東方工務店   作:グレネード安雄

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新キャラの正体が判明します。
というよりバレバレでしたね…。


妹?が出来ました

「えっと…君は多分だけどカノンEXでいいんだよね?」

 

目の前にいる女の子に話しかける。てか前世でもこんな可愛い子と話す機会全くなかったなぁ…。勿論、月都市でもな!

 

「はい。マスター。貴方に幾億年、力をこめていただいた結果こうして私という存在が出来上がりました。能力も授かることが出来て、マスターには感謝してもしきれません。」

 

カノンEXは俺に感謝の気持ちを向けてくる。少々気恥ずかしいが、俺的には力をこめた記憶は全くない。そりゃ、身体の一部だと思って力を循環させてはいたけどさ…。

 

ん?まさか…循環させていくうちに霊力が染み付いていったのか…?そうだとしたら単なる偶然の産物としかいえない。

 

「分かってます。マスターにその気はなかったことも。ですが私は最早、貴方の一部といっても過言ではありません。これから先貴方に尽くし続けますよ!」

 

「じゃあ、まずそのマスター言うのやめてね。幸いにも君と俺は容姿がクリソツだから兄弟っていう設定でいかないか?」

 

「分かりました。それと…その、服をいただけないでしょうか?」

 

言われてから気づく。そういえばカノンEXは裸だった。

 

思わずまじまじと見てしまって、カノンEXからもう一度叩かれる羽目となった。

 

 

 

「マス…兄さんの隣でこうして歩くことが出来るなんて私幸せです。」

 

「そんなこと言われると照れるな…。」

 

「食材を買って早く家に帰りましょうか。」

 

今、俺らは今後生活する上の物資を市場に買いにきている。僕の能力は何でもかんでも作成出来るわけでもなかった。

例えば料理を能力で作成すると、可もなく不可もなくどっちかというと不可に近いような味のものが出来上がる。本当にただ単に作成するだけで味は二の次ということだ。

 

生活雑貨とかは割と霊力を操作すれば上手く出来上がるんだけど…どうにも完成された料理や食材は失敗続きだ。

だけどこの時代は、まだ貨幣が貴族くらいにしか出回ってないみたいで物々交換がメインらしい。だから作成したものと交換すれば職人としての腕も売れるし、美味しいものは手には入るしで一石二鳥だ。

 

「ん?なんだあの人混みは?」

 

市場の方で何やら一騒動起きてるみたいだ。牛車に乗った貴族と職人たちとの間で何やら揉めてるようだけど…。

 

「だから!蓬莱の玉の枝を作れと命じておる!費用は幾らかかっても構わん!」

 

「そんな聞いたことのないものは作れませんので…。ご想像で構わないのなら善処いたしますが。」

 

ああ、例の難題の奴かー。職人の人達も災難だなぁ。結局、費用を払ういっときながら滞納して取り立てに伺いにいくんだから…。

 

半ば微笑みながらその様子を見てると、職人たちの中に見知った顔を見かける。

 

あ、やべ。目があった。

 

 

「おお、昨日のお兄さんではないか。」

 

「あ、どうも…。」

 

「ここであったのも何かの縁。昨日返しそびれた借りとやらを返すというのはどうじゃろ?」

 

断ろうともしたけど、貴族…確かもこたんのパパである藤原不比等が俺を職人たちの仲間だと思い込んで、俺を責任者に命じた。

 

この時代は貴族至上主義の気があるから、もう命じられたら従うしかない。それともうひとつこの仕事をやる意味がある。

 

「半端なものを持ってこようものなら全員打ち首だ…!」

 

「私の兄さんは凄いんです!蓬莱の玉の枝なんてちょちょいと作ってみせるんですから!」

 

カノンが藤原さんに喧嘩売ったからです。

あ、カノンEXは不本意だけども呼びにくいためカノンと呼ぶことにした。カッコいいけどうっかり人前で呼んじゃったときのリスクが怖いし…不本意だけど。

 

