その日は土砂降りの雨だった。
「なぁ、チョロ松。何で相談しなかったんだ?」
「…僕一人で十分だと思ったからだよ」

松野ファミリー。
半世紀以上に渡り、裏社会の頂点に君臨する一家。
そして銃刀の所持を政府から黙認された異例の存在。

あるフロント企業が松野から離れようとし、一家の金融・金庫番を担う松野チョロ松は単独でそれに対処しようとしていた。
それを聞きつけた一家の若頭である松野おそ松は強引に協力する。
チョロ松は渋々ながらその助力を受け入れる。
きっと今回の仕事のやり方は長男から猛反発を食らう。
覚悟はしているが、ため息が出た。


マフィア松のお話です。
所々に物騒な表現や暴力の描写があります。
ご注意された上でお読みくださいませ。

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ため息

その日はどしゃ降りの雨だった。朝から降り続けている雨は勢いを更に勢いを増し、コンクリートをけたたましく打ち続けている。

激しい雨の中、黒塗りのベンツが滑るように走る。やがて車は松野家の前に静かに停まった。黒いスーツを身を包んだ運転席の男はふぅっとため息をついた。松野チョロ松。松野ファミリーの金融・不動産業を一手に引き受け、金庫番まで任される松野家の三男。冷静、いや怜悧な考えで損得を見極められる男と評判だった。そして今、チョロ松は一つの試練に直面していた。

雨音を縫うように、ガラガラと引き戸をあける音がした。

傘もささずに車へ走ってくる、やはり黒のスーツを纏った一人の男。松野おそ松。ファミリーの若頭であり次代のボスになる人物だった。

おそ松は手早く助手席のドアを開け、雨から逃れるように車に乗った。

 

「いや~すげぇ雨だな」

 

おそ松は濡れた髪とスーツを手で払いながら、能天気に言った。

チョロ松が懐から黒地のシルクのハンカチを出すと、長男はサンキューと言って顔を拭い始めた。

 

「兄さん、助手席より後ろの席に座った方がいいんじゃない?」

「えぇ~また濡れんのかよ」

「いや、そうじゃなくてファミリーの若頭として…」

 

おそ松は吹き出して笑いながら、ハンカチをチョロ松に返す。

 

「べっつに良いだろー。お前よりめちゃくちゃ偉いワケでもなし」

 

いや偉いに決まっている。次男から六男はファミリーの幹部であり、それを束ねるのが若頭である長男おそ松だ。原則として幹部がBOSSや、MAMに直接掛け合うことは出来ない。必ず若頭を通す必要がある。それぐらいに差はあるのだ。

 

「ガキの集まりとは言えど、母体が母体だ。狙撃ぐらいあるかも知れないから」

「そん時はお前がどうにかしてくれるんだろ?」

 

何を子供のようなことを、という言葉が喉まででかかったが、不思議と悪いきはせずため息が代わりに出た。

 

「とりあえず、早いところ済ませちまおうぜ」

 

おそ松はチョロ松の方をポンと叩き能天気に笑った。その笑顔はチョロ松にとって心に鈍い痛みを伴うものであるが、おそ松はその事を知る由も無いであろう。

 

「分かった」

 

チョロ松はゆっくりとアクセルを踏み、ベンツは再び静かに滑り出した。

 

 

 

松野ファミリーは日本政府から秘密裏に認められた裏社会組織であり、銃刀の所持を黙認されている異例の組織である。

その起源は終戦直後の混乱期、GHQからの承認である。GHQの統治下ではその邪魔となる存在をことごとく葬り、世間を賑わせた事件にも関与した。また日本国の主権回復後も特務機関として機能しつつ、法を犯し、あらゆる汚れ仕事を行ってきた。1940年代から現在に至るまでこの国の暗部を生き抜いてきたのだった。

しかし、いくら日本政府から黙認された裏社会組織と言えど、彼らは国家の犬に成り下がることを良しとはしなかった。そのため自分達で食い扶持や活動資金を賄っていた。その手段は恐喝、強要、共謀、詐欺、密輸、密造、殺人及び暗殺と多岐に渡る。

これらの犯罪を擬装するため松野ファミリーはいくつかのフロント企業を持っている。表向きは健全な企業を謳い、裏で経営と資金はファミリーの人間が統括しているのだ。

そんなフロント企業の中に資金洗浄を専門とする組織があった。梅竹松ファンドという金融商品の売買を行う会社だった。

資金洗浄とは様々な犯罪行為から得られた資金を一度市場に放流し、複雑な通り道を流した上で、「足」がつかない安全な資金に生まれ変わらせる行為。俗にマネーロンダリングと言われるこの行為は裏社会の基盤となっている。

梅竹松ファンドは数年前にチョロ松が買収した会社で、以来彼の指示のもと資金洗浄を行いながらファミリーの金庫に莫大な資金を供給してきた。

だがこの企業は突如として、松野ファミリーから離反しようとしていた。

 

