東方変守録   作:ほのりん

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前書き~

今回文字数は前回よりは多めです(それでも少ないってね)
実はこれを完成させたのは、遠い実家に行く前の家を出る前なんです
いやぁ......楽しみだなぁ......
実家は観光名所が多く存在する、都会とは言えないけど田舎とは言えない中途半端な場所なんです
ホテルも良いところを取れたので今から楽しみです!

今回は榛奈さん。あの人に許可を貰いに行くそうですよ
無事取れるでしょうか......?
それでは今回もゆっくりしていってね!


第31話『旅の事前準備①』

[紅魔館]

 

 

 昨日はあの後心がスッキリというか、焦る気持ちが無くなったからか比較的普段通りに過ごせたと思う

 仕事も生活も特に問題はなかった

 だからなのか、周りから安堵の声が聞こえた

 ほとんどの反応がため息に関することだったから、相当ため息を吐いていたんだと思う。そんなにか?

 そういえば魔理沙姉が遊びに来ていて、私が出かける前に声をかけたらしいけど、私は反応しなかったそうな

 うん、魔理沙姉の存在に全然気づいていなかった。フラン様の気配は感じたんだけどな......

 ちなみに私が魔理沙姉が館に来ていたことに気づいたのは夕食時。フラン様から教えてもらった。その時には既に魔理沙姉は帰った後だった

 もし教えてもらってなかったらずっと気づかなかったと思う

 どこまで周りが見えてなかったんだと過去の自分にツッコミたくなった

 まあそんな一日を過ごした昨日の今日。私はさっそく行動することにした

 え?何をするのかって?

 そんなの決まってる。皆さんに許可を貰いに行くのだ。修行の旅をするためには必要だからな

 てなわけでレミリア様の書斎の前に立ってるわけだが......

 

榛「急ぎすぎた......」

 

 いや確かに思い立ったが吉日とは言うが、何も考えずに来すぎた。せめて何て切り出そうか考えてくるべきだった

 うぅ......

 ここまで来て引き下がるのも私の決意が無駄になるし......

 でもこのまま突撃してもな......

 どうしようか......

 

レ『榛奈、そこに突っ立ってないで早く入りなさい』

 

榛「えっ!?は、はい!失礼します!」

 

 

 中からレミリア様の声が聞こえて、思わず条件反射で身体が勝手に扉を開け、中に入ってしまう

 うわぁ...... さっきまで少しだけ思いついてたのがあったのに、頭真っ白になってどこかに消えちゃったよ......

 

レ「全く...... 貴女の気配を扉の前から感じて待ってたのに、いつまで経っても来ないんだから、待ちくたびれたわよ」

 

榛「す、すいません。その、少し考え事をしていたので」

 

レ「そう。それで私に何か用?」

 

 レミリア様はそう言い、机に置かれたカップの中身を口に含む

 その何気ない仕草がとても優雅に見えるから不思議だ

 

榛「実はその...... 紅魔館を出ようかと思いまして」

 

レ「ブフゥッ!?!?」

 

榛「えぇ!?だ、大丈夫ですか!?」

 

 主に書類とカリスマが大丈夫!?

 急いでレミリア様の下まで近づき確認する

 大丈夫だった。ケホケホ咳き込んでるけど、特に問題無かった。よかったよかった

 そう思いながら次は机の上を確認すると、机の上も大丈夫だ

 多少汚れてしまったが、見たところ書類にはかかっていない。奇跡だ......

 

レ「え、えぇ大丈夫よ...... ってそれより出てくってどういうことよ!も、もしかしてなにか不満があるの!?何か不満があるなら言ってちょうだい!出来る限り改善できるようするわ!だから何でも言っていいわよ!だからだから――」

 

榛「いや不満なんてないですから、落ち着いてください!言い方を間違えました!ですから落ち着けぇぇ!」

 

 

 

 

 

榛「...落ち着きましたか?」

 

レ「え、えぇ。ごめんなさい、いきなり取り乱して」

 

榛「いえ、こちらも変な言い方をして勘違いさせてしまいましたから。すみません」

 

レ「それでどういうこと?」

 

榛「最近ある目標が出来まして、それを達成するためにはある場所へ行かなければならないのですが、そこが此処からは遠く、更には何ヶ月とそこにいないと目標を達することが出来ないのです。ですのでその許可を貰いに来ました」

 

レ「なるほど...... それでその目標って?」

 

榛「えぇっと......」

 

 これって言っていいのかな?

