インフィニット・ストラトス 火力と愛と絆と   作:ディニクティス提督(旧紅椿の芽)

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第八話 クラス対抗戦

クラス対抗戦当日。

一年生の試合は、第三アリーナにて行われる。俺の試合は一回戦目であるから、すでにピットにいる。無論、榴雷も展開している。ヘッドパーツだけは解除しているけどな。

 

「中国の第三世代機、甲龍か…………特殊兵装両非固定部位内蔵衝撃砲『龍咆』ねぇ…………」

「む? どうかしたのか。そんな意味深な言い方をして…………」

 

ピットには箒、一夏、セシリアがいる。だが、俺がいるのは、ピットのカタパルトデッキの上。一応、近くに箒がいる。他二名は、窓ガラス越しにしか見えない。てかそういう問題じゃない。この衝撃砲が俺の気に障った。

 

「いや、この衝撃砲なんだけどさ、うち(企業連)のテクノクラート社が作った『衝爆ロケット』と言うのを二つ作ったらしいんだ。それが、弾を空気を圧縮して撃ちだす代物なんだけど、それが一つ盗まれたらしいんだ」

「盗まれた⁉ 企業連と言えば、セキュリティの高さが世界一だろ⁉」

「いや、中にスパイが混じっていたらしくてな…………幸いにもそのロケ以外は盗まれなかったし、犯人の足取りもわかった」

「そ、それで犯人は誰だったんだ?」

 

箒がおそるおそる聞いてくる。

 

「中国のやつだった。多分、今頃AMIDAの餌になっているんじゃないか?」

「なんか、えげつないな…………」

「それは、いいとしてだ。何故、料理以外はパクる中国があのような新鋭技術を作れたんでしょうか? 一夏、セシリア、お前たちも気になるだろ?」

「ああ、ものすげえ気になる。何でなんだ、龍之介?」

「…………私、ちょっと仮説を思いつきましたわ」

 

一夏はいかにも興味心身といった感じだ。逆に、セシリアは仮説を思いついたらしい。どれ、聞いてみよう。

 

「あくまで仮説ですが、そのテクノクラート社のロケットを解析して、それを参考に作ったのではないでしょうか? でなければ、そのロケットが丸々両非固定部位に内蔵されている可能性がありますわね」

 

こいつ、核心をついてきやがった…………‼ ドミナントかこいつ‼

 

「…………セシリア、それが企業連の見解だ。物の見事にビンゴ。すげえよ、あんた。俺の台詞なくなっちゃったよ…………」

「…………申し訳ありませんわ」

 

いや、謝られても困るんだな、これが。隣の箒さんが黒いオーラを…………これあれだ、ジャンクパーツ軽二で蹴りオンのエクスシアをやるもんだ。つまりだな、確実に死ぬ‼

 

「…………龍之介、最近のお前は、私に構わず他の女と遊んでいるようだな」

「ご、誤解だ‼ 俺はそんなつもりはねえ‼ それに、一番愛しているのは箒だけだ‼」

「軽々しく、そういうことを言うんじゃない‼」

 

箒は何処からか木刀を召喚した。そして、その切っ先を俺へ向けーー

 

「ふんっ‼」

 

鋭い突きを放って来た。ハハハ、残念だったな箒。俺は現在進行形でプライマルアーマーを張っているんだ。やすやすと破られるわけーー

 

カンッ

 

へ? なぜ、木刀が榴雷の胸部装甲に当たって止まっているんだ⁉ まさか、プライマルアーマーを貫通したのか⁉ (木刀にプライマルアーマーを破られるなんて)認めん、認められるか、こんな事‼

 

「プライマルアーマーが破られるだと⁉ 第三世代機のレーザーライフルすら弾き返すのに、木刀は貫通するだと…………何故だ、何故なんだ箒」

「知らん、私に聞くな」

 

