておけばよかったかも。

 

「う~ん、そういうのは、ないはずなんだけどな~」

 

 リオが小首を傾げている。

 ちなみに、2人は無事友達に。

 フェイトママ、よかったね!

 

 

 

「ん~」

「どうしたの、ヴィヴィオ?」

「ねぇコロナ~、今度はシャマル先生がママと友達になりたがってるでしょ?」

「うん」

「そうやって、みんなどんどん友達の輪を広げてるんだけど、わたしの分身――アインハルトさんしか友達いないんだよね」

 

 他にちっとも友達ができない。

 

「それって、もしかしてヴィヴィオが心の奥底で『アインハルトさんだけいればいいや』と思っているとか?」

「いやいや、流石にそんなことは……」

 

 すると、アインハルトさんが、

 

「私は別に構いませんが?」

「じゃ、わたしもそれで」

「解決したぁぁ!?」

 

 

 

 今度は、アインハルトさんの分身が、ジークさんと友達になりたがっている。

 

「これはわかる気がします」

 

 本人のお墨付き。

 トモコレがスゴいのか、アインハルトさんの行動パターンが単純なのか。

 

「……って、あ、また失敗しちゃった」

「ヴィヴィオさぁぁんっ!!?」

「え、ちょ、コレ、わたしのせいじゃないですからぁぁ~っ!」

 

 握った拳でポカポカ叩いてくる覇王っ娘。

 ナニコレ!?

 お持ち帰りしたいっ!

 

「ヴィヴィオ、鼻血、鼻血……」

 

 という話は置いといて、ことごとく友達作りに失敗しているところが「アインハルトさんっぽいなぁ~」と思うのは、わたしだけだろうか?

 

 

 

「……ね、リオ。ゴライアスがわたしのこと気になるって言ってきたんだけど、どうしたらいいと思う?」

「ゴライアス落ち、見えてきたね~」

「やだよ、そんなエンディングぅぅ!」

 

 

 

「ムムッ、リオがザフィーラと友達に……しかも成功しているし。

 もう~、ザフィーと友達になる前に、わたしと友達になってよぉぉ~っ!

 ジークさんとか、ザフィーラとか、わたし以外の人ばっか選んでぇぇ――っ!!」

「そ、そんな全力全開で怒られても……」

 

 

 

 などとプンスカしていると、ついにその時がやってきた。

 

「来たァァァ! ノーヴェがわたしと友達になりたがってるぅぅ~~~~っっ!!」

 

 

「「「「「あ~」」」」」

 

 

「よし成功っ! さっすがノーヴェ!! わたしのピンチに颯爽登場で、愛してるよぉぉぉぉ~~っっ!!! って、どうしたんですかアインハルトさん、わたしの肩をツンツンして。嫉妬ですか?」

「いえ、そうではなくて……」

「ヴィヴィオ、後ろ、後ろ~」

「……はい?」

 

 言われて振り向くと、

 

「いや、まあ、なんだ……さっきからいたんだけどな」

 

 照れっ照れのナカジマジム会長。

 

「えぇぇ!? ノーヴェ、会長室にいるんじゃなかったのぉぉ!?」

 

 しまった。

 全力全開で叫んでしまった。

 世界の中心で愛を叫んだウサギである。

 

「ヴィヴィオさんのお顔が、ノーヴェさんの髪みたいに真っ赤ですね」

「あう~」

 

 

 

 その後も、

 

●ヴィータ  → コロナ

 

●ゴライアス → フーカ

 

 など、友達の輪が広がっていく。

 

 

 

「ミウラさん、塩辛い物が食べたい――と言われても、まだそんな食べ物登場してないんですけど?」

「ボクのせいじゃないですよぉぉ!?」

 

 そこへ、

 

 

●シグナム  → ザフィーラ

 

●ザフィーラ → アルフ

 

 

「何だか納得の組み合わせですよね~」

「偶然かもしれませんが、ボクも運命的なモノを感じてしまいます」

 

 さらに、

 

 

●なのは → ザフィーラ

 

 

「ママまで……。ザフィーラの女性バージョンって、どうしてこんなに人気があるんだろう?」

「たぶん、なんですけど。もし師匠が女性になったら、青い獣耳のシグナムさん――みたいになるんじゃないかと」

「あ~」

 

 クールなシグナムさんが、常時ケモミミモードなわけで、

 

「アリですねっ!」

 

 

 

 そして、本日のラストを飾るのは、

 

 

●フーカ → シャマル

 

 

「フーちゃん……」

「リンネさん落ち着いて、どうどう。そんなロボ超人みたいな呼吸しないで」

 

 

 

 こうして、トモコレ生活1日目(物語としては2日目)は無事終了。

 掲示板を見ると、

 

 

『人気ランキング』(1日目)

 

 

●1位……ザフィーラ 70ポイント

 

 

「やっぱり~」

「凄いですね、ザフィーラさんは」

 

 

●2位……フーカ   52ポイント

 

 

「流石『ViVid Strike!』の主人公!」

「やったね、フーちゃん! 私も負けないから!!」

 

 

●3位……リオ    50ポイント

 

 

「不正?」

「してないよっ!」

 

 

 そして、

 

 

●21位(最下位)……リンネ 0ポイント

 

 

「「「「「あ~」」」」」

 

 

「ど、どういうことなんですか、ヴィヴィさぁぁんっ! 私だけ人気ランキング0ポイントってぇぇ――っ!?」

「アバババ……そんな首をグオングオン揺らされても~」

 

 リンネさんが床に突っ伏した。

 

「いいんです、いいんですっ、私なんてもうっっ!!」

 

 まさかの『0』ポイント。

 予想の斜め上を行く結果に、誰も声をかけられない。

 まさか、リンネさんのぼっちパワー(そんなパワーがあるかどうか知らないけど)は、ゆんゆんクラスなのだろうか?

 人間強度が高すぎである。

 

「あの、一応なんですけど、最近、誕生日にひとりでケーキを食べたりとかは……?」

「ううっ、そんなことはありません」

「で、ですよね~」

「両親の帰りが遅くても、言葉を交わしたことのないメイドがいましたから」

「スイマセンでしたぁぁ――っ!」

「どうして謝るんですかぁぁ――っ!?」

 

 結構きっつい光景が目に浮かぶ。

 今年はみんなでお祝いしてあげよう――と心に誓う。

 

「リンネさん、元気だしてください。トモコレ生活は始まったばかりなんですから、まだまだ勝負はこれからですよ!

 ほら、わたしだってベスト3にはかすってもいないんですから」

「ヴィヴィさん……」

 

 リンネさんは涙をふいて立ち上がる。

 

「そうですよね。私、明日から本気出して頑張りますっ!」

「いや、それもうダメなやつですから」

 

 

 果たして、わたしの恋人になるのは誰なのか?

 そして、リンネさんに友達はできるのだろうか?

 

 

 次回、高町ヴィヴィオのトモコレやってみた3日目――お楽しみに!

 

 

 




というわけで、想定外のリンネ0ポイント。
友達もなし。

一応、ゲームは終了して、あとは書くだけ。
なので、次回で終了なんですが……かなり予想外の結末が待っています。
正直、自分でも「ないわ~」と口にしてしまったほど。

ヴィヴィオに告白するのは誰なのか?
リンネに友達はできるのか??
何か大逆転は起きるのか???

色々と想像しながらお待ち下さい!
次の土曜日まで直ぐなんで(苦笑)。
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