劣等生も異世界から来るそうですよ?   作:夜桜見物人

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新年一発目。
あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

連日投稿は大変ですね。
他の作者さんが改めて凄いことが分かりました!


蛇神とのゲーム

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「あーもう!一体何処まで行っちゃったんですか!?」

 

黒ウサギが逆廻十六夜と司波達也を探し始めて早くも半刻が過ぎようとしている。

上空4000mから見れば大した距離には見えなかったのだろうが、彼ら四人が落下した湖から“世界の果て”に伸びる街道は途方もない距離がある。

道中は森林を横断せねばならないため、初見で辿り着けるとは思えない。

そう初見で辿り着けるはずがないのだ。常識外れ(イレギュラー)がいなければの話だが・・・

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

時は少し戻り黒うさぎが二人を追いかけ始めた頃

 

「あー抜けられねえなあ」

 

十六夜と達也は森の中を彷徨っていた。

 

十六夜は最初真っ直ぐ突っ切っていこうとしたが木が生い茂っておりなかなか進めなかった。

 

「達也なんかいい案ねえか?」

 

達也はこれはもう“世界の果て”まで行かせたほうが後腐れなく終わるのではと思い、

 

「俺の言う通りに進め」

 

「ほう」

 

そう言ったら十六夜は試すような目で達也を見た。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

それから10分程で本当に森を抜けた時十六夜は、

 

「お前本当に箱庭に召喚された人なのか?」

 

「そうだが」

 

「ふうん」

 

興味深そうな視線で達也を見ていたとか

 

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黒ウサギはユニコーンの道案内で問題児たちの元へと辿り着いた。

 

「この辺りのはず・・・・」

 

「あれ、お前黒ウサギか?どうしたんだその髪の色」

 

背後からあの忌々しい問題児の声が聞こえる。どうやら十六夜は無事だったらしい。

黒ウサギの胸中に湧き上がる安堵、は全くない。散々振り回された黒ウサギの胸中はもう限界だった。怒髪天を衝くような怒りを込めて勢いよく振り返る。

 

「もう、一体何処まで来ているんですか!?」

 

「“世界の果て”まで来ているんですよ、っと。まあそんなに怒るなよ」

 

十六夜の小憎たらしい笑顔も健在だ。心配は不要だったらしく、何処にも傷はない。あえて半刻前と違うところを挙げるのであれば、落下した時よりびしょ濡れだったぐらいだろう。少し離れたところには達也もいて十六夜とは違い明後日の方向を向いている。

 

「しかしいい脚だな。迷っていたとはいえこんな短時間で俺に追いつけるとは思わなかった」

 

「むっ、当然です。黒ウサギは“箱庭の貴族”と謳われる優秀な貴種です。その黒うさぎが」

 

アレ?と黒ウサギは首を傾げる。

 

(黒ウサギが・・・・半刻以上もの時間、追いつけなかった・・・・?)

 

これは何度も説明してきた話だが。ウサギは箱庭の世界、創始者の眷属である。その駆ける姿は疾風より速く、その力は生半可な修羅神仏では手が出せない程だ。

その黒ウサギに気づかれることなく姿を消したことも、追いつけなかったことも、思い返せば人間とは思えない身体能力だった。

 

「ま、まあ、それはともかく!十六夜さんが無事で良かったデス。水神のゲームに挑んだと聞いて肝を冷やしましたよ」

 

「水神?・・・ああ、()()のことか?」

 

え?と黒ウサギは硬直する。十六夜が指したのは川面にうっすらと白く浮かぶ白くて長いモノだ。黒ウサギが理解する前にその巨体が鎌首を起こし、

 

『まだ・・・・まだ試練は終わってないぞ、小僧ォ!!』

 

十六夜が指したそれは・・・身の丈三〇尺強はある巨躯の大蛇だった。それが何者か問う必要はないだろう。間違いなくこの一帯を仕切る水神の眷属だ。

 

「蛇神・・・・!って、どうやったらこんなに怒らせられるんですか十六夜さん!?」

 

ケラケラと笑う十六夜は事の顛末を話す。

 

