果たしてヴィヴィオは、休載中の『Force』から強引に仮設を組み立て証明できるのか?
フェイト・T・ハラオウン執務官(ママ)を相手に、孤独な戦いが今始まる!
高町家のリビングソファに、大・小の金髪が向かい合う格好で座っている。
「金髪、金髪――ということで、本日のゲストは上手い具合に休みが取れたフェイトママこと――スカさん&ハーさんと因縁浅からぬ、フェイト・テスタロッサ・ハラオウン執務官です。
はい、拍手ぅ~。わー、パチパチ!」
「えっと、色々ツッコミどころが多いんだけど、とりあえず……はーさん?
フルバの草摩はとりさん?」
「フェイトママ……『フ●ーツバスケット』は超名作だとは思うけど、流石に古いからね~。知らない人も多そうだし、年齢がバレちゃ――」
「サンダーアームッッ!!」
「ぎにゃあああああああああ!!?」
「ヴィヴィオ……。フルバはね、現在続編が連載中なんだよ?」
「そ、そうでしたか……ゴメンナサイ……。
ハーさんは、『魔法戦記リリカルなのはForce』のラスボスというか黒幕の、ハーディス・ヴァンデイン氏のことです……名前が長いんで略してみました……」
「なるほど……。つまり、今回のタイトルから察するに、ハーディス氏がスカリエッティのクローンかどうかを調査しよう、ってことだよね。
だけど、どうしてそんなことに?
見た目、まったく違うし、だいたい私が彼を逮捕するのは『Force』6巻だよ?」
それはそれで超絶メタ発言なのだけど。
ちなみに、フェイトママは『StrikerS』でもスカリエッティを逮捕している。
真面目なシリーズにおける――『ViVid』が真面目じゃないという意味じゃないよ!? ――連続タイーホ記録更新中である。
「そーいえば、なのはママってタイーホしてるイメージないよね。だいたい犯人をズドーン……。わたしもフェイトママもズドーン……」
「うん、それは言っちゃダメだから」
閑話休題。
話をハーディス氏に戻そう。
「それがね、前……々回ジムに来て、たくさん意味深な台詞を残して去っていったものだから……」
忘れた方は軽く読み返してくださいね。
「だからって……流石にスカリエッティのクローンは行き過ぎだと思うなあ」
「でも、あの人、ちょー怪しかったけど? 特に笑顔が胡散臭い」
「あ~、笑顔が胡散臭いのは同意するけど……。
だったら……そうだね、まずはハーディス氏のプロフィールを、改めてネットの有名どころで調べてみようか?」
『ヴァンデイン・コーポレーションの専務取締役にして、一連のエクリプス関連事件においての黒幕。
一見爽やかで紳士的、笑顔を絶やさない温厚そうな人物だが、本性は傲岸不遜。
ECウイルスの独自研究者で、エクリプスのことをフッケバイン一家とも管理局とも違う視点から捉えており、次代のクリーンエネルギーとなりうると評して様々な実験を秘密裏に行い、どの勢力とも違う多くの知識を得ている模様――』
ウィキペディア『魔法少女リリカルなのはシリーズの登場人物』より
『ヴァンデイン・コーポレーションの専務取締役。
娘がいるらしい。
一見穏やかなインテリの紳士に見えるが、内面はかなり腹黒く、自らの目的を達成させる為には手段を選ばない危険人物。
また、自らもエクリプスウイルスの感染者であるが、「原初の種」と呼ばれるものの効果によって、その力は並のエクリプスの感染者を圧倒する程のものとなっている――』
NanohaWiki『登場人物/Force』より
「――どう?
確かに研究者だったり、非合法な実験だったり、スカリエッティと似ているところはあるけど、そんな実験は母さんもしていたことだから……」
「あ~」
フェイトママの口からそれを言われてしまうと、ぐうの音も出ない。
「それに、どちらのサイトも、実際にハーディス氏を紹介している文章はもっと長いでしょ。
けれど、その、どこを読んでも『スカリエッティのクローンだ』なんて書いてないし、やっぱり、ヴィヴィオたちが、ハーディス氏にからかわれただけなんじゃないかな」
「う~、でもでも、フェイトママ。
『Force』って連載がストップしたでしょ。
これから核心に触れていく――って、大事なところで。
明らかになっていない謎が多いってことは、逆にハーさんがスカさんクローンの可能性も『ゼロ』じゃない――ってことだよね?」
「ん~、まあ、そうだね。ゼロではない。
でもね、ヴィヴィオ。
スカリエッティ本人は、軌道拘置所に収監されているだけで、まだ生きてるんだよ?
