この話でA’s編完結ですっ!
※29話飛ばして30話になっていたのでサブタイ修正。
───side アリシア
後に『闇の書事件』って呼ばれることになる事件が解決してから2年が経ちました。私はあの後クロすけの執務官補佐をしながら執務官試験の勉強中。当のクロすけは管理外世界の地球(さらに言えば海鳴)で立て続けにロストロギア絡みの事件が発生したこともあり、東京に臨時の管理局支局が設けられ、そこの支局長として指揮を取っています。
大々的に管理局が介入してこないのは地球は既に独自の文化や経済、技術が発達していて、そこに管理局が介入すると世界が混乱するからって言ってました。表向きはちょっとした事務所みたいな感じになってるらしい。
で、私はエイミィさんと一緒にその補佐。ちなみにこの2人は結婚するんじゃ?って私は思ってる。その時はクロすけの補佐は離れて独学で勉強するか、それか誰か別の執務官の補佐をするか………そこはまだ決めてません。
とは言っても、今の私は小学6年生。勉学が本分ってこともあってそっちが優先。クロすけも有事でない限りは普段の補佐の業務は任せて勉学に励めって言ってるし、そこは甘えておく。
ちなみに私の最愛の妹、フェイトも執務官志望。けど、フェイトは国語とか一部の科目が大の苦手で私みたいに執務官補佐と並行ってのは無理っ!って言ってた。でも、執務官試験の勉強は一緒にやってるし、実務経験の差以外はほぼ横並びかなって思ってる。
なのはもたまに武装隊でお世話になってるんだって。本人曰く将来は教導隊に行きたいらしい。
はやては件の事件以降、足の麻痺がどんどん良くなっていって、半年後には車椅子を卒業して歩くリハビリを開始。1年後にはもう麻痺してたっけ?ってくらいに元気に動き回ってた。で、はやてはなのはやフェイトとは違ってキャリア組の進路を進むらしい。そっち方面のことはよくわからないんだけどね。今は人事部ってところにいるって言ってた。
守護騎士のみんなもはやてと一緒のまま。シグナムとヴィータは武装隊、シャマルは医療部にそれぞれ配属。ザフィーラは管理局には入ってないけど有事には協力って形。
そして私にこの体をくれたオリヴィエさん(最初のユニゾンの時に一緒に肉体も生成したらしい)は本人も言ってたけど融合機扱いで私と一緒にいる。オリヴィエ·ゼーゲブレヒトって本名名乗っちゃうとユーノの同業者とかいろんな人が騒ぎ起こしちゃうから刹那が使ってたヴィヴィってあだ名で名乗ってる。ちなみに登録上は私の個人所有の融合機。ぶっちゃけマスター(であるはず)の私より強いです。
「あぁー!もぅ!シューターがなかなか当たらないっ!アリシアちゃんすばしっこいっ!」
「それが私の売りだし、なのはの弾当たると痛いもんっ!」
で、今私は何してるかって?シャマルが作った訓練用の空間でなのはと模擬戦中。フェイトとはやてはアリサ、すずか、紗綾と一緒にその観戦。ちなみにザフィーラを除く守護騎士のみんなは本局に、
閑話休題。
私はなのはが撃ちまくってくる無数のシューターを避けたり迎撃したりを繰り返してます。正直、弾幕厚すぎて近寄れないし反撃できないっ!
