メイン武器で大剣とヘビボ使ってるんですが、最近双剣にもハマってます。あとキリンの女装備可愛いです!
ちなみに今回のは少し(かなり?)甘いと思います。ブラックコーヒーいるかも?(((
side オリヴィエ
───3時間程前 管理局本局
「失礼しました」
約1週間ほどの任務を終えたアリシアと、その補佐をしている私と加藤紗綾。今はアリシアが執務官長へその報告をし終わったところです。
任務そのものは自然保護隊からの応援要請があった違法密猟組織の摘発だったんですが、特務官試験に受かってから半年も過ぎましたが、研修と任務を絶え間なく受けてきてほとんど休まないアリシア。いえ、全く休んでないというわけではないんですけどね。何かと遠征系の任務をよく受けて遠出し、それが終わっても休暇をとるのは大抵は1日のみ、のような日々が続いています。
「ふぅ〜………今回も空振りかぁ」
「空振りって?任務は上手くいったんだよね?」
「任務はね。刹那が今いる世界………名前も思い出せないけど、そこの手掛かりだよ」
「5年前からずっと探してますからね」
刹那がいなくなってから2年間は生きているのかも定かではなかったんですが、2年前の事件──何故かどんな事件だったかは思い出せませんが──でどこかの世界で生きていることがわかり、ノーヒントに変わりはないですが、遠征系任務を好んで受けては刹那を探し続けているアリシア。
特に去年末に特務官となってからはその行動に自由度が増し、それまでは行けなかったような遠くまでも足を伸ばし始めました。それから半年と少し、未だに手掛かりすら見付かってません。
今日はまだ昼過ぎですが、長期任務明けなので報告を終えたらもう上がりなので、このままの足でアリシアの借りているマンションへ。紗綾はまだ書類の仕事が残っているので本局に残ってます。
「アリシア、たまには休まないと体を壊しますよ?」
「んぇ?へーきへっちゃらだよ。刹那見つけるまで止まれないからね」
「ですが、体は資本とも言いますし………」
本人は元気にしてますが、先程の任務以降多少顔色も良くない気もするので、少し長めに休むことを勧めてみますが、本人は大丈夫と言います。
「………わかりました。けど、今日と明日はちゃんと休んでくださいね?」
「もぉー。ヴィヴィはお母さんみたいだなぁ」
「心配なんですよ!」
まぁ、これくらい冗談を言い合えるのなら大丈夫なんだとは思いますが。
私はアリシアの部屋のドアを閉め、モニターを展開したその時です。
ドサッ
「っ!?」
部屋の中から何かが倒れるような音が聞こえて私は展開したモニターをすぐに消し、ドアを開けました。
「はぁ………はぁ………」
「アリシア!?」
そこで見たのは床に倒れるアリシア。私が咄嗟に駆け寄って額に手を当てると、かなりの熱を持っていて、すぐに風邪だとわかりました。そのあと私はアリシアをベッドまで運んでシャマルに連絡して来てもらって診察。幸いただの過労からくる風邪だとのことで、2、3日ゆっくり休めば治るだろうとのこと。
ただ、1つ気掛かりなのは………
「今日は私が診ていれば良いとして、明日なんですよねぇ」
「私、1人でも大丈夫だよ?」
「高熱で動くことすらままならない状態で言われても説得力ありません」
明日は私も紗綾も外せない会議が入っていて、アリシアに付き添うことが出来ません。なのはや妹のフェイト、その補佐のシャーリーも似たような事情でNG。八神家も外せない仕事があるとかで。
「ぅーん、どうしましょう?」
side out
───翌日
「それで、シグナムが引き受けた特別認定試験の模擬戦の私が
翌日。ミッド中央部の少し外れ。そこの街路樹の脇にヴィヴィ、ユーキと並んで歩く私の姿がありました。
「大体はそんなところですね。刹那の本名、ちゃんと知ってますから。何か理由があったんですよね?会えない理由が」
「オリ………ヴィヴィのことを完全に失念していた刹那の失態」
ユーキ、今オリヴィエって言いかけましたね。慣れてないだけでしょうけど。ちなみにユーキにも来てもらったのは2つ理由があります。
1つはユーキはアリシアとは少なからずの知り合いだから。砕け得ぬ闇事件で顔見知り(もっとも、今は記憶封印で見ただけでは思い出せないでしょうけど)ですから。
2つ目、看病するのが幼馴染のアリシアとは言っても異性だから。例えば汗を拭いたり、着替えさせたりすることも必要ならあるでしょうし、そういう時のために。以前は普通にお風呂とかも一緒に入っていた私とアリシアの仲なので下手をすれば私なら良い、とか言い出しそうですが、今は大人でアリシアも(小柄ですが)1人前の女性。やはり着替えや汗ふきはユーキに任せた方がいいと言う私とヴィヴィの結論から。何かあれば人手もいるでしょうしね。買い物とか。
