間が空いてしまってすいません!ぶっちゃけ今後もかなり遅いペースでの投稿になってしまうと思いますが、呆れずに読んでいただけると幸いです。
「あ、比企谷君。今帰り?」
帰り際。いつものように帰宅部の特権で早く帰ろうとしたら小野寺に呼び止められた。
「あー...まぁ、な。小野寺もか?」
「うん。今日は委員会も無かったから。」
「ふーん...。宮本は?」
「るりちゃんは部活だよ。水泳部。」
...ということは、俺は今小野寺と2人きりということか。
...小野寺は告白が失敗したとして気にしないことに決めたようだが、俺はというとそういうわけにはいかない。何せクラス、学年どころか校内でも屈指の人気を誇る女の子から告白されたのだ。その話題は出さないようにはしているし、結局聞こえなかったことにはしたが、個人的に気まずさを感じてしまうのは仕方のないことだろう。だから極力小野寺と2人きりになることを避けていたのだ。
...まあ小野寺も、「好き」という感情と、感謝か、あるいは罪悪感とを勘違いしているんだろうが。そうでなければ、俺のような人間に好意を持つなどあり得ないだろう。
「...ねえ、何も無いなら一緒に帰らない?」
そんな俺の心中を知るはずもない小野寺は無邪気にそんな声をかけてきた。...いやだからホントやめてくれ。気まずいから...。
「あ、いや俺は...。」
何か断る理由を探している時だった。
「...グズグズするな!」
「えっ...待てよ。まだ準備が...!」
「あれって一条君と...鶫さん?」
「みたいだな。何やって...あ、鶫さん桐崎に捕まった。」
「...何か連れていかれたね。」
「一体何を...お、戻って来た。」
「...何か着替えてるけど。」
「...桐崎が着替えさせたんだろうけど...何であいつ学校に私服なんて持ってきてんだ...?」
しばらく小野寺と首を捻っていたが、一条と鶫さんが移動を始めてから小野寺にある提案をした。
「...あいつら尾行してみるか?」
「...ペットショップか。」
「多分、飼育係関係で何か必要なんじゃない?」
あの後、小野寺は俺の提案に驚くほどあっさり首を縦に振った。正直意外だったが。
「でも比企谷君。今更だけど、何で尾行?」
...ホント今更ですね、小野寺さんや。
別に意味はない。普段の俺ならこんな面倒くさいことを提案などしないだろう。
そんな俺が何故こんな提案をしたか、正直よく分からん。ただ桐崎の父にあいつの生い立ちを聞き、同情的になっているだけかもしれない。もしくは小野寺との気まずい空気を早く取っ払いたかったからだろうか。
「...さあ?単なる気まぐれじゃね」
そう言い繕う俺をじっと見つめている小野寺の瞳が正直痛い。
「...そっかぁ。」
何か言いたいことがあったようだが、小野寺はそれを飲み込み飲み干した。
「それにしても...目立ってるね、鶫さん。」
「まあ、そりゃな...。」
小野寺の言う通り、ペットショップに入る前もペットショップを散策している今も周囲の目は鶫さんに集まっている。まぁ、もともと美形なのに加え、中々どうして桐崎の服のセンスはいい。むしろ目立たない方が不自然なレベルだ。ただ、これまでヒットマンとしての仕事をこなすだけの人生を送ってきた彼女が、あの高いヒールで自由に動けるとは思えないのだが...
「あっ!」
そんなことを考えていたら、案の定鶫さんがスッ転んだ。...俺がフラグ立てたせいじゃないよね?
「あー...大丈夫かな、鶫さん?」
「一応、一条が支えてたし、大丈夫だとは思うが...足抑えてるし、捻ったか、それとも靴擦れでもしたか。」
「え?なんで靴擦れ?」
「いや、あからさまにヒールに慣れて無かったっぽいし。」
...言っちゃなんだけど、この子結構抜けてるよね。
ありがとうございました。
間が空いた割には内容薄っぺらくてすいませんでした。