夢…そう、夢を見ていたんだ。

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夢見た少年と終わらない世界

夢を見ていた。

空に大きな影が出来ていた。

後ろの電気屋のテレビが地球最後の日を告げている。

明日の予定もあって、明後日の予定もある。

でも、それもかなわない。

 

ああ、神様。永遠に終わらない世界があればいいのに。

 

願いは通じた。大きな影はそこに留まり続けた。後ろの電気屋のテレビが地球最後の日を告げている。

何日もその状態が続いた。人々は毎日同じ狂乱を繰り返すただのエキストラだった。毎日が繰り返し地球最後の日だった。

神様は言った。

 

これこそが君の望んだ世界だろう??さあ喜びたまえ、願いは叶ったのだから。

 

果たして僕の望んだ世界はこんな世界だったのだろうか??

 

そうだ。

 

という声と

 

いや違う。

 

という声がする。

しかしこれが僕の望んだ終わらない世界なのだ。声を上げて笑った。道行く人々を嗤った。

傍から見たら僕も十分狂ってしまったエキストラの一人だろう。

突然空の影が動き出した。世界は終わるのだ。そう思った僕は眠ることにした。

夢を見るんだ。

 

夢を見ていた。

大きな影が空から降ってくる夢だ。

僕は歩道から車道に足を踏み出した。

歩行者用の信号は青で、車用の信号は赤だ。

でも、車が突っ込んできた。

 

ああ、神様。永遠に終わらない世界があればいいのに。

 

願いは通じた。車はそこでずっとアクセルを踏み込み続けた。人々のざわめきがずっと聞こえている。

何日もその状態が続いた。人々は僕に危ないと危険を叫ぶエキストラだった。毎日が交通事故だった。

神様は言った。

 

これこそが君の望んだ世界だろう??さあ喜びたまえ、願いは叶ったのだから。

 

果たして僕の望んだ世界はこんな世界だったのだろうか??

 

そうだ。

 

という声と

 

いや違う。

 

という声がする。

しかしこれが僕の望んだ終わらない世界なのだ。声を上げて叫んだ。ただ叫びたくて叫んだ。

傍から見たら迫る車に驚いて叫ぶただのエキストラの一人だろう。

突然車が動き出した。世界が横飛びに流れる。はねられた僕は眠ることにした。

夢を見るんだ。

 

夢を見ていた。

車に轢かれ惨たらしく死ぬ夢だ。

僕は家の扉をあけ放った。

靴があって、電気も点いている。

でも彼らはもう強盗の手によって死んでいた。

 

ああ、神様。永遠に終わらない世界があればいいのに。

 

願いは通じた。強盗は凶器を振り上げたまま立ち続けた。凶器が光を反射している。

何日もその状態が続いた。強盗は僕に死ねと凶器を向けるエキストラだった。毎日が殺人事件だった。

神様は言った。

 

これこそが君の望んだ世界だろう??さあ喜びたまえ、願いは叶ったのだから。

 

果たして僕の望んだ世界はこんな世界だったのだろうか??

 

そうだ。

 

という声と

 

いや違う。

 

という声がする。

しかしこれが僕の望んだ終わらない世界なのだ。声を上げて吠えた。強盗に向かって恨みを込めて吠えた。

傍から見たら狂気を振りまくただのエキストラの一人だろう。

突然腕が動き出した。鈍い鉄の色が視界に迫る。胸を一突きにされた僕は眠ることにした。

夢を見るんだ。

 

夢を見ていた。

一家が強盗に襲われる夢だ。

僕は死刑台の階段を上った。

全てを失って、全てを奪った。

でも、僕はもうギロチンの刃の下にいる。

 

ああ、神様。永遠に終わらない世界があればいいのに。

 

願いは通じた。ギロチンは僕に向かって落下し続けた。金属の擦れる音が響き続ける。

何日もその状態が続いた。人々は僕の断罪を心待ちにしているエキストラだった。毎日が処刑日だった。

神様は言った。

 

これこそが君の望んだ世界だろう??さあ喜びたまえ、願いは叶ったのだから。

 

果たして僕の望んだ世界はこんな世界だったのだろうか??

 

そうだ。

 

という声と

 

いや違う。

 

という声がする。

しかしこれが僕の望んだ終わらない世界なのだ。声すら上げずに前を見続けた。何の感情も込めずに見続けた。

傍から見たらただ処刑を受け入れ刃が下りるのを待つエキストラの一人だろう。

突然刃が動き出した。ズパンといい音がする。首だけになった僕は眠ることにした。

夢を見るんだ。

 

夢を見ていた。

全てを失い、全てを奪われ、断罪される夢だ。

おかしくって笑い声が出てくる。

夢の中は終わる世界で、所詮は夢だ。

でもこの現実より色があった。

 

僕は望んだ。終わらない世界があればいいのに。

 

神様はそれを叶えた。

 

()()()()()()()()()()()()()()だろう??

 

なにもない何かが僕には残った。もはやエキストラさえいなかった。毎日が無だった。

 

神様は言った。

 

これこそが君の望んだ世界だろう??さあ喜びたまえ、願いは叶ったのだから。

 

果たして僕の望んだ世界はこんな世界だったのだろうか??

 

そうだ。

 

という声と

 

いや違う。

 

という声がする。

しかしこれが僕の望んだ終わらない世界なのだ。これこそが、本当に()()()()()()()なのだ。僕は立って歩き続けた。

傍から見られることもない。ただそこにはエキストラのなりそこないが歩くだけだった。

夢すら見れなくなった。

 

 

 

 

 

 

()()()()()()


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