魔法少女リリカルなのは 覇王を継ぐ者   作:八雲ルイス

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どもども、ルイスです。

最近FFでやってるタンク(主にナイトと暗黒騎士)のヘイト管理に苦戦してます。もっと練習しないとです。ちなみに本職は白魔導士(ヒーラー)です。

今回はStSでお馴染み(?)のアレが起きますよ!

※若干内容修正


第40話 再会

───機械兵器襲撃から数時間後 地球 海鳴郊外

 

「よっと。はい、到着です」

 

機械兵器から襲われ、管理局にも見付かってから転移で逃げてきた私達は最終目的地たる海鳴へやってきました。もちろん街中に出ようものなら目立ちますし、こちらに滞在してるであろう局関係者に見付かりかねないので人気のない郊外に。

 

「で、これからどうする?」

『行く宛でもあるの?』

「一応は。ぁ、でもその前に………」

 

半実体化したイリスとユーキから聞かれたことに答えつつ、目線を後ろへ。

 

「うぅ………すっごく違和感。力が出ないし湧いてこない」

 

そこには少しばかりぐてーっとしたウリエルが。理由は単純で、その多すぎる魔力を封印したから。そりゃそうですよ。ウリエルを含めた天使は単体で保有する魔力量はロストロギアクラス。そんな魔力保有者が闊歩していたら管理局に見付かってお縄についてしまいます。事実、先程エルトリアから転移してきた際に機械兵器や管理局に勘づかれたのもウリエルの膨大な魔力を感知したからでしょうし。転移魔法そのものも感知していたでしょうが、ウリエルクラスに膨大な魔力だとかなり目立ちますし。

ちなみに現在のウリエルの魔力量はSSランク相当。それでもかなり多い部類ですが、元が多すぎてこれ以上調整するのが困難だったのでこうなりました。あとは必要に応じてリミッターをかければいいでしょう。

 

「ウリエルの服、何とかしないといけませんね」

「………何の用意もせずに飛び出たようなものだからね、ウリエル」

『鎧だと悪目立ちするわね、確実に』

 

とは言っても、今あるお金は昔私が海鳴にいたころに持っていたものだけ。そこまで多い訳では無いので、服を何着も買えばすぐ底をつきそうです。

とりあえず応急処置としてイリスが以前キリエにしたフォーミュラの技術の応用で、たまたま近場にあった適当な布を洋服に作り替えてそれを着てもらいました。

もちろん頭の上の輪と翼は今は隠してもらってます。人前では私かユーキの許可無しに出さないようにとだけ言っておけば変にわる目立ちもしないでしょう。

 

「で、さっき言ってた行く宛って?」

「決まってます。前アースラ艦長のリンディ·ハラオウンさんです」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

───4月末 ミッドチルダ北部

 

リンディさんと接触してから約2週間が過ぎました。私達から事情を聞いたリンディさんは(アリシアやフェイトの保護者としての立場上)快諾………とは言えませんが、私達を匿ってもらうことを了承。もちろんハラオウン家はアリシアやフェイトが暮らしている家でもあるので私が居候すれば一瞬でバレてしまうので、私達は東京臨時支局の局員が宿舎にしているアパートの一室を借りることに。

その後はリンディさんからレティ提督経由で局の医者と技術者を紹介してもらい、私のリンカーコアの修復や治療、義手のメンテもしてもらえることに。ある程度はエルトリアで治していますが、向こうとこっちの環境の違いで何かあってはいけないので、念の為というやつです。エルトリアでやったと言ってもある程度、ですし。

局に出入りすることになるのでなのは達を始めとした顔見知りに遭遇しないかが不安要素ですが、リンディさんがそこはうまく調整してくれたみたいです。ちなみに1番エンカウントしそうなのは(一番口が軽そうな)シャマル。低頻度とはいえ、局の病院に出入りする訳ですからね。

ちなみに東京臨時支局支局長のクロノには私達のことは話した上で口止め済みです。フェイトやアリシアに詰め寄られたら吐いてしまいそうですが………そこはクロノを信じましょう。

 

で、今私がどこで何をしているかというと。

私がいるのはミッド北部にある見晴らしのいい墓地。簡潔に言えば、8年前の事故前に会って以降離れ離れだった私の母親代わりをしてくれた女性、プレシア·テスタロッサに会いたいとリンディさんに話したところ、今日が命日だから、とここを教えてくれたわけです。最初は信じられませんでしたが、こうしてお墓の前まで来ると現実を突きつけられるわけで。ちなみに目は見えませんが、墓石に掘ってある文字はわかるのでどれがプレシアのものかはわかります。

