月と正義の魔法使い   作:ユーリ・クラウディア

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遅くなりました。
それでは、どうぞ。


24話

「こちらが親書です。」

 

「確かに受け取りました。」

 

関西呪術協会長、近衛詠春が親書を読む

 

「このお話し、乗らせていただきます。」

 

「本当ですか!有難うございます!」

 

「はい、そこで今日は歓迎の宴を催したいと思いまして…、もう時間も遅いですし今日は止まって行って下さい。」

 

「え、ですが…」

 

「ネギ君、此処はお世話になろう、この時間から増えた足手まといを連れて下山するのは少々不味い、他の先生や生徒には学園長の依頼遂行の為と言っておけば問題なかろう。それに、生徒の方は泊まる気満々だからな。」

 

そう、朝倉を筆頭に後をつけて来た面々は此処が木乃香の実家だと分かると更に調子に乗り始めてお世話になる気満々で部室で遊んでいるのだ。

 

「朝倉さんは如何しても説教されたいマゾヒストみたいね…」

 

黒い笑みとオーラを発して言う白野にその場の面々は顔を引き攣らせる。

 

「ま…、まあそう言う事だ、お世話になろう。」

 

「は、はい…」

 

余計な事をしたと言え、これから起こる事を想像し、朝倉にネギは心から同情した。

 

「それにしても、エミヤ先生と岸波君、だったか…、君達は相当腕が立つそうだね。報告は来ているよ。」

 

近衛は二人に興味を持ったようだ。

 

「多少身を守る術を学んだだけだよ」

 

「そうね、私もシロウも基本普通の一般人だからね。」

 

「確かに、腕の割には名を聞きませんね…、しかし、それだけの力を持った者が一般人とは些か無理があるのでは?」

 

「厄介事が嫌いでね、今回は教え子の命に関わる事態だったから介入したにすぎん、本来なら捨ておく所だ。」

 

「平和に暮らすのも大変って事ね。」

 

「いやはや、私しとした事が少々踏み入った事を聞いてしまいましたね。それでは、私は一度失礼します。この屋敷には強力な結界もありますし、今日はゆっくりと羽を伸ばして下さい。」

 

そう言い近衛は部屋を出て行った。

 

 

 

「ふむ、取り敢えず結界が有ると言っていたが、過信するな、朝にも言ったがそう言った事で安心していたら足元を掬われるぞ、帰るまでが任務だ。」

 

シロウの言葉に各自が気を引き締め直す。

 

「まあ、休める時にはきちんと休むべきだな、各自頃合いを見て休息をとれ。」

 

「「「はい」」」

 

皆各々に解散していく。

 

「私はお風呂にでも入ろうかしら。」

 

白野はシロウの言ったように気を抜く気は更々無いが、このタイミングで襲撃してくることは無いと判断し、風呂に入る事にした。

 

 

 

 

***********

 

 

 

 

「ハー…、良い湯だな…」

 

「そうですね。」

 

「そうね。」

 

「そやな~」

 

白野に便乗して刹那、明日菜、木乃香の三人も一緒に湯に使っていた。

 

「生きてるってサイコー」

 

白野がしみじみ言う

 

「そうですね、今回は色々ありましたからね。」

 

「ホントよ…、振り返ってみると今生きてる事が不思議でしょうがないわ。」

 

流石の明日菜も今回の事件についてきちんと危機を理解しているようだ。

 

「本当に有難うな~、なんかうちが原因で迷惑かけてもうて…」

 

今回、木乃香は事の真相を知らないが自分が原因の一つだと気づいて居た。

 

「木乃香のせいじゃ無いって。それに、私がやりたいからやってるのよ。気にしないで。」

 

明日菜がフォローする

 

「そうよ、今回は木乃香が原因って訳じゃ無いんだから。これでも、私、強いんだから。まあ、荒事ならシロウが居ればそれこそ軍隊が来ても負けやしないわ。」

 

「ほぇ~、シロ兄ってそんなに強いん?」

 

