もしも、ISの世界に転生したときに、与えられたのがこの能力だったら。

1 / 1
ISの世界であの魔法が使えてしまったら

織斑一夏とセシリア・オルコットとの第一戦は大番狂わせをおこし、織斑一夏の勝利となった。

 

事前に識っていた通りの展開に、内心安心しつつ(賭けに大勝ちした悦びは隠して)眼前に浮かぶ対戦相手に意識を向けた。

 

相対して、会場の中央に浮かぶ彼女。《蒼い涙》を体現した眩いまで蒼は、空の青にも、会場の彼方に見える海の碧にも、滲むことなく浮かんでいる。

 

エネルギーは充填され、第一戦で負傷したビット兵器とスナイパーライフルは換装されている。

ISの補給中・退場整備の最中が休憩時間になったことを考えると、対戦相手、セシリア・オルコットは、万全の状態といっても差し支えないだろう。

 

「連戦のところ悪いがつきあってもらうぞ」

 

「先ほどの失態、この一戦で挽回させてみせますわ」

 

むしろ、織斑一夏に敗北したせいか、やる気というか闘志というか、気力は充実しているらしい。

 

IS学園、1-Aのクラス代表を決める決闘。

代表候補生ということもあり、セシリア・オルコットは初戦かつ連戦をすることになった。

この第二試合の後に、俺と織斑一夏の第三試合が行われる。

 

そう考えると、第二試合を丸々休める織斑一夏が一番得していることになる。

 

これが主人公補正というものなのだろうか。もしくは、試合順を決めた織斑教諭の身内贔屓か。

 

益体のないことを考えていたら、試合開始前のカウントが始まった。

 

 

 

《カウント5》

 

「セシリア・オルコット。先に謝っておく」

 

《4》

 

「何を、ですの?」

 

《3》

 

「この試合、お前はある意味で失態、もしくは醜態をさらすことになる」

 

《2》

 

「……その言葉、宣戦布告と受け取とります!!」

 

《1》

 

銃口が向けられ、スナイパーライフルにロックされた警告音が鳴る。

 

《Ready Fight!!》

 

 

試合開始の合図と共に、セシリアが引き金を引くより前に、俺は無言でISの固有能力を発動した。

 

そもそも、俺には積極的な防衛手段はこれ一つしか無いし、しかも完全な初見殺し。

右腕から放たれた赤い閃光が直撃して粉塵が巻き起こり、セシリアの姿は見えなくなった。

 

 

ところで、俺のISの固有能力は、実はISの能力ではない。

俺自身に備わった能力だ。

そもそも、俺のISには攻撃機能そのものが搭載されていない。

 

 

テンプレ丸出しの神様転生をするときに、特典を一つもらえることになった。

 

平和な日常、争いとは無縁の人生を過ごしたかった俺は、争いを回避することができる(強すぎず、かつ人道的な)能力を希望した。

 

そこで思いついたのが、世界的ベストセラーになった、魔法少年(某H.P.氏)が主人公のファンタジー小説に登場していた、呪文の一つだ。

 

武装解除の呪文。

 

この呪文は優秀で、敵対者の武器を取り上げるだけでなく、吹き飛ばして距離を稼いだり、状況によっては失神させることも可能である。しかも、原則非殺傷。

 

王の財宝とか、無限の剣製とか、殺傷能力高すぎる能力はいりません!! ということで、この呪文にしたのだが……どうも、神様には上手く伝わらなかったらしい。

 

 

閃光の直撃時に生じた煙が晴れ、現れたセシリア・オルコットは……上半身裸になっていた。

 

『……は』

 

観客は呆然となり、会場が沈黙に包まれる。

 

具体的にいうと大型のスナイパーライフルとビット兵器6機、および上半身の機器とISスーツが消失しており、下半身のフロートユニットを使い浮いているだけの状態だ。

 

「……! キャャャャーーーーー!!」

 

自身の状態に気がついたセシリア・オルコットも、文字通り絹を裂いたような悲鳴を上げた。

両腕では隠しきれない、たわわな果実がむゅり、とか、ぷるん、とかそんな感じで形を変える。

 

 

 

武装解除の呪文でも、出典が違ったのだ。

 

確かに、敵対者の武器を取り上げたり、吹き飛ばして距離を稼いだり、状況によっては失神させることも可能で、原則非殺傷。ということは変わりない。

 

……直撃した相手の衣服まで粉砕する以外は。

 

これ、『ネギま!』の方やん!!

 

つまり、俺の能力は、武装解除(強制脱衣付き)ということになるのだが、

 

『試合は中止だ。両方とも格納庫に戻れ。……あと、新名。貴様に話がある。直ぐに出頭しろ』

 

そんな能力を、女の園で使えばどうなるのか。

 

織斑教諭の悪魔のような声が全てを物語っていた。

 

俺は明日の朝日を拝めるのか。今から真剣で心配だ。

 




ISの世界で脱がし呪文が使える主人公がいたらどうなるのか。
なんとく思い付きで書きたくなった。反省はしていない。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。