 

「プレシア………」

 

私はこの墓地を管理している人からバケツや雑巾を借り、私を育ててくれたお礼とアリシアを死なせてしまった謝罪を込めて墓石を念入りに掃除していきます。

最後に水をかけて掃除は終わり。それから持ってきた花を墓石の前に置き、私は手を合わせて黙祷。そうして目を閉じるともう8年以上も前のことなのに当時のことが頭をよぎります。

一生懸命仕事に向き合うプレシア、アリシアや私との日常でよく見せていたプレシアの笑顔、ピクニックに行った時のアリシアが言った「妹が欲しい」発言に戸惑うプレシア。本当に家族思いで優しかった。今になって思えば私は(詳しい事情は私すら知りませんが)居候の身だった私さえも家族の一員として扱ってくれて、私も救われていました。

 

「だからこそ、なんでしょうね」

 

そう考えるとプレシアがこうなっでしまったことにも納得がいってしまいます。原因はどうであれプレシアが携わっていた魔導炉『ヒュドラ』の事故でアリシアが死んでしまい、同時期に私も失踪して生死不明。大切な家族を2人同時に失い、独りになってしまった現実を突き付けられれば気だって狂ってしまいます。プレシアは特に優しかったので特に………

 

「まだ………1度も『ありがとう』も『ごめんなさい』も………言えてませんよ………っ」

 

思い出せば思い出すほど私の目から溢れる涙。ウリエルとユーキを連れてこなくて正解でした。

 

「それでは、また来ます。()()()()

 

義母さん(プレシア)へ伝えたかったことは伝えられず、死に目にも立ち会えなかった私ですが、せめて命日だけは必ずここに来ます。

一頻り泣いた私はもう1度手を合わせてからその場を離れました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

約1時間後

───side アリシア

 

「んぇ?」

 

今日はお母さんの命日。6年前、所謂PT事件で虚数空間にお母さんが落ちた日。リンディさんやフェイトからお母さんの最期を聞いて以来、私は毎年この日はお墓参りをすると決めていて、それを欠かしたことは一度もないです。

今日もいつも通りフェイトと2人でお墓参りに来たんだけど………いつもと違うことが1つ。

 

「もう誰か来たのかな。フェイト??」

「まさか。というか先に来るんならお姉ちゃんに連絡するし今ここに私がいるのおかしいよ!?」

 

それもそうだよねー、と苦笑。いや、わかってて言ったんだけどね?

 

「今までこんなこと無かったよね?」

「うん。少なくとも私達以外でここに来る人はいないはず。お義母(リンディ)さん、今年は仕事の関係で少し遅く行くって言ってたし」

「………まぁ、いっか。ほらフェイト。私達もお墓参りしよ?」

「そうだね」

 

先に来た人が誰なのか。すごく気になったけど、気にしても仕方がないからとりあえず頭の隅に置いておいて私達もお墓参り。掃除もしようかなって思ったけど、先に来た人がやったみたいで(すごい念入りだった)結局お花を供えて手を合わせるだけになっちゃいました。

帰る時に墓地の管理人さんに聞いてみたんだけど、フード被っててよく分からなかったみたい。

誰なんだろう?

 

side out

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

4月29日 PM6:00

 

お墓参りを済ませてから数日。ユーキとウリエルを連れてミッドのあちこちを観光。とは言っても、その内の1日(墓参りの翌日)はミッド中央部にある医療センターで検査を受けるのが目的ですが。観光はその空き時間に。この手の都市を見たことのないウリエルは辺りをキョロキョロして興味津々。海鳴でもそうでしたが、ミッド中央部は海鳴とは比にならないレベルで都会ですからね。ウリエルは100歳は超えているみたいですが、天界からあまり出たことがないらしいので、こういう近代都市が珍しいのでしょう。

とは言え、墓参りのあとの半日とその後の数日あれば大抵の場所は回れるわけで。

で、もうすぐ夜という頃になって私達3人は地球へ向かう為にミッド北部にある臨海第8空港へ向かうところ。ちなみにここを使うのは単純に私達が泊まっていた場所から近いからというだけです。

 