 いや普通言ってもいいだろうけど、なんか言い難い

 だから「ある目標」って内容を伏せたのに......

 でも答えないのも駄目だからなぁ......

 

レ「何?答えにくいの?」

 

榛「...いえ、答えます」

 

 答えなきゃ許可なんて貰えないだろうし、別に答えにくいことじゃない......と思わないと答えにくいな......

 とにかく答えなきゃ

 

榛「実は私、強くなりたいんです」

 

レ「強く...ね。それは此処でも出来ることだと思うけど?」

 

榛「いえ、失礼ですが、此処ではこれ以上自分の力が格段に上がるとは思えないです」

 

レ「貴女は魔法使いになりたいのよね?なら幻想郷で唯一と言っていいほど本がある此処ならその目標が達成できると思うのだけれど」

 

榛「...確かに昔の私は魔法使いになりたかった。しかし今の私の目標は違います。ただ強くなりたい。魔法だけでなく、武術や霊術といったものも得たいんです」

 

 いや、今も昔も同じか

 魔力があったから魔法使いになりたいと思っただけで、もしあの頃の私が自身にある霊力に気づいたなら霊術を極めていたかもしれない

 どちらにも気づかなければ武術だったのかもしれない

 どちらにしても共通しているのは強くなりたいという気持ちなのだ

 

レ「武術なら美鈴に教わりなさい。霊術は霊夢に頼めば教えてくれるでしょう」

 

榛「それでもっ――」

 

 それでも今回の話には乗りたい

 確かに美鈴は強い。霊夢だって同じだ。それに時間も限られていない。それこそ何時でも教わることが出来る

 だが今回の話は時期が限られてしまっている

 そして今を逃すと長期間、纏めて時間が取れるのはそんなに無いだろう

 これから数々の異変が起こる。ならばその前に強くなっておきたい

 いついかなる場合も対応できるように

 

レ「...分かったわ。そんなに行きたいのならどこへなりと行きなさい」

 

榛「えっ......」

 

 それってもしかしてクビ......?

 い、嫌だ!確かに強くなりたいけど紅魔館に居られなくなるなら弱いままでいい!皆さんと......フラン様と一緒に居られなくなるなんて絶対に嫌だ!!

 

レ「そんな悲しそうな顔しないの。別にクビにするわけじゃないわ。ただね......」

 

榛「......?」

 

レ「榛奈、貴女はフランにその話をしたのかしら?」

 

榛「いえ、館の主はレミリア様ですから、まずはレミリア様の許可を貰ってから話に行こうかと...... それが何か?」

 

レ「確かにその判断は正しいわ。でもね、貴女の主は誰かしら?」

 

榛「フラン様です」

 

レ「ならこの話を最初にすべき人物も分かるわね?」

 

榛「...なるほど、フラン様から許可を貰えばいいんですね」

 

レ「ええ。でも貰えなかったら今回の話は無しよ。それと許可をもらえたならいつからいつまでか期間を決めて教えなさい。行く場所も大まかでいいから」

 

榛「分かりました。期間はもう既に決まっているので許可を貰え次第教えますね。では早速行ってきます!」

 

 私は急いで部屋を後にする

 ん?最近こんな風に部屋から出ること多い気がしてきた

 ま、いいか

 とにかく今はフラン様からの許可を貰おう

 それさえ取れれば後は荷物をまとめて地底に向かうだけなんだからな!

 よーし!頑張るぞい!

 

 

 

 

 

 ん......?

 そういえばフラン様ってどこにいるんだ?




後書き〜

昨日夕食に西瓜をお腹いっぱい食べたので、飛行機の中でお腹を壊さないか心配です......
ま、まあ大丈夫ですよね......?
昼はきちんと水分少なめな固形物を食べたので大丈夫なはず......
そして現在の残高が少ない......
給料日は月末なのに、帰ってくるのは来月の1日朝だからあまりお土産買えなさそうだぁ......
とまあ前書きは前向きなこと書きましたが、後書きは後ろ向きなこと書いたほのりんであった

次回、榛奈さん。フランに許可を貰いに?
事が順調に進むといいですね
それでは次回もゆっくりしていってね!

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