―――――――――――――――――――

 

「何考えてんのかねぇ、あいつらも」

 

おそ松は助手席のシートを後ろに倒し、腕を頭の後ろに組んだ。完全に油断している体勢だ。

 

「兄さん、無理して出てこなくても良かったんだよ?」

「んあ~?なに言ってんだ。面白そうなんだから俺も連れてけよ」

 

チョロ松は静かにため息をつく。若頭なのに妙に危険地帯に行きたがるのがいつも悩みの種だった。

「心配すんな。俺とお前ならすぐにでも終わんだろ」

おそ松はさも当然のように言った。その言葉がチョロ松の頭に頭痛を呼び起こす。

 

「…とりあえず兄さん。今回の相手は『フラッグ』だ。調子に乗って変に突っ走らないでよ?」

 

フラッグ。ハタ坊と渾名される青年が組織する全国規模の裏社会勢力。暴走族やカラーギャングなど若いチンピラを土台にしており、構成員の人数と資金力では他の勢力の追随を許さない。またクスリの売買を主な資金源としており、逆にクスリを禁じている松野ファミリーとは犬猿の仲であった。

 

「はいはい大丈夫、大丈夫」

 

全くそういう風には聞こえない。

「それで状況はどうなんだ?」

「筆頭株主の立場は何とか僕らだけど、時間の問題だね」

「かーっ。アイツら金だけは持ってんな」

 

チョロ松は眉間にシワを寄せて言葉を続ける。

 

「ただ、いつの間にか大分役員たちが買収されてる。ほぼ実効支配されてると考えた方がいい」

「つまりそれは…俺たちにガチでケンカ売ってきたってことだよな」

 

おそ松がニヤリと笑うが、それは獣が牙を剥くような印象を与えた。

 

「ガキども、どれくらい護衛についてやがんだ?」

「カラ松兄さんの話だと、20人ぐらい」

 

先程とはうって変わって、おそ松はうへぇと嘆息を漏らした。

 

「そっからまだ増えるんだろ?ゴキブリかよあいつら」

 

そう言いながらおそ松は両腕を上げ体を上に伸ばす。20という数を全く心配していないようだった。

フラッグは人数と資金力では他の追随を許さない。だが一方で質においては松野ファミリーの足元にも及ばない。凶器を持たされたチンピラと狂気の修羅場の中で育まれた男たちでは比べるのも馬鹿らしいほど差があった。

余裕を見せるおそ松。しかしそれとは対照的にチョロ松は目を細めフロントガラスから見える景色、その細部まで目を光らせる。その顔に緩みなどなく、真剣そのものだ。雨が滝のように降り、見える景色は暗い。

 

「なぁ、チョロ松」

 

いくらか低い声音だった。

 

「なんで相談しなかったんだ?」

 

―――無言。

若頭の質問に対して幹部が何も言わない。叱責どころか殴られてもおかしくない。チョロ松の唇は僅かに開いたが、そこから言葉は紡がず再び閉じられた。

 

「言い方変えるぞ。なんで自分だけで処理しようとしたんだ」

 

いくらかの沈黙。ワイパーが一定のリズムで音を立てる。やがてチョロ松は小さく口を開いた。

 

「…僕一人で十分だと思ったからだよ」

 

少しばかり、ひきつった声だった。また沈黙。そして―――

 

「これだから自意識ライジングはよぉー!何が『僕一人で十分だと思った』だよ、アホか!!」

 

底抜けに明るい声が車内を満たした。おそ松なりに気を利かせたのだろう。だが、チョロ松にとってはその気配りもやはり憂鬱な気持ちを呼び起こすものだった。

何故なら、今回のチョロ松のやり方はおそ松が猛反発するような手順を取っている。最悪、何らかのペナルティを受ける可能性もある。

だが、チョロ松からすれば考えに考え抜いたこと、これからのファミリーの生きる道を模索しての決断だ。

ハンドルを握る手に僅かながら力が入った。

 

―――――――――――――――――――

 

都内、一等地にあるオフィス街。いつもはビジネスマンやOLで一杯の道も大雨が降る昼下がりでは人通りもまばらだった。二人が乗った車はとある高層ビル、その地下駐車場に入っていく。

 

「おいおい、さすがにこんな狭いところに入って大丈夫か?」

「…まぁ、アポは取ってるからね」

「アポ?お前もしかして…」

「まずは交渉する」

 

その言葉におそ松はあからさまに嫌そうな顔をした。チョロ松はあえてそれを無視して、車を駐車させていく。

 

「聞いてねぇぞ」

「聞かずにいきなりついて来たじゃない」

「いや、そうだけどよ。でも今の状況で話し合いが通じると思ってんのか?」

「もしもの時は、いつも通りのやり方に切り換えるよ」

「それで『落とし前』は着くのか?」

 

