東方変守録   作:ほのりん

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前書き~

こんにちは!
私はついに明日、受験日を迎えます!
さぁ来い受験日よ!落ちる覚悟は出来ている!
...面接、大丈夫かなぁ......
ちなみに友達は先日高校の制服を買ったそうです
......パルパル......

そんなこんなで今回は魔理沙sideです!
それではゆっくりしていってね!


第24話『計画の進捗?順調ですよ』

魔理沙side

 

[霧の湖 上空]

 

 

 私達は神社を出て、霧の湖まで来ていた

 ふと、私は周りを見渡した

 

魔「相変わらず此処は視界が悪いなぁ」

 

 やはり霧のせいで一寸先が白く見えなくなっている

 ただ、『紅霧異変』と呼ばれたあの異変の時と比べれば薄いとも言える

 あの時は下の湖の色ですら見えず、紅しか見えなかったからな

 いや、あの時は色が反映されて湖が紅く見えていただけか?

 ま、今考えることでもないか

 

霊「そうね。ま、あの異変の時みたいに寒くないからいいのだけれど」

 

魔「そうだな。にしてもレミリアのやつ、なんで私達を紅魔館に行かせたんだ?咲夜でも呼べばいいだろうに」

 

 咲夜なら神社からでもレミリアが呼べば即現れそうな気がするんだがなぁ

 榛奈も「紅魔館の住人が彼女の名を呼べば彼女は現れる。それこそ時を止めてね」って言ってたぐらいだし......

 

霊「知らないわよ、そんなの。とりあえず紅魔館に行って文句の一つでも言えばいいでしょ」

 

魔「それもそうだな。っとそろそろ防壁魔法使うか。雨に濡れるのは勘弁だぜ」

 

霊「霧のせいで既に服が湿ってるのは気にしないのね」

 

魔「湿ってる程度、飛んでたら直ぐ乾くぜ」

 

霊「流石、年中湿ってるとこに住んでるだけあるわね」

 

魔「褒めてもマスパしか出ないぜ」

 

霊「それはアンタの妹にでもあげなさい」

 

魔「ちぇ、霊夢も相変わらず冷たいな~」

 

霊「いつものことでしょ」

 

 ま、これも霊夢なりの愛情表情ってか?

 

霊「それはないから安心しなさい」

 

魔「えぇ...... って心を読むな心を」

 

霊「読んでないわよ。勘よ、勘」

 

魔「勘ってあのな......」

 

 本当、霊夢の勘は末恐ろしいぜ......

 

 そんな会話をしつつも、私達は雨の降っているエリアに入った

 雨のおかげか霧は薄くなったが、今度は土砂降りのような雨のせいで見えずらくなった

 しかも、雨雲が邪魔して日光が届かず、暗い

 こりゃさっさと館に入った方がいいな

 

魔「あぁ暗い暗い。見えずらいし暗いし人の目には最悪だな。さっさと茶を出してくれる館に行ったほうが良さそうだ」

 

霊「ついでにお茶菓子もあると嬉しいわ。家にあったのは全部アンタらに食べられたもの」

 

魔「客にお茶と菓子を出すのは礼儀だぜ?」

 

霊「その言葉はお賽銭を入れてから言う事ね」

 

魔「へいへい、っと見えてきた見えてきた」

 

 そんな会話をしていたら、島が見え、趣味の悪い色をした館が見えてきた

 私達は門の前の方に着地した

 

霊「相変わらず趣味の悪い色ね。目が痛いわ」

 

魔「私はもう慣れたが、色に関しては同意する......って、ん?美鈴がいない......」

 

 雨で視界が悪いが、館の門の前をよく見るといつも居眠りばかりしてる奴がいない

 どこいったんだ?もう昼は過ぎたっていうのに

 もしかしてサボりか?

 

霊「めいり...... あぁあの門番ね。それがどうしたのよ」

 

魔「いや美鈴の奴がいなくてよ。もう昼は過ぎたから休憩してるとは思えないが......」

 

霊「そんなの知らないわよ。いないならいないでさっさと行きましょ」

 

魔「あ、あぁ。分かった」

 

 私達はそのまま門を開け、中に入った

 ...ふむ、この不自然な雨といい美鈴といい、館で何かあったのか?

