魔法少女リリカルなのは 覇王を継ぐ者   作:八雲ルイス

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どもども、ルイスです。ハンター稼業にハマってる傍らでグラブルも始めてみました。


第46話 召集─Saint─

───新暦75年3月

 

side はやて

 

念願の夢やった私の部隊、遺失物管理部対策部隊、通称は機動六課ゆう名前なんやけど、その隊舎見てからその後。私はアリシアちゃんに前々から頼まれとった仕事に向こぉた。行き先はミッド北部に駐屯しとる陸士108部隊。4年前の空港火災の時にもお世話になったゲンヤ·ナカジマ三佐が部隊長をしとる部隊。

ここに来た目的はただ1つ。アリシアちゃんの補佐候補の人が配属しとって、アリシアちゃんに任せる予定のセイント小隊(なのはちゃんのがスターズ、フェイトちゃんがライトニングや)の隊員候補やからや。3年前に訓練校入って、首席で卒業、しかも異例の特別認定試験の合格者なんやって。シグナムの話やとハルオーネって名前。写真はなかったからどんな人かよぉわからん!

 

「あと、次席卒業のエーベルヴァイン姉妹とハルオーネって人の相棒の八雲燕。まぁ、流石に全員は無理やろけど」

 

首席と次席のペアを確保するってナカジマ三佐、なかなかすごいと思うんよ私。ちなみにナカジマ三佐の娘さんも同率で次席卒業して別の部隊の災害担当で活躍しとるらしい。そっちはなのはちゃんが引き抜きに行っとる。

 

「それにしてもアリシアちゃん、いつの間にそんな大物新人に目ぇ付けとったんや?しかも補佐の候補にちゃっかり勧誘しとるし………」

 

今ナカジマ三佐のとこおるのも現場経験を積むためって名目らしいしなぁ。ま、特務官補佐ゆうても訓練校上がり2年やそこらでなれるもんちゃうしな。

そういやここ2~3年くらいでアリシアちゃんが遠征系任務やる頻度一気に落ちたし休暇もちょいちょいとるよぉになっとる。本人に聞いても何も無いの一点張りやけど………

 

「絶対になんかある」

 

多分その答えはこのハルオーネっちゅう人やろうな。でもなぁんか引っかかるんよ。ハルオーネ·イングヴァルト………イングヴァルトの方。どっかで聞いたような?まぁ、ええか。

 

「八神はやて二等陸佐、入ります!」

「おぅ。嬢ちゃん、やっと来たか」

 

予めアポは取ってたからすぐにナカジマ三佐に会うことが出来た。ナカジマ三佐も私が入るとすぐにデスクから立って来客用のソファに案内してくれて、お茶(これが美味しいんよ)を入れてくれる。

 

「ご無沙汰してます、ナカジマ三佐」

「ホントになぁ。めっきり連絡寄越さねぇと思ったところにいきなり連絡してきたと思ったら引き抜きかい」

「あははは………それは申し訳ないゆうか心苦しいゆうか。せめてスカウト言うてください」

「ま、内1人は元々テスタロッサの嬢ちゃんの補佐研修の現場経験でここにいただけだからな。そのテスタロッサの嬢ちゃん直々の頼みっちゃあ断れねぇよ」

 

本当ならここに来るのは自身の補佐候補を引き取る名目のあるアリシアちゃんやった。けど、急遽外に出んとあかんことなって来れんくなったから私が来たっちゅうわけや。でも引き抜きに変わりはないし、お世話になったナカジマ三佐にここまでしてもらうのは心苦しいというかなんというか。

これも余談なんやけど、階級はナカジマ三佐が三等陸佐、私がさっきも言ったように二等陸佐。アリシアちゃんは私と同じ二等空佐相当。なのはちゃんとフェイトちゃんは一等空尉(フェイトちゃんは相当)や。

前は私の方がナカジマ三佐より下やったけど、階級逆転した今でもこの人は尊敬する上官や。

 

「んーと、例の新人だったな。八雲燕、ウリエル·エーベルヴァイン、ユーキ·エーベルヴァインの3人」

「はい、そうです。ゆぅても、全員連れて行くつもりは無いんですけど」

「ったりめぇだ。せめて1人くれぇ残してほしいもんだな。ほらよ、3人のデータだ。今訓練………もうすぐ終わるんじゃねぇか?」

「あれ?ハルオーネって人含めて4人やないんです?」

「聞いてねぇのか?元々近いうちにテスタロッサの嬢ちゃんが引き取って自分の手元で経験積ませるって予定だったのが早まったんだ。で、異動になった。これがここにいた頃の………っても数日前までのだが、のハルオーネのデータだ」

「残念、会いたかったんやけどなぁ………ぇ?」

 

その渡されたデータを見て私は目を丸ぅした。だってそうやろ?

