インフィニット・ストラトス 火力と愛と絆と   作:ディニクティス提督(旧紅椿の芽)

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気がついたら、総UA数が20000超えてた。すごい嬉しい。


第十話 出会いなんてたまにとんでもない形になる

夜、(一夏)は、普通に寝た。そして、なぜか急に寝苦しくなった。そして、目が覚めた。ここまでなら、よくある事だと思うんだ。だか、俺の目前には普通ならあり得ない事が起きていた。それに、なんか、柔らかい物に触れてる、俺の手が。

 

「やけに寝苦しいな、それに何だ、この柔らかーー」

「…………すぅ…………すぅ…………」

「…………(呆然)」

「…………ん…………んんっ…………」

「…………」

 

俺の隣に、女子が寝ていた。って、待て待て。俺は連れ込むような真似をした事はないし、それに誰だ、この子? 見かけない顔だな…………って、今はそういう問題じゃない‼ それに、俺は柔らかい物に触れている。もしや、と思い布団をめくると、俺はその女子のお尻に触れていた。…………あ、死んだな、俺。

 

「…………どこ…………触ってるのよ…………」

「…………寝言か?」

「…………ひくわー…………」

「…………」

 

状況整理。そして、一つ間をおいて

 

「何がどうなって、こうなったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ⁉」

 

叫んでしまった。ただ、俺はその後すげえ後悔した。女子が起きないかと。

 

「…………」

「…………すぅ…………んんっ…………」

「…………ホッ」

 

結論から言ってしまえば、女子はまだ寝ていた。かなり落ち着いたぜ。

その後、睡魔がやって来て寝れた。てか、これ絶対夢だよな? 言っておくけど、俺は何にもしてないからな‼

 

 

翌朝

 

「それにしても、リアルな夢だったな…………」

 

俺は、夢だと思われる事を振り返っていた。でも、まぁ、あんなこと普通ないよな。女子が隣で寝ているなんてーー

 

「…………すぅ…………」

「…………(呆然)」

 

夢じゃねえのかよぉぉぉぉぉぉぉ‼ マジかよ、夢なら醒めてくれ‼ とりあえず、起こそう。何かとヤバそうな気がする。よく見ると、その女子の着ている服装が制服らしきものだった。いや、まぁ、なんて言うか、ここ(IS学園)のやつとはかなり違うから。

 

「おい、起きろ」

「…………んんっ…………いち、か…………」

「お、目が醒めたのか。って、俺の名前をなぜ知ってる⁉」

 

俺はこの後自分の無知さを知った。まず、全国放送で俺の姿、名前が公開されたから、知ってないやつの方が珍しいか。

 

「…………?」

「…………済まん、さっきの発言は取り消してくれ」

「? ま、いいよ。別に気にしてないし」

 

女子はそう答えた。あ、名前聞いてなかったな。

 

「そういや、お前の名前、なんていうんだ?」

「私? 私の名前は、七瀬歩」

「そうか。なら、歩、なぜお前は俺の隣で寝ていた?」

「てか、いきなり同年代の女の子を名前で呼ぶとか…………ひくわー」

「なんで、そうなった、おい⁉」

 

いきなりそう言われて、カチンときた。いや、だってそうだろ。普通、いきなり「ひくわー」とか言われたら。

 

「う〜ん、なんとなく?」

「なんとなくって、おい‼」

 

はぁ…………なんだか怒ってるのも疲れてきた。こいつ、ただものじゃねえな。

 

「まぁ、いい。とにかく、なぜお前はここにいたんだ‼」

「なぜって…………なんとなく?」

「なんとなくで、すべて解決すると思うなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ‼」

 

もう無理。こいつの相手してて疲れてきた。

 

「…………ところで、お前、ここの生徒じゃねえよな? 」

「そうだよ」

「それなら、さっさと帰った方がいいんじゃないのか? 親とか心配してんだろ?」

「…………別に帰らなくていいよ。どうせ、帰る当ても無いし」

「どういう事だ?」

「…………私の両親、蒸発しちゃってさ」

「あー…………すまなかった」

 

