魔法少女リリカルなのは 覇王を継ぐ者   作:八雲ルイス

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少し整理。今の時間軸は闇の書事件から6年後、StSのコミック冒頭あたりです。

2018.11.17 ヴィータの発言に伴うアリシアの考察を少し修正(Det仕様へ変更)


第39話 帰還

少し時間を遡って転移する直前。

 

「地球か………何もかも皆懐かしいです」

「刹那。それフラグっぽい」

 

ウリエルと共に遺跡に入った私はガブリエルが遺跡の転送装置を起動している横で、私は地球でのことを思い出していました。

 

「最も、半年しかいませんでしたけどね。なかなか濃い半年でした」

「闇の書事件………だっけ。あれからそう呼ばれた一連の騒動よね?」

「うぬが子鴉を助けるために躍起になったアレか。アレがなければ我らが生まれてくることもなかったのだったな」

「ある意味ボク達にとっても運命の分かれ道になったんだよねー」

 

確かに。あの事件で拡散した闇の書………もとい夜天の魔導書の防衛プログラムの残滓の影響で起きた砕け得ぬ闇事件、それがキッカケで紫天の書の盟主としてユーリが覚醒。その時に王様やシュテル、レヴィが本格的に復活。本格的にと言ったのは闇の書事件の直後、年末年始頃に闇の欠片事件という夜天の書の残滓が暴走した事件が起きたからです。王様達は一応その時に復活………と言ってもその時は夢現だったらしい(故に砕け得ぬ闇事件で本格的に復活)ですけど。

 

「キッカケはキリエの暴走ですけど、今となってはその巡り合わせに感謝です!お陰でエルトリアもお父さんも………まだ完治には程遠いですけど、良くなりましたし」

「フローリアン博士を治療したの、主に私ですよ?」

「もちろんラファエルさんにも感謝してますよ!」

 

そんなこんなで談笑する面々。一方でその輪を抜けて私の方へ来る気配が2つ。

 

「シュテル?それにキリエ」

「はい、私です」

「あらら?もう魔力探知は慣れたのん?」

「まぁ、多少は」

 

その正体はディアーチェの配下(というかほとんど家族)のシュテル。こちらに来てからはエルトリアで特に深刻だった水周りを改善させるシステムを開発して成功させた功労者です。

 

「これ、使ってください。キリエと共にフォーミュラの技術を応用して作りました」

 

そう言ってシュテルが私に1つのヴァリアントコアを差し出しました。

 

「義手よ。起動はほとんど私達のそれと同じ感覚でやれるはずだから使って?今までの義手だと色々不便って言ってたじゃない」

「コアにはAIとしてイリスが組み込まれてます。あと、まだ試作品ですので強度の保証は………すみません。まだあなたの神風流には耐えられませんので」

 

最近イリスを含めた3人で何かしていると思ったらこれだったんですね。

私が上着をはだけさせて右肩を露出させると、いつも義手を付けているアタッチメントが露わに。シュテルはそこに今のヴァリアントコアを接続させます。

私の覇王流改め神風流が右腕では使えないのが残念ですが、贅沢は言えませんね。

 

「イリス」

〈はぁーい。刹那と生体リンクを接続、起動の承認は刹那へ全権移譲。神経への接続完了。肉体に拒絶反応無し。うん、全部完了よ〉

「名前は………そうね。ヴァリアントアーム、でどうかしら?」

「わかりやすくて良いですね。起動、させても?」

〈もちろん良いわよ〉

 

シュテルが名を呼ぶと私の隣に半透明のイリスが現れ、コンソールを出して操作。初期設定の完了を待ってからはだけさせた上着を再び着直します。

 

「ヴァリアントアーム、セットアップ!」

 

そして起動。何も無かった右袖から光が出て数秒もしないうちにそこには腕がありました。目が見えないので見た目がどうなのかは分かりませんが、感触や動かした感じはほとんど生身。義手だと言われなければ気付かないレベルの出来栄え。強いて違いを言えば手の甲にコアのような部分があるくらい。まぁ、普段は起動しないか手袋を着けるかすれば良いでしょう。