「ライトニングバズーカっ!」
「えっ!?」
私は1度なのはの視界を塞ごうと、なのはの真下の海面に向かって砲撃。大きな水柱が上がって目論見通りなのはは私を見失ったみたい。
「ブライトネスエンドっ!」
「っ!」
そして私はその隙になのはの後ろに回り込み斬撃。決まった!って思ったんだけどまさか見えてないはずの斬撃に反応されて止められました。
「っ………これがあるからなのはって厄介なんだよねぇ」
「ふぇ?これって?」
「しかも無自覚」
無自覚でこの反応って………なのはって天才?って思わせるくらいの才能と実力だよ、ほんと。
「ねぇねぇ、フェイトちゃん。今のなのはちゃんのって?」
「アリシアの言ってたなのはの持ってる『これ』って何よ」
「えっとね、空間認識能力って言ってね。簡単に言うと………そうだなぁ。どこに何があるのか、見えてない範囲もきっちり把握できる能力ってことかな?」
「「「???」」」
「要するにや。なのはちゃんは私らより遥かに視野が広いゆうことや」
なのはの空間認識能力、これは本当に厄介。下手な不意打ちは通用しないし、なのはの得意の射砲撃と合わさったら明らかな死角も普通に撃ってくる。
フェイトの説明には頭に?マークがいっぱい付いてたアリサ、すずか、紗綾もはやての補足説明で理解してくれたのかな。
「言われてみれば心当たりあるかも。一緒に帰ってた時明らかに死角から飛んできたボールを見えてたみたいに止めたことあったし」
「あったねー、あのたい焼き食べながら帰った時だよね」
なのはの親友2人にはどうやら心当たりがあったみたい。
「ハイペリオォォン………スマッシャァァァ!!!」
「ジェットホイィィィィィィルっ!!!」
話が逸れたけど、私となのはの模擬戦はこの私達の2つの魔法が激突した余波で引き分けになりました。
「あぁーっ!アリシアちゃんに勝ちたかった!」
「惜しかったぁ………もう少しで勝ち越せたのに」
余談だけど、私となのは、フェイトの模擬戦の戦績はほぼ拮抗。これでなのはに勝てたら対なのはは勝ち数がなのはに勝てたんだけど、惜しかった!
はやてが参戦してないって?本人曰く「私は対人戦は向いてへん。どちらかと言えばみんなの指揮やな」らしい。
「はい、2人とも。冷たいジュース」
「あとタオルね」
「「ありがとぉぉぉ」」
みんなが待ってたところに着地するとアリサと紗綾が私となのはにジュースとタオルを渡してくれて、模擬戦で汗をかいてた私達はジュースを一気に飲み干しました。そしてジャケットを解除してタオルで汗を拭います。
「………そう言えば、もうあれから2年になるんだね」
「ふぇ?」
と、汗を拭っているとすずかから唐突な一言。最初はなんのことかわからなかったけど、すずかの視線の先を見るとすぐわかった。すずかが見てたのは私の腕。正確には手首に付けてる水色のリストバンド。そう、
2年前のクリスマスイブの夜、深遠なる闇との血戦の最後。刹那とリインフォース、オリヴィエさんを巻き込んだアルカンシェルの発射とそれの反応消滅を凝縮したことで発生した空間震、その影響が収まってから復旧したアースラのセンサー類でその場を観測すると、深遠なる闇の反応は当初の作戦通り完全に消滅していました。
ただ、そこで問題が発生。深遠なる闇の反応と一緒に刹那とリインフォースの反応も消えていて………残ったオリヴィエさんもその後3日間目を覚まさなくて。
目が覚めてから事情を聞くと、空間震によって発生した空間の裂け目みたいなものに刹那とリインフォース吸い込まれたらしい。オリヴィエさんは偶然その影響範囲外にいて助かったって言ってた。
その後、近隣の次元世界すらも対象にした大規模な必死の捜索にも関わらず、消えた2人は2年経った今でも見付かっていません。
ちなみにその捜索自体は事件後1ヶ月でMIAとして処理されて打ち切り。要は確認してないけどもう死んでるでしょって見なされたわけ。
リンディ提督を始め、アースラスタッフ全員はこれに反発したけどお上が下したこの決定が覆ることはなくって。この反発が理由でアースラスタッフは左遷に近い形でみんな(当時は計画だけだった)東京支局に異動になったらしい。願ったり叶ったりだってみんな言ってたっけ。リンディさんはアースラを取り上げられて1週間の謹慎、その後総務部に異動になったらしい(ほとんど海鳴近辺で過ごしてるけど)
