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「皆さんこんばんは、司会の船越です。終戦記念日特別企画と題しまして、戦後7○周年記念二時間SPでお送りします。太平洋戦争終結後の東京裁判において、大日本帝国海軍の一人の提督がA級戦犯として裁かれます……その提督の名は、長野壱業海軍少将…映画でも語られ、沖縄沖にて壮絶な最期を遂げたその人だったのです」
長野壱業海軍少将は、連合国によりA級戦犯として裁かれた。
しかも彼は、他のA級戦犯とは段違いの苛烈な裁きを受けることとなる。
それは、他のA級戦犯は靖国に合祀され、慰霊されたのに対し、彼のみが靖国への合祀はおろか、戦死者慰霊碑に名を刻む事すら許されず、一時的にはその墓を作る事すら許されないような状況となったのである。
「しかし、その状況に待ったをかけた人物が現れるのです。その人物の名は、のちに国際連合国際法委員長や仲裁裁判所裁判官を歴任する、インドから判事として東京裁判に派遣されたラダ・ビノード・パール判事その人でした」
パール判事は、東京裁判において、連合国側が主張する平和、人道に反する罪は事後法であり、事後法を用い裁くことは出来ないと主張し、特に、長野壱業海軍少将に関しては、その罪状に対し、全てにおいて疑問を抱きます。
彼は、その疑問を晴らすために、まずは彼を知る人物たちから話を聞く事にします。
彼は、長野壱業海軍少将の部下だった人物たちとの接触に成功し、様々な証言を得ることとなります。
「長野提督の元部下たちへの聞き取りを続けるパール判事でしたが、それにより彼の連合国に対する疑念は大きくなって行くのです。そして、彼が連合国に対しある種の確信を持つきっかけとなる証言を得る事になるのです」
パール判事は、長野壱業海軍少将の元部下たち以外に、長野提督により撃沈されたとされる病院船の生存者達を探し、そのうち数人から証言を得ることができました。
パール判事はその証言に衝撃を受け、連合国に対する疑念は、疑念ではなく嫌悪と確信に変わります。
曰く、臨検に日本兵が病院船に乗り込んで来たが、日本兵は丁寧だった。曰く、攻撃を受けた時、臨検に来た日本兵がまだ船内にいた。曰く、臨検に来て船内にいた日本兵が庇ってくれたから生還できた。
などの証言と、病院船の副長だった人物が証言したことが、連合国側の主張と明らかに違っていた点である。
病院船の副長だった人物は、「あの攻撃は、日本の艦からではなかった。明らかに潜水艦による攻撃を受け、船は沈み、日本軍は、救助に動いてくれた」そう証言したのである。
「しかし、連合国側の判事達はそれらの証言を日本側に脅されての証言だと断じて封殺し、パール判事の言葉も半ば無視するようになります」
パール判事は、既に状況が覆らないことをさとり、自身の無力を嘆き、長野提督の家族に無実の罪で長野壱業提督を裁くことを止める事が出来なかったことを詫びようとします。
そんな彼の耳に、彼に証言をしてくれた人物たちが励ましの言葉を送って来たのです。
パール判事は、彼らの言葉『私達は貴方と共にある』と言う言葉に勇気付けられ、戦う事を決意します。
「パール判事が奮闘している時、日本国内では、長野提督が戦犯として裁かれることに対し不満を持つ者たちが過激な手段に出る危険性が高まって来ており、日に日に緊張感が増して来ていたのであります、そんな中、パール判事は戦い続け、ある事を連合国側に了承させる事に成功しました」
パール判事は、長野提督の罪状が連合国側の自作自演、又は、憶測でしかない事をあげ法廷で他の連合国判事達と論戦を繰り広げます。
パール判事の主張は、病院船撃沈の不自然性にも言及され、他にも、沖縄でも民間人等含む無差別な攻撃についても追求し、連合国判事達に対し長野提督の無罪を認める様迫ります。
しかし、アメリカを筆頭に連合国判事はそれを拒否し、長野提督をA級戦犯とし、戦争を主導した張本人だとして裁こうとしたのです。
それを知ったパール判事は別の方向から判事達を説き伏せ様と様々な手を尽くします。
「しかし、彼の奮闘も身を結ぶことはなく…長野壱業提督は連合国によりA級戦犯として裁かれてしまいます」
長野壱業少将がその様な扱いを受けていることを知った者たちの中には、収容所に収監されている日本兵たちも含まれていました。
収容所の日本兵達は長野壱業少将の扱いに激怒します。
しかし彼らは、収容所に収監されている身であり、行動を起こすことは出来ませんでした。
「長野少将を裁いた東京裁判は、長野少将が罪を犯したと決めつけ、長野少将は無罪だと主張するあらゆる証言、証拠が無視されたまさに偽善とすらも言えない様な醜悪な場であったと言えるのです」
この裁判ののち、裁判に参加した裁判官の幾人かが不審な死を遂げました。
しかし、これらの出来事は報じられる事なく闇に葬られます。
一説には連合国による口封じとの説、元日本兵達による暴挙など様々に説が唱えられています。
「言ってみれば東京裁判は、連合国による集団リンチでありました。死者を嬲る様なこの行いは、たとえ謝罪したとしても無かった事にはなりません。それだけ連合国は重い罪を犯したのです」
アメリカの公式謝罪の後、長野壱業少将の慰霊碑が沖縄にある戦艦金剛の艦橋を象ったモニュメントの側に建立され、完成式には10万を越す沖縄県内外の市民が集まり、長野壱業少将の慰霊碑に黙祷を捧げました。
東京裁判の判事だったパール判事は、自身の著書で、東京裁判は連合国の自己満足のために一人の人間の名誉を陥れ、蹂躙した史上最悪の裁判だった。
と評し、その息子が、慰霊碑の完成式に参加し、黙祷を捧げました。
「ここまで視聴していただきありがとうございました」
東京裁判の後、長野壱業少将の家族は、長野少将の名誉を回復させるため奮闘し、世界に誇る大企業を作り上げます。
長野少将が築いた人脈を駆使し、あらゆる産業に参加し、今や日本最大のグループ企業となった長野グループ…その根幹にあるのは、長野壱業と言う一人の人間に対する創業者達の想いだったのかもしれません…。
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「さて、寝よう……なんだよ宇宙戦艦コンゴウとか……」
そう言って一人の男がテレビを消し、ふて寝するのだった。
ちなみに、宇宙戦艦コンゴウは面白かったらしい……金剛は悶絶していた。
補足として、宇宙戦艦コンゴウは、某宇宙戦艦顔負けの活躍してます。
詳しく言うと、イスカンダル○行くまでのついでとばかりに彗星一つ葬ってます。