地雷を踏んでしまった。やってしまった。まずい、非常にまずい。

 

「ううん…………全然気にしてないし。平気だよ」

「そうか…………」

 

それでもな…………なんとかしてやれないだろうか…………。ここに入学させるとか…………無理か。

 

「とりあえず、千冬姉に事情を話してみるよ。なんとかは、なるだろうし」

「本当?」

「ああ。ま、無理だったら仕方ないけどな」

 

と、普通なら感傷的な場面なんだが、それをぶち壊す腹の虫。

 

「あ…………」

「なんだ、腹減ってるのか?」

 

歩は首を縦に振った。恥ずかしいのか、顔が少し紅い。

時計に目をやると、六時半。食堂は空いてるな。

まだ、歩の存在がばれると何かとまずそうだ。食堂から何かもらってこよう。

 

 

食堂にはまだ誰もいなかった。…………例外を除いて。

 

「おう、一夏。今日は早ぇな」

「なんだ、お前も朝食を取りにきたのか?」

 

学園中いろいろと有名なカップルの龍之介と箒だ。こいつら早ぇよ。

 

「ま、まあな。あ、おばちゃん、焼き魚定食におにぎりセット付けて」

「あいよ、ちょっと待ってな」

「なんだ、今朝はよく食うな」

 

箒‼ そこは気にしなくていいんだよ‼

 

「そ、そうか? いつも通りだと思うけど」

「ま、いいんじゃないか? 一夏は成長期だろうし」

「そ、そういう事だ箒。それに、朝は多めに食った方が健康にはいいんだぞ」

「「ジジイか」」

 

最後は突っ込まれてしまったが、なんとか切り抜けた。てか、箒の疑問には正直焦った。あいつ、妙なとこで冴えてるからな。

 

「はい、焼き魚定食におにぎりセットお待ち」

「ありがとう」

 

俺は、龍之介達から離れた位置の席に座る。お、今日の焼き魚はアジか。悪くはないな。おにぎりセットは元からパック詰めされてるしな。そのまま制服のポケットに入れた。

 

「それじゃ、いただきます」

 

うむ、今日の味噌汁もうまい。しかし、この出汁はどうやって出してんだ? 昆布にしては濃いような…………ま、いいか。

気がついたら、飯を食い終わっていた。よし、部屋に戻るか。龍之介と箒も先に行ったようだし。あの二人、妙に敏感だからな。早く戻ろう、歩が腹すかせて待ってる。

 

 

「今戻ったぞー」

「お帰り、一夏」

 

部屋にはいるなり、歩が出迎えてくれた。

 

「あ、飯もらってきたんだ。握り飯で構わないか?」

「うん‼ 全然、構わないよ」

「そうか。ほら、受け取れ」

 

歩は、俺の手から握り飯が入ったパックを受け取り、食べ始めた。その顔は、とても満足そうだった。良かった良かった。…………ただ、この「おにぎりセット」に唐辛子や山椒が使われた途轍もなく辛い握り飯がトラップとして仕掛けてあるのに気づいたのは、この直後だった。

 

「⁉ けほっ…………けほっ…………」

「どうした⁉」

「…………こ、このおにぎり、凄く辛い」

 

理由、歩が目を潤ませ、ひぃひぃ言ってきたから。うわぁ…………何を作りたかったんですか、食堂おばちゃんズ11。

 

なお、この事を龍之介に話したところ、有澤重工はこれよりきつい握り飯を作ったらしい。本当に変態だな、あそこ。

 

 

「んで、早朝から何の用だ?」

 

俺は、現在、鬼じゃなくて千冬姉のところにいます。

 

「ちょっとお話がありまして。俺の部屋に来てもらえますか?」

「なぜだ? 別に、ここでもいいじゃないのか?」

「いや、他人に聞かれるのはまずいので…………はい、お願いします」

 

千冬姉、すげえ睨んでますけど…………うわ、俺殺されんのかな?

