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達也side
気がつけば俺は、空中に身を投げ出され重力に従って急降下していた。
周りを見ると、自分と同じように落下していっている者が、3人と1匹いた。
「ギニャーーーーー!!ニャ、ニャーーーーーー!!」
とりあえず、飛行魔法を発動して叫びながら落下していっている1匹を回収してゆっくり降下していった。
達也side out
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上空4000mから落下した三人は、落下地点に用意してあった緩衝材のような薄い水膜を幾重も通って湖に投げ出される。
「きゃ!」
「わっ!」
ボチャン。
三人はさっさと陸地に上がって、そのうちの二人は罵詈雑言を吐き捨てていた。
「し、信じられないわ!まさか問答無用で引きずり込んだ挙句、空に放り出すなんて!」
「右に同じだクソッタレ。場合によっちゃその場でゲームオーバーだぜコレ。石の中に呼び出された方がまだ親切だ」
「・・・・・。いえ、石の中に呼び出されては動けないでしょう?」
「俺は問題ない」
「そう。身勝手ね」
二人の男女はフン、と互いに鼻を鳴らして服の端を絞る。
そこで、それまで無言だったもう一人の少女が、
「此処・・・・どこだろう?」
「さあな。まあ、世界の果てっぽいものが見えたし、どこぞの大亀の背中じゃねえか?」
適当に服を絞り終えた三人は、
「まず間違いないだろうけど、一応確認しとくぞ。「待ってくれないか」」
自己紹介をしようとして
空から猫を抱えて降下して来る人間に止められた。
「「「!?」」」
「悪かった。猫のことを考えてゆっくり降下していたら遅くなってしまったようだ」
少女二人は固まっている。その間に猫は一人の少女に向けて、
「ニャニャー!(お嬢ー!)」
と言って達也の腕から降りて行った。
少年は、
「ヤ、ヤハハハハ」
「・・・とりあえず此処は何処か知ってるか?」
いち早く元に戻った少年が、
「イヤ。知らないな」
「そうか」
「・・・仕切り直すぞ。もしかしてお前達にも変な手紙が?」
そこで二人の少女も元に戻り、
「そ、そうだけど、まずは“オマエ”って呼び方を訂正して。
私は久遠 飛鳥よ。以後は気をつけて。それで、いつの間にかあの人が持っていた猫を抱き抱えている貴女は?」
「・・・・・。春日部 耀。この猫は私の猫」
「そう。よろしく春日部さん。で、野蛮で凶暴そうなそこのあなたは?」
「高圧的な自己紹介をありがとうよ。見たまんま野蛮で凶暴な逆廻 十六夜です。粗野で凶悪で快楽主義と三拍子揃った駄目人間なので、用法と用量を守った上で適切な態度で接してくれお嬢様」
「そう。取扱説明書をくれたら考えてあげるわ、十六夜君」
「ハハ、マジかよ。今度作っとくから覚悟しとけ、お嬢様」
「最後に、そこの大人しそうな完全武装の貴方は?」
「司波 達也だ。この武装はあの手紙に何が施してあるかわからなかったからな」
「そう」
心からケラケラと笑う逆廻 十六夜。
傲慢そうに顔を背ける久遠 飛鳥。
我関せず無関心を装う春日部 耀。
無表情のまま三人を見ている司波 達也。
そんな彼らを物陰から見ていた黒うさぎは思う。
(うわぁ・・・・・なんか問題児ばっかりみたいですねえ・・・・・)
黒うさぎは陰鬱そうに重くため息を吐くのだった。
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1話へのコメントありがとうございました。
これからも失踪しないよう頑張ります。