いくらか険のある声だった。

【裏切り者には速やかなる死を】

それはファミリーにおける鉄血の掟。松野を裏切った者は、例えそれが幹部であっても命は無い。それがファミリーに捧げる忠誠であり、またファミリーを結ぶ固い絆となる。裏を返すと、この掟を蔑ろにすることはファミリーの在り方が揺らぐことになる。

それでもチョロ松は掟を執行することに慎重だった。

 

「…まだ彼らは僕らを裏切ったわけじゃない」

 

チョロ松はおそ松をじぃっと見た。

 

「兄さんには悪いけど、今回の一件は僕に仕切らせてくれ」

 

チョロ松は静かに車から降りる。おそ松は口の端を吊り上げて舌打ちをしたが、渋々と弟に続いた。

 

―――――――――――――――――――

 

「松野です。代表に取り次いでください」

 

チョロ松は受付にいた若い女性にそう告げると、女性は少々待つように言い、内線を繋ぎ始めた。

 

「へぇ~豪華だなおい。俺たちの家とは大違いだ」

 

おそ松はソファに深く腰掛け、くつろいでいる。その声は明るいながらも、どこか不満を押さえているようだった。

梅竹松ファンドの本社ビルは30階建て、大理石やシャンデリアを配し、ホテルと見間違うかのような豪華さだ。

いつもは商談するビジネスマンたちが沢山いるのだが、今日は見えない。その代わり、二人を睨み付けるように若く派手な格好をした男たちがそこかしこにいる。恐らくフラッグの構成員だろう。彼らの視線をおそ松は悠々と受け、チョロ松は一切無視していた。やがて受付嬢が、内線を切りチョロ松に向き直った。

 

「お待たせ致しました。あちらのエレベーターから最上階までお上がりください」

「分かった。ありがとう」

 

チョロ松は静かにエレベーターに向かうが、それに合わせるように周りの男たちも着いて来始めた。案内役、というより監視役だろう。やがて6人の男がチョロ松を取り囲むように集まった。若いチンピラと言った風体で、色とりどりの髪や着崩した派手な柄シャツ。チョロ松を値踏みするかのような目つきと面白がるようなニヤニヤとした笑いを浮かべている。

やがてリーダー格と思われる男が口を開いた。

 

「変な真似すんじゃねぇぞヤクザ」

「…僕らはケンカをしに来てるワケじゃないからね」

 

ガンを飛ばしてくる男たちにチョロ松は至って冷静に対処する。礼儀を知らないチンピラたちに苛立ちは覚えるが相手にするのも馬鹿馬鹿しい。しかし男たちは、チョロ松がビビっていると勘違いしたのか、薄く嘲笑を浮かべていた。

やがてエレベーターが到着し、チョロ松と男たちは乗り込もうとする時、

 

「ねね、君可愛いね。いくつ?どこ住んでんの?この後予定ある?」

 

おそ松は鼻の下を伸ばして受付嬢をナンパしていた。

 

「…若頭」

チョロ松はため息をつきながら呼びかけるが、おそ松は依然として受付嬢へ猛アタックしている。そしてチョロ松はふと嫌な予感がした。確かに受付の女性は美人の部類だが…おそ松の好みではない。

 

「俺、すげーオシャレな店知ってんだけどさ、俺と一緒にどうよ?あんな『バカみてぇなサル共』と遊ぶより楽しいって」

 

チョロ松は目を閉じて目頭を摘まむように押さえ、唸った。

 

「おい、テメェこっち来いよ」

 

チンピラのリーダー格が苛立ちを剥き出しにしておそ松に呼び掛ける。が、当の本人はどこ吹く風といった具合だ。

 

「お酒とか何飲むの?カシオレとか?いやぁ俺もカシオレ好きなんだよね」

「来いっつてんだよ、おい!」

「それともカルーアとか?そういうカクテルも良いけどさぁ、たまには度数高いやつで酔っ払っちゃってさ!いや、何かするワケじゃないよ?」

「聞こえねぇのかよ『クズ野郎』!」

「おい」

 

チンピラたちが一斉にチョロ松を見て、怯む。チョロ松は周囲の男たちを鋭く、冷たく睨んでいた。

 

「口のきき方に気をつけろ」

 

さすがに若頭を、兄をクズ呼ばわりされてまで黙っているわけにはいかない。

だが、まだ怖いものを知らない青年たちは愚かにも敵意を露にし始めた。

リーダー格の男がチョロ松に詰め寄る。

 

「るっせぇな。ヤクザ風情がよ」

 

身長180センチ以上はあるだろう。男が上からチョロ松を見下す形だ。

 

「松野だが何だか知らねぇがよ。『テメェ』調子に乗ってると―――」

 