私の右腕のコア内にイリスがいますが、彼女は基本的に半実体。軽く触るくらいしか出来ず、それ以上のことをしようとするとすり抜けてしまいます。マテリアライズしようにも媒体がありませんしね、今は。
「まぁ、遅かれ早かれ会わなければいけませんでしたから。それが大幅に早まっただけですよ。理由と言っても私のリンカーコアの損傷が完治してから、程度ですし」
「でないと余計な心配をかけるからって。目が見えなくて隻腕で損傷の後遺症で飛べなくなってるから今更だけど」
「ユーキ、ズバズバ言いますね」
「ヴィヴィに隠し事はいけないってだけ」
隠していたつもりは無いんですけどね。
「ナノマシンの影響で術式も変わって、そのせいで魔力運用も変わり、覇王流を神風流に改名したんでしたっけ?」
「そんなところ。魔力とフォーミュラのナノマシンの奇跡の適合ってところから神風………奇跡の力って意味で」
「名付けたのはユーキと今はエルトリアにいるユーリですけどね。それはそうと………」
アリシアの住んでいるマンションに案内してもらいながら、私は魔力探知で辺りを見渡します。
「この辺り、かなり立地が良いですね。都市部に近くてスーパーもすぐそこにあるので利便性が良さそうです」
「確かにそうですね。部屋を取れたのもほぼ奇跡だったって言ってました」
この周辺は都市部の外れ、と言ってもそこそこ開発はされていて、マンション等の高層住宅やスーパーや飲食店を始めとした各種店舗が多く、近くになんでもある立地。さらに都市部に近いので通勤にも困らない。あとから聞いた話ですが、この辺りに部屋を取れたのもたまたまアリシアが部屋探しをしているタイミングでたまたま引っ越す人が出て、そこに滑り込めたからという奇跡ぶり。それがなければどこも満室だったそうです。
「少し買い物してから行きたいので先に行っててもらっていいですか?アリシアの好きな物をいくつか買っておきたいんです」
「わかりました。場所は」
「ぁ、ユーキとヴィヴィの魔力を追うので大丈夫ですよ」
「そうですか。では、先に行きますね」
私は2人と別れて近くのスーパーへと向かいました。
同時刻
side アリシア
「ぁぅ………体が重い………頭がくらくらする………」
昨日倒れて風邪って診断されてから私はずっとここで寝てる。シャマルに診てもらって、お薬も貰ったからあとは安静にしてるだけなんだけど………
「こういう時って………一人暮らしなのが恨めしいよ」
寂しいってわけじゃないけど、こういう時には誰かそばにいて欲しい。補佐のオリヴィエが今日見てくれるお手伝いさん連れてきてくれるらしいけど………誰だかわからない知らない人だとそれはそれで………ね。
「せめてフェイトだけでも来れたらなぁ………」
とは言ってみるけど、今は長期の任務で遠くにいるからワガママはダメだよね。そりゃあ今の私のこと伝えたら飛んできてくれると思うけど、仕事の邪魔になるから絶対にダメ。
「前に風邪引いたの………いつだっけ?」
確か………9年くらい前だったかな。まだママも元気で、刹那も一緒だった頃。あの頃は刹那がそばに居てくれて、ママも仕事休んで一緒だった。今はそれがどちらもない。
「刹那………どこにいるの」
気が付いたら私は今まで押し殺していた弱音を吐いていた………
「アリシアー。戻りましたよ」
「ぁ、おかえりなさい」
そこにオリヴィエが帰ってきた。ってことは今日私のこと見てくれる人を連れて来てくれたってことみたい。
「あなたの面倒、見てくれる人連れて来ましたよ」
やっぱね。
オリヴィエが私の寝室に入ってきて、その面倒見てくれるって人も入ってくる。見たところ私くらいの小柄の女の子で、髪がウェーブの掛かった赤みの強い金髪ロング。
「ヴィヴィ、その表現は正確じゃない。私はその人のお手伝い。それはともかくとしてよろしくアリシア。それと久しぶり」
「ぇ?」
この子、私のことを知ってるの?少なくとも私は見覚えは………ない、よね?
「ぁ、そっか。記憶封印してるからか。ちょっと待って。今からヴィヴィも含めて解除する」
「記憶………封印?」
熱のせいかな。この子の言ってることがわからない。
そう思いながらベッドで横になったままその子を見てると、そのユーキって子は手を前にかざして魔法陣を展開。その魔法陣はミッド式に似た円形だけど少し違ってて、その外側に爪みたいなのがついてる。見たことの無い………ぁれ?