てか箒、お前の木刀はタンクのレザブレとしか思えない。あの貫通性能はそうとしか言いようがねぇ。…………あ、前世組んだアセンの月光タンクを思い出した。あの貫通性能は異常だった。よってきた、軽二を串刺しにしていたな。

 

「おい、ふざけるのもそこまでだ。有澤、試合が始まる。準備をしておけ」

「へーい」

 

千冬さんから、オープンチャネルで連絡がはいる。てか、もうそんな時間か。

 

「箒、そろそろ管制室へ行ってろ。今回はブースタを使うからまともにブースタ炎をくらうぞ」

「わ、わかっている。あと、龍之介」

「なんだ?」

「この試合、勝ったらさっきの件はチャラにする」

「負けたら?」

「寝袋でグラウンドに寝てもらう」

「うわ、ひでえ。まぁ、負ける事はねえけどな」

 

何故か、毎回恒例と化している約束。でも、こういうのは正直悪くない。むしろ目的ができてやりやすい。

 

「それじゃーー頑張って、龍之介」

「おう‼」

 

箒(女の子モード)は、そう言って管制室へ行く。

俺は榴雷のヘッドパーツを再展開する。クリアな視界が広がる。

今日こそは、カタパルトを使おうと思い、カタパルトへ乗るとーー

 

ビー、ビー

 

「有澤君、何度も言いますが、重量オーバーです。飛び降りてください」

 

やっぱりかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ‼ ま、いいや。仕方ねえ、オーバードブーストで行くか。

 

『有澤、聞こえるな?』

 

千冬さんから、今度はプライベートチャネルで通信がはいる。

 

「音声良好、聞こえます」

『今すぐリミッターを解除しろ。徹底的にのめせ』

「心配いらないっすよ。これ一応対IS兵装を搭載した()用|()()()()()()()()()ですから」

『おい、ちょっと待て‼ どういう意味だ一体⁉』

「リミッターを解除しなくても、時間はかかるが破壊できるという意味っす。んでもって、通信終了」

 

最後は一方的に切って通信終了。どれ、武装を展開するか。

 

ーー両背部、NWコジマキャノン[ARSENIKON custom]装備

 

ーー右腕、NWサブマシンガン装備

 

ーー左腕、NWサブマシンガン装備

 

「ふう、結構重いなこのコジマキャノン」

「「「「「…………」」」」」

 

一同唖然。どうした? フラジールがOIGAMIを構えていたか? それとも、キルドーザーが解体作業でもしていたか?

 

「と、とにかく、有澤君。アリーナへ出てください」

「了解」

 

俺はオーバードブーストを起動する。背中にある、ハッチが開き、ブースタが露出する。そこへ光が集まり始める。

 

「榴雷、有澤龍之介、すべてを焼き尽くす‼」

 

刹那、翡翠の煌めきがはしった。俺は一気に1000キロまで加速、アリーナへ出た。そこには、何やら青龍刀を構えた凰がいた。

 

 

「逃げずにきたのね」

「逃げるわけねーだろ、チビ。勝てる試合を放棄するなんざ、男のすることじゃねえ」

「…………言っておくけど、これ最後の情けよ。絶対防御も完璧じゃない、シールドを突破できる攻撃があれば、それは操縦者へ直接伝わるの」

「知っとるわ。それに、お前こそ気をつけろ。俺の機体、手加減は無理だ」

「へぇ、面白そうじゃない」

 

あり? 凰のウザさがすぐに引いていった。なんで? ま、いいか。こいつも、友達にしてみるか。

 

『両者、試合開始』

 

それが始まりの合図だった。

凰は、青龍刀を構え、突っ込んでくる。俺は、サブマシンガンを適当に撃ち、牽制する。だが、それでも凰は突っ込んでくる。

 

「この間の恨み、晴らさてもらうわよ‼」

 

ガンッ

 

凰が振り下ろした青龍刀は、プライマルアーマーに阻まれた。俺のプライマルアーマーは密度が高いからな。

 

