14話
「皆さん!今年の修学旅行は京都に行く事になりました!」
「「「イェーーイ!」」」
おおう、よりにもよって京都か、学園長め、厄介事の巣窟に生徒を放り込むとは…奴は本当に教師か?
関西呪術協会、古来より日本で独自に発展した魔法の一種、呪術を操り日本を守護してきた組織。西洋魔法使いが日本へ介入した時にかなりのいざこざを起こしたらしく昔からいがみ合っているようだ。
更に20年前の大戦に無理やり駆り出され多くの死者を出したことで、ここ麻帆良…、と言うよりは西洋魔法に深い憎しみを持っている者が多くいる。
こんな所に見方によっては自分達の仇ととられかねない生徒を旅行に行かせるとか、それはもう教師の所業じゃない。冗談じゃないよ…
そんな事がつらつらと浮かんだ白野は頭を抱えるのであった
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放課後、シロウと一緒に今回の件について話し合う事にした。
アルトリアも臨時休業にして話しは始まる。
「学園長にも困ったものだ。」
「ネギに親書を持たせて関西と手を取り合うとか…」
「幸い今の頭首は穏健派、だが呪術協会も一枚岩ではないからな。」
「エヴァちゃんの時はどうにかなったけど今回は流石にバレるわね、確実に…」
「そうだな、私達の存在の秘匿よりもネギ達の人命の方が優先だ。」
「しかもエヴァちゃんは封印の影響で修学旅行来ないんでしょ?」
「ああ、エヴァが同行するのであれば我々も介入しなくて済むのだがな。」
「ネギも英雄の息子っだけで色々大変ね。」
「英雄の息子っていう事をプロパガンダに使いたいのだろう。全く、魔法使いは何処の世界でも自分勝手なものだ。」
「10歳の子供にやらせる事じゃ無いわね。」
「ふむ、これも仕方のない事か…」
「それにしても京都って言うと敵は人間に限らないかもね。」
「魑魅魍魎の類か、零ではないだろうがそれについては封印されている者を除いてほとんど無害だろう。問題は呪術師がどれだけの技量が有るかだ。彼らは式神を多用する、その技量によっては大量の悪鬼羅刹と対峙する事になるだろう。」
「そうなると、もしもにその備えて装備も其れなりの物を用意しないとね。かなり嵩張るけどどうする?物騒な物を大量に持ち込む訳だから目立つわよ。此処と違って認識阻害もそこまで期待できないし、移動中は尚更よ。」
麻帆良には世界樹を起点にして結界が張られている、この結界には、認識阻害の効果も付与されているんだとか。
「宿泊先が決まり次第そちらに予め装備を送っておくのが良いだろう。装備は私の部屋で一括管理する。」
「そうね、最低限の物を自分で持っていくとして、他はそうしましょう。」
「ふむ、それでは装備の準備に取り掛かるとしよう、場合によっては今から追加で作成しなければならん。」
「そんな事より、一番大事な事が、」
「「近衛木乃香」」
「木乃香ちゃん向こう出身だからね、それに内包している魔力が半端じゃない。」
「更に、向こうの長の実の娘、本人は魔法について全く知らないが今回の件で必ず巻き込まれるな…」
「…あの魔力量、絶対過激派が利用しに来るよね」
「ああ、彼女の陰には桜咲が居るが彼女達は少しすれ違いを起こしているようだ。何処まで護衛が可能か…」
「桜咲さんは木乃香ちゃんを避けてるもんね。」
「この辺りもフォローが必要だな。」
二人はその後も暫く話し合ってからそれぞれの準備に取り掛かっていった。
そして、話し合いが終わった時白野は呟いた。
「はぁ、さよなら…私達の平穏…」
こうして二人の平穏な日常は終わりを告げるのであった。
しっかし、この先どう言う展開にするか迷う。