残念イケメンと劣等生   作:ライトフォレスト

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お久しぶりです。
かなり短いです。
お付き合いいただければ…


20話 懐かしい

「いい加減機を治してちょうだいな」

 

 

「…(プイ)」

 

 

 梅雨を過ぎ、本格的に夏に入ろうとする朝、作ったような高い声が街の賑わいに混ざる。

 低温期を1度迎え、肌の露出を減ったことでジワジワと気温が高まるこの時期であっても半袖のYシャツでクールビズであったり半袖の学生服で歩く人の姿があまり見られなくなった。この季節に通気性が良く袖の長い服装で外を歩く姿を21世紀初期以前の人々が見れば顔をしかめるか、皆皮膚病でも患っているのかと首をかしげる事だろう。

 

 

 時の流れに添うように、隆と森崎が並んで通学路を歩いている。一方は呆れ顔で、もう一方はプイとそっぽを向いている。頭一つ以上の身長差がある2人だが、横に並ぶとその差が強調され、後ろから見れば拗ねた弟とそれをあやす兄にも見えなくはない。(本人達に言えば「拗ねてない!」「あら、お姉ちゃんでしょう?((^ ^))」と返ってくる事だろう)

 そんな凸凹コンビは通学前からずっとこのような調子で並行しており、何を話しかけてもそっぽを向かれ、顔が見える位置まで移動すれば逆の方向を向き、挙句両頬を掴んで顔を固定しても目を外らされたのだ。早朝の出来事を根に持っているのだろう。森崎が受けたのは、高さ5mから紐なしバンジーをやらされたようなものだ。CADを所持しないで参加していたため落下の恐怖は一入(ひとしお)だろう(実際は森崎が暴れたせいで、森崎を担いで家の屋根と屋根を飛んで移動している隆がうっかり手を滑らせてしまったのだが)。

 

 

「もう、いい加減許してちょうだいな」

 

 

「……」

 

 

「も〜、さっきから謝ってるじゃないのぅ!」

 

 

「(無視)」

 

 

「やぁねぇそんな態度とられたら私…」

 

 

 

 

 グワシッ

 

 

 

 

「!?」

 

 

「可愛がってあげたくなっちゃうじゃなぁい!」

 

 

「おいコラ!離せ!頭撫でるんじゃねぇ!」

 

 

 

 突然のホールドに森崎の悲鳴が上がる。歩道の真ん中で男が後ろから男を抱きしめる事態に周囲がどよめき、一部は興奮気に2人を見つめている。ワッシャワッシャ頭を撫でられている森崎は逃げようともがいているが単純な筋力と卓越した体捌きを前に(相手は後ろにいるが)逃げることが叶わない。

 

 

「弟の反抗期もこんな感じだったのよ、懐かしいわねぇ」

 

 

「誰が弟か!」

 

 

 ゴッ!ぱしぃ!

 

 

「…クソッ!っこの…おい!ガードするな!ってかこんだけ密着してんのにどうやっていなしてやがんだよ!」

 

 

 

 

 後ろから抱きつかれた際のセクハラ撃退術肘鉄を繰り出した森崎だったがセクハラ男(たかし)によって躱される。これぞまさに洗練された無駄のない無駄な動きである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…何あれ」

 

「な、仲がいいのはいいことですね…!////」

 

「いや、それはそうだが違うそうじゃねぇ」

 

 

「おはよう」

 

「おはようございます」

 

「おはよう達也くん、深雪」

 

「ところであれは何だ?」

 

 

 

「「さあ?」」

 

「な、仲が良いことはいいことだと思います!」

 

 

今日も今日とて騒がしい日々が始まるのであった。




今後も不定期更新になりますので、呆れた方はそっとお気にを外していただければ幸せになります。

てか1200文字も無いなんて過去最短じゃなかろうか


お疲れ様でした
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