旅人提督の世界征服までの道程   作:ハードオン

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ランキング入りありがとうございます。

タシュケントにはボクっ娘であってほしいという気持ち。


317話 あなたは神を信じますか?

「アナターハ神ヲ信ジマースカー?」

 

「はい」

 

「あら意外?この世界に神はいない!とか言うと思ったのに」

 

「?、神様なら目の前にいます」

 

「?、俺しかいないけど?」

 

「?、提督が神様です」

 

んー?

 

「そ、そっかあ!」

 

思考を止めた。

 

 

 

そんな大淀を放置して、懺悔室を設置。

 

神に懺悔しろ。

 

「何故懺悔室などを設置なさったのです?」

 

「いやほら、君達の愚痴とかなんかそう言うのを聞いてあげようと思って」

 

「成る程、ご厚意に感謝します」

 

じゃあ、聞いていこうか。

 

 

 

1:暁

 

暁ちゃーん。

 

暁ちゃまは何か悪いことしちゃったのかなー?

 

「貴女は神を信じますか?」

 

「え?うーん、いるんじゃないかしら?」

 

「ふふふ、そうだね、神様も可愛い暁のことを見守ってくれているよ」

 

俺は神なんて信じていないが。

 

いや、神の存在は認知しているけど、嫌い。

 

正直に言って反吐が出る。

 

全能だと嘯くなら、救われぬ人々を救ってみせろ、あと俺も救えと思う。

 

「さて、暁。今の俺は神父様。懺悔も愚痴も色々聞いちゃう。悔い改めて」

 

「う、うん。えっと、そのね?昨日ね、電のプリン、間違って食べちゃったの……」

 

あら^〜。

 

kawaii。

 

「そうなのか、仲直りはできたかい?」

 

「うん、謝ったら許してくれたわ」

 

「そいつは良かった、黒井鎮守府は仲良しこよしでやっていきたいからね。FF14みたいな雰囲気は嫌だから」

 

「?」

 

「いや、何でもないよー。そう、それで?」

 

「でも、悪いことをしたのは変わりないわ。ちゃんと罪滅ぼしがしたいの」

 

んんんー。

 

「暁は偉いなあ!罪滅ぼしだなんて、とても良い子だ!」

 

俺は罪に塗れているからなあ!

 

「それじゃあ、こんなのはどうかな?電に、プリンを作ってあげるんだ!」

 

「それは良い考えね!でも、私にできるかしら?」

 

「俺が手伝うからさ!」

 

「本当?ありがとう!」

 

シャオラァ!

 

解☆決!

 

 

 

2:足柄

 

足柄か……。

 

いや、足柄ってか、妙高型は割とマジで懺悔が必要。

 

だってあの子ら、暗殺やってるもん。

 

いや……、極力殺しはやって欲しくないんだけどね。

 

いつのまにか、アサシン教団と繋がってた。

 

最近、アブスターゴの幹部が次々と姿を消しているけど、原因はうちの子だからな。

 

全員が紫のアサシン装束に、能面をつけて現れるから、裏の業界では『楽団』と呼ばれている。

 

金のためではなく、どちらかと言うと自由のため戦うので始末に負えない。

 

「貴女は神を信じますか?」

 

「そんなものがいたら、この世の中はもっと良くなっているはずよ」

 

ふむ。

 

「懺悔することは?」

 

「無いわね」

 

おう?

 

「いや、暗殺とか」

 

「私は、殺すべきものしか殺さないわ」

 

んおお。

 

「殺すべきものを決める権利なんて誰にも無いよ」

 

「そうかもね。でも、世の中に、死ななきゃならない人間がいるのは確かなことよ」

 

「そりゃあ、そうだが。君達が手を下す必要なんてないだろう」

 

「あの教団、零細秘密結社の癖に金払いは良いのよね。それに、騎士団の連中は気に食わないし」

 

「気に食わないから殺すのか?」

 

「そうよ?真理でしょう?とどのつまり、殺人の理由は、他人に命じられたか、それともそいつが気に食わないかのどちらかじゃない?」

 

そう、か。

 

「分かった。なら、存分に殺すと良い」

 

「言われなくても楽しんで仕事をしているわ」

 

 

 

3:初雪

 

半ニート艦娘、初雪。

 

「貴女は神を信じますか?」

 

「え……?まあ、ガチャを引くときとかに祈ったりはするけど……」

 

現代人並の宗教観か。

 

「引けなかった時は?」

 

「神を呪う」

 

言うねえ。

 

「それじゃ、懺悔しておこうか。神は全てをお許しになる。まあ、神が許さなくても俺が許すけど」

 

「懺悔?……うーん?」

 

少し悩むそぶりを見せる初雪。

 

「私は、特に悪いことしてない、かな?」

 

「課金額」

 

「いやー、お給料いっぱい出るし、ソシャゲにつぎ込んでも良いかなーって」

 

「……まあ、良いけどね。俺みたいにギャンブルで溶かすよりマシ……、マシか?」

 

マシ、だろう。

 

 

 

4:雲龍

 

「貴女は神を信じますか?」

 

「おはよう、提督。……こんにちはかしら?」

 

よーし、成る程。

 

「雲龍、神様っていると思う?」

 

「そんなもの、どうでも良いわ。そんなことより私とデートしてくれない?」

 

相変わらず人の話を聞かねえ!

