東方変守録   作:ほのりん

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前書き~

☆祝☆色がつきました!感想と同じくらい嬉しいものですね!この喜びを共有したくて出張中の父にLINEしました!意味は分かってなかったですけどね(笑)

後、先に言っておきます、今回シリアスです
苦手な方はバックしてください。そのうち後ろにぶつかります
ただ、あんまりシリアスが長続きしないと思います

今回はサビタイトル通り榛奈が幻想入りしたばかりの頃の出来事を書きました
これが案外長くなってしまいそうでして、とりあえず分けることにしました
一応魔理沙との出会いを書きますので読んで下さると理解が早くなるかもしれません

それでは今回もゆっくりしていってね!


過去話1『私が幻想入りしたばかりの頃』

 これは、霧雨 榛奈が幼かった頃、昔の彼女から今の彼女へと変えてくれた家族との出会いを書いた物語だ

 

 

 

 彼女は現代から何らかの理由で幻想入りした幼い少女だった

 幻想入りしたばかりの頃は前世どころか東方知識でさえなく、後に気づく自身の魔力にも気づいておらず、あることを除いては何の力も持たない人間だった

 だから彼女は今いる場所が幻想郷で、妖怪や神といった幻想の存在がいるなんて思いもしなかった

 

 その日、まだ外の世界にいた彼女が外出していた時、彼女の周りの風景がいきなり変わり、いつの間にか何処かの山にいた

 とにかく山から出ようと彼女は周りを見渡そうとすると、物陰から妖怪が現れ、吠えながら襲いかかってきた

 彼女はそれが自分を襲うものだと一瞬で理解し、逃げ出した

 だが子供の逃げ足なんて遅いもの

 幸い、襲いかかってきた妖怪はそこまで足が速くなく、しばらくは逃げ続けることが出来た

 しかし、彼女の体力は刻一刻と無くなってきていた

 彼女の足が段々と遅くなり、少しづつだが差が縮まってきた時、前の方から声がした

 

?「早くこっちへ!」

 

 彼女が前方に視線を向けると暗い森の先に光が、出口が見える

 彼女は最後の力を振り絞ってそこへ走る

 森を抜けた瞬間、一気に視界が明るくなり、眩しさに目をつぶってしまい、先にいた人物に勢いよくぶつかってしまうが、その人物は彼女を受け止めた

 彼女が上を見上げてみると、それは声の主の身体だった

 声の主は彼女を見るとニッコリ微笑んで

 

?「怖かったね、でも大丈夫。私が安全なとこまで連れて行ってあげるから」

 

 そういい、彼女は榛奈の手を握り走った

 榛奈もそれに必死に着いて行った

 妖怪はまだ追ってきている

 でも、彼女の足は速く、すぐ距離が開き始めた

 

 

 

 しばらくすると木で作られた門が見えてきた

 彼女は門の前にいた人に後を任せるとすぐ門を開き榛奈を連れて中に入った

 

?「もう大丈夫、ここなら万が一のことがない限り安全だから」

 

 その言葉に榛奈は安心したのか、へたり込んだ

 そんな榛奈の頭を彼女は榛奈の息が整うまで撫でていた

 

 

 

 それから少しして榛奈は彼女に連れられて何処かの立派な家に着いた

 彼女は榛奈の手を引き、扉の前へ行くと扉を叩いた

 

?「先生ー!いませんかー!?」

 

 彼女がそう言い、しばらくすると廊下を歩く音が聞こえ

 

?2「今出るよ」

 

 その言葉とともに横に引く式の扉が開いて、中から銀髪に青いメッシュの入った全体的に青い服の女性が出てきた

 

?2「あぁ、舞梨果だったか。ん?その子は?」

 

?「それが、この子のことで先生に相談したいことがあって」

 

?2「なら中に入ろう。立ち話というのもあれだからな」

 

 そう言い、女性は彼女達を家の中に招いた

 そしてある部屋へ通されると榛奈と彼女は座布団に座り、女性はお茶を汲みに行き、戻ってくると彼女へ質問した

 

?2「それで、その子はどうしたんだ?」

 

?「実は―――」

 

 彼女は先程のことを説明した

 自分が人里を出ていたこと、走っていた榛奈に気づき、榛奈を連れ、妖怪から逃げてきたこと、それらを説明した

 

?2「なるほど、そんなことがあったのか。とりあえず、舞梨果!」

 

?「は、はいぃ!」

 

 女性はそれらを理解するといきなり――おそらく彼女の名前を怒り気味に呼んだ

 

?2「お前にはもう親以外に家族が、舞理沙だっているんだぞ!なのに人里を出て...... 今回はそれが良い結果を招いたが、もしかしたらお前が死ぬ可能性もあったんだからな!」

 

?「はい、すみません......」

 

?2「まったく。それで、その子はどこの子なんだ?」

 

?「えーと、貴女、どこから来たの?」

 

?2「聞いてなかったのか」

 

?「あはは......」

 

榛「......」

 

?「えっと......」

 

榛「わかんない、ここじゃないとこ、あんなのいない」

 

?2「あんなのって妖怪のことか?」

 

榛「知らない」

 

?「えっと......」

 

?2「どうしたものか......」

 

 幻想入りしたばかりのころの榛奈は感情表現が少なく、妖怪に追われている時も、安心した時も、ずっと泣かなかったが、笑いもしず、ほぼ無表情だった

 だから二人にはとても無愛想な子供に見えただろう

 それでも二人は榛奈に声をかけてくれた

 

