頑張ります。
1. 「まぁそんなに落ち込むな」
入学式当日
"単なる噂"なんだから信じてはいけない。
モノゴトには検証というモノが必要なのだから。
入学初日、level5である御坂美琴は何かと緊張していた。
何故なら、今日から常盤台に入学するからだ。
………ではなく、
その常盤台で噂されている、ある人物の事について。
『気前いい性格に合わず、気に食わない
名前までわかっているのだから、存在するのは確実か………
ーーーあれ、何でこんな新しい生活の始まりだってのにユウウツなんだ?
考えたら負けである。
入学式を終え、美琴は図書室へ向かう。
兎に角落ち着いた空間を欲していたからか、真っ先に図書室へ向かった。
そこは図書室、というより"大図書館"と言うべきか。
相変わらずこの学園都市はバカらしく設備が整い過ぎている。
まぁここまでしていなきゃ逆に浮いている様に見えてしまうが。
でもそこは至って普通の美琴の欲していた落ち着いた空間だった。
ーーーここなら一息つけそーね……寝ちゃおうか?
そんなに世界は甘くなかった。
「姫サマはどこにおりますかねぇ?!」
「早くしねぇとここいら焼け野原だぞクソコラ」
ーーーうわぁ……モブだぁ………
メタい。
そんなモブ男君達を「成敗してくれる!」なんて言いながら割って入るのも癪なもので、
ただただ傍観していた。
「てか、ウチのセキュリティどうなってんのよ。こんなガキに入られるとは天下の"常盤台サマ"も堕ちたモンだねぇ」
後ろから1人の常盤台の3年生と思しき人が前に出る。
周りの2年、3年はソイツを見て勝ちを確信したのか、慎ましげに、或いは何事も無かったかのようなフリをしてその場を去る。
何時しかそこにいたのはモブ男君達と私とその先輩だけとなった。
モブ男君達は貶された所為か、若干イラついてる。
「んで、この常盤台に何の用ですか?殿方は」
「ウチのツレがアンタにやられたっていって御挨拶ついでに締めに来たんだよ」
「ツレ……?はぁーまた何時ものアイツかよ。正当防衛だって何度言えば解るんかなぁ?」
「オ、オマエあんなにタコ殴りした事が正当防衛になる訳が無ェだろうがぁ?!」
ソイツは溜息を吐く。かなりの間を開けて。
「……じゃあその"御挨拶"とやらは外で行おうか。流石に中はまずい」
試合は外で行われることになった。
常盤台:グラウンド
「………あのー、」
「ん、?今更抗議及びこの件に関しての意見は聞かないぞ?」
「……いや、一応名前をと……」
「アンタの?御坂美琴、で、あってんでしょ?
美琴は確信した。この人が"噂"のその人で違いない。と、
ーーーん?でもなんで知ってるんだろう?……まさか
「同じlevel5同士、斯波翡翠。序列は"第二位"、アンタの1個上って所?宜しく」
ーーー嫌な予感はこれか。
しかも格上ときた。しかし彼女自身、第二位の噂を聞いていたものなので、そこまでのリアクションでは無かった。
翡翠の手に謎の光弾が出来始める。
「……え?」
モブ男君達は慌て始める。
「誰が正々堂々と始めようなんて言ったか?」
モブ男君達は慌てて逃げる。逃げたって光弾に引き付けられてお陀仏なのに。
「ヤバイ、逃げろぉ!!バケモノだぁ!!」
逃げ方も「典型的な」モブ男君達であった。
「凄いですねせんぱ……ってあれ?何処だ?」
翡翠はそこには居なくて、何故か
先ほどの光弾、あれはワームホールだったのだ。
それをモブ男君達がビームだと勘違いし、慌てていた。成程成程……
「………って、無茶苦茶過ぎるだろうがぁぁっ!!!?」
美琴は絶叫した。
ーーー此処ではツッコミきれない。割愛しよ。
今日の美琴はなんだかメタかった。
先が思いやられてしまうことを予期した美琴は、女子寮へと戻るのであった。