「ミッドはどうでした?こういう都会は初めてだったでしょう?」

「スゴい、以外に言葉が出なかったよ。天界からほとんど出たことなかったし、出ても近隣だけだし」

「あの近くってあまり都市ってないから仕方ない。私も海鳴しか知らなかったけど、この規模はすごいと思った」

「私もミッドは8年ぶりでしたが、新鮮でした………ん?」

 

次元船が出る時間までまだ時間に余裕があるので、談笑をしながら歩いて向かう道中。遠くで何かの音が聞こえた気がしました。

 

「どうかした?」

「今何か聞こえませんでした?」

「何かって何?」

「何か、こう………大気が震えるような………地響きのような………」

 

急な私の態度の変化に不安を隠せないユーキとウリエル。どうやら音が聞こえたのは私だけみたいです。

 

「空港の方からでした。急ぎましょう」

 

そして私が走り出し、それに並走して2人も着いてきます。走ること数分。見晴らしのいい高台の上に出ました。そこから見えたのは

 

「空港が………」

「燃えてる!?」

 

赤々と燃え、もうほぼ陽も落ちて暗くなった空に真っ黒な煙を立ち上らせる巨大な建造物。紛れもなくそれは私たちの目的地の空港でした。

 

「じゃあさっき刹那が聞いた音って爆発かなにか?」

「だと思います。イリス」

『もうやってる。索敵範囲最大拡張………完了!』

 

普段はそれほど広げていない魔力探知の範囲をめいいっぱい広げ、空港近辺を索敵。まぁ、距離が距離なので正確な探知は不可能ですが。

 

「どう?」

「いくつか反応はあります。しかし、見た感じたまたま巻き込まれた被害者、と言った感じですね。まだ防災は動いてません」

「それちょっとヤバいんじゃあ………?」

 

恐らくまだ発災して間がないんでしょう。それでもあの規模で既に燃えているのは不自然ですが………

 

『一応レティさんに連絡はしたわよ?やるなら魔導行使許可するけど無茶はするなって』

「イリス、ありがとうございます。では、行きましょう。私達にも出来ることはあるはずです」

 

許可が降りてすぐ、私達はバリアジャケット、紫天装束、鎧へ換装。ちなみにウリエルの翼と輪っかは消したまま。

そうして地面を蹴って加速。私は飛べないのでちょくちょく空中に魔法陣の足場を作って空中跳躍。その横をユーキとウリエルが飛んで並走。飛(跳)ぶこと10分ほど。私達は空港の管制塔らしき塔の上に着地しました。

 

「近くで見るとこれ、規模すごいよ」

「すごく熱い………もうすぐ夜なのに昼間みたいに明るい」

「ジャケットを耐熱仕様にしておいて下さい。中に突入してジャケットがもたないと思ったら1度外に出て再構築。それともうすぐ管理局の防災が来るはずです。ローブの方も着けておいてください。ウリエルはともかく、私とユーキは知っている人は知っているはずですから」

「ん、わかった」

「了解よ」

 

最低限の確認だけ済まして塔から飛び降ります。そしてすぐ下の天井をぶち抜いて中に突入。私達は別々の方向に散開して救助を開始。取り残された人を見つけては障壁を張って、1人ずつ外へ連れ出していきます。

それから10分ほどして管理局も到着、消化と救助活動を始めました。

 

「やっと管理局も到着ですか。とは言え、ここでやめるのは野暮ですよね」

『乗りかかった………と言うかもう出航しちゃった船だしね。………あら?』

「どうかしました?」

 

管理局も突入したのを私も確認したところでイリスが何かの反応をキャッチ。何か気になるものでも見つけたんでしょうか?

 

『4つ程刹那もよく知ってる反応よ』

「………なのは、フェイト、アリシア、はやて」

 

こう言っては難ですが、空港火災くらいで出動するとは思えない面々。恐らく非番か何かでたまたま近くにいて応援要請でもあったのでしょう。

 

『帰ってきたって伝えてもいいんじゃないの?』

「まだ完治してませんし、何より私の心の準備がまだなので無理ですよ」

『絶対本音は後者よね………まぁ、言いたいことはわかるけど。あまり心配かけたくないのよね?』

「そんなところです」

 

私は耐熱仕様のローブに付いているフードを被り、空港の奥へと向かいました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

───side ???