?「んー、そうだ!ねぇねぇ、貴女の名前は?」

 

榛「名前......?」

 

?「そう!私は霧雨(きりさめ) 舞梨果(まりか)!家は霧雨商店を経営してるよ!」

 

榛「まり...か...」

 

舞「うんそうだよ!」

 

?2「次は私だな。私は上白沢(かみしらさわ) 慧音(けいね)。人里の寺子屋で教師をしている」

 

榛「けい...ね...」

 

慧「あぁ、そうだ」

 

舞「それで貴女の名前は?」

 

榛「......榛奈(はるな)

 

舞「榛奈って言うの?」

 

榛「うん......」

 

舞「それで榛奈ちゃんはどんなとこに住んでたの?」

 

榛「...あんまり覚えてない」

 

慧「覚えてない......とは?」

 

榛「多分、此処じゃないとこにいた。そこはここより空気が汚れてたから。人の心も。そんなとこ」

 

舞「此処、人里じゃないとこ......ね」

 

慧「もしかしたら外の世界かもしれないな。外は空気が汚れているというし」

 

榛「外......?」

 

 すると慧音は躊躇いがちにこう言った

 

慧「...榛奈、今のお前には難しい話かもしれないがよく聞いてくれ」

 

榛「うん」

 

 そして慧音は1拍はさんでこう言った

 

慧「此処は幻想郷。【博麗大結界】によって外の世界から隔離された忘れ去られし者の楽園だ」

 

榛「忘れ去られし者の楽園......」

 

 不思議とこの時の榛奈にはその言葉が頭に残った

 

舞「...榛奈ちゃん......?」

 

榛「......」

 

舞「榛奈ちゃん!」

 

榛「......何?」

 

舞「いや呼んでも返事しなかったから」

 

慧「大丈夫か?」

 

榛「考え事してた」

 

慧「...そうか」

 

 すると、舞梨果は何を思ったのかこんなことを聞いてきた

 

舞「ねぇ、榛奈ちゃんはお家に帰りたい?」

 

榛「っ!?」

 

 榛奈は驚いた

 舞梨果の言ったことは別に驚くことはない。小さい子が家族の元へ帰りたくなるのは普通のことだからだ

 しかし、それは“普通であれば”のこと

 榛奈の中には家に帰りたいと思う気持ちも、寂しいと思う気持ちも、どちらも無かった

 代わりに榛奈の中には

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 『恐怖』が溢れ出していた

 

 

榛「あ......あぁ......いや......やだ......いやだ...よ......」

 

 恐怖が溢れた瞬間、榛奈の身体は震えだし、両手は自身を押さえるように抱え、身体を丸めた

 彼女の頭の中には「家に帰りたくない」、ただそれだけしか考えることが出来なかった

 

 いきなり私の様子が変わった姿を見て、2人は驚き戸惑った

 

慧「お、おい!どうしたんだ!?大丈夫か!?」

 

舞「え......え?ど...どうしたの......?え......?そんなに嫌なの......?」

 

榛「いや...だ......帰りたく...ない......帰ったら......殺される......っ!」

 

舞「こ、ころ......っ!?」

 

慧「ど...どういうことか説明出来るか......?」

 

 慧音にそう訊かれたが榛奈は首を振るどころか受け答えが全然出来なかった

 

慧「と、とにかく落ち着こう。ほら、お茶を飲んで......な?」

 

 榛奈は震える手で差し出された湯呑を受け取り、お茶を一気に煽った

 それでも震えは止まらなかった

 むしろ更に震えが止まらなくなったようにも見える

 彼女は舞梨果や慧音を困らせないよう、必死に震えを押さえつけようとしていると、不意に温かい何かが榛奈を抱きしめた

 

舞「大丈夫だよ」

 

榛「...え......?」

 

慧「舞梨果......?」

 

舞「大丈夫、ここには貴女を殺そうとする人はいない。もし居たら私が貴女を守る。だから安心して」

 

 舞梨果だった

 舞梨果が榛奈を抱きしめてきたのだ

 そして彼女を安心させるかのように言葉を呟いたのだ

 榛奈にとってそれは、まるで母のような、ずっと感じていたい温もりだった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 次第に榛奈の震えは収まっていった

 彼女の中の恐怖がなくなったわけじゃないが、それでも幾分かは楽になったようだ

 舞梨果はそれを見ると離れようとしたが、榛奈はそれを良しとせず、彼女は舞梨果の膝に座った

 

榛「んー」

 

舞「えっと...... あはは......」

 

 流石にこの変わりようには舞梨果も驚きを隠せないようで苦笑いだった

 

慧「ははっ!どうやら気に入られたようだな。良かったじゃないか」

 

舞「気に入られたのは嬉しいんですが、少しついていけない感じが......」

 

榛「ん」

 

舞「あはははは......」

 

 

 

 この時の彼女は少しだけ笑ってるように見えた




後書き~

舞梨果(まりか)』本作オリジナルキャラです。オリキャラのタグを付け足していると思います
魔理沙の母です。でも普段は女性というより女の子っぽいです。でもいざという時母の顔になります
↑後書きに参加します

次回、シリアスは分からないです(感じ方による)

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では次回もゆっくりしていってね!
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