それに、スカさん――じゃなかった、スカリエッティのクローンの種が入ったカプセルは、すでに捕らえたナンバーズ一同から回収済み。
新たにクローンが生まれてくる心配はないの」
「フェイトママ、そこだよ、そこ。
前々から思ってたんだけど、スカさんって、わざわざフェイトママに、
『自分が死んでも、戦闘機人の体内にコピーの種がいるから大丈夫!』
みたいなことを言ったでしょ。
いくら余裕ぶっこいてたといっても、敵であるフェイトママに、そんな大事なこと教えるかな?」
「それはー」
「ナンバーズは囮で、本命のカプセルは、わたしたちの――ナンバーズすら知らない別の人物、あるいは秘密の施設に隠されていたとか……」
「……うん、それはあるかもしれない。
けどね、それを立証するのは難しいの」
「どうして?」
「ヴィヴィオも『魔法少女リリカルなのはStrikerS クロニクル』を読んだことあるでしょ。
『StrikerS』のあと、スカリエッティと4人のナンバーズは、一切の捜査協力を拒んでいる――と。
だから――公式で描かれていない――これ以上は調べようがないんだよ」
「そうきたか~。
あー、ウーノやクアットロは無理でも、せめてナンバー3だったトーレが協力してくれれば、もう少し、
『謎は全て解けた!』
みたいになるんだけどな~。
プレシアばっちゃんの名にかけて~」
「そんなことに母さんの名をかけられても~。
――そうだね。
スカリエッティの因子を濃く受け継いでいるナンバーズの中で、更生の可能性があるとしたら、トーレくらいだから。
妹たちが管理局の中で出世して、安定した生活を送っていることに納得したら、意外とすんなり更生プログラムを受け入れてくれるかもね」
「『Force』に間に合っていたら、魔力を無効化する相手にも、AEC装備なしでいい戦力になってくれたのに~」
「そうだね。……あ、スカリエッティの因子で思い出したんだけど、もっと基本的なお話。
もしハーディス氏が、プロジェクトFで造られたスカリエッティのクローンだったとした場合、容姿がまったく違う点はどう説明するつもりなの?
●スカリエッティは、スラッとした長身。
●ハーディス氏は、学生時代スポーツやってましたーって感じの、ガッシリした長身。
●スカリエッティは、細眉。
●ハーディス氏は――ウェンディが〝マユゲマン〟と呼ぶくらい――太いゲジゲジ眉。
――なんだけど?」
「つまり、オカリンとブラウン氏――くらいの違いがあると?」
「あー、うん。まあ、そこまでじゃなくていいんだけど。
その辺は、なのはと要相談で。
スカリエッティとハーディス氏の共通点といったら、長身くらいでしょ?
私だって、容姿だけなら(逆に身長は除く)アリシアとそっくりだよ」
「むぅ~、容姿くらい遺伝子調整でどうにかなるんじゃない?
ほら、コーディネイターだって、知能や身体能力だけでなく、髪の色、肌の色、目の色、身長など、外見のデザインも可能となったって、SEEDのウィキペディアで読んだし」
「いやいやいや」
「大事なのは中身ってことで。
ほら、スカさんもハーさんも、どっかのマーボー神父みたいに〝愉悦部〟でしょ?」
「助けて、はやてー」
「あとは喋り方。2人とも、
『一人称……私』
『三人称……君』
で、よく似てるんだよね~」
「それはー、ほら、黒幕やラスボスってだいたいそんな話し方だと思うんだけど……」
「……うっ、そうかも」
「それにね、ヴィヴィオ。
これも『魔法少女リリカルなのはStrikerS クロニクル』に書いてあることだけど。
スカリエッティには、
『地上の人々に譲歩し、理解しあうという理念そのものが存在しない』
んだよ。
だから、地上も、管理局も、平気で破壊しようとした。
一方で、ハーディス氏は違う。
『我々はただ、この技術で社会に貢献したいだけなのにな』
『エクリプスの研究が我が社にとって重要な項目である事は間違いない』
『次代を担うクリーンエネルギー――新時代の灯火になりうる可能性を秘めてるんだ。
その運用ノウハウはなんとしても手に入れるべきなんだよ。
うまくやれれば、特許と機密独占でどれだけ会社の利益になるか――』
確かに、目的のために手段を選ばない――という点では同じだけど、それは母さんにも共通していたこと。
例えば、あー、シャーリーだって似たとこあるでしょ?」
『そんな不安もあろうかとですね、このシャリオ・フィニーノが、密かに彼らの会話を入手しておきました!』
「あ~」
「ハーディス氏はスカリエッティと違い、復讐だったり、管理局の転覆だったり、新たな世界の構築なんて求めていない。
むしろ、現在の社会を気に入っている――楽しんでいる節さえある。
娘さんとのデートを含めてね。
だから、ミッドなどの大都市圏ではエクリプスウイルスを撒き散らさない。
彼の生活圏内だけは、いたって平和。
スカリエッティや、彼の因子が濃いクアットロと違い、彼の精神に、
『地上の人々に譲歩し、理解しあうという理念そのものが存在する』
以上、根本的な思想の部分で、スカリエッティとハーディス氏は異なる。コピーではない。別人なんだよ」
「ううっ……。
で、でも、ハーさんが嘘ついてるだけかも。
『StrikerS』22話でクアットロが、
『今回の件で軽く何千人か死ぬでしょうけど、100年経たずに帳尻が合うわよ。ドクターの研究は人々を救える力だもの』
って、ディエチに嘘ついてたでしょ?
