東方変守録   作:ほのりん

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前書き~

今、私には続きを書きたいという欲が溢れ出ていまして......
ということで書けました

魔理沙の勘違いによるマスタースパークを受けた2人は無事なのか?
原因となった榛奈は風邪を引いていたのか?
更には瀟洒なメイドが龍夜を殺そうとして......!

はたして、龍夜の運命はいかに!?(主人公は榛奈です)

という勢いはありませんが
ゆっくりしていってね!


第16話『そういえば謝ってもらってない。ま、いいか』

榛奈side

 

[榛奈の自室]

 

 

シュゥゥゥ......

 

 目をつぶっているから分からないが、マスタースパークの魔力が無くなっていったのは分かった

 「分かった」ということは、予想通り私はマスパに当たらなかったみたいだ

 ちなみに能力は発動していない

 では、何故当たらないと予想できていたか?

 それは――

 

龍「ったく、いきなり砲撃してくるなよ。俺がいなかったら当たってたぞ」

 

 そう。こいつの存在がいるから

 それに、目をつぶる前に空間に穴を空けていたからな

 ......空間に穴開けてそこにマスパ入れるってこいつぐらいしか出来ないだろうなぁ

 あ、ゆかりんがいるか

 

フ「えっ!?」

 

魔「なっ!?マスパが効かないだと!?」

 

龍「まず届いてないんだがな」

 

 ......ん?なんだか頭がボーッとする......

 

魔「こうなったら肉弾戦で――」

 

龍「いやちょっと待った!お前ら勘違いしてるぞ」

 

魔「はぁ?何をどう勘違いしてるって言うんだよこのド変態が!」

 

フ「榛奈を襲おうとしていたんでしょ!」

 

龍「だからそれが勘違いだ!ほら、榛奈も何か言ってくれ」

 

 ......え?何話してた?

 駄目だ、頭が......

 あ、誤解の件?

 

榛「......え?あ、あぁ。魔理沙姉、フラン様。2人が何故怒っているのか分かりませんが、彼は特に悪いことはしてませんよ?」

 

龍「そういうことだ」

 

 あ、よかった合ってた

 

魔「......本当か?」

 

榛「本当です」

 

フ「この変態に言わされてるわけじゃない?」

 

榛「言わされてません」

 

 すると魔理沙姉は怪訝な顔をして

 

魔「じゃあ、さっきのは何してたんだぜ」

 

榛「えっ?あー、それは......」

 

 熱がありそうだったからって言うのは心配かけそうで嫌だな

 まぁ心配されているほど大切にされているって分かるわけだが、もう既に大切にされてることは知ってるから必要以上の心配はさせたくない

 だからといって説明しないわけにはいかないし

 

 そのことを感じとったのか、はたまた長い付き合いだから分かったのか、龍が代わりに説明してくれた

 

龍「榛奈の顔が赤かったから熱があるんじゃないかと思って測ろうとしてたんだ。生憎俺は体温計を持ち合わせていないからな」

 

フ「え!?熱って、大丈夫なの榛奈!?」

 

榛「...ぇ?あ、はい大丈夫ですよ。少し頭がフラフラして意識がボーッとしてるだけで――」

 

龍「おいさっきより悪化してるじゃないか。お前少し寝てろ」

 

榛「いや...... これぐらい乗り越えなきゃ紅魔館の従者じゃ――」

 

龍「お前、昨日此処のメイド長が似たようになっててイラついてたじゃないか......」

 

榛「あれは自分を犠牲にして欲しくなかっただけで――」

 

龍「ならお前も大人しく寝てろ」

 

 そう言い、龍は私の頭に手を乗せ、何かの力を使った

 なんて考えてるうちにだんだん睡魔が―――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

______________________

榛「...zzz......」

 

龍「寝たか」

 

魔「今榛奈に何したんだ」

 

フ「変なことしてないよね?」

 

 魔理沙とフランはまだ龍夜を疑ってるのか、言葉に少し棘があった

 だが、龍夜はそんなこと気にしてないようだ

 

龍「なに、榛奈の中の睡魔が働くよう施して、ちょっとやそっとじゃ起きないよう熟睡させただけだ。ちゃんと時間が経てば自然と起きるから安心するといい」

 

フ「ふーん。それならいいわ。でも......」

 

龍「ん?」

 

 フランは1拍置いて

 

フ「私の従者に手を出したら許さないから」

 

 フランは龍を睨み、威圧感を出しながら言った

 

龍「...ふっ、ははっ......」

 

 しかし龍夜は、そのフランの威圧感をまるで気にしてないかのように乾いた笑いをした

 

フ「...何?」

 

 その龍夜の笑いに、フランは怪訝な顔をした

 それは、魔理沙も同じだった

 

魔「何がおかしいんだよ」

 

 すると、龍夜はまるで安心したかのような顔をした

 

龍「まぁなんだ、榛奈をこんなにも愛してくれる人が出来たんだなと思ってな」

 

魔「...は?どういうことだぜ?」

 

龍「なんでもないさ。それじゃ、用が済んだから帰るな」

 

 龍夜はそう言い、ベッドから立ち上がった

 

フ「え?ちょっと待って――」

 

?「一応貴方はこの紅魔館の侵入者ですので、帰らせることは致しかねます」

 

 その言葉とともに、龍夜の首にヒヤリと冷たい物が当てたれた

 

龍「...おいおい...... 此処は客に刃物を当てる館なのか?」

 

 龍夜の首に当てられたのはナイフだった

 そしてナイフといえば――

 

咲「貴方は客でなく、侵入者です」

 

 そう

 此処(紅魔館)のメイド長、十六夜 咲夜だ

 

龍「そうだな。確かに俺は客なら通るはずの門を通らず、能力でここまで来た。何せ榛奈以外に姿を見られず去る予定だったからな。お前らに見られたのは想定外だ。そしてお前らにとっては侵入者だろう。だが――」

 

咲「なっ!?」

 

 龍夜は目で追うのがやっとなスピードで咲夜達から離れ、壁を背にした

 

龍「俺は帰る。何せ仕事の合間に来たからな。そろそろ帰らないと閻魔に怒られそうだ」

 

 そう言い、龍夜は空間に穴を空けた

 

フ「えっ!?穴が......!」

 

魔「おい逃げるのか!?」

 

龍「なんとでも言え。俺にとっては用が済んだから帰る、ただそれだけだ」

 

 龍夜はそう言うと、穴に向けて歩き出した

 

龍「あぁ、そうそう」

 

 龍夜は足を止め、振り返りながら言った

 

龍「榛奈に伝えておいてくれ、「答えのヒントは“変換”じゃなく“変化”だ」と」

 

 そう言い、龍夜は穴の中に入って行き、穴は閉じられた

 

魔「...一体誰なんだアイツ」

 

フ「さぁ......?」

 

咲「只者ではないとしか分からないわね」

 

 3人は暫く穴の空いていた場所を見つめていた




後書き~

榛奈さん。完璧に風邪引いちゃいましたね
そして榛奈を心配しながらも龍夜を疑う魔理沙とフラン
2人の龍夜への疑いはいつ晴れるのか......
そして龍夜は帰ろうとしたが、咲夜がそれを妨げる
しかし龍夜はそれを難なくあしらい伝言を残し、帰っていきました
さて、伝言の意味はどういうことか
皆様には分かるかも知れませんね

では次回もゆっくりしていってね!

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