「なんか偉そうに『試練を選べ』とかなんとか、上から目線で素敵なこと言ってくれたからよ。()()()()()()()()()()()()()()()()()()のさ。結果はまあ残念な奴だったが」

 

『貴様・・・・付け上がるな人間!我がこの程度で倒れるか!?』

 

蛇神の甲高い咆哮が響き、牙と瞳を光らせる。巻き上がる風が水柱を上げて立ち昇る。

黒ウサギが周囲を見れば、戦いの傷跡とみてとれる捻じ切れた木々が散乱していた。あの水流に巻き込まれたが最後、人間の胴体など容赦無く千切れ飛ぶのは間違いない。

 

「十六夜さん、達也さん、下がって!」

 

黒ウサギは庇おうとするが、十六夜の鋭い視線はそれを拒む。

 

「何を言ってやがる。下がるのはテメェだろうが黒ウサギ。これは俺が()()()、奴が()()()喧嘩だ。手を出せばお前から潰すぞ」

 

本気の殺気が篭った声音だった。黒ウサギも始まってしまったゲームには手出しできまいと気づいて歯噛みするが、大人しく達也のいるところまで下がった。

十六夜の言葉に蛇神は息を荒くして応える。

 

『心意気は買ってやる。それに免じ、この一撃を凌げば貴様の勝利を認めてやる』

 

「寝言は寝て言え。決闘は勝者が決まって終わるんじゃない。()()()()()()()()()()()()

 

求めるまでも無く、勝者は既に決まっている。

その傲慢極まりない言葉に黒ウサギと蛇神は呆れて閉口したが、達也だけは興味深そうな目で十六夜を見ていた。

 

『フン・・・その戯言が貴様の最後だ!」

 

蛇神の雄叫びに応えて嵐のように川の水が巻き上がる。竜巻のように渦を巻いた水柱は蛇神の丈よりも遥かに高く舞い上がり、何百トンもの水を吸い上げる。

竜巻く水柱は計三本。それぞれが生き物のように唸り、蛇のように襲いかかる。

この力こそ時に嵐を呼び、時に生態系さえ崩す、“神格”のギフトを持つ者の力だった。

 

「十六夜さん!」

 

黒ウサギが叫ぶ。しかしもう遅い。

竜巻く水柱は川辺を抉り、木々を捻じ切り、十六夜の体を激流に呑み込む・・・・!

 

「・・・・ハッ・・・・しゃらくせえ!!」

 

突如発生した、嵐を超える暴力の渦。

十六夜は竜巻く激流の中、ただ腕の一振りで嵐を薙ぎ払ったのだ。

 

「嘘!?」

 

「馬鹿な!?」

 

否、全てではなかった。三本のうちの一本が薙ぎ払われず黒ウサギと達也がいる方に向かってきた。

達也はそれを、

 

「・・・はあ・・・」

 

ため息をつきながら懐からCADを取り出して魔法“術式解体(グラム・デモリッション)”を放った。

いくら嵐を呼び、時に生態系さえ崩す“神格”のギフトだとしても所詮は()()()()()()()だ。達也はそれを吹き飛ばした。

 

「ま、中々だったぜオマエ」

 

大地を踏み砕くような爆音。胸元に飛び込んだ十六夜の蹴りは蛇神の胴体を打ち、蛇神は空中高く打ち上げられて川に落下した。

また全身を濡らした十六夜はバツが悪そうに川辺に戻った。

 

「くそ、今日はよく濡れる日だ。クリーニング代ぐらいは出るんだよな黒ウサギ」

 

冗談めかして十六夜はそう言った。

しかし、黒ウサギの頭の中はパニックでもうそれどころではなくなっていた。

ハッと黒ウサギは思い出す。彼らを召喚するギフトを与えた“主催者(ホスト)”の言葉を。

 

 

 

 

「彼らは間違いなく・・・・・人類最高クラスのギフト保持者よ、黒ウサギ」

 

 

 

 

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最近スランプではないのですがどうしても小説を書く気になれていません。
ちょっとまずいかなぁ〜
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