「…行くぞ」
「…あぁ」
俺らはその部屋の別扉から外を覗き、GOの指示を出す。
「この辺は見張りが少ないな…」
「まぁここは危険区域じゃないからな…もっと奥なんか大量の見張りがいるぞ」
危険区域に入ると見張りの数は数十倍に跳ね上がり異常なほどのトラップが仕掛けてあるため、影魔の研究室が近い事に安堵の息が漏れる。
「おいおい、安心してる暇はないだろ?」
「分かってるさ。結構近いから少し安心してただけ」
「ん?いつの間にマップ見てたのか?」
「この部屋の机見てみ?」
水原の目線の先にはランプのようなものが置いてある。
ランプは緑の点滅を起こしている。
「一応これでも昔は相棒ではあったからな…」
何かあった時用に自己改造したランプ。
影魔は確実に研究室に置くものがあるのでそれを探知する為の物である。
赤なら遠いところ、強いて言うなら危険区域の辺り。
青ならほどほどに、まぁこの大きな建物の真ん中らへん。まぁその辺も結構ヤバいんだけどな。
緑はすぐ近く、受付に近い所にある。
「なるほど、確かにすぐ近くだな」
と言ってもこの区域の元の場所から動いてないとも言えない。
だからとりあえず元々の研究室に行ってみるか。
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「ここか?」
「そうだな。ここであってる」
通路からは若干の死角となる所。
目立つのは嫌だとかほざいてこんな所に引きこもってたくせに装置もらうほどの有名人になってどんな気持ちだったのだろうか。
めっちゃ嫌そうな顔してそうだけど。
「では失礼して」
扉を開ける。
中は真っ白い研究室である。
所々にどでかい装置があるがこれもすべてあいつのものである。
「さてと、装置探すか」
「俺どういう形か知らんのだけど」
「テレビぐらいのサイズの装置だと思え」
「アッハイ」
実際そんな大きくはない。
大人1人でも普通に持てるぐらいの重さでもあるからこんな研究室ならすぐ見つかるはずである。
「…あれ?」
適当に探していると水原から声が聞こえた。
「どうした?見つかったか?」
「いや…これ…」
こいつの指差す床には機械の破片が点々と落ちていた。
そしてそれを辿ると、その機械がなんなのかが分かった。
「コスモス…」
無残にも手足が破壊され、胴体までもが大半なくなっている。
「…」
「…こいつ、ほんとにやばいやつだったのか?」
「…影魔の命令にずっと従うしかなかった人形だよ…」
俺が言うのはおかしい話ではあるが、コスモスは機械のくせに感情を持ち合わせていたんだ。
機械だろうが関係ない。
健気に従っていたのに、アイツはコスモスを捨てた。
俺はふつふつと怒りの感情が湧いてきた。
「…なぁ、こいつ直せないかな?」
「さぁな…ただ、あの校長の技術力なら直せるのかもな…」
沈黙。
「こいつも持ち帰るか」
「…言うと思ったよ」