その時、男の頭をめがけて花瓶が飛んできた。陶器が割れるけたたましい音。砕け散る乳白色の破片。撒き飛ぶ水と舞い散る色鮮やかな花弁。そして男はぐらりと揺らいで、床に倒れ伏した。

 

「おいおい、粗チン共。弟に向かって『テメェ』ってのはどういことだ?あ?」

 

チョロ松は短く嘆息を漏らした。これはもう、止めても無駄な流れだ。

 

「ざっけんな、テメェ!!」

 

男が一人、おそ松に駆け寄る。

おそ松はさも怠そうに、半身になりながら男の首根っこに手を回して掴む。そのまま足を引っかけて、男の顔を受付机へ盛大に叩きつけた。男の頭はボールのようにバウンドし、そのまま床まで落ちていく。極めつけにおそ松は床へと落ちる男の頭を足で踏みつけた。ロビーにいる者全員がその光景から目を離せないでいた。

 

「俺は今機嫌がワリィんだ、殺すぞクソガキ共」

 

一瞬の、静寂。

 

「ぶっ殺せぇぇぇぇぇ!!」

 

残った4人のチンピラたちは一斉におそ松めがけて駆け出す。がその内二人がすぐに腹部を押さえてうずくまる。

 

「全く…」

 

チョロ松は二人の腹部に蹴りを一撃ずつ入れると、更にその流れで脚を振るう。さながら鞭のように左右に振るわれた右足は男たちの喉を強打した。二人は痛みで呼吸が出来ず、悶え苦しみながら地面をのたうち回る。まさしく一瞬の出来事。

男たちが駆けた方を見やると、既に一人の男が頭から血を流しながら地面に突っ伏している。おそ松は残るチンピラの首根っこを掴み顔に拳を何度も入れると、倒れ臥している男の上に文字通り投げ捨てた。反撃もさせない一方的な暴力。しかしおそ松の表情は至ってつまらなさそうだった。

 

「…おいアンタ」

 

おそ松に声をかけられた受付嬢はびくりと肩を震わせ、歩み寄るおそ松を見て顔をひきつらせる。彼女の周囲には血が飛び散っており、さながらサスペンス映画の一シーンのようだ。

 

「これで服に着いた血でも落とせよ」

 

おそ松は財布から無造作に数枚の万札を引き出すと、受付机に置いてエレベーターに向かう。

チョロ松はため息をつきながら、おそ松はどこか空を睨みながらエレベーターに入る。

 

「あ、あと」

 

おそ松が少し声を張り上げて受付嬢に呼び掛ける。

 

「アンタそのリップの色はないよ」

 

チョロ松が更なるため息をつくのと、ドアが閉まるのは同時だった。

 

―――――――――――――――――――

 

高級感を出しているためか、それとも気分のせいか、エレベーターの上昇速度は遅かった。剣呑とした無言の空気。それが自分のせいだということは、おそ松も分かっていた。

 

「はい」

 

チョロ松が黒い無地のハンカチを差し出す。

 

「そんな手じゃ、相手も警戒するでしょ」

 

おそ松は自分の拳を見ると、両手は赤く染まっていた。返り血と、擦りむけた箇所からの出血。自覚した途端にヒリヒリと痛みを感じ始めた。

 

「別に、松野ってだけで警戒されてんだろ」

 

おそ松は壁に体を預け、チョロ松の申し出を無視するような形を取った。それを見てやはりチョロ松はため息をつき、それがまたおそ松の心境をざわめかせた。

 

「さっきからため息ばっかりつきやがって。そんなに俺のやり方が気に食わねぇかよ」

「何さいきなり子供みたいに」

「ガキで悪かったな!!」

 

密室空間に怒気の籠った声はうるさいほど響いた。そのまま、沈黙。

エレベーターはようやく10階を越えたところだ。

 

「僕だってファミリーの人間さ」

 

ぽつりと、どこか寂しげな声だった。

 

「皆と一緒に血生臭い修羅場の中で育ってきた。兄さんの、ファミリーのやり方は僕の体に染み付いてるよ」

「にしては、弱腰じゃねぇか」

 

松野ファミリーが恐れられる第一の要因は、その圧倒的な凶暴性だ。裏切り者は許さない。刃向かう者は叩いて潰す。それが組であっても企業であっても政府であっても。危害を及ぼす存在全てを地獄まで叩き落とす。一方的に最後通諜を突きつけることはあっても、交渉などすることはない。しかも相手が用意したテーブルに着くことなど、ファミリーの誇りが許しはしない。

 

「さっきのケンカも、お前手加減しただろ」

 

おそ松はじぃっとチョロ松を睨む。

 

「いや、手加減どころじゃねぇ。ナメくさった態度を見せられた瞬間に、全員ぶっ飛ばすのが俺たち松野ファミリーだろうがっ!」

 