 

「お父さん………お姉ちゃん………」

 

空港の奥の方にあるエントランス、そこを私は1人で歩いています。辺り一面火の海ですごく熱い………はぐれてしまったお姉ちゃんも見付からない。絶望のドン底に私はいました。

 

「きゃっ!」

 

すると、近くで爆発が起き、私はそれに巻き込まれて女神像のそばの床に投げ出されました。体の至る所には擦り傷や切り傷が出来ていてすごく痛い。歩くのももう限界。何より熱くて暑くて動く気にもなれない。

 

「誰か………助けて………」

 

ガラッ…バキッ

 

「ひっ!?」

 

ちょうどその時、何かが崩れる音と砕けるような嫌な音が聞こえ、すぐ側にあった女神像が私の方に倒れてきました。死ぬとかそういうのを考える余裕もなく、私は恐怖に目を閉じました。

 

「………ぇ?」

 

でもすぐにくると思っていた女神像に潰される感触と激痛はそれから数秒経っても来なくて。

 

「間に合って良かったです。大丈夫ですか、ギン………いえ、この魔力はスバルですね?」

 

恐る恐る目を開けると目の前にいたのは倒れてきた女神像を両手で支えるローブを被った男の人………だと思う。男の人の声だったもん。

でもなんで私の名前知ってるんだろう?

 

「ぇっと………誰?」

「それは後で。先ずはこれを何とかします。イリス、右腕武装化。ブラストクロウ·レプカ!」

『了解!』

 

誰なのかすごく気になるけど、確かに今はそれどころじゃない。男の人が叫ぶと肌が多めに露出している右腕(何故か手の甲にコアみたいなのがついてた)が光り、赤と黒の禍々しい風の武装した腕に変わりました。

 

「イリス、出力は弱めで」

『弱めね。了解』

「ディザスターヒート!」

 

その武装した右腕の掌を女神像に当て、そこから砲撃。それによって女神像は離れた所に吹き飛んで落下。それからこの男の人は右手の武装化(?)を解いて私の方へ向き直りました。

 

「怪我はないですか?」

「ぇっと………うん。大丈夫」

 

ローブに付いたフードで目元が見えなく、私は聞かれたことにオドオドしながら返事。それを見て男の人は「あぁ」となにかに気づいた素振りを見せてからフードを外しました。そこから出てきたのは薄い翠の髪を後ろで纏めた蒼と紫の虹彩異色の男の人。

ぁれ?見覚えがあるような………無いような?

 

「刹那です。刹那·ストラトス。7年くらい前にナカジマ家で一時期お世話になったことがあるんですよ。その頃のスバルはこんなにちっちゃかったので覚えてるかわかりませんが」

「何となく、覚えてる。優しいお兄さんがいたこと」

 

良かったです、と答えながら男の人、刹那さんは着ていたローブを脱いで私に羽織らせます。

昔一緒に住んでた少し年上の男の人と、その人と仲のいい女の人。朧気ながら覚えているその2人。その男の人の方の特徴とこの人が一致しました。私やギン姉はその2人とよく遊んで貰っていたのを思い出しました。

 

「思い出に浸るのはそこまでにしてください。まだ火の海の真っ只中ですよ」

「ぁ、そうだった」

「そのローブは耐熱………熱に強いので着ていてください。もうすぐ管理局の人がここに来ますから」

「刹那さんは………?」

「私がその人に見付かるのは少し不味いので。ぁ、私のことは他言無用でお願いしますね」

 

管理局の人に見付かるのが不味いってどういうことなんだろう?

刹那さんはどこからともなく別のローブを取り出して羽織りました。

それとほぼ同時、エントランスの上の方で爆発がして、その中から白い服の女の人が出てきました。

 

「そこ、誰かいるの!?」

「この魔力は………なのはですか」

 

その女の人は私達に声を掛けて、刹那の後ろに着地しました。同時に刹那さんは片膝をついて私の頭に手を置きました。

 

「スバルはなのはに救助してもらってください。では、私は行きますね。また会いましょう」

「うん!」

 

なのはさん?って人に背を向けたままの刹那さんを不審に思ったのか、そう言って立ち上がった刹那さんの右肩をなのはさんって人が掴みます。

 

「あなた、何者ですか?所属と氏名を言ってください」

「………イリス。空港内の要救助者を再スキャン。そのデータをレイジングハートに転送。それからヴァリアントアーム解除」

『ぇ?あぁ、うん。わかったわ』

「っ!?」

 

