白こそ正義の艦これ『凍結中』   作:鋭利な刃

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食事、書類。

食事。

それは、軍の人間にとっては大事なものだ。

 

1日の士気を左右する物でもあるし、好きなように騒ぎ、笑いあう時間でもあるし、1日を乗り切ったという合図でもある。

 

だから、軍人という者達は、食事に関しては皆が皆、何かしらのこだわりを持っていると断言しても良い。

 

俺もその内の1人なんだから。

 

そんな俺は、今俺の前に置かれてる夕食を見て、言葉を発せないでいた。

 

いや、この状況に至るまで、結構色々あったのだ。

 

食堂に入ろうとしたら、ちょうど電が出て来た所で、かなりヤバイ具合に怒りボルテージが溜まっていくのを見、必死に逃げたり、逃げたり、逃げたり。

 

とにかく逃げていた。

 

だがまぁ、流石艦娘と言うべきか捕まりまして、ガチで殺されそうな状況を脱するため、必死の説得×説得。

 

そして、夕食を食べる時間3分+食べ終わったら執務室にてやらなければならない書類仕事全てをやるという条件の下、(全部挙げるとキリが無いので、めぼしいやつだけ言いました)ヒトキュウ:マルマル。やっと飯にありつける事となりました。

 

と思っていた俺の幻想を、俺の前に置かれた物は綺麗にぶち壊してくれた。

 

皆さんも想像してみて欲しい。

バスに乗り6時間かけてやって来た新しい職場で、到着初日から労働させられ、原因が分からないまま相手を切れさせてしまい、やっと休めると思った俺を嘲笑うかのような、食パンの耳の山を……。

 

俺はただただ唖然としながら、(食堂には間宮さんの姿は見えず、何故かテーブルは1つも無い。その為カウンターを使うしかないのだが、俺と電はお互いに端っこの席へ座っていた)端っこの電を見る。

 

電は、お子様カレーの更にその半分ぐらいであろう器に、これまたチョビッとのカレーライスと、やっぱりパンの耳の山を食べていた。

 

というか、

 

「おい。そう言えば榛名はどこに居るんだ?」

 

「……」

 

反応は無い。

 

「おーい!」

 

「……」

 

「おーい!!」

 

「……」

 

「おいってば!!」

 

「……」

 

ダメだ。完全に無視されてる。

 

俺はため息を吐き、再びパンの耳を眺める。

 

どこからどう見てもパンの耳。

間違いなくパンの耳。

紛れも無いパンの耳だった。

 

「……はぁ」

 

「……あと30秒で、約束の3分なのです」

 

「うお、やべぇ!」

 

俺は慌ててパンの耳を口の中に放り込んでいく。

 

どうやら、暫くの間……少なくとも電がまともに口を聞いてくれるようになるまでは、俺はまともな食事を取ることは無いようだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、執務室へ戻った俺に続いて、電がかなりの量の

書類を持ってき、机に乱暴に置いた。

 

「これでもやってろなのです」

 

こう言い捨てると、さっさと執務室から出て行く電。

 

後に残された俺は……まぁ仕方ないとため息を吐き、相変わらずグチャグチャな執務室にて、書類仕事をやり始めた。

 

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