地上を脱出する計画が発表されてから早数日…。今、僕は最大のピンチを迎えています。
「役立たずのお前が役に立てるんだ、こんな名誉喜んでうけろよ。まぁ、功績とか報酬は俺らで山分けだけどねww」
同僚7人に囲まれている僕ですが、彼らの話をまとめると…。
①出発の日に妖怪共が襲撃してくる可能性
②ある程度殲滅か…だが規模は?
③調査すべきだ。だが兵は消耗したくない
④いなくなってもいい人間がいいだろう。
つまり、僕だ。まぁ、親兄弟も何故か早くに亡くなってるんだよね…。風の噂では権力抗争に負けて死んだとか色々言われている。
「もしかして僕一人で行けってのか!死ぬに決まってるだろ!」
「安心しろよ。何人か使えない奴をまとめといたから。人生で最初で最後の班長の経験おめでとう。」
そのままなし崩しに、何だか顔色の悪い老人や全身包帯巻いてるおっさんとかと共に城壁の外へと追いやられる。
「…まじかー。」
現実逃避もしたいけど、周りの人たちが無言で調査機を背負いながら歩いていく。
僕も黙って歩く。
都市の外は、荒野が広がっていて所々にアーマーを纏った人間の骨や人外と思われる骨格が野ざらしにされていた。せっかく転生したのにこんな結末は嫌だなぁ…。
暫くすると、森のようなものが見えてきた。如何にも木が生えてるし、多分そうだろうと思った、次の瞬間―
―顔色が悪かった老人の上半身が無くなった。次いで、響く銃撃の音。僕も出遅れるように背負っていた小銃で襲撃者に向かって撃っていく。
目の前には、犬を二回りも大きくさせたようや妖怪の姿だった。それも一匹じゃなく、数十はいる。班全員で小銃を撃っているお陰で数は減ってきているが、どんどん襲われて死んでいく。
弾も切れてしまい、一層妖怪たちは班員を殺していく。だがおかしなことに僕の小銃は弾切れを起こしていなかった。使いもしないのにメンテを繰り返したお陰なのか知らないがひたすら撃ちまくった。
反撃も喰らったが、腐っても軍人だ。器用に避けて脳天に弾をぶちこむ。
そうしてどれ程時間が経ったのか分からないが、襲ってきた妖怪達は小銃に撃ち抜かれ全て肉の塊と化した。
「やった…!みんな勝ったぞ!」
後ろを振り返ると、そこには誰もいなかった。死体すらも。あるのはボロボロになった骨だけだった。
「は…?何でこんなに風化が早いんだ?というか彼らが纏ってたアーマーすらどこにもない…?」
自分の体を見ると、アーマーには傷ひとつ付いておらず…嫌な予感がして小銃の弾倉を見てみると、その弾は黄ばんだ骨と赤黒い鉄が混ざりあったような色と形をしていた。
頭の中にある言葉が浮かんだ。
【物体と概念を作成する程度の能力】
つまり、だ。僕は知り合ったばかりの同僚の血肉と骨を弾にして妖怪を蹴散らし、散っていった同僚のアーマーを自らの補填に使ったということだ。
「やっちまった…。とんだ人殺しだ。」
自己嫌悪していると、正面から音に釣られてきた妖怪がぞろぞろと来る。
「はは、もうどうにでもなりやがれ…!俺を殺してみろぉぉぉ!」
愛用の小銃を両手に持ち、僕は妖怪の群れへと突っ込んでいく。もうどうなってもいい。
***
数日後、勝手に調査班を送ったことに対して軍の人間数人が処罰された。調査班を捜索するも見つかったのは、形も残らないほどに劣化した人間の欠片と大量の妖怪の欠損が激しい死骸だった。
主人公の能力はチートです。ですが、戦闘手段は銃のみです。弾幕とか出せません。遠い未来かもしれませんが弾幕ごっこのときになるまで主人公は弾幕は出さないかもしれないです。