 

〈 どう?〉

「まだ少し違和感はありますが、かなり馴染みます」

〈さすがに着けて最初だしね。調整とかは今後やってく〉

「お願いします」

「ぁ、言い忘れてましたが、先程これでは神風流は使えないと言いましたが、それを補う為に私のブラストクロウと同型の装備も展開できるようにしています。使ってください」

「私達のザッパーを付けようかとも思ったんだけどねー。刹那に武器戦闘は合わないかもって結論になったのよ」

 

シュテルに言われて右手をその装備へ換装。なるほど、爪と掌の魔力放射機構の付いた武装ですね。

シュテル、砲撃主体な割りには以外と突っ込みがちなところがありますから、彼女らしいです。

確かに私は武器戦闘は出来ないことは無いですが、やはり素手の方が馴染みますしね。

 

「シュテル、キリエ。ありがとうございます」

「わぷ」

「ちょっ!?」

「むぅ」

 

ブラストクロウを普通の手に戻し、私は2人へ感謝の意を込めて撫でてやります。シュテル、意外とこれが好きなので。初めてされたキリエは恥ずかしそうにしてて、これはこれでいいかもとか思ってみます。横でヤキモチを焼くユーキも何気に可愛かったり。

 

「さぁさぁ!転移、いつでも出来るよ!」

「っと、そろそろですね」

 

私はカブリエルの呼び掛けを聞いて2人を解放、展開されていた魔法陣の上へ。付いて来ることが決まっているユーキは私の左隣に並びます。

 

〈転移の先はどうする?地球?〉

 

それと同時に先程までコンソールを弄っていたコアのAIたるイリスが私の右隣に。

 

「地球は………止めておきましょう。東京に管理局の支局があるので騒動になりかねません。ミッドは同じ理由で論外………蒐集の際に行った適当な世界でどうでしょう?場所は私が指定します」

〈わかったわ〉

 

転移先を私が指定すると、足元の魔法陣が魔力を強く帯び始め………恐らく見た目もかなり強く光ってるでしょうね。

 

「刹那さん、地球の皆さんによろしく伝えてくださいね!」

「次に会えるのは何年後かわからないんだから、絶対に忘れちゃダメよ!」

 

最初に別れの挨拶を口にしたのはアミタとキリエ。もちろん今生の別れにするつもりは無いのでさよならは絶対に言うつもりはありません。

 

「子鴉のこともよろしく頼むぞ。代わりにこっちのことは我に任せよ」

「ナノハにもよろしく伝えてください」

「フェイトにも!」

「ユーキのこと、お願いしますね。あと、アリシアさんにも!」

 

次いでディアーチェ、シュテル、レヴィ、ユーリ。

 

「我が主に………まだ会えないことを伝えてください。私はこっちで元気にやってます、こちらが落ち着いたら会いに行きます、と」

 

やはり、リインフォースははやてに会いたいんでしょう。酷なようですが、今はエルトリアの復興にリインフォースは欠かせない存在。本人もそれを分かっているので渋々ですが、まだ帰れません。私も本心では帰してあげたいんですけどね。

 

「その節はお世話になりました。天使一同を代表して礼を申し上げます」

 

次に口を開いたのはミカエル。後ろのラファエルにウリエル、装置をいじるのを終えたガブリエルと共に頭を下げます。キリエを助けたルシファーは………ぁ、入口の影にいますね。

 

「では、行ってきます」

 

魔力が一層強くなり、もうすぐ転移。私が皆を感じられる今の内に私も別れの挨拶。

てっきりウリエルは着いてくると思ったんですが………意外です。

 

「刹那!ユーキ!これからもよろしくっ!」

「っと」

 

