「…どこに行くんだよ」
「ん?取り敢えず人里。2人はただの人間だろ?」
「ただも何も普通じゃない人間なんてほとんどいないんだが」
「まぁこの世界が特殊なだけさ。知ってる奴らの中に普通の人間は全然いないしな」
「そもそも人間な奴の方が少ないんじゃねぇの?」
「そうでもないがな、まぁそっちの世界にはいない妖怪とかは沢山いるけど」
「なぁ、それなんだが…」
そういえばまだ、『幻想郷』とやらについて詳しく聞いていない。
「なんだ、ここの話か?」
「よく分かるな、チビの癖して」
「…チビなのは関係ねぇだろ」
「うんまぁ関係ないですね」
「…まぁいいや、そんでここの話、か。
多少長くなるぞ?」
「少しでも情報を得たいから、じゃんじゃん話してくれ」
「私も…聞きたいです」
「ふむ、なら話すか。この楽園について」
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忘れられた者の最後の楽園
『幻想郷』
まぁ忘れられる、と言っても色々だが…
例えば、妖怪で言うならそちらの世界で誰からも知られていない、認知されていない…
そんな感じのヤツらがここに迷い込まれる。
勿論物も、言うなれば人間だって迷い込まれてくる。
「なるほどね…『忘れられた者』が訪れてくるというわけか…」
「そういうこと。人間に関しては死んだりすると来る奴もいるようだが…」
2人は少しアブノーマルなんだよな…
「?どういう事ですか?」
「さっき言ったとおり、人間は死んだり、人から忘れられたり…あぁ、あと紫の神隠しでも来たりするな…
まぁ来る方法はそれぞれだが、基本的にはこの三つのどれかだな…」
「今回もその、紫とやらからの神隠しじゃないのか?」
「…と言ってるが?さっきからこそこそ後ろをつけてるのは分かってるんだから早く姿現してこいつらの質問に答えてやれ」
「…?どこに話しかけて…」
途端、振り向いた所には空間がすっぱりと割れており、中から覗く目がこちらをじっと見ている。
「ひっ…!!」
「…こいつが紫って奴か!?」
「いいや、それはただの『スキマ』
本体はそん中にいる…いや、いねぇな…」
「何言って…」
「ユウゥゥゥ!!」
突如として真上から何者かが降ってきた。
勿論、文字通りに。
「は!?」
「ふぇっ!?」
俺と支那美は驚きの声を出し。
その後に地面に何かが叩きつけられた音がする。
「…結構な挨拶で。ほんと、どんな手を使ってくるかわかったもんじゃない」
「いいじゃな〜い。私達ふう「言っとくが夫婦では無いぞ」…む〜」
「ケホッケホッ…一体何が降ってきて…」
「なんか…凄い音がしたね…」
俺達が顔を上げるとそこには。
金髪の女性がユウと話していて、ユウは面倒くさそうに対応している。
「…取り敢えずこいつらに謝れ。普通に考えて、スキマ開けた瞬間に俺の上から降ってくるとか度の過ぎたドッキリ過ぎるわ。主に俺に」
「えーだってお触りしたかったし〜」
「場を考えろ。そして場を考えて来たのなら一回叩き直した方が良さそうだな」
「叩き直すって物騒ね〜
まぁ私はユウと一緒にいれるならそれで「はい、さらば」えっちょ、なんで頭掴んで投げる構えに入ってるの!?私野球ボールじゃないからそんな握り方してもナックルボールにはならな「グッバイ」なんでー!?」
「ふう、邪魔もんが消えたな…」
「…まさか、あの人が紫って人か?」
「…察しが良くて助かるよ」
………なんか、ユウも大変だな………
「それにしても…夫婦ってホントですか?」
「ホントじゃないね、うん」
「でも2人ともお似合いでしたよ」
「やめてくれ、育てたやつと夫婦になりたくない、しかも変態と」
「………育てた?」
「あ、言ってなかったか。あいつ育てたの、俺だよ」
ごめんちょっと頭痛くなってきた。
変な感じになってないかな…?多分ユウさんとゆかりんな筈だけど…