今日もニコニコ貴方の画面の(以下略
今回は第一章ということでして、ちょっと急展開?を用意してみました。
…え?ハナから急展開なんて用意して大丈夫か?
大丈夫だ、問題ない。
どちらかというと第一章の名を冠した序章のようなもので短いのですが、それではどうぞ。
「おー、やってる、やってる」
そう言った少年の目線の先には、砦に籠もり「狩り」を行う奴らの姿があった。
どうやって登ったのか、少年はこの時砦の最も高いところに腰を下ろし、「狩り」の様子を眺めていたのだ。
といっても、彼はそれの様子を何時も見にきているという訳ではなく、あくまでも「たまたま」ここに居合わせていたのだった。
ゴォォォ!
爆発音が鳴り響くと、瞬く間に少年の目の前の
やがて体内までそう時間をかけずに熱が伝わると、先程まで標的であったそれは音もなく崩れ落ちていった。
「今日はこれで終わり、かな…
思ったより時間も余ったことだし昼寝でもすっか」
ここ砦は街の玄関となるやや辺境に建てられていた。
そのため周囲に遮蔽物がいっさい存在せず、自然体の心地良い風がダイレクトに吹き付け、柔らかい日光が全ての来訪者を平等に包むんでいた。
そうしたことから、この場所は世の昼寝愛好家、「ヒルナー」たちにも絶好の昼寝ポイントとして知られていた。
少年もその一人で、「狩り」を見るためここに来たのではなくただ単に昼寝をしにきていたのだった。
「んー…こんな素晴らしい昼寝ポイントを今まで知らなかったなんて俺も「ジョウジャク」って奴だな……おや?なんだあれは」
この「異変」に気付いたのは、少年が寝転がり空を見上げた瞬間だ。
遠方から、黒い巨大な陰が飛来していたことに彼は気付いたのだ。
そしてそれが、「第一区画」と呼ばれる別の砦を陥落させていたその様子がそこから見て取れた。
ここに来るのも恐らくは時間の問題であった。
「…やれやれ、昼寝の一つも楽しませてくれない輩はモテないと、誰かアイツに教えなかったのか?」
少年がゆっくりと身を起こす。
首をコキコキと鳴らすと、砦から管制塔へとひょうっと跳躍した。
その人間離れした跳躍に竜も注意を引かれたようで、管制塔の方向へと竜が飛来する。
少年が管制塔のやや右に位置する高台に着地すると、竜もそれに向きを合わせた。
やがて少年が竜に向かい、宣言する。
「さーて、寝起きの運動に付き合って貰うと……
ん?アレは……砲台か?」
その時、管制塔から巨大な砲台が姿を現すのを少年は見のがしていなかったのだ。
「…起きぬけの運動と行きたかったものだけど、仕事を奪っちゃあいけねえな」
すると少年は、すぐそこにあった「あたかもこのような時の為に作られたかのような」作為的なマンホールに身を隠した。
竜がそれを追おうとするが、周囲の壁に遮られていた。
一方、伸びた火球を生み出し、その砲口を竜に向ける。
刹那、カッ、と聞こえてきそうな閃光と共に、放たれた火の玉が竜の体を包んでいた。
「うぉ……やっぱすげぇ揺れだ」
その衝撃はマンホール内部までしっかりと伝わってくる。
幸いにも熱までは届かなかったようで、中の少年は無事であった。
そうして幸いにも外の砲撃から身を守った少年は、衝撃がなくなったのを確認すると再び外に這い出た。
ふたを開けた瞬間、大量の煙に見舞われる。
「うぇっ……凄い煙だな。
しかし……アレだけの砲撃にも拘らず」
どうやら少年には、煙が晴れる前から中の様子を察知する第六感が働いていたようだ。
「全くの無傷、か」
多少の焦げ跡は残っていたものの、それを除けばその鱗、甲殻は全くの無傷。
異常なまでの火属性への耐性を持っているのか、あるいは単純に異常に頑丈なのか。
「……じゃあ、こいつの出番かもな」
少年は不敵な笑みを浮かべると、ポケットからナイフを取り出す。
そのナイフには、緑色の粘菌のようなものが塗りたくられていた。
一方竜は先ほどの爆発で既に少年が消えたものだと思ったのか、先ほど自分を業火に包んだ元凶の方に向き直る。
どうやらダメージの有無はともかく、攻撃されたらとりあえず対象を排除する本能がインプットされているようであった。
竜は砲台を捕捉すると、と大口を開けるとそこにエネルギーを集めていく。
先ほどの火球に勝るとも劣らぬ規模の火球が生み出され、後は吐きだされるのみ。
そして竜は最後の一息を吸い込み――
「そら、今日の前菜だっ!」
少年が先ほどの緑色の粘菌が塗りたくられたナイフを竜の口内に放り投げる。
そして、その瞬間。
バァァァァン!
