一面黄緑色の原っぱの上に豪華で壮大な屋敷があった。周囲には家など存在せず閑静な自然のみ存在している。この屋敷の持ち主の名はガリム・グレンスト。名家として世界に名高いグレンスト家の当主であり、イギリス最強の闇払いとして名を馳せている。
かつてより繁栄を謳歌するグレンスト家には敵が多く、更にガリムの闇払いという職業柄のため屋敷には考えゆる全ての防衛策が施されている。
そんなグレンスト家に一通のフクロウ便が届いた。黄色味がかかった封筒でエメラルド色で宛名が書いてある。
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イギリス、マンハース丘の上の屋敷
ハウル・グレンスト様
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フクロウから受け取った屋敷しもべ妖精は手紙と宛名を見ると嬉しそうな顔をして、この屋敷のどこかにいる10歳の少年を探しに行った。
「ハウル坊ちゃま!!!!」
屋敷を走り回り、両手を膝にのせ息を整える屋敷しもべ妖精は手紙の宛て主である少年に声をかけた。
「どうしたサリエス?」
少年は手紙を持つ屋敷しもべ妖精をサリエスと呼んだ。
少年の名は“ハウル・グレンスト”
サラサラで整えられた金色の髪にまだあどけなく線の細い身体からは美少年の印象を受ける。年相応の高い声とは裏腹に親の教育のため年齢否相応の大人の口調をしていた。
ハウルはしもべ妖精から受けとった。封筒には中心に『H』と大きく書かれた盾に四つに区切られ、獅子、蛇、穴熊、鷲のモチーフとした絵が描かれている。
この手紙が何を意味するかを理解したハウルは勢いよく封筒を破り、中から手紙を取り出してワクワクしながら中身を黙読した。
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ホグワーツ魔法魔術学校
校長 アルバス・ダンブルドア
マーリン勲章、勲一等、大魔法使い、魔法戦士隊長、最上級独立魔法使い、国際魔法使い連盟会長
親愛なるグレンスト殿
このたびホグワーツ魔法魔術学校にめでたく入学を許可されましたこと、心よりお喜び申し上げます。教科書並びに必要な教材のリストを同封いたします。
新学期は9月1日に始まります。7月31日必着でふくろう便にてのお返事をお待ちしております。
敬具
副校長 ミネルバ・マクゴナガル
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それはホグワーツ魔法魔術学校の入学許可証だった。ハウルの目はキラキラと輝くもののそれを醜態と考え、動じていない様子を演じるが第三者の目には容易に理解できた。
「とうとう来たか...わざわざありがとう。」
待ち侘びた様な声をあげつつも良識ある彼は礼儀を忘れない。今日の魔法界では屋敷しもべ妖精にはぞんざいに扱わうという風潮が漂うが、グレンスト家ではその様な事は一切ない。奴隷の様にこき使うのではなく、給料や適切な休暇だけでなく食事などを提供する魔法界随一の好条件であるのだ。
「ハウル坊っちゃまもとうとうホグワーツに!!!寂しくなりますが、立派な魔法使いになってください!!!!」
いつの間にか集まったしもべの達が涙を浮かべながら、ハウルの旅立ちを嬉しくとも悲しくとも思った。その様子を見たハウルは笑みを浮かべると口を開いた。
「フフッ...気が早いぞ。俺は父上と母上に話を通しに行く。」
少年の足は軽く両親の元へ向かった。ハウルの表情は興奮に満ちていた。なぜなら彼はホグワーツへ行く事を長年心待ちにしていたからである。強力な防衛壁の貼られた屋敷から出る事はほとんどなく、世間慣れをしていない彼にとってホグワーツは夢の様な場所だったのだ。
そしてハウル・グレンストはホグワーツにて研がれた牙を更に研ぎ澄まし
魔法界に...
イギリスに...
世界に...
ハウル・グレンストの名を轟かせる事となる