前にも言いましたが改めて、Reflection及びGoD版(前回の流れなのでReflectionですが)はやりません。まぁ、来年夏以降に番外的にやるかもですが、本編ではやりません。
当然エルトリア編はアリシア含めたメインキャラ達は一切出てきません。回想は………あるかどうかは別としてもしかしたらそこで出るかもですが。
キャラ設定とかは………今はまだやらないつもりです(オリキャラはまだ出ないので)。まぁ、あと数話しない内に1人出すので、その時に。
ではどうぞ!
───コロニー『フロンティアロック』
「ありがとうございます」
私はアミタを見送った後、軌道上のフロンティアロックにある病院へ来ています。転移時の怪我は治っているのですが、リンカーコアの損傷やたまに来る右腕の感覚麻痺や唐突な目眩。それの定期通院に。まぁ、原因はわかってるんですけどね。
「しかし、明鏡止水と鏡花水月………反動がここまで長引くとは思いませんでした」
そう、原因は深遠なる闇との血戦で使った明鏡止水と鏡花水月の酷使。私は知っての通り当時12歳。つまり体はまだ成長途上の未成熟。そんな体で神経を無理矢理強化したりすれば、特に
鏡花水月はこれも改めて説明すると一撃にありとあらゆるエネルギーを余すことなく乗せる技術。私は右の断空拳が得意な関係もあり、右腕に鏡花水月を乗せることが多く、そのせいで腕が悲鳴をあげている、ということです。
しかし、それが2年経った今でも治らない。かなり深刻です。主治医の先生の話だとこれ以上酷使しなければ、たまに発作は起こるかもしれないが悪化することは無い、とのこと。治療方法は検討中らしいです。
「さて、と。アミタ達が帰ってくるまでにこちらの準備、しておきますか」
私は病院を出ると人気のない場所へ行き、エルトリア地上へ転移しました。リンカーコアが損傷しているとは言っても、このくらいの近距離転移なら問題ありません。アミタとキリエに持たせた私の魔法を保存した石板を作る時はかなり無理しましたが………
「おかえり、刹那」
「ただいま帰りました。エレノアさんは?」
家に入ると迎えてくれたのはリインフォース。リインフォースを地球へ送らなかった理由は大きく2つ。1つは送った場合事態がややこしくなることを懸念して。もう1つはこちらでの活動が目と腕に現状不安のある私だけになるのを避ける為。そうなると消去法でリインフォースが残るのがベストだと考えたからです。
「エレノアさんなら今はグランツさんの看病をしているよ。キリエのこと、心配していた」
「でしょうね………エレノアさん、私のことを許してはくれましたが、内心では怒っているでしょうね」
キリエが独走して危険な異世界へと旅立った原因は私にあります。下手をすれば命の危機すらありえる異世界、そこへキリエが飛び込み、それを追ってアミタも。そんな私に対して怒りを抱いていてもおかしくない。我ながら自身の軽率な判断に嫌気がさします。
「そうでもないぞ?刹那の行動はエルトリアを復興したい一心のことだし、元々はアミタとキリエで協力してしてもらう予定だったのだ。キリエがそれを独断で勝手に先行したに過ぎないのだからな」
「キリエが焦る気持ちもわかるだけに心苦しいです」
「アミタはともかく、キリエの方は彼女らとは敵対してそうですね」
「ははっ。焦っているようだし、計画の邪魔をする障害と認識してしまいそうだな」
私とリインフォースは連だって外へ。アミタとキリエが地球へ転移した遺跡へ向かいます。
「しかし、宛はあると刹那は言うが………具体的にはどうするつもりなんだ?それにアミタとキリエが帰らぬことには本格的に動くことも出来ないだろう?」
ごもっとも。確かにこの星を循環する魔力が弱まっているかも、とは言いましたし、私やリインフォースの持つ魔力ではそれを調べるには弱い。元々あまり多く魔力を持っていない上にリンカーコアが損傷している私はともかく、リインフォースもシステムを書き換えた時とマテリアライズで人並み(とは言ってもなのはやフェイトレベルの量はある)まで減りましたし。
「龍脈って聞いたことありませんか?」
「確か………星の中を血管のように張り巡っている魔力の流れ………だったか?」
「えぇ。私の推測ではそれが何らかの原因で弱っているのかも、ということです。私達ではその原因の特定は無理ですが、観測ポイントを絞るくらいなら出来ると思うので」