「それはもう、強いなんてもんじゃ無いわよ。」

 

白野が呆れたように言う

それはそうだろう。英雄の生まれずらいこの時代、しかも、戦には関りが最も少ないと言って良い日本人が、霊格が低いとは言え英霊に至ったのだ、弱い訳がない。おまけに元々武術や魔術の才能が無いと来ている。

 

「これまで一緒に修業した事は沢山あるけど、まだ一本も取れた事無いわよ」

 

「そんなにですか…」

 

刹那は何やら考え込み始めた。

 

「ねえ、なんか脱衣所の方から物音がしない?」

 

そこで明日菜が物音に気付く

 

「え?」

 

「ま…まさか…」

 

そして白野が慌て始める。

 

「多分シロウだ…」

 

その発言に他の面々も慌て始める。

 

「ど…どうしよう…!…と、取り敢えず隠れるわよ!」

 

そう言う明日菜に白野は腕を引かれ岩陰に無理やり連れ去る。

他の面々もつられて隠れる。

 

「なんでさ…」

 

白野はこの事に呆れながらもう既に後戻りできないタイミングに至ってしまった事に脱帽する。

 

 

 

「ふむ、中々の風呂だな」

 

体を洗い終えたシロウが湯に浸かる。

 

「そうでしょう?」

 

そして、一緒に入ってきた詠春が笑みを浮かべながら聞いてくる

 

「それにしても、随分と鍛え上げられた体ですね。」

 

「ふむ、そうかね?まあ大したものでは無いよ。」

 

 

 

(うわ~、シロ兄の体、凄い逞しいわ~)

 

(あれ程とは…)

 

(うわ、スッゴ…)

 

(…)

 

女子達も陰から覗き見た光景にそれぞれ感想を吐露する。

 

 

 

 

「それにしても、エミヤ先生はなぜこんなにも鍛え上げておられるので?」

 

「ふむ、そうだな…私には夢があってね、最初はその為に鍛えていたのだが…」

 

そこでシロウは言い淀む。

 

「すみません。少々不躾な事を聞いてしまったようで…」

 

「すまんね、少し思う所があってね…」

 

 

 

 

(シロ兄の夢?)

 

(あれ程の腕なのだ、さぞ壮大で立派な夢なのだろう。)

 

(白野、なんか知ってる?)

 

(……)

 

女子達も気になったようで明日菜が白野に尋ねる。

しかし、白野は何も答えず黙りこくる。

 

確かに白野はシロウの夢を知っている。

しかし、だからこそ、おいそれと他人に言いふらす事が出来なかった。

シロウの夢、それは決して叶わぬ儚き理想、衛宮士郎が辿った人生そのものなのだから。

 

 

 

 

「さて、あまり長湯をする訳にはいかん、そろそろ上がるとしよう。」

 

「もう少しゆっくりしてわ?」

 

「そうもいかん、私は此れでも教師なのでね、あまりのんびりしてると示しが着かない。」

 

そう言うとシロウと詠春は風呂から出て行った。

 

 

 

「なんか、こう…、ゆっくりしてる私らが情けなくなって来た…」

 

「せやね~」

 

「それでは、私達も上がりましょう。」

 

「…」

 

女子達も風呂から上がって行く

その中、白野だけが浮かない顔をして何かを考え込んでいた。




もう直ぐクライマックスです。
クライマックスに向けて原作通りに終わらせるか、敵を超強化してシロウに全力を出してもらうか非常に迷ってます。
シロウに本気を出して欲しいのですが、後々パワーインフレ起こしそうで…、ちょっとためらいます。
ぶっちゃけ原作の通りにやるのが無難なんですがオリジナリティーに掛けてしまいます(ネギま!とFateを題材のして二次創作やってる時点でオリジナリティーもくそも無いが…)。今後や設定を軽めに無理すれば個人的にシロウをハッチャケさせたいです。
それでは、そんな感じで後は作者のその時の気分で修学旅行編のラストが変わります。
どうなるかは、楽しみにしていてください。
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