『人々を救える力』を『次代を担うクリーンエネルギー』だと置き換えれば、言ってることもやってることもだいたい一緒だし……」
「うん、そうだね。私だってあのハーディス氏が、全てを正直に語っているとは思わない。
だけど、これはヴィヴィオが言ったことだよね。
『Force』は、これから核心に触れていくという大事なところで休載したって――」
「あう」
「作中で明らかになっていないことは、公式で語られていないことと同義。
だから、私たちには、ハーディス氏の台詞を否定することはできない」
「あう~」
流石はフェイトママ。
今回、考察班としては完全な敗北である。
「じゃ、じゃあ、百歩譲って、ハーさんがスカさんクローンじゃなくても、スカさんのクローンは絶対どこかにいるよね?」
「どうして?」
「だって、いくらスカさんだって、まさか自分のクローン種を、ぶっつけ本番でナンバーズに埋めこんだりしないでしょ?」
「あ、そういうこと!」
「うん。いざというとき、本当に自分の記憶を持ったクローンが生まれるかどうかを、事前に実験してたと思うんだよね」
「それは……あるかも。だけど、スカリエッティ本人が健在なんだから、実験が上手く行ったあと、クローンを廃棄したんじゃない?」
「プレシアお婆ちゃんだって、失敗作といったフェイトママのこと捨てなかったよね」
「それは……」
役立つ手駒が欲しかったこと――。
外見がアリシアそっくりだったこと――。
などの理由もあるが、
「スカさんも、仲間意識だけは妙に高かったでしょ?」
「うん」
「自分と同じ遺伝子を持って生まれた存在を殺すかなあ?」
「……確率としてはフィフティーフィフティーだと思う」
「軌道拘置所に入ってからも余裕の姿を見せているのは、もう1人の自分が地上で活動――暗躍――しているからだとしたら?」
「……」
「というか、そもそも実験で造ったクローンって1人とは限らないよね。
複数いたとして……。
あ、そうだ。プロジェクトFで造られたクローンって、
『オリジナルとは異なる個性や性格、資質を発揮することも多く、完全なものではありえない』
なんだから、1人くらい、ハーさんみたいなのが生まれきてもおかしくない。
場合によっては、オリジナルと敵対するような性格に生まれてきてもいいし」
「それは――」
「ついでに、遺伝子調整――例えば別の人の遺伝子を混ぜることで――スカさんの弱点でもある、戦闘能力を高めた自分のクローンを生み出そうとした――としても、おかしくないよね?
ひょっとしたら、その人の遺伝子の影響で、会社の利益のためとはいえ、スカさんじゃありえない、地上の人々の生活に役立つクリーンエネルギーを開発しよう――とか思い立ったりして」
「……はあ、ヴィヴィオ。そうまでしてハーディス氏をスカリエッティのクローンにしたいの?」
「……ううっ、ここまでやったからには、もう引っこみがつかなくなったんだよぉぉ!?」
「もう、なのはと一緒で負けず嫌いなんだから……」
「んー、そこはフェイトママも一緒かと。無印だと相当なのはママと競ってドンパチやってたの、わたしは知ってますよー」
「あー、それを言われちゃうと。
じゃあ、ハーディス氏の娘についてはどう考えてるの?
あのスカリエッティが、『INNOCENT』みたいに結婚してるようなものだよ?」
ぶっちゃけ、
『今日は娘との約束があるんだ。久しぶりに二人でデートの約束でね』
という、ハーディス氏の台詞や表情は、それこそ『INNOCENT』スカさんを彷彿とさせる。
最高評議会の呪縛に囚われていない素のスカリエッティは、意外とハーさんのように生きたのではないか?