だけどな…念じて作れるもんなのか…?歴史的かつ原作的にはちゃんと職人たちの手で作ってるから地球上かつ日本で採れるもので作成可能なんだろうけども。

 

「結果的に良かったですね。マスター。こんなに野菜ももらって、木材や宝石まで貰えるなんて。こちらは材料ということでしたけど」

 

家に帰ってきたため、カノンも家モードになったけども本当にどうしようかな…。

 

「とりあえず構想を練ろう。」

 

身体の中心から細部に至るまで、いつも通り力を循環させていく。こういう手順を取らないと作成したものの品質が下がってしまうからだ。

 

蓬莱の玉の枝…。つまり木の枝に宝石が実ったようになってると思ってもいいだろう。

ただくっつけるだけじゃ駄目だ…。もっとこう融合させないと…。

 

自らの頭のなかでイメージを広げていく。幾つかアイデアが浮かぶも、広げるうちに不備が見つかり断念する。そうして頭の中で試行錯誤を繰り返す。設計図がなくとも物体は作成できる。

だが、長年の研究で確立したイメージを形成すればより素晴らしいものが出来上がる。カノンがその最もたる例だ。

 

そうして考えていくうちに、耐久性が脆弱だがいいものを思い付くことができた。

 

「マスター!」

 

「うおっ!?びっくらこいた!どうしたカノン?」

 

「マスターが瞑想に入られた後、その…もらってきた木材や宝石が自在に組合わさったり分解されたりを繰り返していて…。それで今、蓬莱の玉の枝が完成しました。」

 

カノンの言葉を聞き、慌てて後ろを振り返ると―

 

 

―切り出された木材から蓬莱の玉の枝が生えていた。

俺がイメージした通り宝石と木製の枝との間にくっ付けたような違和感はなく、まさしく枝から宝石が実ったとしかいえなかった。

 

同時に俺の能力は大体のものは作成できる代わりに材料が必要ということなのだろう。

つまり、俺は寿命を延ばしたわけだが…それの材料としては…。

 

深く考えるのはよそう。考えるだけ無駄なことだ。

 

 

「とにかく出来上がったわけだけど…。カノン、あれからどれくらい時間経った?」

 

「一日半くらいでしょうか。食事だといっても反応せず瞑想されておられたので。」

 

どうりでお腹すいてるわけだ。何回か抜いていた飯をカノンに作ってもらった。俺が作成したものよりも格段に美味しかった。

 

藤原不比等は頭がイカれてるのかどうか分からんが納期は驚いたことに4日だった。96時間で難題をクリアしろとかブラックすぎる。

 

これで出来なかったら打ち首だなんて理不尽がすぎるけど、貴族だから許されるのだろう。

 

ご飯を食べてるときに、爺さん…名前は田吾作というらしいが、田吾作さんが来て製作状況を訪ねてきた。藤原不比等の使いが訪れて催促してきたらしい。まだ納期の半分も経ってないというのにせっかちだなぁ。

 

「出来上がったぞ。だが乱暴に扱うと壊れるがな。」

 

「おお…!助かった。礼は何がいいじゃろうか。」

 

「だったら俺の職人としての腕前を見込んで儲かる仕事を紹介してほしいのと藤原様からがっぽりせしめてきてくれるか?」

 

もこたんのお父さんが紳士的な人だったら良かったけどあんな腐れ野郎じゃ原作同様、取り立てコースに行ってもらうとしよう。

 

「そんなのお安いご用じゃ。それでは圭次郎殿、食事中邪魔したな。」

 

「いや構わんよ。早く持っていったほうがいい。」

 

ふふ…これから楽しく過ごせそうだな。

 

このときの俺はまだ知らなかった…。

田吾作さんに頼んだ儲かる仕事のせいで数日にわたるデスマーチを経験することになるとは…。

 

 

 




はい。カノンは付喪神になりました。
ですが、ヒロインはカノンではありませんよ?
ちゃんと原作キャラから決めますとも。まだ未定ですけどね!
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