………噂をすればなんとやら。やはり来ましたね、ウリエル。

私は転移直前に飛び込んできたウリエルを咄嗟に抱き締めました。ある意味、来てくれてホッとしてたりもします。

その直後、装置が作動。光となって転移していきました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

刹那達の転移より少し前

 

───side アリシア

 

「紗綾ー。この辺だよね?最近変な反応出たり消えたりしてる場所」

『そうそう、その辺。丁度アリシアちゃんのいる場所を中心にして大体………半径1kmで点々とだよ』

 

どうも久しぶりです、アリシアです!今私は第162観測指定世界での任務中です。ぇ?学校?去年中学を卒業してから管理局に本格的に就職したから実質中卒だネ。ちなみになのはやフェイト、はやては今中3。午前の授業だけ受けて午後から私に合流する手筈になってる。

 

「とは言っても………反応でた記録のある場所、何ヶ所か見たけど何も無いよ?普通の荒地で岩と砂ばっかり。遺跡が近い訳でもないし、魔力打ち込んでみたけどロストロギアが埋まってるわけでも無かったし」

『んー。今後も継続して観測していくしかないかぁ。わかった、その方向で手続き進めるね。もうすぐなのはちゃん達来るはずだから拠点まで戻れる?』

「もうちょっと調べたら戻るよ。一旦通信切るね」

 

私は拠点の紗綾との通信を切りました。

 

「さて、と」

 

そして近場の岩の上に座って空間モニタをいくつか展開して周辺のデータを表示。

 

「んー………やっぱり変なパラメータはないんだよなぁ。となるとやっぱりセンサ類の故障?いや、それはないかな。数日前に替えたばかりってあったし。それにここまではっきりと反応が出るのは故障とは考えにくいし………」

 

反応のあったポイントのパラメータを次々と出したり消したりしながら私はあーでもないこーでもないと考え込みます。

 

「もしかして誰かがこの辺で何かしてる?もしくは転移した、とか。でも後者なら点々とはしないよね。なら前者?だとすると目的は………陽動?でも向こうにはなのは、フェイト、はやてがいるから私だけ分断する意味は無いし」

 

そのまま唸り続けること5分程。あれからもいくつかの推測は出来た。とは言ってもどれも確証のないもので、当然の事ながら原因の特定には至ってない。

 

「………戻ろっか」

 

ここでこのまま考え込んでても仕方ない、そう結論づけて私は座ってた岩から立ち上がり、空に上がる。

 

「紗綾〜。今からそっち行くね。なのは達は?」

『丁度今着いたところだよ』

「了解。全速力で戻るね!」

『じゃあこの後の任務の確認ね。一言で言うならその世界の遺跡発掘先を3つ回って発見された古代遺物(ロストロギア)を確保ってところ?アリシアちゃんの担当場所はこれからデータを転送するよ。他の場所は1つはなのはちゃん達、もう1つはシグナムとザフィーラが行くことになってる。で、そこでブツを受け取ってアースラまで護送』

「平和な任務だねぇ。相手が古代遺物(ロストロギア)だから油断は禁物なんだけどね」

「エイミィさんも言ってたけど、このメンツだもん。多少の天変地異なら何とかしちゃうと思う」

 

要は物を受け取って運ぶだけの任務。相手が古代遺物(ロストロギア)とは言え本当に平和だなって思う。と言うか私の担当場所、私1人なんだけど、それでも天変地異どうにかしちゃうって過大評価じゃない?いや、全体のメンツだと納得出来るけど

 

「っと、うん。場所のデータ来たよ。今から向かうね」

 

私は飛行ルートを変えてターン。私の担当場所はと進路を変更して飛び続けました。

そのまま飛ぶこと20分ほど。

 

「ここ………?」

 

担当場所に到着。したのはいいんだけど………

 

「遺跡、どこ?」

 

あるのは大きなクレーター。まるでなにかの爆発でもあったかのような大きな大地の凹み。

 