おそ松は心の中のざわめきが、次第に大きくなっていくことに気づいていたが、それを止めるかどうか迷っていた。その迷いが、余計だったのかもしれない。

 

「そんなんでよくファミリーを名乗ってられんなテメェは!!」

 

しまった。口に出した直後におそ松ははっとした。今のやり取りは、チョロ松をファミリー失格だと、家族ではないと言ったに等しい。しかもおそ松はBOSSに次ぐ立場の人間だ。追放を示唆する言葉と取られかねない。

だが、おそ松は今の言葉の全てを撤回する気にもなれなかった。そしてチョロ松が幾分か唇を震わせながら開いた。

 

「…兄さんは、ファミリーがこのまま続いていくと思う?」

 

いくらか震えた声。だがおそ松の頭に血を集めるには十分な一言だった。

 

「お前!!!」

 

鳴り響き反響する怒号。おそ松はチョロ松の襟を掴む。振り上げられる拳。だがおそ松は、チョロ松にじぃっと見つめられた。その眼には、ある種の悲壮感と決意が籠められている。おそ松は一瞬、チョロ松の気に呑まれた。

 

「何か…考えがあるんだな」

「あるよ」

 

即答だった。その声はまっすぐで、鋼のように固い決意があることを示していた。

 

「だって、僕たちはファミリーじゃないか」

 

無表情だったチョロ松の顔に少し赤みが差したように思えた。少しばかりの沈黙。

 

「…ハンカチ、寄越せよ」

 

チョロ松は少し苦笑して黒地のシルクのハンカチを差し出す。おそ松は少し唇を尖らせてそのハンカチを拳に巻きつける。次いでおそ松は自分のハンカチを取り出した。

 

「…ほら」

チョロ松に差し出す。

「シャツ、汚れてんぞ」

 

チョロ松が襟元を確認すると、黄緑がかったシャツが一部赤に染まっていた。先程おそ松に掴まれた時のモノだろう。

兄さんのせいじゃないか、チョロ松はそう言って苦笑しながらハンカチを受け取った。

黒地のシルクのハンカチ。

それはファミリーが殺しを行う際に持っていくものだ。あらゆる赤を飲み込む黒。傷つきささくれだったモノを柔らかく包みこむシルク。

これを持ってきているということは、チョロ松はファミリーのやり方を捨ててはいないということだ。

 

「任せるぜ」

「うん」

 

ポーンと音がした。30階に着いたのだ。静かにドアが開いていく。

 

―――――――――――――――――――

 

高級志向という言葉がよく似合う部屋だ。

重厚感のある木製のプレジデントデスク、様々なモチーフが編まれたペルシャ絨毯、上質なフェザーを詰め込まれた革張りのソファー、複雑に広がるシャンデリア。その他インテリア、全て数十~数百万は下らない高級品だ。

チョロ松とおそ松はソファーに腰掛け、その目の前に机を挟んで金縁の眼鏡をかけたオールバックの男が座っている。そしてこの3人を照り囲むようにしてガラの悪いチンピラが十数人たむろしていた。

 

「この度は交渉の時間を割いて頂き、感謝します」

 

チョロ松は少し目を伏せるように頭を伏せ、おそ松はどーもと一言だけ告げた。

 

「いえ、こちらこそ松野ファミリーと殺し合いなんてしたくありませんからねぇ。願ってもないことですよ」

 

目の前の男、梅竹松ファンドの代表は見かけは丁寧に応対しているがその所作はどこか敵意を秘めていた。

 

「…ところで、人事の刷新でもされたのでしょうか。数日前まで、貴方のような方は見かけたことがないのですが」

 

チョロ松が軽い牽制を入れる。

 

「えぇ。これからフラッグさんの傘下に入るに当たり、取締役を全て刷新いたしました」

 

チョロ松は心の内に舌打ちをした。

想定内とはいえ、事態は急速に悪化していた。このままでは、ファミリーのフロント企業、しかも自分が手掛けた仕事が丸ごと敵対勢力に持っていかれる。

またフラッグの支配下を大っぴらに言う辺り、この交渉はタフなものになるとチョロ松は計算した。

 

「ところで、どうも下の階で騒ぎがあったようなのですが」

「何のことでしょうか?」

 

平然とシラを切るチョロ松に、おそ松は思わず含み笑いを浮かべた。

 

「…フラッグの方が酷い怪我をされたと聞きまして」

「あぁ、あのことですか。騒ぎと仰られましたから、もっと大変なことかと思いましたよ」

 

周りのチンピラたちがざわめくが、金縁の眼鏡の男が視線を配り落ち着かせる。

「私たちがロビーでエレベーターを待っていたところ、突然、激昂されまして。落ち着いて頂いただけです」

おそ松は我慢しきれずに吹き出した。チョロ松としては穏便に事を進めたかったのだが、やってしまったものは弁解しても仕方がない。

 

