Fate/Grand Order 特異点α 天神煩殺聖都立川 作:十三番目の弟子(帰ってきた)
銭湯から松田ハイツに帰ってきて。
「あれ?ガチョウがいますね…近くの池から飛んできたんでしょうか?」
マシュの言う通り、松田ハイツの駐車場をガチョウが一羽歩いている。
「あのガチョウ…神鳥ですね」
「あっ」
ジャンヌの指摘に、ブッダが白眼を剥く。彼は察したのだ。アレが来ていることを。
「むっ!悟アナ新刊のネタをきちんと探しているようですね、ブッタよ!」
まゆげ が あらわれた
「ブ、ブラフマー様」
戦いているアルジュナ。まあ、最高神の一柱が降臨しているのだからそういった反応もするだろう。立川ではしょっちゅうだけどネ!たまに神様がリニューアルして降臨したりする。具体的には鳩が鴉になったりする。
「アルジュナ……いや、違う世界のアルジュナですか」
流石に最高神しているだけあってか、カルデア一行が別世界から来ていることを一瞬で見抜く梵天。
「まあこんな往来で話すのも何ですし、部屋の方に…」
「悟アナ新刊の催そ…確認に来ただけでしたのでご心配なく!ネタ集めはしているようなので大丈夫ですね」
そうして梵天は嵐のように去っていった。
「あのおじさん、キライ」
ポツリと呟いたジャックちゃんの言葉は皆の思いからは若干ずれていた。
「…まあ、部屋に入ろっか」
イエスの言葉に、皆従う他なかった。
──────
「今さらだけど…さっき梵天さんにぐだ子ちゃん達のことを聞いてみたら良かった気がする」
「「「あっ」」」
ブッタが思い至った事実に、一同が愕然とする。嵐のように現れて嵐のように去っていった最高神を前にして思い付いていたらそれはそれで凄いが。
「梵天さんだったらぐだ子ちゃんたちあっさり帰しそうだよね」
ハハハ…、と力なく笑うイエス。ちなみに帝釈天が来たらジャックが殺しにかかってアルジュナがジャックを殺しにかかる。だって帝釈天、自分の子供殺してるし。
「でも天部の三人が揃ったら恐ろしい事になりそうだよね…」
イエスの言葉は、ブッタにかつての改造案を思い出させた。そう、人里に入ったら説法とかする暇すらなく即座に○されそうな肉体を。
「そうだねぇ…ぐだ子ちゃんは腕が六本で額に目が出来て舌が臍に届くくらい長くなって…肌が青くなるだろうね」
「何ですかそのクリーチャー…」
ぐだ子は戦慄する。やっぱ神って録でもない奴らばっかだ。出会ってしまえば、色んな特異点で戦ったエネミーよりおっかないクリーチャーに変えられかねん。カルデアにいる神はスイーツだし。
因みに、梵天に会っていることは忘却されている。
「ジャックちゃんは…賽の河原で石を積んでる子供を助ける地蔵菩薩かな?」
鬼を殺しそうな菩薩である。
なに?鬼が積まれた石を崩すから成仏できない?ならその鬼を全滅させたらオッケーだな!
「イエス、あの人たちがそんな思考をしてる訳が無いでしょう?全身金色とか顔増やすとか体臭桃の香りとか足や腕が伸びるとか鼻が象鼻とか牙が生えるとかになるよ」
ブッダ、真顔でイエスに語る。その顔は、鬼気を纏い諸々の感情を露にしていた。早い話が、金色に光っていた。
電気による発光だと勘違いしたフランが、ブッダの頭から延びる電気コードを探すが見つかる訳もなく。それを見ていたぐだ子がほっこりして終わった。
「ブッダ様!落ち着いてください!光ってます!物凄い光ってますから!」
「…ウウゥゥゥ。ゥアァ…で、ん…き…む、だ…」
ジャンヌが諌め、追撃で放たれたフランの一言に、ブッダは発光を停止した。
「本当に…この発光が電力として売れたらどれだけ良かったか」
煤けた顔をするブッダ。生活費のやりくりは下界において大変なのだ。大量の聖遺物を放出なんて出来ないしネ!
ちなみに聖遺物の一つであるイエスの勝負服は、店頭に飾られて店の売り上げに貢献しているらしい。店では神父やシスター、ジャック・スパロウ、新撰組のコスプレ衣装がよく売れてるとか何とか。