タシュケントにはボクっ娘であってほしいという気持ち。
「アナターハ神ヲ信ジマースカー?」
「はい」
「あら意外?この世界に神はいない!とか言うと思ったのに」
「?、神様なら目の前にいます」
「?、俺しかいないけど?」
「?、提督が神様です」
んー?
「そ、そっかあ!」
思考を止めた。
そんな大淀を放置して、懺悔室を設置。
神に懺悔しろ。
「何故懺悔室などを設置なさったのです?」
「いやほら、君達の愚痴とかなんかそう言うのを聞いてあげようと思って」
「成る程、ご厚意に感謝します」
じゃあ、聞いていこうか。
1:暁
暁ちゃーん。
暁ちゃまは何か悪いことしちゃったのかなー?
「貴女は神を信じますか?」
「え?うーん、いるんじゃないかしら?」
「ふふふ、そうだね、神様も可愛い暁のことを見守ってくれているよ」
俺は神なんて信じていないが。
いや、神の存在は認知しているけど、嫌い。
正直に言って反吐が出る。
全能だと嘯くなら、救われぬ人々を救ってみせろ、あと俺も救えと思う。
「さて、暁。今の俺は神父様。懺悔も愚痴も色々聞いちゃう。悔い改めて」
「う、うん。えっと、そのね?昨日ね、電のプリン、間違って食べちゃったの……」
あら^〜。
kawaii。
「そうなのか、仲直りはできたかい?」
「うん、謝ったら許してくれたわ」
「そいつは良かった、黒井鎮守府は仲良しこよしでやっていきたいからね。FF14みたいな雰囲気は嫌だから」
「?」
「いや、何でもないよー。そう、それで?」
「でも、悪いことをしたのは変わりないわ。ちゃんと罪滅ぼしがしたいの」
んんんー。
「暁は偉いなあ!罪滅ぼしだなんて、とても良い子だ!」
俺は罪に塗れているからなあ!
「それじゃあ、こんなのはどうかな?電に、プリンを作ってあげるんだ!」
「それは良い考えね!でも、私にできるかしら?」
「俺が手伝うからさ!」
「本当?ありがとう!」
シャオラァ!
解☆決!
2:足柄
足柄か……。
いや、足柄ってか、妙高型は割とマジで懺悔が必要。
だってあの子ら、暗殺やってるもん。
いや……、極力殺しはやって欲しくないんだけどね。
いつのまにか、アサシン教団と繋がってた。
最近、アブスターゴの幹部が次々と姿を消しているけど、原因はうちの子だからな。
全員が紫のアサシン装束に、能面をつけて現れるから、裏の業界では『楽団』と呼ばれている。
金のためではなく、どちらかと言うと自由のため戦うので始末に負えない。
「貴女は神を信じますか?」
「そんなものがいたら、この世の中はもっと良くなっているはずよ」
ふむ。
「懺悔することは?」
「無いわね」
おう?
「いや、暗殺とか」
「私は、殺すべきものしか殺さないわ」
んおお。
「殺すべきものを決める権利なんて誰にも無いよ」
「そうかもね。でも、世の中に、死ななきゃならない人間がいるのは確かなことよ」
「そりゃあ、そうだが。君達が手を下す必要なんてないだろう」
「あの教団、零細秘密結社の癖に金払いは良いのよね。それに、騎士団の連中は気に食わないし」
「気に食わないから殺すのか?」
「そうよ?真理でしょう?とどのつまり、殺人の理由は、他人に命じられたか、それともそいつが気に食わないかのどちらかじゃない?」
そう、か。
「分かった。なら、存分に殺すと良い」
「言われなくても楽しんで仕事をしているわ」
3:初雪
半ニート艦娘、初雪。
「貴女は神を信じますか?」
「え……?まあ、ガチャを引くときとかに祈ったりはするけど……」
現代人並の宗教観か。
「引けなかった時は?」
「神を呪う」
言うねえ。
「それじゃ、懺悔しておこうか。神は全てをお許しになる。まあ、神が許さなくても俺が許すけど」
「懺悔?……うーん?」
少し悩むそぶりを見せる初雪。
「私は、特に悪いことしてない、かな?」
「課金額」
「いやー、お給料いっぱい出るし、ソシャゲにつぎ込んでも良いかなーって」
「……まあ、良いけどね。俺みたいにギャンブルで溶かすよりマシ……、マシか?」
マシ、だろう。
4:雲龍
「貴女は神を信じますか?」
「おはよう、提督。……こんにちはかしら?」
よーし、成る程。
「雲龍、神様っていると思う?」
「そんなもの、どうでも良いわ。そんなことより私とデートしてくれない?」
相変わらず人の話を聞かねえ!
