インフィニット・ストラトス 火力と愛と絆と 作:ディニクティス提督(旧紅椿の芽)
二話です。
無事転生を果たし、もう六年の月日が流れた。だが、産まれた家がこれまた大変なところだった。有澤の家、つまり有澤重工のとこに産まれたのだ。何故に、ACfaの有澤重工があるんだと思うが、他にも、クレストやキサラギ、ミラージュ、GA、オーメルサイエンステクノロジー、アルゼブラ、ローゼンタール、インテリオルユニオン、アクアビット、トーラス、テクノクラート、レイレナード、BFFがある。そこに、Ⅴと呼ばれる研究室が追加される。
あと、セダケーブ、マウトブック、コンペレット、イオランド、ウッドダウンと言った企業もある。ちなみに、さっきの企業は全部、『装甲機兵ガングラウンド』というゲームに登場する機体と武装を開発する連中だ。
そういや、俺の名前をまだ言ってなかったな。俺の名前は、有澤 龍之介。幸いにも、前世と同じ名前であったから安心した。ちなみに親父が有澤重工社長の有澤隆文。お袋が、親父の秘書兼副社長の有澤響子。どちらもまともな人間で良かったです。一回、キサラギの社長に会った時、『AMIDA可愛いぃぃぃぃぃ‼』と叫んでいたのを見てトラウマになっている。
えーと、現在小学生として生活している最中だ。でもな、俺一応大学を卒業した立派な大人だぜ。すげえ、違和感を感じるわ。24歳の頭脳を引っ張ってるから、授業がつまんない。あまりにも暇だから鉛筆サイズのグレネード砲を能力使って作ってみたり、ボールペンをパイルバンカーに改造してみたりして遊んでた。無論、使うわけにもいかないので、処分しなきゃならないけど。
でもね、楽しいこともあるんだ。
「おい、龍之介〜」
「なんだよ、一夏」
一夏が友達になりました。いや、前世で友達の少なかった俺にとっては、嬉しい事だ。
「今度の週末、有澤重工に連れてってくれ、頼む‼ 」
「問題ないぜ、むしろ親父が喜ぶぞ」
一夏は、俺が有澤の息子だということを知っている。と言うより、俺が教えた。こいつは、そうそう他人にバラすようなことはしないだろう。
「織斑、今日も道場に来るんだろうな?」
「ああ、今日こそ勝たせてもらうぜ、篠ノ之」
「俺も、行ってもいいか、篠ノ之」
「有澤か。構わないぞ、有澤と言えば父上も喜んで迎えてくれるだろう」
さらに、箒とも友達になった。ちなみに箒がああ言ったのには理由がある。かつて有澤家の者たちは、戦で使う鎧や大砲を作り出していた。矢を弾く強靱な鎧、城壁を破壊する大砲と炸薬。武士、藩にとってたいそう喜ばれたそうだ。無論、その中に篠ノ之家も入っている。つまり、有澤と篠ノ之は武具を通して繋がっているのだ。
「そいじゃ、家帰ってからすぐ行くわ」
「おう、じゃ俺たちは先に行ってるよ。行こうぜ、篠ノ之」
「ふん、言われるまでも無い。さっさと行くぞ」
ま、とりあえず家に帰ろう。ここから、歩いて二十分くらいだ。はよ帰って、篠ノ之道場に行こう。俺は、帰路を急いだ。
「はぁっ‼」
「ふんっ‼」
「ぬんっ‼」
「むんっ‼」
現在、篠ノ之道場にいる。一夏と箒は剣道の稽古をしているが、俺は違う。いつもなら、稽古を見ている龍韻さん(箒の親父さん)と古武術をやっている。いや、有澤である程度護身術として古武術を叩き込まれていたから、なんとか持ちこたえられているが、ちょっとでも気を抜くと肺が押しつぶされるような掌打が飛んでくる。
「いや〜、龍之介君。よくやるね」
「いや、龍韻さんほどじゃ無いですよ」
「それでも、私と互角であるとは。有澤は素晴らしいよ」
ま、もともと護身術兼暗殺術として教えられたからね。それでも実戦用の篠ノ之流も、十分凶悪なものだけど。
時計を確認すると、丁度六時を回ったところだった。まずい、はよ帰らないと、有澤製グレネード級の怒号が飛んでくる。それだけは避けなければ。
「じゃ、俺はそろそろ帰りますんで」
「そうか、いつでも来てくれても構わないよ。気を付けて帰りなさい」
龍韻さんに別れを告げた後、俺は全力で走った。ここから自宅までおよそ二キロ。全力で走ればまず大丈夫だろう。
なんとか門限の六時半前に帰れたので、怒号が飛んでくる事はなかった。