それはそれとして、
「そこはほら、前回リオが言ってたように、ハガレンのキング・ブラッドレイとか――。
あと、原作版CCさくらの父親も、クロウ・リードの生まれ変わりで、エリオルの分身だったわけだから、ある意味クローンみたいなものでしょ?
どちらも共通して、
『出生不明な人物が社会的信用を得るためには、家族を得ること』
だと思うんだよね」
「その部分はわからなくないけど。
私もハラオウン家の養子になったわけだし」
「……いや、ちょっと待って。
ひょっとしたら娘はいるけど、奥さんはいない可能性も」
「どういうこと?」
「娘の話は出ても、奥さんの話は一切出てこない。つまり、娘は、本当の娘ではなく――新たな戦闘機人――ナンバーズの末娘とか!?」
「うわ~」
「ダメ?」
「ん~、想像するのは勝手だと思うけど、ほら、ハーディス氏の名字って〝ヴァンデイン〟でしょ?」
「うん」
「会社名は?」
「ヴァンデイン・コーポレーション……あれ?」
「単純にハーディス氏の起業した会社――だったらわかりやすかったんだけどね。
ハーディス氏の肩書が〝専務取締役〟であること。
また、4巻で部下から、
『本社からの釈明要求をかわしつづけるのももう限界が……』
と言われていることから、彼が主導権を握る会社ではない――ということがわかる。ここまではいい?」
「うん」
「じゃ、ハーディス氏は、どうやって若くしてヴァンデイン・コーポレーションの専務取締役という高い地位を得たんだと思う?」
「研究者として才能があったから――とか?」
「名字の件は?」
「えっと……」
「元々ヴァンデイン・コーポレーション社長の親族だった――と考える方が自然なんだけど、ヴィヴィオのスカリエッティクローン説でも矛盾がないように考えてみると、
(現在のハーディス氏の年齢が不明のため、外見から30~35歳くらいと推測する)。
●約15年前――学生時代、スポーツ系サークルでヴァンデイン・コーポレーション社長の一人娘と出会う。
●付き合い始める。
●彼女の父親に才能を認められる。
●ヴァンデイン・コーポレーション入社。
●新規プロジェクトを次々に成功させる。
●結婚(娘婿として)。
以降、ハーディス・ヴァンデインと名乗る。
●娘が誕生。
●その後も成果を出し続ける。
●若くして専務取締役に就任。
――こんなところじゃないかな」
「……あう。こっちの方がいいかも」
「『Force』が…………新暦81年。
母さんの事件が……新暦65年。
スカリエッティが、母さんの完成させたプロジェクトFを試したとするなら、だいたい15年くらい前でしょ。
クローンの外見年齢は自由。
『StrikerS』でのスカリエッティの話では、クローンの制作期間は、1か月あればいいんだし。
社会生活に適応させるなどの理由で、試しに造った15~20歳くらいのクローンの1人を、学生の身分を偽造し通わせてみた――といったところかな。
スカリエッティにしてみれば、実験の1つだったんだろうね。
――なんて、こんな風に考えてみると、ハーディス氏のスカリエッティ・クローン説も、あながち間違いじゃないかも」
「だったら!?」
「だ~め。
可能性はあっても、全て想像、トンデモ仮説なんだから。
どんなに疑わしくても、これじゃ状況証拠にもならないよ。
ハーディス氏は、黒幕でラスボス。
だけど、スカリエッティとは別人である。
これが、今回の結論だろうね」
「ですかー。あう……」
「まあまあ、落ちこまないの。
『Force』の休載が続く限り、可能性はゼロじゃないんだから」
「それはそうだけどー」
「とりあえず、最後にナンバーズ代表として、チンクにも聞いてみようか?
自由になってるナンバーズの中では、一番スカリエッティとの付き合いが長かったし。
『Force』4巻で、私と一緒に、六課で最初にハーディス氏と接触したのも彼女だからね」
「はあ~。ハーさんがスカさんクローンなら、チンクも因縁浅からぬ――だったのに~」
「私と一緒にハーディス氏に会ったのが伏線だったとか?」
「そうそう、そんな感じ。
あ、ちなみに、『Force』4巻のそのシーン。
フェイトママとチンク、ハーさんの3人がソファに座ってるんだけど、チンクだけ足が床についてないように見えるんだよねぇ~。真面目なシーンなのに足ぶらぶら~。可愛いよね、チンク」
「それはしー……って、ほら、通信がつながったよ――」
ここで、魔法少女のコスプレをしているチンクの映像が映ったら最高なのだけど、当然そんなこともなく、いつもの眼帯少女が降臨である。
「ノーヴェがわたしにストライクアーツを教えてくれたのって、慕っていたチンク姉に、わたしの外見(サイズ)が似ていたからではないか――と思うのは邪推だろうか?」
『え?』
「え? ――って、突然なに言ってるのヴィヴィオぉぉ!?」
「ゴメンナサイ。前から疑問に思ってたもので~」
『いえ、陛下と似ているとか、ノーヴェが私を慕ってくれている――と言っていただけるのはうれしいことなので』
よかった。意味が通じてなかったよ~。
ホッと胸をなでおろしつつ、これまでの経緯を説明する。
『ハーディス氏がドクターのクローン……?