「さすが天下の松野ファミリーさんですね。慣れたもののようで」

「恐縮です」

 

そろそろ軽いなじり合いは終わりだ。話を本題に移さなければならない。

 

「さて、この度の人事刷新とこれからフラッグの傘下に入る件について経緯を教えて頂きたいのですが」

「その方が我が社の利益になると結論が出ましたので」

 

沈黙。

 

「それだけでしょうか。こちらは筆頭株主です。もっと詳しくお願いできますか?」

「社外秘です。それに筆頭株主の立場も今日までかと思われますが?」

 

チョロ松と代表の間で見えない火花が飛び散った。

 

「そうですか。随分と急な話ですね」

「ビジネスはスピードが命ですので」

「松野とはもう仕事が出来ないと」

「フラッグさんとそういう約束をしていますので」

「なるほど」

 

チョロ松はゆっくりと周りのチンピラたちを見渡した。

 

「お手数ですが、人払いをしていただいても?」

「出来ませんね。松野の方と丸腰でお話しするなんて怖くてとてもとても」

 

チョロ松は代表の言葉を遮るように、懐から愛銃コルトガバメントM1911を取り出した。一気に殺気めく室内。チンピラたちはそれぞれにナイフなどの凶器を取り出し、代表の男は僅かに顔をひきつらせた。おそ松もいつでも動けるように僅かに腰を浮かせている。

だがチョロ松は、静かに銃を机の上に置いた。

 

「これで信用していただけませんか?」

 

代表がおそ松を見やる。それに合わせてチョロ松もおそ松に顔を向けた。おそ松は小さく舌打ちをしながら、彼の愛銃S&Wm22を取り出し、机の上に置いた。

 

「松野が銃を置くということは、軽いことではありません」

 

ゆっくりとチョロ松は代表に告げる。

 

「それにこれからお話することは『貴方』にとっても悪い話ではない」

 

交錯するいくつも視線。やがて代表はチンピラたちに目配せをした。それを受けて若い男たちはダラダラと部屋を後にしていった。

 

「ご協力、感謝します」

「それでどんなお話でしょう」

「ジュウキの売買をお任せしたい」

 

再び沈黙が、訪れる。

 

「…ジュウキ?」

「はい、銃器です」

 

代表の息が詰まるのが分かった。おそ松はチョロ松を横目で流し見たが、それ以上のことはしなかった。

 

「…驚きましたね」

 

松野ファミリーと銃は切っても切れない関係にある。ファミリーは政府から銃刀法の免除を黙認されている。よって松野はおびただしい数の武器、中には兵器と言っても差し支えないものを所持している。それは他の裏社会組織を凌駕する、圧倒的な力の根元になっている。

チョロ松はそれらを外に売っても良いと言っているのだ。

 

「…こちらの取り分は、どういうシステムで?」

「松野が『貴方』に武器を売る。そして『貴方』は自由に値段を設定して売る。その差分がそちらの取り分です。もちろん、買う買わないの選択肢は『貴方』にある。卸値が気に食わないなら交渉も受け付けましょう」

 

破格の条件だ。あまりに旨い話に代表の眉間にシワが寄る。

 

「良いお話です。しかし、『私』に何か条件を出すおつもりでしょう?」

「それはもちろん」

 

チョロ松はにこりと笑い、代表の男は言葉の続きを待っている。

 

「簡単に言えば、僕たちのスパイになって欲しい」

 

代表は微動だにせず、ただ固唾を飲んだ。

「会社がフラッグに着くのは構わない。ですが貴方は僕たちとビジネスを行う。そしてフラッグの同行をこちらに逐一教えて欲しい」

「とてつもなく、リスキーなお話ですね」

「ですがリターンも大きいはずです。このままフラッグにいるだけでは掴めないものを掴めるでしょう」

 

代表の眉が僅かに上がった。

 

「失礼ながら、貴方の事を事前に色々と調べさせて頂きました。クスリの売買で相当ご活躍されていたようで。幹部への昇進も内定されているようですね」

「そのようですね、としか言えません」

「幹部になってもそこで行き止まりでは?如何に上に昇ったとしても、そこはピラミッドの頂点ではない」

 

代表はチョロ松を食い入るように見つめている。

 

「僕たちは貴方が持っている情報が欲しい」

「しかし…あまりにもリスクが高すぎる」

 

代表の額にいつしか汗が浮かび始める。完全に主導権を握ったとチョロ松は踏んだ。

 

「ビジネスパートナーの安全は保証しますよ。松野に守られる、何よりも安心かと思いますが」

 

代表の男は目を閉じて、じっと考え込む。

 

「少し考える時間を頂けませんか?」

「では1分だけ」

 

おそ松がくっくっくっと低い笑いを漏らした。

 

「な、何を子供のようなことを」

「ビジネスはスピードが命なのでしょう?」

 

