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波の音、透き通ったこの音は昔から好きだ。少女は目を閉じ、ただ波の音に耳を傾けていた。それは少女が、この広大な海の一部であるかのような・・・はたまた海に身を委ね、まるで泳いでいるかのような・・・。
「おーいシグマ・・・またここに来てたの?」少女の後ろから女の人の声がした。
金髪の綺麗な髪に人形のような顔立ちをした女性だ。
「サーシャ師匠!ここにいるのわかってたの?」少女・・・シグマは、驚いたようなそれでいて慌てた様子もなく嬉しそうに声をかける。
「ええ、だってあなたと会ったのはこのリムサ・ロミンサの漁師ギルド付近じゃない」ふふっとサーシャは笑いながら隣に腰を下ろす。
「そうだよね・・・懐かしいな・・・あれだって一二年前のことだよね」懐かしむような表情でシグマは少し目を閉じ、空を見上げる。
「とっても長かったな・・・今思うと・・・」遠くを見つめるシグマに「そうね・・・」と同じようにサーシャも遠くを見つめた。長い長い旅路で、それでいて楽しくて・・・でもつらい時もあってそれをFCのメンバーと一緒に乗り超えてきた・・・一二年の出来事・・・色濃くて決して忘れられない思い出・・・。今まで起こったことを思い返していると、遠くから誰かが走ってきてる音がした。
「あっ!ここにいた!もう探したんだよ!」一人の少女がこちらに走ってきている。そのうしろからも人がこちらに向かってきていた。
「テルシェお姉ちゃん?どしたのそんな急いで」
テルシェと呼ばれるその少女は、少しわたわたしながら
「もう!そろそろ時間だよ!リヴァイアサン討伐行くんでしょ!」ほらほらと2人の腕をつかんで立たせようとするテルシェに「そうだった」と立ち上がる2人。
「なんだ?思い出話か?それなら俺も混ぜて欲しかったな・・・俺だってシグマとここであったんだぞ?」一人の男がやれやれといった感じでシグマの肩をぽんっとたたく。
「そうだねマコト先生ともここで会ったんだよね・・・そこからグリダニアに槍術を習いに行ったりFCに入ったり・・・」マコトのほうにニコッと笑いかける。
「ロロお兄ちゃんやエレノアお姉ちゃんや・・・今ここにいないけど・・・ニャウさん・・・他にもいっぱい・・・FCのみんなと会えて・・・昔は1人だった私からしたらとっても幸せで・・・みんなにあえて良かったって思ってる!だからこそ今回のリヴァイアサン・・・必ず討伐しよう!!」みんなの真ん中に立ち、勢いよく槍を突き立てる。それに合わせ各々も自分達の武器を掲げる。
「そうね・・・勝ちましょう」「絶対に・・・」サーシャとマコトがシグマの方を、向きながらほほ笑みかける。
「うん!勝つよ!必ず!!」勢いとともに天に掲げられる槍は太陽のように燦然とかがやいていた。
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「シグマちゃん!!!!」エレノアが船から投げ出されようとしてるシグマの腕を既のところで掴んだ。激しい荒波・・・まるで海そのものが怒り狂っているかのように。
「ありがとうエレノアお姉ちゃん・・・」船に引きもどされたシグマ自身もこの荒波に抵抗できずにそのまま座り込むしかできなかった。・・・相手は蛮神・・・いつこの海で死んでしまったとしてもおかしくない・・・。
「待ってて!今回復するから・・・!」ロロは、急いで駆けつけ回復魔法で治癒し始める。
「くっ・・・こんな荒波の中で戦うなんて・・・」飛ばされないように支えているエレノアも激しい揺れに膝をついていた。メンバー全員が四苦八苦しながら耐えている・・・しかしこの荒波・・・いつ船自体がやられてもおかしくない状況だった。
「全員最新の注意をはらって!1人も落ちないように!!」サーシャも、いつ落ちるかわからない中でも乗組員に注意喚起していた。マコトも、みんなが落ちないようにできうる限りのサポートをしていた。
そうして、なんとか荒波が起こっているエリアから抜け出したと思った。
その刹那だった・・・。全員に、得体の知れない緊張感が駆け巡った。それは、何かがこちらに接近している。既に迎撃体制に入っている・・・。その予感は見事に的中する。
けたたましい鳴き声と共に、そいつは舟を突き破らんと海中から姿を表した。
「リヴァイ・・・アサン」ついに姿を表した、蛮神は既に何かを放とうと口先に丸い球体が出ている。
「みんな避けて!!!」サーシャが叫び、全員その声に合わせて一斉に走り始める。直後凄まじい勢いの水圧レーザーが船の甲板を貫かんと撃ち放たれ船が傾いていく。