閑話休題
で、私がそれ以降身に付けてるこの水色のリストバンドとはやてが首から掛けてる金の十字の夜天の書の紋様のペンダントは空間の裂け目に吸い込まれる寸前の刹那とリインフォースから托された物だって言っていました。「私達は必ず帰る」と言う刹那とリインフォースからの伝言と一緒に。
それ以降私はお風呂と寝る時間と洗ってる時以外はずっとこのリストバンドを着けてます。はやての方は十字のペンダントを
「ふぃぃ………今回の模擬戦のデータ、整理完了です〜」
ずーっとはやての肩の上で作業していたリインフォースを幼くした見た目の小さな融合機、リインフォース
このリストバンドとはやてのペンダント、そしてリインフォースⅡ。そしてもう1つ、刹那から(私が勝手に)受け継いだ覇王流。これらは私達が消えた2人はまだきっとどこかで生きているって信じられる証なんです。
だから私は管理局の中でも比較的行動に自由がある執務官を志望していて、刹那とリインフォースを自分の手で探そうって決めたわけで。はやては情報を集めやすい方法を取るって言って今の進路に。フェイトとなのはは直接探すって言うような理由はないけど、各々の夢とかも踏まえて私達で話し合った結果、なのはは武装隊(からの教導隊志望)とフェイトは執務官志望って進路を取ってます。
「ほな、休憩とデータ整理もすんだことやし、そろそろ朝ご飯や。リンディさんが待っとるよ!」
「はいですっ!お腹ぺこぺこですよぉ」
「さっきまで模擬戦してたアリシアとなのはより先にそれを言うとは………リインって案外食いしん坊?」
「まぁまぁ、食べ盛りって言ってあげよ?」
「成長期なのかも。融合機?に成長期ってあるのかわからないけど」
「みんな酷いですっ!」
刹那とリインフォース………根拠なんて何も無い。けど、2人は絶対にどこかで生きてる。例え何年掛かっても絶対に見付けてみせる。
だからそれまで………待っててね。
───side out
───???
「っ………ぁ、ぐ」
ここがどこかもわからない、そこに私達は辿り着きました。空間震に飲み込まれた後に使った2つのとある魔法、そのせいで私のリンカーコアはダメージを負い、その前の戦闘のせいで体の各所から出血、特に貫かれた脇腹は酷く、脇腹の傷口はリインフォースに炎熱系の魔法で無理矢理止血してもらいましたが……
それらの影響でダメージが溜まってる上に運悪く周辺は荒野。食べるものはおろか水の1滴すらもなく、私と弱りきったリインフォースはそこをただひたすらにお互いに肩を貸しあってフラつきながら歩いていました。
「夜………か。可能なら、どこかで休みたい、が」
「無理、ですね。隙を見せたら、獣の餌、です」
食べるものも飲むものも無く、お互いに満身創痍。寝れば荒野の獣の晩ご飯になることは確実なので寝ることすら叶わない。
私とリインフォースは………ただ、歩みを進めるしかありませんでした。
それから歩くことさらに数時間。リインフォースは先に力尽きた様なので眠らせ、私が背負って(意外と軽くて助かりました)歩を進めていると、暗闇の中に人工物のような物が遠目に見えて。私はそこを目指しました。
「あと少し………です」
その人工物は崖の上にあるみたいで、私はそこの住民か利用者が作ったと思われる崖を登るための坂を登りました。崖の上までなんとか登り着ると、その人工物は風力発電と思わしき風車と誰かが住んでいるであろう家。草が生い茂っておらず、管理されているような雰囲気で今でも誰かがいる(時間的に寝ているでしょうが)ことが伺えます。
「良かっ………た」
私はそこで力尽きてその家の前に倒れ込み、意識を失いました。
私が意識を失う直前に見たもの。それは家に明かり灯り、中から恐らく姉妹だろう赤とピンクの髪をした2人の女の子が駆け寄ってくる姿でした。
A’s完結っ!
次話から新章に入ります!………最後の場面、わかる人にはわかるかも?
ちなみにGODとReflectionはやりませんっ!(時系列的には起こってますが大人の事情でスキップします)
感想、評価あればよろしくお願いします!