肩を掴まれた刹那さんは私にも聞こえないくらいの小声で何かを言うと、ローブの中で刹那さんの右腕のある部分が光り、そこを掴んでいたなのはさんがまるで掴んでいたものがなくなったかのようにつんのめりました。刹那さんはその隙にエントランス2階へと飛び上がって奥へと消えていきました。

 

side out

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

side なのは

 

エントランスで不審なローブを被った人と要救助者の女の子を見つけた私。私はその不審な人の後ろに降りてその人の肩を掴んで拘束しようとしました。するとその時、その人が何か小声で言ったかと思うと私が掴んでいた肩がいきなり何の感触もなくなり、私はつんのめってしまいました。その一瞬をつかれてローブの人はどこかへ立ち去ってしまいました。

 

「………逃がしちゃった」

〈Master. You get a message.〉

「ぇ?私に?」

 

ローブの人を見逃した直後、レイジングハートから私へメッセージが届いたと言われてモニタを投影。

差出人不明、件名なし。本文はただ一言「使ってください」のみ。気になるのはその添付ファイル。私はそれもモニタに投影。

 

「これって………この空港だよね」

〈Master〉

「っと、そうだよね。まずはこの子を救助しないとだよね」

 

何故か私の名前を知っていたさっきのローブの人、唐突に送られてきた謎のデータとメッセージ。疑問は尽きないけど、優先順位が違うよね。外出た時にはやてちゃんに相談してみよっと。

 

「もう大丈夫だからね。安全な場所まで一直線だから!」

 

その後、天井をディバインバスターで撃ち抜き、そこからこの女の子を救助しました。

ちなみにさっき送られてきたデータは空港内の逃げ遅れた人の位置を示していることがわかり、そのお陰で救助は捗りました。

でも、あの人………誰なんだろう?

 

side out

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

side ウリエル

 

「これで大丈夫ですよ。その中にいれば管理局の人が助けてくれます。もし倒壊とか起きてもビクともしないから!」

「ぁ、ありがとうございます」

 

私は腰にぶら下げた剣『天』の力で逃げ遅れた人を数人ずつ結界で囲んでいく。この結界は中にいればこの辺の気温(多分数百度くらい)なら全く問題ないし、仮にここが地下で倒壊して押し潰されても傷1つはいらないくらいの強度を持っている。魔力使えば結界ごと中の人を建物の外に運べるし解除するならバインドを解く要領でやれば出来る。戦闘では全く使い道はないけど、こういう時には役に立つ。ちなみに管理局にもわかるように目立つ魔力反応を残したりもしてる。

 

「さて、と。次は………この奥か」

 

刹那のスキャンした空港内のマップを見て残った要救助者の位置を確認。一番近いのはこの奥の吹き抜けのホールに1人。私はそこへ向かって走った。

 

「えっと、この辺よね」

 

程なくホールへと到着。ここはまだ火の手は来てないけど、足場がかなり悪い。多分熱とかの影響で脆くなってるのかな?それか消火した後。

とにかく下手に衝撃でも加えたらすぐに崩れそう。

 

「スバル………どこ………?」

「………?」

 

と、私がキョロキョロしてると近くから声が聞こえる。手摺まで近寄って下を覗いてみると2つほど下のフロアの通路に人がいるのを発見。ちなみに私がいるのは5階かな?確かここは地下まで吹き抜けのはずだから、もしも今崩れたらあの子は!?

 

「誰かいますか!」

 

そこに私の近くに新たな人影。白いマントのしたは黒い軍服?っぽい金髪ロングの身長の高い女の人。手には斧?っぽい形の武器。多分これがデバイスってヤツ。レヴィに似てる気もするのは気の所為?

 

「ぇ?きゃっ!」

 

その金髪の人(多分管理局の人)の声に例の女の子が反応した瞬間。運悪くその周りの足場が崩れ、その影響でこの辺り一帯の足場もあの近くから崩れていく。

 

「ちょ!?ヤバいって!?」

 

私は今いる足場が崩れる前に手摺の上に乗って、そこを蹴って加速し飛翔。女の子へ向けて全速で飛ぶ。

 

「管理局の人!上の方の瓦礫だけ何とかして!」

「え!?」

「早く!」

 

突然の事で対応が遅れてしまったのか、私が管理局の人に激を飛ばして指示を出す。その間に私は女の子に向かって落ちる瓦礫を次々と蹴ってさらに加速。その下にいる女の子を優しく抱きしめ、さらに下へ加速。

 

「下は危ないよ!」

「大丈夫だから!」

 