 

「兄やん………?」

 

そのハルオーネっちゅう人、その顔写真がどお見ても私の兄やん、刹那やったからな。

 

「あの、ナカジマ三佐。このハルオーネゆう人………もしかして刹那って名前もあったりしません?」

「あぁ………やっぱり気付いちまうか。本人とテスタロッサの嬢ちゃんからは極力隠し通してくれって言われてたんだがな。嬢ちゃんの言う通り、刹那·ストラトスって名前もある。よくわからんが、どっちも本名らしい」

 

兄やん、帰っとったんや。ナカジマ三佐の言い方聞くと、アリシアちゃんもそれは知っとる………ということはや。アリシアちゃんが遠征系任務減らした理由にも納得がいく。

 

「兄やんのこと、見付けとったんやな」

 

アリシアちゃんが遠征系任務受けまくっとった理由は兄やんを見付けるゆうただ1つだけや。それを減らした時期から逆算したら………

 

「丁度2年と少し前だったか?任務明けに風邪でぶっ倒れたことがあったろ。そん時に会ったらしいぞ。それ以降大変でよ、たまにフラっとここに来て惚気話聞かされてな。デートでどこ行ったとか、模擬戦したとか」

「えぇ!?」

 

やっぱり2年ちょい前………ってもうそんな関係なん!?早ない!?早過ぎひん!?確かに10年前の時も相思相愛ゆう感じやったけど!?というかデートで模擬戦するってどんなカップルなんや!?

 

「まぁまぁ、落ち着け。とりあえずエーベルヴァイン姉妹とハルオーネ………もう刹那でいいか。刹那の相棒の八雲に会ってみねぇか?」

 

兄やんだけ名前呼びなのは多分ヴィヴィさんの影響やね。オリヴィエゆう本名名乗れへんからヴィヴィ·ストラトスゆう偽名使うてるから。ストラトスやと被るもん。

 

「せやな。そうさせてもらいます」

 

その後ナカジマ三佐の紹介で八雲燕二等陸士、エーベルヴァイン姉妹(どちらも二等陸士)と面会。本人達の希望もあってエーベルヴァイン姉妹をスカウトすることになりました。ナカジマ三佐曰く詳しい事情を知る刹那がいない今、あの封印処理を施された2人を手元に置いておくのは気が引ける、とのこと。

なんのこっちゃ?ってそこら辺を本人に聞くと、ユーキちゃんの方は私の記憶封印ってのを解いたらすぐ解決。ウリエルちゃんの方は生まれつき規格外(それこそ私なんか比較にならないレベル)の魔力を持っとるから、らしい。で、その封印の解除承認権限をナカジマ三佐が刹那から引き継いで半分持っとったらしいんやけど、それを慣れてる私に、ってことらしい。セイントのフォワードが1人多くなるけど………まぁ、えっか!

 

「………貧乏くじ引いた気がするんは気のせいやろか?」

 

───side out

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

同時刻 第3管理世界ヴァイゼン 次元港

 

私は今アリシアに呼び出されてヴァイゼンに来ています。あれから順調に訓練校を卒業し、それと同時にアリシアから補佐候補としての勧誘があり、それを承諾。ただ、訓練校上がりで実務経験が足りないとかで、考査試験は後回しで、元々配属予定だった陸士108部隊で実務研修(アリシアが既に手配していた)を受けることに。2年間で経験を積んで実績も上げ、そろそろ補佐としての研修をするとかでアリシアの元に異動。元々遅かれ早かれこうなる予定だったのが少し早まった、と部隊長のナカジマ三佐から聞かされました。

 

「確か、迎えが来ているはずなんですが………」

 

私は手荷物一色を入れたキャリーバッグを引きながら次元港のロビーを歩いていました。

 

「せーつーなー」

 

そうしてると聞き覚えのある声が聞こえ、魔力探知をそちらに向けると案の定、アリシアがこちらに手を振っているところ。

ちなみにアリシアとは例の1件の後(というか次の週末)に呼び出され、それ以降付き合っている関係。俗に言う恋人同士というやつですね。とは言っても、当時私は訓練校の研修生でその後も陸士部隊所属の陸戦魔導士。アリシアは本局航空隊所属の特務官。会える機会もほとんどなく、恋人らしいことはほとんど出来てませんが。精々月一でデートでも出来ればいいかな程度です。電話やメールはよくしてますが。

ちなみに最初にアリシアから連絡があった時にスバルやティアナ達が近くにいたこともあって、当時よく一緒にいたメンツは皆、私とアリシアが付き合っていることは知っています。

で、今会うのもなんだかんだで1ヵ月ぶりくらいです。

 

「直接会うのは久し振りですね」

「だねぇー。お互い忙しい時期だもん。ほら、車向こうに停めてるから着いてきてー」

 

言われるままにアリシアについて近くの駐車場へ。そこにある黒のスポーツカー風の車に乗り込みました。当然ですが、アリシアが運転席、私が助手席。

 

「これ、アリシアの車ですか?」

「まさか。レンタカーだよ。普段ならバイク使うんだけど、今日は刹那いるしね」

 

バイクに跨るアリシアというのもあまり想像出来ませんが、仕事柄そっちの方が都合がいいのもあるんでしょうね。

 