放出寸前でエネルギーが爆発する。どうやらあの緑色の粘菌には引火性があるようだった。
その反動で竜の体が大きく仰け反り、竜が小さな悲鳴をあげる。
どうやら表面上にダメージを追わせる攻撃には耐えきれても、爆発による内部への衝撃にはそこまで強くない様子であった。
「なんだ、あれだけの砲撃に耐えきれてもちょっとした爆破には耐えきれないんだな」
少年は嘲笑を浮かべる。対象は、眼前の竜に対して。
初めて人間にまとまったダメージを与えられた竜は、再び標準を少年に定める。
だが対処法が分かった少年には既に目の前は竜は敵でないも同然。余裕綽々、といった様子であった。
「それじゃあ産まれたてで悪いが……あの世に行きな」
少年が背中のどこからか巨大なナイフとフォークを取りだす。やはりその切っ先には、緑色の粘菌。
ゴォォオオ!
その巨体に見合わない速度で少年との距離を詰める。が、少年はそれを垂直に跳躍し軽く避けると、その背中に飛び乗る。
背中には起伏が多く、足場の確保に苦労はしなかった。
「この辺でいいか」
足場を確保すると、その巨大ナイフと巨大フォークを異常な硬度を誇るその背中に突き立てる。
竜は少年を見失ったのか、ぐるりぐるりと旋回を続けていた。単に飛行をしているだけであったその状況は絶好のチャンスであった。
そして…両手に武器を持つ最大の利点、「手数」を生かし凄まじい勢いで竜に斬撃を加える。
その一撃一撃は全く竜に通用している様子は無かったが、
代わりに粘菌が背中のあちこちに付着し、やがて遠目から見てもその緑が分かるほどになっていた。
「……こんなもんかな」
少年はどこからかマッチを取りだすと、火をつける。
そして火のついたそれを遠くに投げると、竜の背中から飛び降りた。
バァン!
背中に付いた一つの引火性を持った粘菌溜まりが爆発する。
そして、その爆発をきっかけとして周囲の粘菌も連鎖的に爆発を引き起こす。
ババババババババババン!
ババババババババババン!
次々と発生する爆発に竜は悲鳴をあげ、ついには墜落する。
高度五十メートル近くから百メートル余りの巨体が地響きを上げ地面に叩きつけられ、やがて竜は動かなくなった。
硬い外殻を有していたのは確かであったが、落下のエネルギーにそれの重さが乗算された結果今回ばかりはそれが仇となったようであった。
…という訳で、第一章終了です。ね?短いでしょう?
ある意味本当の本編は次回からですね。えぇ。
え?もう1つの方に力を入れたくてこっちは手を抜いてるんじゃないかって……?
そんな訳ある訳じゃないですかぁやだぁー!
やだぁー!
…やだぁー。
……
………
…………正直なところ、執筆モチベーションはあちらの方が数段上です。基本ご都合主義大好き人間なので。
でも、だからといって、余程のことがない限りこっちをサボるだとかそんなことはしませんよ!
ただアイデアが詰まってきたらちょっと厳しくなってくるかもしれないんですけどー、それはあっちも同じですしね。
それではこちらは二日後に恐らくまた更新いたします。
明日は「MHP」の方を宜しくお願いします。それではお疲れ様でした。