「それを今からする、と」
「えぇ。龍脈にはそれが集まる場所や他よりやたら密度の濃い場所………所謂特異点があります。それがどこなのかを探ることが出来れば」
なるほどな、と私の説明にリインフォースは納得してくれました。とは言え、これはあくまで地球ではという補足もあるので、このエルトリアでも通用するかはわかりません。私の魔力ではその龍脈がある、というところまでしかわかりませんから。
ちなみに今遺跡に向かっているのは、その龍脈の特異点である可能性が高いから。観測はできなくとも感覚で昔の人は知っていたのでしょうね、そういう特異点に遺跡などがあるのはよくあることなので。
遺跡に着くとリインフォースは地面に膝を付き、地面に掌を当てます。
「どうですか?」
「うーむ………確かにここに魔力の流れのようなものは感じるが………」
「ゆっくり魔力を流し込んでみてください。可能ならそれをモニターしてもらえれば」
「やってみよう」
リインフォースが観測した魔力の流れをモニターに書き込んでいきます。が、リインフォースの魔力が多少多いと言っても1度で観測できる範囲は限られています。ここの観測が終わるや否や、今観測した次の特異点へ。
移動して観測、観測して移動。この日は日が暮れるまでそれを繰り返しました。
翌日も翌々日もその特異点のマップ製作を続行。観測を始めて約1週間が経っても(当然ですが)エルトリアの大きさからすれば大した広さは観測できていません。
今回は牧場から遠出して観測します。
「わかってはいたが、なかなか進まんな」
「初めて日本地図を作った人の苦労がよく分かりますね。特異点自体が大小合わせるとかなりの数になるので。すみません、こんな地道な作業に付き合わせて」
「構わんさ。刹那とフローリアン一家の皆は私の恩人だからな。今の私に出来ることならなんでも力になりたい」
「ありがとうございます、リインフォース」
その後も観測を続けて数時間、昼時になったので持参したお弁当を食べて少し休憩。ちょうどその時でした。
『刹那さん、リインフォースさん。今少し大丈夫ですか?』
「エレノアさん?どうかしましたか?」
急にエレノアさんから通信が入り、私はそれをモニターに出して繋ぎます。
『家の牧場から北に20kmくらいのところに1つ集落があるじゃない?』
「よく買出しに行くあそこですか?」
『えぇ。そこに魔獣が出たって連絡がさっきあったの。今頼めるのが2人しかいないので………お願いできますか?』
「少し遠いですね………ですが、わかりました。大急ぎで向かいます」
『ありがとうございます!』
私は通信を切り、リインフォースとアイコンタクト。2人で出していた荷物を片付けて量子変換して格納します。そしてすぐさま武装形態に。
「全速力で飛ばしますよ、リインフォース。旋風脚っ!」
「わかった。行くぞっ!アクセラレイター!」
私は構えてからの旋風脚で地面を蹴る超加速、リインフォースはアミタの使うアクセラレイターと同性能の加速を使用し、私に追随。
リインフォースは基本的に高速機動はしませんが、こういう時のためにアミタからアクセラレイターのみは受け継いだ、と言っていました。何でもマテリアライズで作り出した肉体なので、ナノマシンの適応も早いんだとか。最近になって古代ベルカ式と切り替えて使うのに慣れてきた、とリインフォースは言っていました。併用はまだ無理とのことですが。
「私達が着くまで持ち堪えてくれれば良いのですが」
「あそこにはアミタやキリエ程ではないが、自衛程度はできるフォーミュラの使い手なら何人かいる。なんとかなるさ」
「だと、良いですが」
エルトリア式フォーミュラの使い手は当然ながらアミタとキリエだけではありません。それ自体、元々は少ない資源でやりくりするための技術で、少なからず魔獣も出るエルトリア地上。数少ないとは言え、各集落には自衛程度はできる戦力はあります。
アミタやキリエはそれらより戦力として突出しているので、各集落で対処しきれない時に呼ばれる、といった暗黙の了解のようなものがフローリアン牧場近辺(と言っても周囲100km以上)の集落にはあります。 今回もそのパターン。
そして最高速度で飛ぶこと30分。やっと目標の集落が見えてきました。ちなみに集落とは言ってもそれなりに栄えた街程度はあります。避難用のシェルターも完備していてこういう時の避難用に役に立っているとか。