「私、ユーキのこと知ってる?その術式も………見たことある」
「何ですかこれは?頭の中に情報が入ってきてますよ!?」
「それは正確じゃない。例えるなら、そう。今まで鍵をかけていた戸棚の鍵を解いた。だからその中身が見れるようになった。その戸棚とその中身自体は元々そこにあったの」
それがさっき言っていた記憶封印………もしかして!?
「砕け得ぬ闇………?」
「ん。正解。その時に生まれたユーキ。ユーキ·エーベルヴァイン」
「っ!?」
まさか………あの時の。エルトリアに行ったはずの紫天の書の一家。その中の紫天の書の盟主。その片割れの魄翼を受け継いだ子。
「何故あなたがここに!?」
動けない私の前に即座に甲冑姿になったオリヴィエが立ち塞がる。けど、なんでこの子がここに?しかも陸士訓練校に?
ピーンポーン
「………私が出るね」
狙ったようなタイミングでインターホンが鳴り、ユーキは身を翻して玄関へ。
「外まで声が聞こえましたよ。いや、私以外には聞こえなかったでしょうけど」
「ごめんなさい。少し軽率だった」
すぐに今来た人(多分ユーキの言ってた本当の私の面倒を見てくれる人)が入ってきて、その声が聞こえ………ぇ?
「この声………」
「ま、あの人が信用しているんです。今は少しテンパってしまいましたが、危害を加えることはないでしょう」
オリヴィエは事情を知っているのか、落ち着きを取り戻すとすぐに先程までの制服姿に戻る。
そしてその声の主が私の部屋へと入ってくる。
「せ………っな?」
「はい、刹那です。ただいま、アリシア」
「刹那っ!」
私の記憶にある姿からはだいぶ雰囲気が変わっていたし、背も伸びていた。けど、間違いなく………私がずっと探していた人、7年前に空間震で時空の彼方に消えた
私は思わずベッドから飛び起きて駆け寄………ろうとしてバランスを崩してベッドから落ちる。
「っぅ………」
「風邪を引いてるのに急に動こうとするからですよ。まぁ、私のせいですけど」
ベッドから落ちたせいでおデコを床に直撃、蹲る私を刹那は軽々と抱き上げてベッドに寝かせてくれる。
「ヴィヴィ」
「………そうですね」
気を使ってくれたのか、ユーキの呼び掛けでオリヴィエとユーキは私の寝室から出ていく。オリヴィエはその途中、刹那の持っていた買い物袋を受け取っていたけど………あれ何なんだろう?
「すみません。去年の春頃には戻ってきていたんですが、事情があって会いに行けませんでした」
「じゃあ戻ってるの知ってる人は………?」
「シグナムだけです。彼女には特別認定試験の時にお世話になりました」
ってことは去年シグナムが言ってた特別認定試験の相手が刹那だったんだ?確かに言われてみたらハルオーネ·イングヴァルトのイングヴァルトは覇王家のファミリーネームだし。ハルオーネってのは多分刹那のもう1つの名前ってところかな。
「あとスバル。ほら、ナカジマ家にお世話になっていた時の次女です。訓練校で一緒なんですよ。恐らくそこ繋がりでギンガとゲンヤさんにも」
「そうだったんだ」
それから刹那はこの7年間で何があったのか話してくれた。エルトリアの復興のこと、そこでの事故で右腕と視力を失ったこと、今は周りの魔力を検知して周囲を見てること、義手のこと、新しい仲間のこと、訓練校のこと………その間ずっと刹那は私の手を握っててくれて、今までの刹那を知れたこと以上にそっちの方が嬉しかった。
1年間会いに来てくれなかったことは素直に寂しいし、少し怒りも覚える。けど、刹那にも事情(明言はしてないけど、多分失った腕と目の関係)があったんだし、そこは多めに見ないとね。
「そういえば、もう10時は過ぎてますがアリシアは朝ごはんは食べてますか?」
「1人だったから何も………食欲あまりなくって」
「まぁ、1人だと余計にそうですよね。ちょっと待っててください」
「ぁ………」
刹那が握っててくれた手を離して部屋から出ていっちゃいました。すぐ戻るってわかってるけど、寂しい気はする。
その刹那は数分もする前に戻ってきました。手には小さ目の土鍋とお椀、レンゲ、そして小さいお皿とプリンを乗せたお盆。
「ユーキ特製の卵粥です」
「刹那特製、じゃないんだ?」
「そう言いたいのは山々なんですが、既にユーキが作ってましたから。私が買ってきた食材見て察したんでしょうね」
そのお盆を寝室に常備しているテーブルに置きました。
「起きれますか?」
「んっ………1人じゃキツいかも」
「わかりました」
もちろん嘘。ただ単に刹那に起こしてほしいだけ。多分刹那もそれはわかってるけど、私のワガママにちゃんと付き合ってくれる。
刹那は私の背中に手を回して上半身だけ起こし、それから土鍋の中の卵粥をお椀に移してました。
「まだ熱いですから気を付けてくださいね」
「っ!?」
そしてレンゲで少し混ぜてから一口分すくい、私の方へ差し出してきます。
ぇ?これってあれだよね?