『こちらアースラ派遣隊!シグナムさん、アリシアさんですか!』

『その声、なのはか?とちらは無事か?』

「なのはちゃんそっち大丈夫?何ともなかった?」

 

おろろ?なのはから通信だ。任務中だからか少し口調が硬いのが気になるけど、仕方ないか。

でも、ここで通信が来るってことは………シグナムの反応からしても同じようなことがあったのかな。

 

『機械兵器の襲撃があったんですが………まさかそっちも?』

『こちらは襲撃ではなかったがな』

「不幸中の幸いかな。確か危険回避のために無人にしてたんだよね?発掘現場は跡形もなくなってた」

『こちらもだ。先程シャマルとヴィータを緊急で呼び出した』

 

なのは達は襲撃を受けて私とシグナム達のところは遺跡そのものの消失。

 

『ねぇ、シグナム。私達、多分同じ事考えてると思うんだ』

「………アリシアもか」

「『今日の任務、気楽にこなせるわけじゃ(ものでは)なさそうだね(な)』」

『仲良いねぇ、2人とも』

 

私達、特に私が卒業してからちょくちょく一緒に動いてるしねー。模擬戦もよくやるし。

 

「とりあえず私、データだけ取ってシグナムに合流するよ。その方がいいでしょ?」

『了解した』

『わかった』

 

それから私はパパっとデータを採取、そこそこ近くだったシグナム達と合流。丁度シャマルとヴィータも来た頃みたい。

 

「ひでぇなこりゃ。完全に焼け野原だ」

「かなりの範囲に渡っているが汚染物質の残留はない。典型的な魔力爆発だな」

「こっちも同じだよ。典型的な魔力爆発」

 

私のところとシグナムのところの状況を照らし合わせてシャマルが現状確認してるのを横目に、焼け野原と化したクレーターをずっと見つめてるヴィータを発見。私とザフィーラで近寄ります。

 

「ヴィータ、どうかしたか?」

「大丈夫?何かあった?」

「別になんでもねーよ。相変わらずこういう焼け野原は好きになれねーだけさ」

 

私とザフィーラが話しかけるとヴィータは一瞬こっちを見て、すぐに目を逸らします。まぁ、焼け野原が好きって物好きは某焼け野原ヒロシ以外私は思いつきません!

 

「戦いの跡はいつもこんな風景だったし………あんまり思い出したくないことも思い出すしさ」

 

………ヴィータの言ってる思い出したくないことはきっとなのはが撃墜された時のことだろうね。それまでの無茶で溜まりに溜まった疲労が限界を超えちゃって、その時たまたま大きな事件起きちゃって(何故かどんな事件なのかは覚えてない)、その事件の最後の一瞬気が緩んだ隙に撃墜。右腕を失った上で全身重症。救援に向かった私とフェイト、はやてが着くのがあと数分遅れてたらなのは命すら危なかったってシャマル言ってたっけ。

あの時の戦闘はとても熾烈で、結界が無ければ東京近辺はそれこそ焼け野原だったしね。

そうでなくてもヴィータ達にとって焼け野原ってベルカ時代の戦乱の世を思い起こす嫌なものだろうしね。

 

「なのはー。そっちで襲われたっていう機械兵器について教えてー?性能とか」

『んー?と言っても攻撃性能は不明だよ?見つけて即撃破したから』

『心配することと言えばAMFくらいじゃないかな』

『折角やし、リイン。もう1度復習や』

『はいです。AMFというのはフィールド防御の1種、でしたよね。フィールド系というのは………』

『基本防御魔法4種のうちの1つだね』

 

基本防御魔法4種。簡単に説明すると………

まず1つ目、バリア。敵の攻撃を防御幕で相殺して柔らかく受け止めることが目的の汎用性の高い防御。私達の使うのだとプロテクションとかがそれだね。

2つ目、シールド。攻撃と相反する魔力で固く弾く、反らすことを目的とした防御。よくやる魔法陣出して守るアレ。

3つ目、フィールド。範囲内で発生する例えば温度変化みたいな特定の効果を阻害することで防御するヤツ。大抵は複数の種類を重ねてバリアやシールドの補強で使うことが多いね。今回のAMFは範囲内の魔力結合を阻害するフィールドで範囲内での魔力行使はおろか魔力弾もフィールド突破は困難を極める。方法はあるんだけどね。