 

「…………わかった。行ってやろう」

「本当ですか‼」

「ああ、弟の頼み事だ。きいてやるのが姉の務めだろう」

「千冬姉…………」

 

よし、第一関門突破。後は、俺の部屋まで連れて行くだけだ。ただ、道中の事は割愛させてもらう。特に何もなかったからな。

 

「…………千冬姉、先に言っておくけど、何が起きても逃げないでくれよ」

「御託はいい。早くいれろ」

「…………わかった。それじゃ、入ってくれ」

 

千冬姉の後に続いて俺も入る。だが、千冬姉は部屋の入り口で止まった。まぁ、歩の事で驚いたんだろうと思ったのだが、それも違うようだった。だって、俺も驚いているんだ、歩がR()-()1()8()と書かれた本を読んでいたから。

 

「って、なんて物読んでんだよ、ド阿保‼」

「ふにゃっ⁉」

 

なぜだかはわからないがハリセンを召喚し、頭を一発叩いた。てか、どっから持ってきたんだよその本。明らかに、危険な匂いのする本じゃねえの⁉

 

「なんで、叩くの⁉」

「あったりまえだろうが‼ なに、十八禁に手を出してるんだよ⁉」

「これは、趣味だから問題なし」

 

歩は、かなり眼福なスタビライザーのついた胸を張ってそう言うが、

 

「趣味だから許せると思うなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ‼」

 

そんな考えを一蹴し、再びハリセンで叩く。

 

「ふみゃっ⁉」

「…………さぁ、これでもまだ読むのか?」

「…………もうしません、ごめんなさい、許してください」

「それでいい」

 

とりあえず、歩の暴走を止め、千冬姉の元へ向かう。

 

「一夏…………」

「どうしたんだ、千冬姉?」

「お前、そんなツッコミキャラだったか?」

「どうだっていいわ‼ それより、本題‼ 本題にいくよ‼」

 

現在、事情説明中。もうしばらくお待ちください。

 

「なるほどな…………で、具体的にはどうしてもらいたいんだ?」

「できれば歩を、ここに入学させてもらいたいんだけど…………無理だよな」

「可能だ」

 

そうだよな、やっぱ無理だよーーって、え?

 

「千冬姉、それ…………マジで?」

「本当だ。実を言うと、入試の時、私と山田君との模擬戦をやった生徒の中に、脱落者が出てな。まだ、空きがあるんだ。多分、入学するのも容易だろう」

 

千冬姉と模擬戦か…………戦意喪失確定だよな。うん、俺だったら確実に死ねる。

 

「よかったな、入学できて」

「うん‼」

 

まぁ、なんて言うか、千冬姉には感謝だな。今度、手料理の一つ作ってあげるか。

俺の隣では、歩が本当に嬉しそうな表情をしていた。

 

 

 

 

 

翌日

 

「おい、お前ら、今日は転校生を紹介する。まぁ、転校生と言うか、入学が遅れたやつだ。入って来い」

 

千冬姉は、一晩でうまいことやってくれた。なんでも

 

『少し御覇薙死(おはなし)をしたら聞いてくれたぞ、学園長や各国首脳達』

 

との事らしい。しかし、何やったんだろう? 流石に脅迫はしてないと思うな。

 

「失礼します」

 

そうして入ってきたのは、黒髪の女子。後ろ髪の一部をシュシュで纏めた髪型に、IS学園の物ではない制服、両手首につけた黄色のリボン。見間違えるはずがない。

 

「七瀬歩です。よろしくお願いします」

 

件の若干問題有り女子、七瀬歩本人であった。

 

 

 

 

 

ーーシステム、スキャンモード

ーーターゲットスキャンを開始

ーースキャン完了

ーーターゲット名称 [七瀬歩]

ーー識別パターン、青

ーーデータベースに該当あり

ーー正式名称[ーーーーー]

 

その時、龍之介の榴雷は何かを感じ取っていたが、それはまだ誰もわからない。事実を知るのは、もう少し先になるだろう。

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