 榛奈が無事だといいが......

 

 そして中庭を過ぎ、扉の前に着いた

 

霊「じゃ、開けるわよ」

 

魔「あぁ、いつでも来い」

 

霊「いや何がよ」

 

 そう言い、霊夢は扉に手をかけ、引いた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

榛「...ようこそ紅魔館へ。霊夢様、魔理沙様」

 

 私達を出迎えてくれたのは私の妹であり、フランの従者、パチュリーの弟子をやっている榛奈だった

 榛奈は丁寧にお辞儀すると、私達をじっと見据える

 その目はいつもの榛奈とは違い、鋭い目をしていて、雰囲気もまた鋭い

 どこか咲夜を連想させるようだった

 

魔「は、榛奈......?」

 

霊「今日は随分と雰囲気が違うのね」

 

榛「これが(わたくし)の仕事時の状態ですので、お気になさらず」

 

 榛奈は淡々とした口調でそう答えた

 

 本当に目の前にいるのは榛奈なのか......?

 私の知っている榛奈とは、違う気がする......

 まぁ榛奈だってことには変わりないんだが

 

霊「あっそ。それで、咲夜はいないのかしら」

 

榛「十六夜 咲夜でしたら現在館を空けております。彼女がいない間は私がメイド長代理を務めておりますが、何か?」

 

霊「まぁアンタでもいいわ。アンタんとこの吸血鬼がうちに入り浸ってるのよ。で、帰そうと思った矢先にこの館に不自然な雨が降ってきて、帰せなくなったの。このままじゃアイツを帰せないし、アイツを見た人間から妖怪神社なんて呼ばれて参拝客が寄り付かなくなるわ。だから雨を止ませてくれないかしら」

 

榛「そう言われましても、此方には此方の事情がありますので、雨を止ませることは出来ません」

 

魔「その事情とやらは美鈴がいなかったことにも繋がるのか?」

 

榛「そうですね、繋がるといえば繋がりますし、繋がらないといえば繋がりませんよ」

 

魔「いやどっちだよ」

 

榛「捉え方次第です」

 

 捉え方次第か......

 もしかして、この奥で何かあるのか?

 ここに来る前、レミリアが言っていた「帰れなくしたというより......」の言葉も気になる

 もしかして、その後私が言った通り、何かを出てこれなくしたのか?

 それに美鈴が駆り出されて、門の前にいなかった

 榛奈がここにいるのは見張りか何かで......

 いや、これはあくまで私の憶測だ

 きちんと場を見極めなければ、魔法使いとして笑われる

 

霊「それで、どうしても無理なの?」

 

榛「はい。無理ですね。しかし、どうしても止ませたいのであれば、この先へ行くといいでしょう。この先へ行き、そこにいる者に勝利すればこの小さな異変は解決すると思いますよ」

 

 やっぱり、この奥に何かあったのか......

 それに小さな異変って......

 よし!ここは私が華麗に解決してみせるぜ!

 

魔「よし!それじゃあ早速行こう――」

 

榛「ですが」

 

 榛奈は私の言葉を遮る

 

榛「この先に進めるのは1人だけ」

 

魔「なっ!?どういうことだよ!」

 

榛「そのままの意味ですよ。魔理沙様」

 

霊「...つまり、私達の内どちらかがここに残らないといけないってわけね」

 

魔「お、おい!?霊夢!?」

 

 どういうことだ?

 何故1人だけしか行けない?

 謎だ。榛奈の考えがよく分からん

 

榛「物分りがよくて助かりますよ、霊夢様。...それで、どちらが残りますか?どちらがこの先へ行きますか?」

 

 私が混乱している中でも榛奈は淡々と告げる

 

 ...落ち着け、ここは冷静になるんだ

 今までの話を要約すると、この先に何かがいて、そいつが何らかの異変を起こしている

 それで私と霊夢、どちらかがこの先に行けるってことだな

 よし、異変を解決したとなれば私の知名度も上がるだろう

 紅霧異変の時は霊夢に持っていかれたからな

 ここは私が行こうじゃないか!