そして、長い沈黙。二人は悠々とソファでくつろぎ、代表の男は汗を流しながら考え込む。やがて、男は口を開いた。

 

「それでは―――」

 

その時だった。扉が乱暴に開け放たれる音。それを察知した瞬間、チョロ松とおそ松は床に伏せた。そして間髪を置かずに銃声が何度も鳴り響き、先まで考え込んでいた男は悲鳴を上げながらソファーの向こうへひっくり返った。

 

「切り捨てたな」

 

おそ松は口の端を吊り上げる。

 

「そうだね。たぶん盗聴機ぐらいは仕掛けてるとは思ったけど、あっさりしたもんだね」

 

チョロ松は懐から手榴弾の形をした催涙爆弾を取り出し、ドアへ無造作に投げつける。ボンという爆発と男たちの悲鳴。廊下に広がる催涙ガスで阿鼻叫喚の様相を呈している。

 

「用意がいいじゃねぇか!」

「まぁね」

 

二人は机の上に置いた銃を素早く手に収める。体勢を低く、しかしドアに向かって無造作に発砲しながら、窓際にあるデスクに隠れた。木製だが、かなり頑丈なようだ。そうそう弾を貫通させないだろう。

 

「で、シコ松。ここまでお前の予想通りか?」

「変な呼び方やめてくれない?まぁ、大方は予想通り。ビジネスの話はどっちでも良かったけど」

 

二人は言葉を交わしながら手早く銃の点検を進めていく。やがて机を銃弾が襲うようになった。

 

「こいつぁ、ハナから俺らを殺す気でいやがったな」

「だろうね。だからこちらから振られたビジネスの話は相当意外だったろうね。兄さん、防弾チョッキは着てる?」

「一応な…って、お前準備良いな」

 

チョロ松はスーツの懐から先程の催涙爆弾やナイフ、警棒などを取り出し、黒の革手袋をはめ始めた。

 

「悪いけど、おそ松兄さんの分までは持ってきてないよ」

「だろうな。…お前、本当に一人で行く気だったんだな」

 

その言葉を聞いて、チョロ松の指の動きが少し鈍った。

 

「…最初に言ったろ?僕一人で十分だと思ったって」

 

発砲音はいよいよ激しさを増し、二人の声は徐々に掻き消され始めた。

 

「バカ野郎」

「兄さんに言われたくはないよ」

「自意識ライジング」

「だからやめてって」

「チョロシコスキー」

「そろそろ怒るよ」

 

じゃれつくようななじり合い。そして二人は唇を歪ませて悪童のように嗤い―――机から手を出して銃を乱射した。

倍になる発砲音。濃くなる硝煙の匂い。

 

「シコ松作戦は!?」

「僕が援護!兄さんが突撃!」

「つまんねぇ程いつも通りだな!!」

「でも悪くはないだろ!?」

 

チョロ松は手榴弾を投げる。それを見たからか、ドアからの銃撃が一瞬だけ止む。

その時、おそ松は机の天板を踏み台に、天井スレスレに跳んだ。

 

「むしろ上等だ」

 

捉えた。襲撃者は先程まで部屋の中にいたチンピラたち。それぞれが銃を持っているが、あまりに不釣り合いでおそ松は薄ら笑いが出るのを感じた。

男たちはおそ松の突然の行動に驚愕の色を隠せない。が、すぐにおそ松を狙うべく顔と腕を上に向け

 

「だろ?」

 

チョロ松が意識を反らした男たちを撃ち抜く。やがて投げられた手榴弾は放物線を描きながら、廊下まで届き―――強烈な閃光が辺りを包む。先程の催涙弾ではない。閃光手榴弾だ。光と音が男たちの目と耳を機能不全に追い込み、破裂して飛び散る欠片が体を切り刻み、更なる混乱を煽る。

一瞬にして生まれた大混乱。そこに血の気の多い長男が突っ込むとどうなるか。

おそ松は着地した瞬間に一気に彼我の距離を詰める。その顔は血に飢えた獣ではなく、これから遊園地に入る子供のように爛々と輝いている。

 

「オラァ!!」

 

恐ろしく勢いがついた飛び膝蹴りは人一人を簡単に吹き飛ばし、おそ松はそのまま馬乗りになる。

 

「運が悪かったな、坊主」

 

躊躇なく頭に銃弾を撃ち込む。男の身体はビクンと跳ね打ち、小刻みに痙攣し始めた。それを最後まで見届けることもなく、おそ松は次の獲物へ向かう。髪をひっ掴み壁に叩きつける。目を指で文字通り潰す。銃床でこめかみを砕く。銃口を押しつけゼロ距離で撃つ。

走り、飛び、跳ね、取りつき、投げつけ、組伏せ、殴り、蹴り、砕き、えぐり、潰し、絞め、そして最後は至近距離から銃弾を撃ち込む。獣ような狂暴性と機械のような殺しの技術。