「しかし、1つ気になることがあるんですが、なぜ私を引き取るのが今なんですか?まだ階級的にも現場経験的にもアリシアの補佐にはまだ物足りないと思うんです」

「んーとね、いくつか理由があるんだけど」

 

アリシアの運転で車を発進させつつ、思っていた疑問を聞いてみます。

 

「1番大きいのはやっぱりこれかな。はやてが部隊作るんだけど、それがもうすぐ始動ってところなんだ。で、本来の予定だと108から直接そこに異動ってなっちゃう。それだと将来的に私の補佐やるとしても、そっちの経験が少なくとも1年は先延ばしになっちゃうからね」

「そこで私を早めに引き取って、少しでも補佐としての経験を積ませたい、ですか?」

「そゆことそゆこと。その関係でオリヴィエと紗綾は今隊舎の方行ってるんだよ。本来私が行くはずだった108は………ちょうど今はやてが行ってる頃だよ。ぁ、噂をすればはやてから連絡だ。刹那出てもらえる?こっちに連絡するってことはバレてるだろうし」

 

アリシアの脇に出た音声通信のモニターを手早く操作して、私の脇に再度出します。

 

「はい、アリシア·テスタロッサ特務官代理の刹那·ストラトスです」

『せぇぇぇぇつぅぅぅぅなぁぁぁぁ!!』

「………久し振りです、はやて」

 

通信繋いだ途端怨念のような声出すのはやめてください。怖いです。

 

『帰っとんなら連絡くらい寄越しぃ!ずぅぅっと心配しとったんやで!』

「しかし、事情が」

『それでもや!エルトリアの1件で生きとるのはわかったけど、それでも………ずっと待たされる私らの気身にもなってぇな………』

 

怒ったと思った途端、今度は顔を俯かせるはやて。

確かにはやての言う通り。みんなのことを考えていたら事情があったにせよ先ず顔を出すべきでした。リンディさんに最初にあった時も似たようなこと言ってましたしね。

 

「すみません………自分のことばかり考えてました」

『………反省しとる?』

「もちろんです」

『何でもしてくれる?』

「もちろんでs………ぇ?」

 

今言ってはいけないことを言ってしまった気がします。

 

『言質とったで!約束やで!』

 

その瞬間はやてはパァァっと明るくなり………案の定ハメられたと思った時には時すでに遅く。まぁ、元々悪いのは私なのでお詫びはするつもりですけど。

 

「………程々でお願いしますね?」

『もちろんや。ほんなら最初の命令はアリシアちゃんを幸せにする、や。これ以上泣かせたら許さへんからな?絶対に幸せにするんやで?』

「言われるまでもありません。10年前にさんざん泣かせてしまいましたから」

『そもそも今このタイミングで兄やんを異動させたのもアリシアちゃんのワガママやしな。余程早く側に置きたかったんやろ』

「ぶふっ!?」

 

はやての爆弾発言でアリシアが盛大に吹き出し、車が蛇行。はやて、運転中のアリシアにそれを言うのはダメですよ。なんとなく私も察してましたけど。

 

「はやて!今運転中!そういうの勘弁して!」

『ごめんごめん、許してぇな』

「それより、何か要件あったんじゃないの?」

『そやそや。アリシアちゃんの下につくフォワード、スカウト出来たで。ユーキちゃんとウリエルちゃん』

「じゃあ刹那込で3人?」

『せやな。本当なら2人が良かったんやけど………』

「ユーキとウリエルの封印処理の関係でしょうね。その辺ははやての方が慣れてるでしょうし」

 

元々の魔力が多いからねぇー、とアリシアが呟きます。実際慣れてないと荷が重いんだと思います。

 

『せやけど、ウリエルって………どこかで………』

「4年前の空港火災だよ。ほら、フェイトが会ったっていうあの子」

『っちゅうことは兄やんもあの場におったん?』

「いましたよ。スバルを助けた時になのはに見られてますしね。後ろ姿ですが」

『つまり、あの時の正体不明の魔導士が………』

「刹那とウリエル、あとユーキだね。その辺は前に刹那から聞いてるよ」

『あん時すれ違っとったんかぁ………』

 

あの時見付からないように暗躍したのは私ですからね。無理もありません。

 

『ほな、なのはちゃんとフェイトちゃんに兄やんのことバラすのはまだあとにせぇへん?私が良い場所と機会用意する!ほな!』

「絶対によからぬ事を企んでるよね」

「だと思います」

 

満面の笑顔で通信を切るはやて。

この時、まさかあんな形でなのはとフェイトに再会するとは夢にも思ってなかった私でした。




少しばかり短くなりました!

ちなみに訓練校卒業時の成績は刹那と燕が首席。スバルとティアナ、ウリエルとユーキは次席になっています。原作だとスバルとティアナが首席ですけどね。描写はしてませんが、ほぼ僅差でこの成績と思っていてください。

次あたりからStSのアニメ本編に入っていくと思います!

では、感想などあればよろしくです!
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