「アリシア?少し熱が上がってるみたいですけど大丈夫ですか?」
「んぇ!?だだだ大丈夫だよ?………タブン」
絶対私、今顔真っ赤だよね!?いや、元々熱のせいで体温高いし顔赤いだろうけども!?私がこんなだから刹那が気を遣ってくれてるってわかってるけど、ものすごく恥ずかしい。
「食べるの、今はやめておきますか?」
「………ううん、食べる」
確かにあまり食欲はないけど、お腹が空いてるのもまた事実。それに前に風邪引いた時も卵粥だったから、刹那はこれを用意してくれたんだと思う。作ったのはユーキだけど。
「はい、どうぞ」
「あー……ん……ハフハフ……ぁ、美味しい」
ものすっごく恥ずかしいのを我慢して刹那に最初の1口を食べさせてもらう。熱かったけど、土鍋や茶碗を経由したからか程よく冷めてて食べやすかった。ユーキって料理得意なんだね。
「とりあえず、完食は無理でも食べれるだけ食べてください」
「ぅ、ぅん」
それからたまに水を貰いながらお粥を食べさせてもらって………たぶんずっと顔真っ赤だったと思う。
ちなみに食べさせてもらってる途中にオリヴィエは少しだけ顔を出して出勤していきました。
ちょうどお粥を半分くらい食べさせてもらって、お腹もいい感じになったところでプリンを食べさせてもらってるところでユーキが部屋に入ってきました。
「2人きりでお楽しみのところ悪いけど、薬置いておくね。食卓の上に置きっぱなしだったから持ってきた。あとスポーツドリンクも」
「楽しんでる訳ではありませんが、ありがとうございます」
ごめんなさい、私それなりに楽しんでました。刹那は真面目に看病してくれてるのに。でもずっと欲しかった温もりがすぐそこにあるんだもん。これくらいは許して欲しいな。
「ユーキ、ごめんね。せっかく来てくれたのに1人にしてて」
「ううん、気にしない。話し相手ならイリスがいるし、そこそこすることはある」
「じゃあ、洗濯とかもお願いしていい?」
「ん、わかった」
イリスってのは刹那の義手の制御AIで、砕け得ぬ闇事件の時のあのイリスだって刹那から補足説明。
私は薬を飲んでから再びベッドに寝転がりました。そして当然のように刹那の手を握る。
それから少し寝て、昼を過ぎたあたりで起きた時にお昼ご飯のお粥、その後は流石に寝れなかったから17時頃にオリヴィエが帰ってくるまで刹那と途中参加でユーキ、イリスと話してた。もちろん食べてる時以外はずっと刹那の手を握ったままで。
そのおかげもあってか、夕方頃にはそこそこ熱も引いてある程度なら動けるようにもなった。まぁ、大事をとって明日もお休みするんだけどね。
「さて、と。ヴィヴィも帰ってきましたし、門限もあるので私達はそろそろ戻りますね」
「ぁ………」
「アリシア、どうかしました?」
時間が経つのは本当に早くて、気が付いたら18時前。訓練校の宿舎の門限が何時なのかはわからないけど、引き止めるわけにもいかなくって、離れていく刹那の手の感触が少し寂しい。
「ううん………ぁ、たまに連絡入れてもいい?」
「良いですよ。しかし、その時はイリスを経由してください。訓練中だと出れないので」
「そうする。あと、7年分の埋め合わせ、ちゃんとしてよ?」
「ものすごい負債が貯まっていそうですが………可能な限りしますよ」
「ありがと!」
「では、これはその最初の返済ということで」
玄関で見送りする時の少しの会話。刹那は靴を履いてから私に向き直りました。
「愛してますよ、アリシア。んっ」
「っ!?」
私がキョトンとしてると刹那から唐突な告白。そのせいで一瞬頭が真っ白になった所に唇に伝わる柔らかい感触。
「っ………返事はまた今度会ったときで構いませんよ。では」
数秒してその感触が離れ、刹那とユーキは帰っていきました。
「………ぷしゅぅぅぅ」
「アリシア!?」
刹那に改めて告白され、キスもされた。そう実感した私はまた倒れてしまいました(数分で復帰したケド)
ふひぃ。書けました!アリシアとの再会パート!書いてたらかなり甘くなっちゃいました。表現が下手なのでアレですが
感想などあればよろしくですよ!