 

「…生き生きしてるなぁ」

 

恐らく、チョロ松は殺しを行うおそ松の姿に一種の感動と憧れを持っている。あんな獣ような、美しい躍動感は自分にはない。だから尊敬にも近い念を抱くのかもしれない。

チョロ松は冷静に銃を構え、次々と男たちを撃ち抜いていく。確実を期すために心臓と頭に銃弾を叩き込む。一般的に狭い廊下の中で発砲を行うことはあり得ない。同士討ちの危険が高いからだ。おそ松でさえ今は肉弾戦に持ち込みながら至近距離で発砲している。だがチョロ松は一見無造作に、しかし正確に命を奪っていく。それは彼の冷徹な判断力とおそ松の動きを知り尽くしているからこそ出来る異常な芸当である。

地獄の釜を開けたかのような、底知れぬ暴力の嵐が吹き荒れる。

やがて3分もしない内に、動くものは二人を除いていなくなった。

 

 

 

朝から降り続けている土砂降りの雨は依然として止む気配はなく、その中を黒塗りのベンツが走っていく。

 

「なるほどな」

 

おそ松は右手に黒のハンカチを巻きつけながら言った。

 

「つまり、お前は暴力でなんとかなる時代は終わった、そう考えてるんだな」

 

チョロ松はフロントガラスの向こうに見える、土砂降りの街中を見つめて頷いた。

 

「うん。今まで半世紀以上、松野は暴力で全てを支配できていた。でもそれは、別の言い方をすると半世紀以上に渡って別の手段を見つけられなかったということだよ」

「これ以上ない最善手とは考えねぇのか?」

 

チョロ松は困ったような笑いを浮かべた。

 

「少なくとも、暴力が効きづらい手合いは出てきてるよ」

「…フラッグか」

「うん。豊富な資金とクスリ。それを使って彼らはいくらでも人とモノを集められる。今回の件も大した痛手にはなってないだろうね」

 

おそ松は頭の後ろで手を組んで、チョロ松と同じように曇天の街並みを眺めた。

 

「だから、俺たちも力だけじゃなく、金やら情報やらで上手く立ち回らねぇとダメだって思ったのか」

「そういうこと。…時代はどんどんと新しくなってる。何も変えない今のままじゃ、いずれファミリーは危険な状況に『取り囲まれる』、そう思ったんだ」

 

おそ松は盛大にわざとらしくため息をついた。

 

「だったらそう言えば良いのによ」

「どっかのお偉いさんが、しゃらくせぇとか殴って解決だ!とか言って耳を貸しそうになかったからさ」

 

またわざとらしく、舌打ちが聞こえた。

 

「…だから実績を、僕たちファミリーの新しい道を示そうと思ったんだけど…結局殺して解決になっちゃったよ」

 

チョロ松は少しだけ目を伏せて、言葉は段々と弱々しくなっていった。

 

「…こんの、自意識ライジングチョロシコスキーがよ!!」

 

喝破するような、激しく明るい声だった。

 

「ねぇ最近変な呼び方すればいいと思ってんじゃない?」

「るっせ。なぁにが新しい道を示そう、だ。何様だよテメェは!だから自意識ライジングなんだよ!」

 

おそ松の勢いにチョロ松は苦笑を浮かべるしかない。

 

「俺たちゃファミリーなんだからよ!一人じゃなくて、全員で探っていきゃ良いじゃねか!」

「…そうだね」

 

苦笑を浮かべ続けるチョロ松。

だが口には出さずとも、彼にはまた別の思いがあった。

チョロ松はおそ松の右手、エレベーターの中で渡したハンカチが巻かれた手を見やる。

おそ松は長男だ。そしてファミリーの若頭だ。そのせいで、今まで凄惨な修羅場を潜り抜けなければならなかった。もし、松野が暴力以外の道を見つけられれば、その分だけ荒事はなくなる。それはおそ松が戦い殺し傷つくことを減らすだろう。

今回の件も、チョロ松一人で事態を収集または全員を始末したとなれば、これからおそ松の負担は減るだろうと踏んだのだ。

チョロ松は、おそ松が背負うモノを少しでも減らすか肩代わりしたかった。

その一方で、先程行われたおそ松の殺し、その美しさに目を奪われたことを思い出す。異常性を覚悟して言うなれば、もっと見ていたかった。それてこれからもずっと、見ていたい。

相反する二つの思い。チョロ松にとってはどちらも捨てられない。そしてまたため息をつく。

 

「ほんっとため息ばっかだなお前は…」

 

人の気も知らないで、とチョロ松は恨めしく思った。

 

〈了〉




お読み頂きありがとうございます。
久方ぶりの投稿でした。
例によって勢いだけで書きましたが、良い暇潰しになりましたら幸いです。

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