「雲龍、今俺はね、艦娘達に懺悔をしてみたらどうかと提案しているんだ。日本ではあまりポピュラーじゃないが、キリスト教圏では基本だし、何より、他人に告白することで精神の安定を」
「そう、行き先は温泉で良いわね?」
「たまには俺の話聞いてくれても良くない?」
「?、聞いてるわよ?」
どの辺が?
「混浴があるところが良いわ」
「はぁ、分かったよ。明日でどう?」
「分かったわ」
5:タシュケント
「貴女は神を信じますか?」
「それはまあ、ある程度は」
ここで言う、タシュケントのある程度は、海外基準だからな。
道徳の規範として神を信じている。
悪いことをすると、「神様が見ているよ」と叱られるのが海外だ。
「タシュケント、悪いが俺は神の存在を認知している上で、神が大嫌いだ」
「……提督のためなら、神にだって弓引くよ」
「そう、か。なんだか、嬉しいような、申し訳ないような」
「気にしないで。同志になってくれたからとか、恩があるとか、そういうの抜きにして、貴方が好きなんだ」
うー。
こんな良い子誑かしちまうとは、多少、罪悪感あるな。
「あ、ありがとね、嬉しいよ。俺もタシュケントを愛しているよ。……ところで、今の俺は神父、懺悔を聞いているんだ。何か懺悔することはあるかい?」
因みに、懺悔って言うのはあんまり正しくないんだが。告解の方が正しい、が、まあ、懺悔でも通じないことはない、よな?
「懺悔?告解のことだね。うん、そうだね……。僕はね、提督。神様に祈らなくなったんだ」
「それは、どうしてかな?」
「まだ、艦娘になる前、船だった頃はね、毎日、毎日、戦争が早く終わりますようにって祈っていたんだ。けどね、今は、皆んなびっくりするほど強いから、神様に守ってもらう必要がないんじゃないかな、って」
「ははは、そうだね、神なんていらないね」
「神様にお祈りしないなんて、不信心でしょ?」
「いや、良いんだよ。祈っても何も変わらないからね」
祈ってもギャンブルで勝てねえし、助けたい人は助けられねえし、自分の身は守れねえ。
旅先、血に塗れた戦場の最中、ヘドロに塗れたスラム、この世の地獄で、どれだけ神に祈ったことやら。
神は、祈りを聞き届けなかった。
だから俺はこの世界の神を信じることはない。
6:加賀
「貴女は神を信じますか?」
「……どうしました、急に?」
「いや、暇だったから。加賀は神様を信じてる?」
「それは、まあ。戦船ですから、ゲンを担ぐくらいはしますよ」
「そうなの。お参りとか行った?」
「はい、鹿島神宮に」
鹿島神宮と言えばタケミカヅチ。
タケミカヅチと言えば武神、航海神とも。
「殆どの艦娘は毎年鹿島神宮にお参りしています」
うん、知ってる。
「で、懺悔だけど」
「そう、ですね、一つだけ」
「聞こうか」
「……ご飯が美味しくて、つい食べ過ぎてしまいます。どうにかなりませんか?」
んー。
「その分運動すれば大丈夫!」
「分かりました、毎日の走り込みを増やしましょう」
問題解決だ!
……ん?いや、懺悔はあくまでも、神に赦しを乞うとかそう言うのだよな?
問題の解決を図るのはどうなの?
まあ、いいか。
Ex:俺
「そういう提督は、懺悔することはないのですか?」
と、大淀。
「ないね」
と断言する俺。
「あのクソッタレなカミサマに何を詫びるってんだかね?聖書を読めば分かるだろ?神なんて碌なもんじゃねえ」
「バチが当たるかもしれませんよ?」
「当たったことねーから安心しときな」
神か、最初に罪を考え出したつまらん男さ。
そんな奴に振り回されるだなんて、俺はゴメンだね。
さて、神を信じる艦娘は半々ってところかな?
宗教なんて正直、争いの種にしかならないからな。
うちの子達は文化について寛容だから、他人の信仰についてとやかく言うことはないが。
それでも、宗教は、神は、碌なもんじゃない。
ああいうのは、話半分で聞くのが丁度いいのさ。
大淀
狂信者。旅人を神と崇める。
旅人
神が嫌い。