「魔獣は………って、まさか竜種!?」
「珍しいな。あのレベルの魔獣とは。しかも小型の数が多い」
「援護、急ぎましょう」
「あぁ!」
目的の集落が良く見える丘の上から双眼鏡を使って街を見渡してみると、見えたのは大量の翼の生えたトカゲを連想させるような生き物の群れ。いわゆる竜種と言われる種類の魔獣で、凶暴で攻撃的、以前アミタから聞いた話では今確認されている魔獣では一番危険な魔獣の1つらしい。
見たところ住民らしき人は見えないので、避難そのものは上手くいったらしい。たまに光弾のようなものが見えるのはまだ守備隊が戦っているからでしょう。
「断空拳っ!」
私は屋根伝いにシェルターの入口へ向かい、そこを防衛していたこの集落の守備隊の人の前に着地。ついでにその場所にいた竜種を地面にめり込ませておきました。
「刹那さんっ!」
「奮闘、お疲れ様です。被害の方は?」
「幸い魔獣の確認が早かったので、住民に何人か負傷者ごいるだけで死者はいません。守備隊の方も死者こそいませんが、重軽傷者が続出。今動けるのは私だけです」
「なら、ここは任せます。シェルターの入口、絶対に守ってください」
「っ!了解です!」
こちらに襲いかかってくる小型の竜種を殴り飛ばしつつ状況確認。死者はいないようで安心ですが、守備隊はこの人(一応隊長格)以外壊滅らしい。なら、シェルター防衛に専念してもらうのがいいと判断して任せました。
「ナイトメアハウンド!」
「斬空破っ!」
リインフォースの手から放たれる砲撃と私の脚で放つ空破断の斬空破を群れに放ちます。ナイトメアハウンドは威力こそそこまで高くないですが、連射の効く便利の良い砲撃。私の斬空破は脚で放つ関係で斬擊のように使えます。腕で放つ空破断が打撃なら脚の斬空破は斬撃です。
「とは言え、ものすごい数ですね。空間殲滅攻撃は出来ませんか?」
「無理だ。いや、正確には出来ないことはないが、シェルター内の住民を巻き込みかねない。魔力耐性がないからな、あのシェルターは」
「頑丈さならこれ以上ないくらいなんですけど、ね!」
数の比率はおおよそ数100対1………私は元々1対1が得意で範囲攻撃はほとんど出来ません。一方のリインフォースは範囲攻撃さえ出来ればこの街の範囲なら吹き飛ばせるくらいの力はあります。空間攻撃なら建物に被害は出ませんし。とは言え、住民の避難しているシェルターは魔力耐性が無いタイプのもの。空間殲滅魔法は住民をも巻き込む危険があるので使えません。
「1匹ずつ、仕留めるしかないんですね!」
「そのよう、だな!ブラッディダガー!」
といいつつもリインフォースは周囲にダガーを放射。一気に10は落として見せてきました。
「言ってることとやってる事が違う気もしますが、気にしないでおきますね」
それから私とリインフォースはキリのないこの魔獣の群れとの戦闘を本格的に開始していきました。
殴り、蹴り、穿ち………減らしても減らしても減っているという実感がないまま戦闘を始めてから2時間。守備隊の人は約3時間が経過。あの隊長さんもよくやるものです。
「っ………はぁ、はぁ………っらぁ!」
「なんのっ!封縛っ!」
魔力もかなり減ってきて、披露もかなり蓄積。そこまでしてもなお、敵が減っている実感はありませんでした。正直なところ、右腕の痛みと目眩がたまに出るようになり、今は騙し騙しで何とか戦線を維持している形です。
リインフォースも砲撃や捕縛を多用した関係で、魔力もかなり少なくなり、肉弾戦が多くなってきています。
ちなみに隊長さんは先程シェルターに収容させました。疲労困憊で倒れそうだったので。私自身も似たようなものですけど、あの人は私達が来るずっと前から戦っていたので。
「っ!リインフォース!!後ろっ!」
「なっ!?」
リインフォースが目の前の竜種を殴り飛ばした直後。背後から別の竜種がリインフォースへ襲いかかりました。とっさに私が援護に向かおうとしましたが、竜種にその間に立ちはだかるように位置取られて援護できない状態に。リインフォース自身も反応が遅れ、防御も回避も迎撃も取れそうに無い体勢。
「リインフォースっ!」
「っ………!」
リインフォースがもうダメだっ、と目を閉じたその瞬間でした。
「ディザスター………ヒーッッッット!!!」
「スプライトっ!ゴー!!!」
リインフォースへ襲いかかっていた竜種を真紅の砲撃が飲み込み、その直後に蒼の閃光が私の周りの竜種を切り刻みました。
