魔法少女リリカルなのは 覇王を継ぐ者   作:八雲ルイス

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ここのアリシア、今にして思えは刹那の影響受けまくってますねー。
A’sや劇場版のアリシアは勉強とか苦手だったりしてますが、そこそこ勤勉ですし。魔力資質とかも刹那がいなかったらまるっきり凡人だったんだろうなって思う今日この頃。性格も若干勇敢さ入ってますし尚更。

後悔はしてませんけどねっ!


第25話 少女八神はやての決意

───夜天の魔導書 内部空間

 

オリヴィエを外に送り出し、私は夜天の魔導書の内部空間に1人残っています。当たりは真っ暗。と言っても光がない意味での暗さではなく、景色が黒一色。事実私は自身の体がハッキリと見えています。光がないと見えませんからね。もっとも、光源がどこなのかはわかりませんが………

 

「さて………」

 

もちろんこんな空間に好き好んで残ったわけではなく、ちゃんと目的があって残りました。それは現状の最悪の結末を回避する唯一無二と言っていい手段、今現在無意識下にあるであろう夜天の魔導書の主たる八神はやて(義妹)を起こし、管理者権限でシステムへ介入すること。

当初ははやてを解放した後、夜天の魔導書をこの守護騎士システムやこの内部空間を含む全てを私毎封印するつもりでいました。しかし、それでははやてを助けることは出来てもはやては独りに戻る。確かに当初はこれが最善と考えていましたが、それでははやては守れてもはやての愛する家庭は守れない。ならどうするか?答えは簡単。暴走前に内部空間のどこかにいるであろうはやてを叩き起して管理者権限で必要最低限のシステムを切り取って独立させ、防衛システム含めた不要なシステム、夜天の魔導書が闇の書たる所以のみを封印もしくは完全破壊する。

私一人では不可能でしょう。しかし、私には仲間がいます。頼っていい仲間がいます。それなら不可能ではない………いえ、十分に可能です。

あとははやてをいかに早く見付けるか、それだけ。

 

「外でみんなが時間を稼いでくれているんです。私も、私のやることを成し遂げましょう」

 

宛がある訳では無いですが、私はこの真っ黒な内部空間を駆け出しました。

 

 

 

 

 

 

 

───side はやて

 

「眠い………」

 

気が付いたら病院のベッドからビルの屋上におって、なのはちゃんやフェイトちゃんがヴィータに酷いことして………その後から少し記憶が無い。

 

「眠い………」

 

ほんで気ぃ付いた思たら夢と現を言ったり来たりしとるみたいに睡魔がすごぉて………

 

「ん………?」

 

私は重い瞼を薄らと開けてみた。そこにおったんは銀髪の女性で。すると、その女性が口を開きました。

 

「そのままお休みを………我が主。あなたの望みは全て私が叶えます」

 

望み………私、何望んだんやろ………寝惚けたような今の頭で考えても何も思い出せへん。

 

「目を閉じて、心静かに夢を見てください。あなたの欲しかった幸せを全て差し上げます」

 

私はそれから重い瞼を閉じて、それでも何とか意識は保って考えに考えた………のはええんやけど、眠過ぎて眠過ぎてやっぱり何も思い出せへん。

 

「私が………欲しかった幸せ………」

 

どんくらい考えてたんか………ほんの数秒なんか、それともずっとなんかわからへん。気ぃ付いたらこの人の言ってたことを私は反芻しとった。

 

「健康な体、愛する者達とのずっと続いていく暮らし。眠ってください。そうすれば夢の中であなたはずっとそんな世界に居られます」

 

確かに私はずっと足を患っとるから健康な体が欲しい思たことは1度や2度やない。

ずっと1人で暮らしとったから刹那(兄やん)がそこに加わっただけでも嬉しかった。それからヴィータやシグナム、シャマルやザフィーラも加わって賑やかになって………何度もそれが続けばええなって思たし、ここ半年での私の夢やった。今この睡魔に全てを委ねればそれが叶う。私は睡魔に抵抗するのを辞め、意識を手放そうした。

 

『望みは自らの手で勝ち取るものです。他人の力や、ましてや夢の中でだけ叶えられても意味は無いんです』

 

その瞬間、ヴィータ達と出会う少し前くらいやったかな。兄やんの夢について話した時の兄やんが言ったことが頭をよぎった。

確か私が兄やんの夢は何なんか聞いた時やったかな。

 

『私の望みですか?』

『せやせや。みっどちるだ?ゆうとこやったらもう敵無しぃゆうくらい強くて名前も通ってるんやろ?なら、今目指してるものは何なんかな思てな』

『そうですね………やはり、向こうで取った様々なタイトルの連覇、あとは』

『あとは?』

『はやてとのこの生活、ですね。なんせ私も独りでしたし、今となってははやては大切な義妹ですし』

『なんや、面と向こぉて言われると恥ずかしいわ………ぁ、せやったらな?私もたまに見るんやけど、それを寝とる時に夢で見たりしたらどう思うん?やっぱり覚めてほしゅうないん?』

『そうですね………』

 

この後、少し考えてから兄やんが言ったことがさっきの言葉やった。嬉し恥ずかしやったから今でも覚えとる。

その言葉を思い出して頭をぶんぶんと振って手放しかけとった意識を繋ぎ止めてから自分で両の頬をピシャリと叩く。これで睡魔はもう大丈夫や!

