そういえば隆の弟達3人の名前決めてなかった・・・どうしよう・・・
17/11/15 修正を加えました。
4月、桜は開花をすでに迎え、風に煽られれば流され散る。花見、夜桜見物と太鼓の日本の風物詩である
その美しさやはかなさは、見た者を魅了する。
『世の中に 絶えて桜の なかりせば 春の心は のどけからまし』
桜を詠った和歌の代表的なものの1つ。
「桜があるから人はその美しさに浮かれてしまう」
桜は日本において物事の始まりを告げるものである
―――――――――――――――――――――――――――――――
――――――国立魔法大学付属第一高校、入学式
開会2時間前――
私は人気のない第一高校の校舎を一人歩いていた。
当然よね。大体の生徒は今日、入学式の前までに会場である講堂に行けばいいのだから。
じゃあ私は何をしているのかといわれると、『特別推薦』の生徒として校長先生に呼ばれているわけで。
施設の廊下は、建物が建てられて年月がそこまで経ってないからから綺麗だ。でも中学校と違って敷地が広いから始めのうちは地図なしでは迷いそう。
そう思っているうちに校長室とタグの付いた扉があった。
扉の前に立ち、ボタンが止まっているか、髪は整っているか、探しだすとキリがないが、身だしなみを自分が納得いくまでの数秒チェックし、大きく息を吸ってその戸を叩く。
コンコン
中からハイと返事が返ってくる。
「特別推薦枠で合格した靏隆です。」
―――入り給え。返事の後に私は扉を開け、中に入って行く。
「やあ、よく来たね。」
中にいたのは老齢の男性。
柔和な笑みを浮かべてこちらを温かく迎える。
丁度校長室の窓からは春の光が差し込み、その表情がより一層まぶしく見える。その朗らかな陽気は隆の縮み上がった体をより一層熱をもたせていく。
隆はその優しい空気に馴染めず、緊張しっぱなしだった。
・
・
・
・
・
「それでは、失礼します」
「ああ、君の今後の活躍に期待しているよ。」
――バタン――――――
私は来た道を戻りながら時計を確認する。どうやら部屋に入ってから10分ほど経っていたようだ。結局なぜ呼ばれたのかというと、今年度から始まった『特別推薦』の生徒の為人を、そして単純に私に興味があって呼んだのだった。
「はぁ、怖い人だったらどうしようかと思っちゃったけど・・・」
私は腕時計を再度確認する。
時刻は入学式の開式1時間と45分ほど前。
「どうしようかしら・・・。」
隆は一人廊下を歩き続ける。
―――――――――――――――
司波達也は妹の深雪と別れた後、2時間もの空き時間をどう過ごすかと校内を歩き、見つけたベンチに腰を落ち着かせる。懐から型落ちの端末を取り出してお気に入りのサイトにアクセス、そのまま書物を漁る。
新入生の司波達也がどうして朝早くから学校にいるのか、それは妹のためだった。魔法師として天賦の才能を持つ我が妹のため、
そして、どこから知ったのか達也の入試の筆記の成績がトップなのに、
ちょうどその時、達也がやって来た道とは反対側から一人の男子生徒が歩いて来た。
その男子生徒の制服の胸には達也とは異なった紋章がデザインされていた。
『八枚の花弁』、達也の胸にはその紋章はない。
「(一科生か・・・入学式の準備の手伝いだろうか?)」
―――『一科生』、それは入学試験の合格者200名のうち総合成績で100位以内の生徒の事を指し、
魔法実技の授業において教師が直接指導に当たる。
そして残り100名の生徒は『二科生』と呼ばれ、魔法実技において教師が指導することなく、実習の時間は殆ど教室で自習になる。
どうしてその制度が導入されたのかといえば、単純に指導員が不足していたためである。国の予算で運営される学校であるがゆえに一定の成果を求められる。そのため教師の増員も難しい。学校側としては苦肉の策であるそれは、生徒たちにも確執の感情の芽生えにもつながっている。紋の有無で相手を見る生徒が急増し、紋付を“花”,紋無しを“雑草”と揶揄するようになった。
現在は差別発言として風紀委員の摘発対象になるものの、その感情は色濃く残っている。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
俺は横目でさっきの男子生徒がこちらに近づいていることを確認した。前髪をヘアピンで留め、身長は俺と同じくらいかそれ以上だろう。一目で見た印象はそんなもの。とりあえず、関わらないようにそっと視線を手元に戻した。
「すみません。よろしいですか?」
その声に顔を上げると、
「はい。俺でよければ・・・ですが」
達也は胸に無い校章を隠すこともなく返答をする。二科生である事に対する劣等感は持つが、無理に隠そうとするような卑屈さは達也は持ち合わせていなかった。
プライドの高いやつであれば俺が補欠だと知れば何処かへ消えてくれるだろう。だが、俺の返答に目の前にいる生徒は嬉しそうに笑う。
「良かった!時間が早すぎてなかなか人がいなくて・・・。あ、自己紹介が遅れました。私は新入生の靏隆と言います。」
新入生・・・俺と同じ。
それにしては顔は大人びている。が、どこか幼い雰囲気が漂ってくる。
達也は予想外の反応と同期であることに微かな驚きを感じる。
「俺は司波達也。新入生なら同期だな。」
「司波達也君か」
ふむふむ、と何度も頷いて俺を観察してくる。
正直、鬱陶しい。一年生でも差別意識は根強い。だからこの目の前の生徒がいつ手のひらを返すのだろうと内心鼻で笑った。
だが、
「・・・ねえ司波君、
"一科生"って何?」
それは俺も同じだったようだ。
取り立てた内容がないうちは、ここに大して何もかけないな・・・
では次回も頑張るぞい!
入学式は次回で終わります