何事かと空を見れば、そこに居たのはミッド式の真紅の魔法陣上に立つ黒いバリアジャケットの女の子。どことなくなのはのような雰囲気を醸し出しています。
そしてそのすぐ側に近くにいた竜種を切り刻み終えた蒼い閃光がシュタッという擬音でも聞こえそうな決めポーズで着地。この子はどことなくフェイトのような雰囲気でした。
そしてその背後には杖を空高く掲げ、大規模な広範囲攻撃の魔法陣を展開したはやてのような雰囲気の女の子。
「これで終いにしてくれる!ドゥームブリンガー!!!」
そのはやて風の子が掲げた杖を振り下ろすと、空の魔法陣から大量の槍が発射され、街にいた竜種を次々と殲滅。しかもあれだけの数を放っておいて建物には1発も当てず竜種を的確に貫く正確さ、そして小型とはいえ竜種を一撃で屠る威力。
この3人の攻撃によって街にいた小型竜種は大半が殲滅され、少数の生き残りは逃げるように撤退していきました。蒼い閃光のフェイト風の子が追撃しようとしましたが、はやて風の子に止められ、3人で私たちの元へ着地。
「………援護、ありがとうございます」
「ところで、君達はいったい?」
状況が落ち着いたのを確認し、私とリインフォースはその3人の元へと行きました。
「むぅ………話せば長くなるが………すまぬが先に質問するぞ。貴様らが刹那と先代リインフォースで間違いないか?」
「ぇ?あぉ、はい。確かに私は刹那ですが?」
「私もリインフォースで間違いはないが………先代?」
その私達に応対したのがこの3人のリーダー的存在なのだろう、はやて風の女の子。雰囲気は気高く例えるなら王様とでも言うような。しかし、よくある偉そうなだけの王とは違って礼儀はきっちり弁えている様で、質問に質問を返すことを失礼なことと自覚している様子。言葉の節々にもこの子は信用できる、ということが見え隠れ。
「言ったであろう?話せば長い、と。我らの自己紹介も帰ったらする故、今は許せ」
「はぁ………とりあえずは了解しました」
「ねぇ王様ぁー。早く帰ろうよー。ボクお腹すいたー」
突如駄々をこねだしたフェイト風の子を王様と呼ばれたはやて風の子がゲンコツをお見舞いしてから3人は帰路へ。方向からしてフローリアン牧場でしょう。ということは恐らく………
私達も事後処理を先程の隊長さんや住民の人に任せ(むしろここから先は自分達でやると言い出した)て、私達もフローリアン牧場へ。
牧場に着くと建家の前には案の定アミタとキリエ、先程の3人、そして薄い金髪にウェーブのかかったロングヘアの小柄な少女が2人(顔付きなどもほとんど同じ)。
そして半透明のオレンジをサイドテールにした女の子、イリス。
やはり、私の予想通り。当初の計画通り、キリエとアミタは役目を無事やり遂げてくれたみたいですね。
「っ………刹那っ!」
「ごふっ!?」
私が着地するや否や、キリエがいきなりタックルをかましてきました。なんとか受け止めることは出来ましたが、地味に痛いです。
「ごめんっ、なさい………」
当のキリエは私の背中に腕を回して抱き着いて泣いています。
「キリエ」
「っ!」
私がキリエの名を呟くとキリエがビクッと肩を跳ねさせました。私にも怒られる、と怯えているのでしょう。
「無事で良かったです。おかえりなさい」
元々怒るつもりの無かった私は私の胸に顔を埋めるキリエの頭に手を置き、ゆっくりと撫でました。
撫でられるキリエはビックリとしつつも、どこか納得したようなホッとした様子で私の胸に顔を埋め続けました。
キリエと地球へ行ったイリスの方へ目線を向けると申し訳なさそうな様子でモジモジと。イリスはキリエを利用したわけですが、イリスに関しても私は怒るつもりは無いので、笑顔で返しておきます。
「さて」
私はキリエに抱き着かれたまま、(主にキョトンとしている先程の3人と双子の)他の皆に目配せしました。
ここに新たに集まった6人、それこそが私がキリエとアミタに託したエルトリア復興を進める為のメンバー。私の復興の計画がこの瞬間、動き始めました。
キリエが抱き着いたままで少々格好つかないですが………
ごめんなさいっ!なかなかネタが思い付かなくて更新が遅れました!
イリスの扱い、Detonationでどうなるか分かりませんでしたが、とりあえず出しました(((
まぁ、ある程度は捏造設定でなんとか保管しましょう!
評価、感想あればよろしくお願いします!