「なんとも、威勢の良いこと。じゃ、お返しだ、この野郎‼」

 

俺は、背中にあるコジマキャノンのチャージを開始する。

 

ーーチャージ完了まで残り3秒

 

砲身に翡翠の粒子が集まり始める。それは、とても濃度の高い圧縮コジマ粒子。それが、発車されるのを今かと今かと待っている。

 

「っ‼」

 

凰は危険を感じたのか、俺から距離を取る。それも、ただ距離を取るだけじゃなく、衝撃砲を撃ちながら。

だが、残念だ。こちとらいつでもいけるんだよ。俺は、躊躇いなくトリガーを引いた。

その瞬間、あり得ないほど眩い光が迸った。なにあれ、アサルトキャノン?

 

「にゃぁぁぁぁぁ⁉」

 

凰はギリギリの位置で回避したように見えるが、左の衝撃砲は見事に消えていた。うわ、破壊じゃなくて消し飛ばしたんだ…………

 

「へ⁉ し、シールドバリアが消滅⁉ これ、丸裸じゃん‼」

 

うわ、シールドバリアを消滅させるとか…………トーラス、お前らすげえや。

 

「ま、撃ち荒れるとするか‼」

 

シールドバリアの再展開ができてない凰目掛けて、サブマシンガンを撃つ。凰のステータス表示には、シールドエネルギー残量380とあった。うわ、モリモリ削るんだな。てか、絶対防御脆い。撃つのやめよ。

 

「これでも、くらいなさい‼」

「投降兵器⁉」

 

凰は青龍刀を二本繋ぎ合わせ薙刀のようにし、俺へブーメランのように飛ばしてきた。って、やば‼

 

「ひょえっ‼」

 

俺は、バックステップで回避できたが、プライマルアーマーを少し削られた。ま、シールドエネルギー自体は減ってないからいいか。

 

「これでとどめぇぇぇぇぇぇ‼」

 

再びコジマキャノンをチャージ。その間、俺に向かって残った衝撃砲を撃ってくる凰。通常のコジマキャノンは、攻撃を受けることでプライマルアーマーが乱れコジマドライヴの粒子供給がプライマルアーマーへ行くためチャージがキャンセルされる。だが、このARSENIKON customは違う。左背部のコジマドライヴから直接コジマ粒子を供給しているためチャージがキャンセルされない。つまりーー

 

「本日の試合、しゅーりょー」

 

アサルトキャノンレベルのコジマ粒子が放たれた。それは、凰を飲み込み、あり得ない速度でアリーナのシールドに衝突した。

 

『試合終了、勝者有澤龍之介』

 

はい、余裕だった。って、俺あれじゃん。コジマでシールドひっぺはがして、サブマシンガンで削っただけじゃん。しかも、止めはコジマキャノンだし。ま、いいか。

 

「おい、凰。生きているか?」

「…………」

「Oh…………気絶しとる」

 

しゃねえや。お、ここあれだ、ピットのすぐそば。よし、いっちょやるか‼

 

「どぅおりゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ‼」

 

俺は、凰をピット目掛けてぶん投げる。うむ、いい感じに入ったな。よし、戻るか。

そう、思った矢先だ。

 

眩い閃光。遅れて響く爆音。

 

どうやら、何かがアリーナのシールドを突破したようだな。

 

『アリーナのシールド展開第三システムに異常発生‼』

『第七システムもダメです‼』

 

…………ここは、スピリット・オブ・マザーウィルの管制室か。どんだけ被害が伝播してんの。

 

ーーシステム、スキャンモード

ーー熱源反応及びISコア反応あり

ーーその数十五機

 

十五機⁉ おいおい、無理だろってこれ‼ 原作と全く違うじゃねえか‼

どんだけ乱入してんの⁉

 

『有澤君聞こえますか⁉ 凰さんはこちらで回収しました。早く戻ってきてください‼』

 