ホールそのものも崩れ始めてきて、上の方の瓦礫を破壊するだけで精一杯な様子の管理局の人から声が掛かるけど、大丈夫。むしろここから上に行く方が危ないと思う。

 

「あぁもう!これ邪魔!」

 

私はさっきから高速機動するのに邪魔だったローブを脱ぎ捨てて左の腰に下げた剣『獄』を抜く。同時に着地。すぐ頭上まで瓦礫が落ちてきてるこの状況でふわっと軟着陸した私を褒めて欲しい。

 

「魔力溜める余裕はない………。危ないから目閉じてて?」

「ぇ?はい!」

「ありがと。エンジェライズ!!」

 

女の子に目を閉じてもらい、私は天使の翼とリングを一瞬だけ顕現。これすると魔力が一気に溜めれるんだよ。無闇矢鱈に使うものじゃないけど、今は緊急時。

 

地獄を粛す神の炎(ブレイズ·オブ·ジャッジメント)!!」

 

その溜めた魔力をフォーミュラを介して獄へ伝達し、真上に向かって牙突。落ちてくる瓦礫を破壊しつつその上に出る。ちなみに破壊した時の砂煙から出る前に翼とリングは消してある。見られるわけにいかないからね。

で、上にいた管理局の人に目線で合図を送って脇の通路に避難。

 

「ふぅ。もう大丈夫だよ」

「助かった………の?」

「そうだよ。あとはこの管理局の人が外に連れてってくれるからね」

 

そして私は女の子を放して管理局の人に引き渡す。と、気がついた時にはその管理局の人が斧型のデバイスを私に向けて牽制(?)してた。

 

「待ってください。時空管理局執務官フェイト·T(テスタロッサ)·ハラオウンです。あなたの所属と氏名を答えてください。場合によっては無許可の魔導行使で拘束します」

「ウリエル。今は答えられるのはそれだけよ。あと、許可は取ってるわ。誰から、とは言えないから信じてはもらえないと思うけど。じゃ、その子お願いね。フェイト執務官」

 

それでも私は微動だにせず、女の子をフェイト執務官に任せてから私はユーキに通信を入れながらそこから通路の奥へと立ち去った。

 

side out

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

side フェイト

 

ホールに取り残された人を救助して外へ出た私。この女の子はギンガ·ナカジマ陸士───要は管理局員───でたまたま巻き込まれて、離れ離れになった妹を探してたんだって。問い合せてみたら妹のスバル·ナカジマって子はなのはが救出してたみたい。良かった。

 

「フェイト、首尾はどう?」

 

外で救急の人にギンガを引き渡してからすぐ、お姉ちゃんが私の所へやって来ました。

 

「うん、こっちはもう大丈夫だよ。要救助者の反応はもうなし。お姉ちゃんは?」

「こっちも。ただ、気になることがあるんだよね。要救助者が既に謎の結界で守られてたり、既に外に逃げてた人がローブの魔導士に助けてもらったって証言してたり」

「ぁ、ローブの魔導士なら私も見たよ。と言うかローブの中も。ちょうどお姉ちゃんより背が低いくらいの小柄の女の子だった。バルディッシュ、画像データある?」

〈Yes sar〉

 

お姉ちゃんが気になるっていう謎のローブの魔導士、バルディッシュに残しておいた画像データを投影します。

 

「………何これ?炎と瓦礫しか写ってないよ?」

「ぁ、あれ?おかしいな」

 

けど、それにはどこにもあの女の子は写ってなくって。間違いなく写ってるはずなんだけどなぁ………

 

「まぁ、救助活動してたから犯人って訳じゃないと思うけど………」

「ぁ、その女の子だけどね。魔導行使の許可貰ってるって言ってたよ。誰からなのかはわからないから信憑性欠けるけど」

「欠けるどころか全く皆無だよ、それ」

 

その後すぐ、本局魔導士が到着。そちらに引き継いで私達現地応援はそれこらも引き続き作業続行。本局魔導士、来るの遅いよ!




何気に10000字弱って初めてかな?すごいボリュームになっちゃいました。

ちなみにプレシアの命日云々の話は明言されてないので、だいたいこのあたりだろーって適当言ってます。春であることは間違いないですからね!

最後の方は少し違うけど、再会をテーマにした話にしてみました。具体的にはプレシアとスバルですが。この後はまたしばらくコミックの話になると思います!

感想などあればよろしくです!
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