4つ目、物理装甲。説明不要文字通り。刹那が使う覇王岩砕で発生させる壁や断絶衝の衝撃波の壁がそれにあたるね。

 

「AMFはフィールド系でもかなり上位の方だね。単独でも使えて効果も高いし」

『魔力攻撃オンリーのミッド式魔導士はとっさには手も足も出ないだろうね』

『ベルカ式でも並の使い手なら威力補強は武器の魔力に頼ってる部分が多いし。ただの刃物やとアレつぶすんはキツいよー』

『でもなのはさんやフェイトさんはカンタンにどかーんって』

『距離があったし向こうのフィールドが狭かったからね』

 

ちなみにフェイトの言うミッド式ってのは正式にはミッドチルダ式っていって現在の主力魔法。魔力で色んな効果(例えば飛行)を自在に発生させられるね。戦闘では射撃や砲撃、要は遠距離攻撃主体。

はやてのベルカ式は魔力で自身の体や武器を強化するタイプ。強力な個人戦闘能力を誇るけど魔力を体から放出したり打ち出すのは不得手。要は近距離主体。はやてみたいなベルカ式で遠距離広域殲滅ってのはかなり稀有。さらに言うとヴォルケンリッターみたく空飛ぶベルカ式ってのも稀有。近代空戦はミッド式で長射程&大火力の届かない遠くからペチペチが主流だからね。

 

「なのはの事だから………この周辺の環境から推測するにそこらの石を魔力で加速させたんでしょ?フェイトは雷。それだと発生そのものがフィールド外ならAMFに入っても既に加速されたものや熱、電気はそのままだからね。慣性の法則ってヤツ」

『ご明察!だからもしも囲まれたりしてフィールド内に閉じ込められたら結構ピンチだね。AMFで魔法の発動が厳しいから』

「飛行や基礎防御すらかなり妨害されるしね」

『だねー。やり方はあるけど高等技術。リインなんか気を付けないと大変だよー』

『はうぁっ!そーです!リインは魔法がないとなんにもできないです〜』

「なのは、後で教えたげて」

『いい機会だしねー。その辺の対処と対策も覚えていこうね』

『はいです』

『すみません教官。うちのコをよろしくお願いしますー』

 

まぁ、リインは生まれてまだ数年だしねー。仕方ないよ。

 

『ちなみになんですけど、アリシアさんはAMF相手ならどうするです?』

「私?ぶん殴って壊す」

『何の参考にもならなかったです!』

 

やろうと思えばなのはやフェイトがやった方法も取れるし、覇王流で壊すことも可能。その気になれば射撃と砲撃で突破もできるしね。なんとでもなるなる。

 

『割り込み失礼っ!こちら観測基地!先程と同系と思われる機械兵器を確認!地上付近で低空飛行しながら北西に移動中!』

『護送隊の進行方向に向かってるようです!狙いは………やはり古代遺物(ロストロギア)なのではないでしょうか?』

「だろうねぇ」

 

と、そこに紗綾もいる観測基地から通信。シャーリーとグリフィス君だね。

 

『ちょっと待って!機械兵器確認地点から西方向に特大の魔力反応!規模は………ぇ?なにこれ!?魔力値増大!観測不能!!大規模な転移魔法も確認!恐らく何か特大の魔力を保有した物が転移しようとしてる!それで機械兵器も一部がそっちに進路転換!』

「………観測基地!守護騎士から2名出撃する。シグナムとヴィータが迎え撃つ!」

「大規模転移魔法の方は私が行く!」

 

