ハリーポッターと導く者 〜改訂版〜   作:ニルドアーニ四世

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強大な光と闇 1

 

 

 

 

 

焼き焦げた肉片

怯える三人の少年少女

杖を片手に無表情で立ち尽くす少年

その様子を見て唖然とする教師達

 

 

 

僅か十年ほどしか生きておらぬ若き魔法使い

ホグワーツ(ここ)で学び得た力ではない

既に持っていた純粋な力(才能)

 

 

 

 

かつてなき未曾有の事件

かつてなき未曾有の終結

かつてなき未曾有の天才

 

それらの事実を目の当たりにした経験豊かな魔法使いである教師達でさえも絶句していた

 

 

 

コツン、コツンと響き渡る音に教師陣は心から安堵し、その音の持ち主に道を譲る。

 

ホグワーツ魔法創生学校校長にして二十世紀最強の偉大なる魔法使い“アルバス・ダンブルドア”

 

彼の目でさえも微かの戸惑いと恐れで曇る。だが歩みを止める事なくゆっくりとハウルの目の前へ向かい立ち止まる。

 

そして普段の好々爺のような様子ではなく厳格に静かに静かにハウル・グレンストを見つめ少しの間を置きゆっくりと口を開いた

 

「ハウルや...なぜトロールを殺したのかね?しかもよりによって“悪霊の炎”、失敗すればお主は死んでおったかもしれんのに。」

 

ダンブルドアは静かに意思の変わらぬ瞳でジッとハウルを見つめ反応を伺う

 

ハウルは見下す様に見ていた焼き尽くされたトロールの肉片から目を離し首をスゥと傾けてダンブルドアを透かせる様に見据える

 

 

その目はとても虚ろで教師達を絶句させる。これは少年の目ではない

怒りに狂った目でも悲しみにくれる目でもない

 

 

これは何も感じていない目である

全ての感情が抜け落ち

なにひとつない虚無の瞳

 

 

常人より人生経験の豊かで賢人と呼ぶべき魔法使い達のでさえもゾッとさせるほどだった

 

「トロールの知能は低いが力は強く、また皮膚は厚いため魔法は通りづらい。」

 

淡々とハウルは語り始める。冷めた表情を変えず普段の授業で質問され難なく答える優等生の姿がそこにはあった。

 

「“悪霊の炎”を使用したのは俺の扱える呪文で最高の呪文だからだ。」

 

普段の礼儀を重んじる模範生の影は無く教師達は彼の異常性を感じとった。

 

その負のオーラに屈することなくダンブルドアは再び彼へ問いかける

 

「“悪霊の炎”は強力な闇の魔法。お主とてハリー達を焼き殺してしまう可能性も十分にあったはず。些か軽率ではなかったかの?」

 

悪霊の炎は未熟な者が使用すると使用者をも焼き殺す危険があるほど難しい魔法であり、熟練した者でさえ時として自身を業火で焼き滅ぼす事もそう珍しくはない。

 

“悪霊の炎”はコントロールの魔道を極めたひと握りの偉大なる魔法使いでしか自在に操れぬ超高難度魔法の一つとされている

 

「俺は“防水呪文”を使うように指示し、それをハーマイオニーが既に習得しているのを知っていた。」

 

根拠はホグワーツ行きの列車での会話である。彼女は教科書を既に暗記しているという点をハウルは知っており、図書館での会話で一年生で習う魔法を一通り覚え上級生で学ぶ呪文についての本をしきりに読んでいた。

 

そして“防水呪文”は一年生の教科書に確かに載っており、防火効果もあると記述されている事をハウルは記憶してあった。

 

 

 

確かにダンブルドアの言う通り彼は“悪霊の炎”を完璧に使いこなしてはいない。

 

だが所詮は確率論である。高難度な魔法の中では彼の得意とする一つであり、万が一に備えての指示を出している。

 

三人に害の及ぶ可能性を限りなく下げ、彼らへ向けられたトロールの攻撃を防ぎ痛みによる暴走を防ぐ為に恐怖で硬直させる効果は“悪霊の炎”が最も高いといっても過言ではない

 

事実、彼はヒュドラ(悪霊)を己の命に従わせトロール以外の被害者を出す事なくこの場を収めた。

 

仮に何もしなければ3人の未来ある魔法使いは確実に死んでいた。つまり彼の行動は完璧でないと疑う余地など微塵もない

 

「その状況ならお主の判断は正しい。お主は優秀だが、心に多くの闇が潜んでおる...。少し老いぼれの昔話を聞いてくれんかの?」

 

「.........。」

 

「かつてホグワーツに“トム・リドル”という生徒がおった...。」

 

 

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