 

「せやけど、それはただの夢や。夢の中でだけ叶えられても、現実は何も変わらへん!」

「っ!」

「私、こんなん望んでない!あなたも同じはずや。違うか?」

 

私は私の本音をこの人にぶつける。するとこの人は少しだけ悲しそうにしてからまた口を開いた。

 

「私の心は騎士達の感情と深くリンクしています。だから騎士達と同じように私もあなたを愛おしく思います。だからこそ、あなたを殺してしまう自分自身が許せない」

「…っ」

「自分ではどうにもならない力の暴走。あなたを侵食することも暴走してあなたを喰らい尽くしてしまうことも止められない」

『止められないからと、諦めるのですか?』

 

不意に聞こえた私でもこの人のでもない声がこの空間に響く。この声はよぉ覚えとるし、私が聞き間違えるはずのない声。

 

「断空拳っ!」

「兄やん!」

 

次の瞬間、私らの横の空間に突如ヒビが入ったかと思たらガラスの様に砕け、そこから声の主である兄やんが姿を見せる。私は唐突な兄やんの登場が嬉しくて、兄やんの方に寄ろうとしてバランスを崩し、車椅子ごと倒れてしまって

 

「なっ………あなたは夢の世界に閉じ込めたはず!?」

「なに、私のレアスキルでシステムに介入して少し弄っただけですよ。多少消耗はしましたが、はやてのためなら大したことはありません。今はやての意識が覚醒しているのは少々計算外ですが。もちろん良い意味で」

 

兄やんはそんな私を抱き起こし、車椅子も起こしてそこに私を座らせてくれた。そして私の頭にそっと手を置き、優しく撫でてくれた。

 

「はやても、ずっと悲しい思いをしてきました。ですから望むように生きられない悲しさははやては一番よくわかっています」

「………せや。シグナム達と同じや。ずっと悲しい思い、寂しい思いしてきた………」

 

シグナムと感情が繋がっているこの人もそれがわかるんやと思う。昔シグナム達と戦ったゆうご先祖様の記憶を持っとるゆう兄やんも戦った時に似たようなこと感じたのを覚えとるんやろう。同情するような悲しい顔を見せるこの2人。

 

「せやけど、忘れたらあかん」

 

そこに私の一言。この女性はギョっと驚き、兄やんはさもわかっとったかのように口角が上がって笑みをこぼす。私は車椅子から身を乗り出してこの女性の頬に手を伸ばす。兄やんはそんな私が転けないよう支えてくれる。

 

「あなたのマスターは今は私や。マスターの言うことはちゃんと聞かなあかん」

 

私のこの言葉と同時に足元に白い三角形の魔法陣(ベルカ式の魔法陣やってあとから聞いた)が展開。

今の私の体勢を案じてくれたんか、この女性は膝立ちになり、兄やんは私をそのまま車椅子へと戻してくれた。

 

「名前をあげる。もう闇の書とか呪いの魔導書なんて私が呼ばせへん。私は管理者や。私にはそれができる」

「無理です………自動防御プログラムが止まりません………管理局の魔導士が戦っていますが、それも」

「諦めるのはまだ早いですよ」

 

涙を流して私の言葉を否定する。この人としても本心やないゆぅんはよぉわかる。と、そこに口を挟んだのは兄やん。元々私のためゆぅてたから考えがあったんやと思う。

 

「さっきはやても言ったではないですか。はやては管理者です。管理者なら自動防御プログラムのコントロールを魔導書本体から切り離してある程度止めることは可能です。その上で外で動いてる子を倒してくれれば………もしかすると最善の中の最善の結果を得られるかも知れません。外には………私が最も信頼出来る人と、かつての親友がいますから」

「っ!?」

「わかった………止まって!」

 

兄やんの助言を受けて私はシステムの介入を試みる。すると、足元の魔法陣が強く光り輝いた。

 

───side out

 

 

 

 

 

 

 

 

 

───side アリシア

 

オリヴィエさんの協力もあって、あれからまた夜天さんと戦ってる私達。けど、それでも力はほとんど拮抗しているみたいで押し切れない………って思ったら何でか夜天さんの動きがいきなり止まっちゃって………まるで壊れた機械みたいにギシギシ動き始めて………何が起きてるんだろう?