 

「雲龍、今俺はね、艦娘達に懺悔をしてみたらどうかと提案しているんだ。日本ではあまりポピュラーじゃないが、キリスト教圏では基本だし、何より、他人に告白することで精神の安定を」

 

「そう、行き先は温泉で良いわね?」

 

「たまには俺の話聞いてくれても良くない?」

 

「?、聞いてるわよ?」

 

どの辺が?

 

「混浴があるところが良いわ」

 

「はぁ、分かったよ。明日でどう?」

 

「分かったわ」

 

 

 

5:タシュケント

 

「貴女は神を信じますか?」

 

「それはまあ、ある程度は」

 

ここで言う、タシュケントのある程度は、海外基準だからな。

 

道徳の規範として神を信じている。

 

悪いことをすると、「神様が見ているよ」と叱られるのが海外だ。

 

「タシュケント、悪いが俺は神の存在を認知している上で、神が大嫌いだ」

 

「……提督のためなら、神にだって弓引くよ」

 

「そう、か。なんだか、嬉しいような、申し訳ないような」

 

「気にしないで。同志になってくれたからとか、恩があるとか、そういうの抜きにして、貴方が好きなんだ」

 

うー。

 

こんな良い子誑かしちまうとは、多少、罪悪感あるな。

 

「あ、ありがとね、嬉しいよ。俺もタシュケントを愛しているよ。……ところで、今の俺は神父、懺悔を聞いているんだ。何か懺悔することはあるかい?」

 

因みに、懺悔って言うのはあんまり正しくないんだが。告解の方が正しい、が、まあ、懺悔でも通じないことはない、よな?

 

「懺悔?告解のことだね。うん、そうだね……。僕はね、提督。神様に祈らなくなったんだ」

 

「それは、どうしてかな?」

 

「まだ、艦娘になる前、船だった頃はね、毎日、毎日、戦争が早く終わりますようにって祈っていたんだ。けどね、今は、皆んなびっくりするほど強いから、神様に守ってもらう必要がないんじゃないかな、って」

 

「ははは、そうだね、神なんていらないね」

 

「神様にお祈りしないなんて、不信心でしょ?」

 

「いや、良いんだよ。祈っても何も変わらないからね」

 

祈ってもギャンブルで勝てねえし、助けたい人は助けられねえし、自分の身は守れねえ。

 

旅先、血に塗れた戦場の最中、ヘドロに塗れたスラム、この世の地獄で、どれだけ神に祈ったことやら。

 

神は、祈りを聞き届けなかった。

 

だから俺はこの世界の神を信じることはない。

 

 

 

6:加賀

 

「貴女は神を信じますか?」

 

「……どうしました、急に?」

 

「いや、暇だったから。加賀は神様を信じてる?」

 

「それは、まあ。戦船ですから、ゲンを担ぐくらいはしますよ」

 

「そうなの。お参りとか行った?」

 

「はい、鹿島神宮に」

 

鹿島神宮と言えばタケミカヅチ。

 

タケミカヅチと言えば武神、航海神とも。

 

「殆どの艦娘は毎年鹿島神宮にお参りしています」

 

うん、知ってる。

 

「で、懺悔だけど」

 

「そう、ですね、一つだけ」

 

「聞こうか」

 

「……ご飯が美味しくて、つい食べ過ぎてしまいます。どうにかなりませんか?」

 

んー。

 

「その分運動すれば大丈夫!」

 

「分かりました、毎日の走り込みを増やしましょう」

 

問題解決だ!

 

……ん?いや、懺悔はあくまでも、神に赦しを乞うとかそう言うのだよな?

 

問題の解決を図るのはどうなの?

 

まあ、いいか。

 

 

 

Ex:俺

 

「そういう提督は、懺悔することはないのですか?」

 

と、大淀。

 

「ないね」

 

と断言する俺。

 

「あのクソッタレなカミサマに何を詫びるってんだかね?聖書を読めば分かるだろ?神なんて碌なもんじゃねえ」

 

「バチが当たるかもしれませんよ?」

 

「当たったことねーから安心しときな」

 

神か、最初に罪を考え出したつまらん男さ。

 

そんな奴に振り回されるだなんて、俺はゴメンだね。

 

さて、神を信じる艦娘は半々ってところかな?

 

宗教なんて正直、争いの種にしかならないからな。

 

うちの子達は文化について寛容だから、他人の信仰についてとやかく言うことはないが。

 

それでも、宗教は、神は、碌なもんじゃない。

 

ああいうのは、話半分で聞くのが丁度いいのさ。

 




大淀
狂信者。旅人を神と崇める。

旅人
神が嫌い。

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