そうですね……。
まったく似た部分がないとは言いませんが、私としてはあの眉毛を見ていると、あの男――ゼスト・グランガイツを思い出しますね』
「あ~、チンクの右目を奪った……」
というか、チンクが殺した相手だよぉぉ!?
ちなみに、ゼストさんは『StrikerS』に登場した槍使いのゴツい男性だ。
古代ベルカ式のSランク魔導師(騎士)で、その実力はシグナムさんをも上回る。
ちょー強い人。
スバルさんたちのように近代ベルカ式でないところを見ると、ひょっとしたら、アインハルトさんやジークさん、ヴィクターさんのようにベルカの末裔の1人だったのかもしれない……。
『ViVid』9巻でホテルに集まったとき、1人だけゴツい男性がいたらスゴい絵面だったのに……。
たぶん、生きていたらザフィーラとよい飲み仲間になれたであろう。
色んな意味で惜しい人を亡くしたと思う……。
「そういえば、ゼストさんもゲジゲジ眉毛だっけ」
「ウェンディなら、裏でマユゲマンとか呼んでそうだね」
「……あ、ちなみにチンクがゼストさんと戦ったのっていつだっけ?」
『そうですね……。新暦でいうと、66年ごろでしょうか』
「そっか~。
ということは、
●約15年前に亡くなって、スカリエッティの人造魔導師の実験体として使われる。
●ガッシリした体格。
●マユゲマン。
●地上の平和を守る。
●近接戦闘に優れ、男性魔導師としては、リリカルなのは屈指の実力者。
ねぇ、フェイトママ~」
「はい?」
「前に、
『オリヴィエ + アリシア = わたし』
みたいな話をしたことあったでしょ?」
「うん、あったね」
「だったらさ、
『スカリエッティ + ゼスト = ????』
――とか、どう?」
「いやいやいやいや!? ないよ、絶対!」
「だよねー。わたしも、流石にコレはないと思う……」
『あのー、1つよろしいでしょうか?』
「「はい?」」
『ハーディス氏についてなのですが……。
いくら〝原初の種〟の力を得ているとはいえ、一般市民の研究者が、素人とは思えないほどの殺気を放ち、あれほど戦い慣れしているものでしょうか?
ともすれば、フッケバインの連中よりも高い戦闘技術を有しているように思えたのですが……』
つまり、六課――なのはママたちに匹敵する戦闘スキルというわけで、そんな男性魔導師、クロノ提督やユーノ司書長以外にいるとしたら……。
それも、近接戦闘で……。
「「いやいやいや……」」
信じるか信じないかはあなた次第です。
流石にないなー(笑)。
マユゲマンとか言い出したら、ゲンヤ・ナカジマ氏やザフィーラもそうなので……。
おそらく、リリカルなのはの1つの法則として、ある程度体格がガッシリしているキャラにマユゲマンは多い――ということで。
ただ、以前より、
「スカリエッティは、プロジェクトFの基礎理論を構築した割に若すぎる!」
「だから、今のスカリエッティも、プロジェクトFで造られたクローンなのでは?」
という考察は、一部でありました。
(計算上、スカさんの年齢は、どんなに若くても40~45歳くらいが限界かと)
また『StrikerS』のラストで、クアットロが躊躇なく今のスカさんを見捨てて、拠点を破壊しようとしたこと。
スカリエッティ自身も「こちらの私は用済みなのさ」という、自身の生命を軽んじている台詞を口にしていたこと。
ひょっとしたら、私たちが『StrikerS』で見ていたスカリエッティは、すでにプロジェクトFで造られた記憶転写型クローンだったのかもしれません……。
本物は生きているのか、いないのか……?
生まれたのは1人?? それとも複数???
『アリシア → フェイト』
のように、
『スカリエッティ → ????』
が生まれていたかも。
たとえ、ハーディス氏がスカさんクローンでなくとも、彼のクローンは、世界のどこかに存在しているでしょう。
そういえば、アプローチの仕方は違いますが、〝魔力に頼らない〟――というコンセプトは、スカさんもハーさんも同じなんですよね~。
さて、真実はいかに?