 

魔「それなら私が行くぜ!」

 

霊「...そうね。私は面倒臭いし、今回は魔理沙に譲るわ」

 

魔「おう!...ってえ?本当にいいのか?」

 

霊「えぇ、いいわよ。それに、そちらとしても魔理沙を行かせた方が都合がいいんじゃない?」

 

榛「...本当、貴女様は恐ろしいですね。流石楽園の素敵な巫女様だ」

 

霊「褒め言葉なら受け取っておくわ」

 

 おいおい、張り合いがないな

 それに都合ってなんだ?

 霊夢は何か知ってるのか?

 本当、今日は分からないことばかりだな

 

魔「なんだかよく分からんが、私が先に進むってことでいいんだよな?」

 

霊「えぇ。てことで榛奈。私がここに残って、魔理沙が先に行くことになったわ」

 

榛「分かりました。では魔理沙様、この奥へ行くと異変の下へ辿り着けると思いますよ」

 

 そう言い、榛奈は奥を手で指す

 

魔「ん?そっちは図書館だよな?」

 

 榛奈が指していたのは図書館へ続く廊下だった

 

榛「はい。とりあえず行ってみれば分かるでしょう。百聞は一見に如かずと言いますし」

 

魔「ま、確かにな。それじゃ、行ってくるぜ」

 

 私はそう言い、箒に乗る

 

榛「あ、待って」

 

魔「ん?」

 

榛「1つアドバイス、下を目指すといいよ」

 

魔「あぁ分かった......って、ん?榛奈?」

 

榛「どうかしましたか?」

 

 私は榛奈の方を見る

 そこにはさっきと同じ、鋭い感じの榛奈がいた

 ...さっき、確かに口調が崩れたよな?

 

魔「...いや、何でもないぜ」

 

 まぁ多分聞き間違えだろ

 それより早く異変を解決しなきゃな

 

魔「じゃ、改めて。行ってくるぜ!」

 

 私はそう言い、2人の返事を待たずに飛ぶ

 

榛「頑張ってくださいねー!」

 

 後ろから榛奈の声が聞こえ、私はより一層スピードを上げた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

______________________

 

榛「...大丈夫かな。壁にぶつからなきゃいいけど」

 

霊「大丈夫でしょ、アイツなら。で?やっぱりさっきのは演技なわけ?」

 

榛「やっぱりって...... まぁ確かに演技というかノリに乗ってただけだけど。なんで分かったの?やっぱりお得意の勘?」

 

霊「えぇ、勘よ。お得意のね」

 

榛「ははっ。本当、霊夢は怖いなぁ」

 

霊「アンタの演技も凄かったわよ。どこかのメイドを連想させたわ」

 

榛「...あれは演技じゃないよ」

 

霊「は?」

 

榛「ふふっ、人って幾つもの顔を使い分けることが出来るんだよ」

 

霊「...どういう意味よ」

 

榛「さぁて、どういう意味だろうね。私にも分かんないや」

 

霊「...ホント、アンタって何なのかしらね。ずっと前にアンタが神社に来た時も不思議だったわよ」

 

榛「おぉ、覚えててくれたんだ。嬉しいね」

 

霊「あんだけ不思議だったんだもの。覚えてるわよ。それに数少ない参拝客だったし......」

 

榛「あはは...... さて、魔理沙姉が帰ってくるまで私達は何する?弾幕ごっこ?」

 

霊「お茶でも出してくれると嬉しいわ」

 

榛「生憎うちに緑茶はないよ。紅茶なら色んなのがあるけど」

 

霊「お茶なら何でもいいわ。あ、お茶菓子もよろしくね」

 

榛「はいはい。分かったよ。でも、まずは私の相手になってもらおうかな。霊夢とは1度もしたことなかったから」

 

霊「それが終わったらちゃんと用意してくれるんでしょうね?」

 

榛「お土産としてクッキーも作るよ?」

 

霊「よし、さっさとやって、さっさと終わらせましょ。スペカは3枚、被弾も3回でいいわよね?」

 

榛「うん。いいけど...... 霊夢は欲望に忠実だね」

 

霊「それが私だもの」

 

榛「そっか。それじゃ、始めよっか」

 

霊「えぇ。始めましょう」

 

 その言葉とともに、エントランス内に光が溢れ出したのであった




後書き~

次回!また魔理沙sideだと思います
え?霊夢と榛奈の弾幕ごっこ?
............

それでは次回もゆっくりしていってね!(逃)

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