東方変守録   作:ほのりん

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前書き~

ついに再会、な話です
最初魔理沙side、後半榛奈sideの構成となっております
さて、お気づきの方も居られると思いますが、サブタイトルの文、基本的にはその話に出てくる登場人物の心情を言葉にしてます
今回は誰なんでしょうね?

それでは今回もゆっくりしていってね!


第6話『会っちゃったなぁ』

魔理沙side

 

 

魔「『―――スパーク』!!」

 

 私が愛用している、料理用の火力から山一つ消すことの出来る火力が出る【ミニ八卦炉】から虹色の魔力砲が飛び出し、辺りを白く染める

 この大きさなら物凄い速さで逃げるか、私のマスパを防げるくらいの結界等を張れないと無理だ

 大妖怪なら逃げれたり防御等できるがパチュリーはどうなんだろうな

 

 段々とミニ八卦炉から出る光線が縮んでいった

 スペカ宣言をする前にミニ八卦炉に詰めた私の魔力がなくなったということ、つまりスペルカードブレイクだ

 さて、パチュリーはどうなったかな

 

?「っつぅ...!間に合ったぁ......!」

 

魔「...え?」

 

 さきほどの光で目が眩んでいたため、目を慣らしている時、パチュリーのいた場所から声が聞こえた

 それもパチュリーでも、さきほどの小悪魔でもない、また別の声

 しかもどこか聞き覚えがある

 不思議と聞くと安心するようなその声

 

 目が慣れていき、その声の主の姿を視認した時、私はどの感情より驚きが上回った

 服装や身長は違うが、その髪、顔の形、あの声、そして青空の様な澄み切った瞳

 もしかして......

 

魔「榛奈......なのか......?」

 

榛?「あ、あはは......」

 

 彼女はパチュリーを守るかのように両手を左右に広げ仁王立ちしながら私を見て苦笑いをした

 

 

 

 

 

 

魔「え...?どうしてこんなところに......?」

 

榛?「えっと......じ、人生色々あるよね!」

 

魔「は......?」

 

 榛奈?の答えにどういう意味だと聞こうとした時

 

パ「ゴホッゴホッ! ヒューヒュー......」

 

小「パチュリー様!早くこれを!」

 

 小悪魔がパチュリーの口に何かをつける

 あれは、もしかして薬か?

 え?どういうことだ?

 あれは隙じゃなかったのか?

 

魔「あれは...?」

 

 私は3人の下へ近づき、訊いてみる

 

榛?「あれは吸引薬。喘息の症状を治める薬だよ」

 

魔「喘息......?」

 

榛?「咳をし始めたらなかなか治まらず、呼吸困難になる病気」

 

魔「え......?じゃあ私はパチュリーに追い打ちをかけてたのか?」

 

 心の中に罪悪感が湧いてきた

 あれは隙じゃなく病気で、本気で苦しんでたのに追い打ちをかけてしまった

 例え相手が人外だろうと罪悪感が沸くものは湧く

 そう落ち込んでいると榛奈?が

 

榛?「大丈夫、攻撃は師匠に当たってないよ」

 

魔「え?どうしてだ?あれは並大抵の防御じゃ防げないんだぜ......?」

 

榛?「私、防御だけは大妖怪以上だからね」

 

魔「は......?」

 

 大妖怪以上って......

 

魔「あ~、ちょっと待て。頭が混乱してきたぜ」

 

榛?「あはは...... 驚きの連続だったからね」

 

 とりあえず状況把握をしよう

 

魔「えっと、まず、パチュリーは喘息で弾幕ごっこ中に発作が起きてしまった、でいいのか?」

 

榛?「そうだよ」

 

魔「それを私は隙だと思い、マスパを打ってしまった」

 

榛?「うん」

 

魔「それをお前が防いだと......」

 

榛?「そゆこと」

 

 状況は把握した

 次はこいつがあいつかってことだが......

 

魔「それで、お前は榛奈なのか...?」

 

榛?「う、うん、まぁ、そうだよ...... 魔理沙姉」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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榛奈side

 

 

 ついに魔理沙”(ねえ)”と対面してしまった

 私が彼女を呼ぶ時、姉とつく理由は彼女が私の姉だから

 かといって血は繋がってない、義理の姉妹

 私が養女で魔理沙姉が養親の実娘

 でも両親は魔理沙姉も私も可愛がってくれたし、魔理沙姉自身もまた私を妹として見てくれていた

 ......詳しくはまた別の機会に話そう

 

 簡単に言えば10歳の頃、魔理沙姉と父親が喧嘩して、魔理沙姉が人里を出て行ってしまった

 その頃には私は東方知識や前世を少しだけ思い出していたから別に心配はしていなかった

 でも、いやだからこそ、人里を出て修行しようとしたのだが、途中で空腹で倒れて、散歩に来ていた美鈴に助けられた

 それ以降魔理沙姉とは会っていなかった

 人里にだって行っていない。だから今頃死んだと思われていてもおかしくない

 だから、もし魔理沙姉が人里で私のことを聞いたら、きっと自分を追いかけていったと勘違いするかもしれない。そして悔やむかもしれない。そして、私を見たら怒るかもしれない。もしかしたら悲しむかもしれない

 全て私の「もしも」だけど、無い可能性じゃない

 だから会いたくなかった

 いや、別に会いたくなかった訳じゃない

 むしろ会いたかった

 ただ、会って何を話せばいいのか、わからなかっただけ

 だから会いづらかった

 

 

 

 

 結局、私は昔と変わらず臆病なんだな




後書き~

はい!魔理沙と榛奈。2人の再開が今回の話でした!
次回から過去編となります
過去編は出来るだけ早めに終わらして本編を再開しようとは思ってますので多分大丈夫です(今のところ3話)

それでは次回もゆっくりしていってね!

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