真耶さんから通信が入る。なるほどねぇ、教師部隊が鎮圧するとねぇ。でも、無理だ。言っておくが、訓練機がリミッター解除されてるかもしれない機体に勝つことは難しい。

それに、俺の「有澤の魂」がそれを許さない。

おまけに奴さん、俺をロックオンしてやがる。下手に逃げたら、観客に当たっちまうだろ。

 

「俺が相手しますよ。千冬さんに繋ぎ直してください」

『龍之介、どうした?』

「俺が戦闘を行いますが、お咎めは勘弁してくださいよ。それと、説教もなしで」

『わかっている。その代わりだ、必ず生きて帰って来い』

「了解」

 

通信終了。

俺は、奴さん達に向き直る。よく見るとバリエーションがあるようだ。

腕に荷電粒子砲を構えたやつ、腕が丸々ブレードになってるやつ、固定兵装がなくシールドを構えたやつ、など。

厄介だな…………仕方ねえ。あれを使うか。本当なら、使用は控えるべきなんだけどね。

 

「アセンブルコード、『パルヴァライザー(粉砕者)Ⅰ』」

 

ーーアセンブルコード『パルヴァライザー(粉砕者)Ⅰ』、適用

ーー左腕部切替、HW02スパイラルクラッシャー

ーー背部武装、HW01ストロングライフル

ーーOVERED WEAPON06、起動

ーーCODE[GATLING HUGE CANNON]、承認

ーー各部異常なし、OW06起動します

 

右背部から伸びる、長大なライフル砲。

丸々、巨大なクローになった左腕。

そして、右手に持つ巨大な砲身を三つ構えた兵装。

すべてを更地に戻す、『焦土』

より酷いアセンブル、『パルヴァライザー(粉砕者)Ⅰ』。

 

「単一仕様能力[ENDLESS BULLET]起動」

ーー単一仕様能力[ENDLESS BULLET]、起動

 

準備はこれで良し。準戦闘体勢完了。

 

「さて、始めるか。何処からでも、かかってきやがれ‼」

 

俺は、ストロングライフルをぶっ放した。

 

 

 

 

 

「ちょ、ちょっと‼ 織斑先生‼」

「どうした、山田君、トラブルか?」

「そうじゃなくて、有澤君のことです‼」

 

龍之介が戦闘を開始した頃、管制室は慌ただしくなっていた。千冬が許可した戦闘…………それについて誰もが疑問を持ったにちがいない。

 

「ああ、その事か。心配ない、気にするだけ無駄だ」

「ちょっと、気にするだけ無駄ってどういう事ですか⁉」

 

今、管制室にいるなかで最も龍之介の身を案じていた箒は声を荒げた。

 

「そのままの意味だ。あいつは競技用でも何でもない()()()を駆っているのだからな」

「「「「ぐ、軍用機⁉」」」」

「そうだ、あいつの機体は実戦を考慮した機体だ。あいつは試験機とかなんとか言っていたがな」

 

全員が唖然とした。その中でも、一夏とセシリアはブツブツとなにか言い始めた。

 

「…………軍用機が相手だったって…………俺が勝てるわけねえよ」

「…………そんな、軍用機に勝とうだなんて…………無理ですわ…………」

 

この二人、龍之介と戦って負けた事がある。主に火力封殺だったが…………

 

「まぁ、あいつに実戦経験があるかどうかは別の話だ。今は、あいつの無事を祈ろう」

 

千冬はそう言って、モニターへ目を向けた。

 

「…………千冬さん、龍之介は生きて帰ってきます」

 

箒は、龍之介が無事に帰ってくる事を言い切った。

 

「何故、そう言い切れる?」

「龍之介は、ISを三機撃墜しています、実戦で」

 

それは、全員を納得させるには十分な理由だった。

 

 

 

 

 

「うるらぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ‼」

 

