最近はリアルが忙しくて大変なので更新が不定期になると思います。
すいません。
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十六夜が黒ウサギを弄り、それを達也が見ながら“世界の果て”に向かって川辺を突き進んでいた。
四人がこの箱庭の世界に呼び出されて早四時間が経とうとしていた。
「随分と日が暮れてきたな。日が落ちると虹が見えないかもしれないし、急ぐぞ」
沈む太陽を見ながら十六夜が呟く、
「天動説のように、太陽が世界を廻っているんだな・・・・」
「分かりますか?あの太陽はこの箱庭を廻り続ける正真正銘、神造の太陽です。噂では、箱庭の上層部で太陽の主権を賭けたゲームがあるそうですよ」
「だいぶ壮大なゲームだな」
「是非一度参加してみたいね」
ケラケラと笑う十六夜は、黒ウサギと達也の目にも愉快そうに見えた。
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それから更に半刻ほど歩いた三人はようやくトリトニスの滝に出る。
「お・・・・!」
楕円形にも見える滝口は遥か彼方まで続いており、流水は“世界の果て”を通って無限の空に投げ出されていた。
「どうです?横幅の全長は2800mもあるトリトニスの大滝でございます。こんな滝は御二人とも故郷にはないのでは?」
「凄いな。確かに俺のいた世界にはこの規模の滝は無かったな」
「・・・・ああ。素直にすげえな。ナイアガラのざっと二倍以上の横幅ってわけか。この“世界の果て”の下はどんな感じになっているんだ?やっぱり大亀が支えているのか?」
そう言って十六夜は断崖絶壁に顔を覗き出した。
「残念ながらNOですね。この世界を支えているのは“世界軸”と呼ばれる柱でございます。何本あるのか定かではありませんが、一本はこの箱庭を貫通しているあの巨大な主軸です。この箱庭の世界がこのように不完全な形で存在しているのは、何処かの誰かが“世界軸”を一本引き抜いて持ち帰った、という伝説もあるのですが・・・・」
「はは、それすげえな。ならその大馬鹿野郎に感謝しねえと」
しばらくしたらふと十六夜が、思い出したように黒ウサギに問う。
「トリトニスの大滝、だったな。ココを上流に遡ればアトランティスでもあるのか?」
「さて、どうでしょう。箱庭の世界は恒星と同じ表面積という広大さに加え、黒ウサギは箱庭の外の事はあまり存じ上げません。しかし・・・・箱庭の上層にコミュニティの本拠を移せば、閲覧できる資料の中にそういうものもあるかもですよ?」
「上層部に行ければ、より箱庭について知ることができるのか・・・・」
「ハッ。知りたければそこまで協力しろってことか?」
「いえいえ達也さんの知りたい情報もあるかもしれないですよ、というだけですヨ?」
「その芝居掛かった演技、やめた方がいいと思うぞ」
「ヤッ、これは素のようなものですので・・・・」
「そうか」
「ま、こんなデタラメで面白い世界に呼び出してくれたんだ。その分の働きはしてやる。けど他二人の説得には協力しないからな。騙すも誑かすも構わないが、後腐れないように頼むぜ。同じチームでやっていくなら尚更な」
「・・・・はい」
黒ウサギは心の中で強く反省する。これからコミュニティを再建しようと言っているのにそのコミュニティの誇りが今賭けられていることを知らずに・・・・
(初めからちゃんと説明すればよかったな・・・・ジン坊っちゃん、大丈夫でしょうか?)
なんてことを思っていたのであった。
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やっと次回あのお方を出せると思います。