 

『外の方!管理者の方!』

「「「「っ!」」」」

 

そしたら急に声が聞こえてきて………私と私の中にいるオリヴィエは何が起きているのかすぐにわかりました。刹那ははやてを起こすことに成功したんだって。

 

『ぇっと、そこにいる子の保護者、八神はやてです!』

「「はやて(ちゃん)!?」」

『なのはちゃん!それにフェイトちゃん!?ゆぅことはアリシアちゃんも!?』

「正解だよー。話せば長い色々なことがあって夜天さんと戦ってるの!」

 

何が起きてるのかわかってなかった様子のなのはとフェイトはビックリしてるみたいです。

 

『やはり、持ちこたえてくれてましたか。………これ以上注文するのは本意ではありませんが、何とかその子を止めてあげてください』

『魔導書本体からのコントロールは切り離したんやけど、その子が走ってると管理者権限が使えへん。今そっちに出てるのは自動行動の防御プログラムだけやから!』

 

次いで刹那の声も聞こえてきて………なのはもフェイトも唖然。と言うより理解が追いついてないんだと思う。

と、近くの空間に唐突にモニターが出てきました。そこに出たのはユーノ君のどアップ。ユーノ、もう少し画面から離れよう?

 

『なのは、フェイト、アリシア!わかりやすく伝えるよ。融合状態で主が意識を保ってる。今なら防衛プログラムを本体から切り離せるかもしれない!そうすればはやてちゃんも刹那も外に出られる!』

「「「っ!」」」

 

確かに、刹那は出る方法までは考えてなかったと思う。というか私達を信用してそこまで考えなかったんだと思う。きっと、私達がなんとか出来るから………

 

「具体的に、どうすれば!」

『3人の純粋魔力砲でその子をぶっ飛ばして!全力全開、手加減無しで!』

「さすがユーノ!」

「わっかりやすい!」

 

ユーノ君の通信はそこで途切れました。けど、やることはもう明確に決まっている!なら、大丈夫!

 

「なのは、フェイト。魔力の回復すぐするね!」

 

私はオリヴィエさんからもらった魔力を消耗したなのはとフェイトに分け与えて十分に回復。

 

『アリシアさん、なのはさん、フェイトさん。この一撃に全ての魔力を使ってください。私の魔力でサポートします!』

 

私の中のオリヴィエさんも私達のサポートをしてくれるみたいで、百人力!

私とフェイトはなのはの両サイドへと立ち、構えます。

同時に3人分の普段より2回りくらい大きな魔法陣が展開。そして私達の魔力をすべて注ぎ込んで砲撃をチャージ

 

「NFA中距離殲滅コンビネーション!」

「ブラストカラミティ!」

「ハイパーバースト!」

 

フェイトはザンバーを振り上げ、私は鎌を牙突の構えで翳します。

 

「「「ファイヤぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」」」

 

私達の叫び声と一緒に全力全開の砲撃を発射。避ける術のない夜天さんはそれを直撃しました。

 

───side out

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

───side はやて

 

「夜天の主の名において、汝に新たな名を送る」

 

私は全神経を集中して魔力を解放。この子を救うことに全力を出す。外はみんなが何とかしてくれるから。兄やんも、私の近くで見てくれてる。失敗する気がせぇへん!

 

「強く支える者………幸運の追風………祝福のエール………リインフォース」

「ここから出ましょう。一緒に」

 

今度は兄やんもその魔力を解き放ちました。

 

『自動防御プログラム一時的に沈黙。管理者権限の使用が可能になります。ですが、あくまで一時的。防御プログラムの暴走は止まりません。管理から切り離された膨大な力が直に暴れだします』

「まぁ、何とかしよ。行こか、リインフォース。そして、兄やん」

『「はい、我が主(はやて)!」』

 

私は意識の中で主としての力を発動。

 

『夜天の魔導書とその管制融合機リインフォース。この身の全てで御身をお守りいたします』

「管理者権限発動。リンカーコア復帰、守護騎士システム破損回帰。おいで、私の騎士達」

 

夜天の魔導書に取り込まれたシグナム達のリンカーコアを修復して復帰。私の周りには赤、紫、緑、白の計4つリンカーコアが漂い始め、同時に私の周りの光が凝縮、爆散しました。

 

「我ら、夜天の主の元に集いし騎士」

「主ある限り我らの魂尽きることなし」

「この身に命ある限り我らは御身の元にあり」

「我らが主、夜天の王。八神はやての名の元に!」

「夜天の主に祝福を………リインフォース、ユニゾン·イン!」

 

外に出ると同時、私はシグナム達に囲まれてて。なのはちゃん達に目配せしてから、決意を決めて私は手元に現れた杖を高く掲げて叫ぶとリインフォースのコアが私の中へと溶け込む。するとノースリーブにミニスカートだけやったベースウェアの上にチョッキと腰マント、背中には3対の黒い羽、頭にはベレーみたいな帽子が現れる。そして、髪が普段の濃い茶髪から雪のような白へ。瞳も鮮やかな青に変わります。

さぁ、こっからが本当の本番やで!




私は基本的TV放映の方ベースなんですけど、今回は何ヶ所か劇場版の方の描写も取り入れて書いてみました(そのせいで余計に時間がかかりました)

個人的にかなり無茶苦茶な気がしなくもないですが。ぁ、ちなみにはやてが外に出た後刹那もTVのフェイトっぽい感じで外に出てます。

最後の守護騎士の詠唱、間違ってないよね?聞いたまま書いたからもしかしたらどこか間違っちゃってるかも?

感想、評価などあればよろしくお願いします!
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