なのはにはやて、フェイトがいて機械兵器に遅れをとるのは万が一………億が一にもないと思うけど、運んでるものがアレだしね。

 

『シグナム、お姉ちゃん。AMFの話は聞いてると思うけど気をつけてくださいね!』

「テスタロッサ………貴様誰にものを言っている。己が信じる武器を手にあらゆる妨害を貫き敵を打ち砕くのがベルカの騎士だ」

魔導士ども(おめーら)みてーにゴチャゴチャやんねーでもストレートにぶっ叩くだけでぶち抜けんだよ!リインも私の活躍しっかり見てろよ!」

『はいです、ヴィータちゃん』

「フェイト、心配しすぎ。この程度の敵に遅れをとるお姉ちゃんじゃないことはフェイトが一番よく知ってるよね」

 

心配症なフェイトを軽くつついておいてから私達は空へ。シグナムとヴィータは護送隊の援護、私は大規模魔力反応の調査とそっちに向かった機械兵器の殲滅。

 

「「「出撃!」」」

 

side out

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

どぉぉぉぉぉぉん

 

「ケホッ……ケホッ」

 

エルトリアから私達が転移してきたのは岩と砂の世界。少し前までのエルトリアみたいなところ。そこに派手に着地したから着地ミスったウリエルが砂に突っ込んで蒸せてます。

 

「転移座標確認………問題ないようですね」

「すっ転んだウリエル以外は、ね」

 

私がウリエルに水を渡すと砂が入ったらしい口の中を漱ぎます。ついでに羽や鎧についた砂も叩いて落とします。

 

「ふぅ………死ぬかと思った」

「魔力保有量と戦闘能力に特化した天使が転移の着地ミスしてそれで死んだら笑いものになりませんよ」

〈そうねぇー。末代まで語り継がれると思うけど。ぁ、ソナー展開するね〉

 

それだけは嫌ァァ!と叫ぶウリエルを横目にイリスがソナーを準備して展開。範囲はそんなに広くしてませんが、十分でしょう。

 

〈おっと、お出迎えがこっちに向かってきてるよ〉

「これは………機械兵器?それと魔導士が1人こっちに向かってきてますね。今顔を見られるのはまずいので………ウリエルとユーキで機械兵器を破壊してください。私とイリスで転移魔法を準備します。転移は1分後で」

「わかった。ウリエル、右半分任せる」

「了解よ!ついでに後ろにいる魔導士の足止めもしとく!」

 

恐らくエルトリアからの転移を観測されたのでしょう。ここは前は管理外世界だったと記憶してましたが………6年で事情が変わったみたいですね。ユーキは封印処理をしてあるのでともかく、ウリエルも魔力量はロストロギアクラスは持ってるのでそれも感知された要因………むしろこれが主因な気もします。

視界の左半分に魄翼の槍が大量に展開し、右半分は火に染まる(おそらく獄で焼き払ったついでに魔導士を牽制して足止めしたのでしょう)のを見ながら転移用の魔法陣を展開。

 

「転移は何重にもかけてください。探知されると厄介なので。最終的な行き先は地球です」

〈はーい〉

 

細かな指示をイリスに出しつつ私の方でソナーの範囲を広げ、件の魔導士をその範囲に入れて魔力を探知。

 

「この魔力は………なるほど。偶然とはいえ、巡り合わせですね」

〈転移用意完了!ユーキ、ウリエル!カウント!10、9………〉

 

私は持ってきたローブを被って万が一姿を見られても良いようにします。

そしてイリスのカウントが3になったあたりでユーキとウリエルが戻り、その流れで転移。本当なら挨拶くらいしたかったんですが………すみません、アリシア。()()あなたと会うわけにはいかないんです。




はいはーい。というわけでエルトリア編からStS突入ぅ!

正確にはまだA’s to StSってところですが。

久々に8000字超えしたし、原作キャラもちょこちょこ出せたし満足満足。空港火災はいつごろ出来るかな。あまり先にはならないと思うけど。

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