俺は、ガトリングヒュージキャノンを撃つ。単発のヒュージキャノンを改造した悪魔のガトリング。流石に核弾頭はまずいから、S-11戦術弾頭を撃っている。弾切れの心配はないが、このガトリングヒュージキャノン、三発を連続して撃つとリロードがやけに時間かかる。あとで改良しなければな。

 

ーーシールドエネルギー残量、4971

ーープライマルアーマー、96mm

 

まずいな、動きたくても砲撃姿勢を解除しなければならない。何とかキャタピラで動いてはいるが、それでも、ビームが当たる。しかも、ビームは貫通属性。プライマルアーマーを突破される。装甲にそれなりの防御性能があるから、なんとか耐えているが、いつまでもつのやら。

一機が俺に向かって飛びかかってくる。

 

「しつこいんだよ、無人機が‼」

 

俺は、左腕をアッパーの要領で振り上げ、無人機に刺す。

 

「抉らせてもらうで‼」

 

そのままクローを広げるようにしながら、クローユニットを回転。どんどん、無人機の穴が広がり始め、そのまま爆ぜた。

 

ーー熱源反応、残り十一

「まだあんのかよ‼」

 

やけになって、ストロングライフルを撃つ。だが、範囲が少し広くなったためか、無人機に回避される。嘘だろ、レールガンと同等の速度で撃ち出してんだぞ。回避するとか、おかしいわ。

 

ーー接近してくる機影確認、数三機

「増援⁉ 持たねえよ、ちくしょう‼」

 

二機がヒュージキャノンの餌食になった。見事に弾け飛んでいる。

 

ーー接近してくる機影確認

ーーデータベースに情報有

 

何、データベースに情報があるだと⁉

刹那、閃光が三つはしった。黒が二つ、白が一つ。

 

「随分と苦戦してるじゃないか、リュウ。腕が訛ったのか?」

「とうとう老兵になったか。一度に三機のリヴァイヴを撃墜した傭兵が」

「…………救援にきた」

 

オツダルにベルリオーズ、レギア。第一小隊の面々が集結したぞ。

 

「ところで、お前ら何で来たんだ?」

「「「試作VOB」」」

「あれか〜、ってよく耐えられたな」

 

試作VOBーーそれは狂気の品。追加ブースターでありながら、時速7000キロを叩き出す魔物。ただ、体にかかる負担も尋常じゃない。

 

『全機、戦線に配置しました。ミッションを開始してください』

「その声、フィオナか」

『はい、お久しぶりです、龍之介さん。今は、目の前の敵に集中してください』

 

オペレーターも来ているのか? それだったらマジで第一小隊が集結したもんじゃないか。

 

『敵は残り九機です。気を付けて』

「「「「了解‼」」」」

 

おっしゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ‼ 企業連最高の戦闘部隊、第一小隊の出入りじゃぁぁぁぁぁぁぁ‼

 

「『シュープリス』『ホワイト・グリント』は、突っ込んで暴れろ。『ステイシス』は俺の直援に回れ」

「了解。『ホワイト・グリント』、ついて来い」

「…………了解」

「『バレットドラゴン』、護衛は任せろ。後はその巨砲を撃て。まぁ、お前の出番はないと思うがな」

「できればそうあってもらいたいが。ま、撃つとしますか‼」

 

ベルリオーズとレギアは、それぞれの得物を構えて、敵陣へ突っ込んで行く。

オツダルは、俺の周りで護衛。

そして、俺はスパイラルクラッシャーを格納、代わりにもう一つのガトリングヒュージキャノンを構える。

 

「一回、離脱しろ‼ 『シュープリス』『ホワイト・グリント』‼」

「了解」

「…………了解」

 

敵陣奥深くで、ライフルをうち荒れていた二人は、離脱する。そして、俺はガトリングヒュージキャノンの銃身を回転させる。

 

「消しとべぇぇぇぇぇぇ‼」

 

三連射×二セット。つまり、六発のS-11戦術弾頭が放たれた。そして、着弾と同時に起こる、爆音と閃光。

 

『残り四機です‼ 一気にたたみかけて』

「おらぁぁぁぁぁ‼ 突っ込めぇぇぇぇぇぇ‼」

 

全員、オーバード・ブーストを起動。一気に突っ込む。俺は、ガトリングヒュージキャノンを格納、NUKABIRAを両手に呼び出す。

その後は圧巻だった。

 

オツダルがライフルとミサイルで置いたてたとこに、ベルリオーズのライフル、マシンガン、グレネードの一斉掃射。無論、それをまともに受けた無人機二機は爆散。

 

「呆気ない。これでISとはな」

「ああ、落ちたものだな、無限の成層圏も」

 

また、レギアもレギアで、ライフルを撃ちつつ、両肩の分裂ミサイルを直撃させたり、接近して零距離アサルトアーマーを食らわせたりして、撃破していた。

 

「…………任務完了」

 

俺は、まぁ、あれだ。炸薬をキチガイにセットしたNUKABIRAとYAMAGAを乱射。気がついたら、原型をとどめていない無人機の姿が出てきた。

 

「はい、撃破完了」

『みんな、お疲れ。全目標を撃破。さ、早く帰ろう』

「そうはいかないな」

 

フィオナが俺以外のみんなに帰投を命じたところにくる人が一人。千冬さんだ。いや、千冬さんだけじゃない。教師部隊が俺以外を囲んでいた。

 

「なんだ、貴様ら。邪魔だ、どけ」

「なぁ、龍之介、撃ってもいいか?」

「やめろ、死人がでる」

「…………」

「レギア、アサルトアーマーの準備をするな。俺たちにまで被害がでる」

 

だめだ、こいつら。戦闘モードに入ってやがる。

 

『引いて下さい。すでに結果は見えているはずです。あなた方が束になってかかって来てもこの中の誰にも勝てません』

「あんた、私達を舐めているの?」

「私達だって、これでも元代表候補生だからね‼」

 

いや、無理だな。せめて、千冬さんか真耶さんのどっちかじゃなきゃ無理。だって、現役があんな感じにボロボロなんだから。

 

「…………教師部隊、引け。いくら足掻いても、こいつらには勝てない」

 

千冬さんがそう命じると、教師部隊は撤退した。

 

「お前達には話したい事がある。機体を解除してもらおうか。それと、オペレーターがいたようだが、こっちに呼んでもらおう」

 

千冬さんがそう命じた。内容が理不尽だな。こっちは支援できてやったのに、礼もなんもなしかよ。

 

「仕方ない。解除してやろう」

「そうするしかないのか」

 

オツダルとベルリオーズはすんなりと愛機を解除した。って、おい‼ お前らやけに素直だな‼

 

「お、男だと」

「なんだ、悪いのか男が操縦者で」

「言っておくが、レギアも男だ」

「男性操縦者が五人か…………」

 

千冬さんは、何か頭を痛めてるような感じです。ま、そりゃそうだろう。男性操縦者が五人もいりゃ。

 

「…………」

「なんのつもりだ?」

 

レギアぁぁぁぁぁぁ⁉ お前なに千冬さんに銃口突きつけてんの⁉

 

「…………フィオナをどうするつもりだ?」

「ただ、話しをするだけだ」

「…………それならいい。だが、妙な真似をしたら、躊躇いなく撃つ」

 

レギア⁉ お前、フィオナと何があった⁉

 

「肝に命じておこう」

「…………」

 

レギアも、機体を解除した。そして、三人は千冬さんに何処かへ連れていかれた。何処へ行くんだおい‼

 

なんとも言えない形で、クラス対抗戦は幕を閉じた。

 

 

 

 

 

「ここで、間違ってない……よね?」

 

夕刻、フィオナがIS学園に到着したようだが、レギア以外誰も迎えにこなかったそうな。

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