残念イケメンと劣等生   作:ライトフォレスト

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少々の修正を加えました。
この前書きも例外なく書き換えました。
一度書き始めると止まらずに出さなきゃ・・・という強迫観念に駆られる今日此頃。
ここで発表!なんとUAが2000をいつの間にか超えていました!投稿まだ1週間2週間程でこれは・・・普通くらいなのでしょうかね?ですがこの駄文を見ていただけるということはとても光栄なことです。これからの励みになります。後、コメントの設定などがよくわかりませんが0にしたらきっと来るはず(チラチラ)。長々と書いてしまいましたが、それほど嬉しい出来事でしたので報告させていただきます。


というわけでどうぞ

17/11/21 多少の修正


7話 高校生活1日目 その②

教室に入って来たのは担任の先生ではなくカウンセリングの先生だった。全校生徒500人強に対してカウンセラーの先生が12人。

しかもひとクラスに2人も付くとはやはり国立の一流高校と言ったところだろうか。そもそもなぜカウンセラーの教師がひとクラス単位で付いているのかと言えば、心象状態が自己の魔法と関係してくるからだ。

 

魔法の実践での『事故』による精神的なショックで魔法が使えなくなる。それを防ぐためのカウンセリング制度といったところだ。

 

現代の一般的な魔法はサイオンをCADに流し込み発動するのであるが、その発動の核となるのは魔法師の才能のある人間が持つ演算領域、魔法演算領域。

魔法発動座標、継続時間、効果終了条件を状況に応じて変数としてCADの起動式やお札のような古式魔法の補助道具、詠唱などと同時にこの魔法演算領域に入力し、魔法式として出力、事象改変を始める。無意識下にあるこの魔法演算領域が無ければ魔法師として何も始まらない。そして精神的なショックによって魔法が使えなくなるのはある程度納得がいくーーー。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

カウンセラーの自己紹介や各生徒の席に備え付けられた情報端末での登校のガイダンス及び履修登録をした。隆は登校後自分の席について即座に打ち込みを終わらせていたから、全員が打ち込みを終えるまで暇を持て余した。一応履修登録が終わった生徒はガイダンス開始前に退室しても良いと言われていたが隆はしなかった。

ーーーと言うより、退室したところでやる事がないのに代わりがなかった。

 

とりあえず暇つぶしに、と達也の指導通りにスクリーン型端末を操作して色々と電子書籍を漁る。が、あるのは辞書とガイダンスだけである。

 

 

ガイダンスを見返したところでなぁ・・・。

隆は横にかけたバッグを漁りだした。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

全員が履修登録を終えて自由行動になった。

今日と明日は上級生の授業に見学をしても良いと言う事で此処の生徒は半数以上が教室を離れている。

隆以外のA組の教室に残っているのは新入生総代を務めた可憐な美少女、司波深雪(私はこの子は入学式で仲良くなった達也くんの身内の子だと予想している。)と取り巻きの生徒数人。そこにはほのかと雫の姿もーー

その中心にいる深雪さんは周囲の子達との会話を一区切りつけて、隆の方へと歩み寄って来た。・・・小判鮫も付いて来ているようだけど(三井さんと雫さんもいる)。とりあえず気づいてないふりをして暇つぶしで読んでいた()を再び読み始める。彼女が私の真横に付いたところでさも今気がついたように近づいた女子生徒を見上げる。

 

「あの、少々よろしいでしょうか?」

 

「はい、何でしょう。」

隆に話しかけて来た美少女は目が合うと軽く会釈をする。綺麗な動きね・・・なんて感嘆の声を心であげながらも隆は少女に対して微笑み返すことで答える。

お辞儀する彼女の後ろでは黄色い声が囁かれたり、少々鼻持ちならないような表情の男子生徒がこちらをじっとりと見つめていた。

・・・顔は良いけどちょっと細いなぁ、あっちは頭を撫でるのにちょうど良さそうな高さしてるし髪もツンツンしてて触り心地良さそうーー

 

って睨んでる相手値踏みしてどうする。

 

「私、司波深雪と言います。これから皆さんと施設を回ろうと思っているのですが、ご一緒に如何でしょうか?」

 

司波深雪さん、総代の子、綺麗、頭いい、答辞も隆の中で好印象。礼儀も正しい、まさに完璧を形にした様な子。隆の目にはそう映った。

「ご丁寧にどうもありがとう。私は靏隆です。」

この時、深雪は目を少し細める。

 

「靏隆さん・・・存じております。『特別推薦』で入学なさって、試験の内容も好成績だったとか。」

 

『特別推薦』ーーーーー

深雪の発した言葉に周囲(主に深雪の背後)が先ほどとは違ったざわめきが起こる。魔法師としての才能はあるが金銭的余裕のない生徒を国の援助で魔法科高校に通わせる制度。一般的にはそう浸透している。

しかし、それは逆に国の税金を使って生徒を通わせるため人数的にも限られてくる。

 

ましてやこの徹底的な実力主義の世界。

そうして厳選された者を無条件で慕うものが現れる。"すごい人"、"一生手の届かない雲の上の人"。そう呼ばれる、思われるのは隆はあまり好きではない。(イケメンに慕われるのはやぶさかではないが)

 

「あれ?この学校でそのことはほとんど話したことがないんだけどな。」

と首を傾げる。思い返してもこの事を話したのは生徒会長だけのはず。

 

はず・・・

 

 

七草『あなたたち今先生方の間では話題沸騰なのよ。』

 

あーーー

 

 

 

「・・・あの、先ほどの返事の方は」

記憶を辿っている隆は気付かなかったが深雪が誘いの言葉を掛けてから少し時間が経っていた。隆は会話中だったのを思い出し、姿勢を正して言葉をを返す。

 

「ああ、すいません。折角のお誘いだけどお断りするよ。実は図書館で少し調べ物があるから。」

嘘ーーーではないが、小判鮫(雫さんと光井さん除く)の質問責めに遭いたく無い。だって見たところ特別推薦の単語を聞いて目の色を変えている生徒が何人かいるし。多少嫌な顔されてもここは断っておこう。実際後ろの男子のうち何人かから向けられる視線が厳しくなっている。

 

「そうですか。残念ですが仕方ありませんね。」

 

「すみません。ホント折角誘っていただいたのに・・・」

 

「いえいえ、それでは失礼します。」

深雪は最初と同様に丁寧なお辞儀をして隆の元を離れる。そしてそのまま生徒の輪(司波深雪を勝手に褒め称える会)に戻っていく。隆も自分のIDカードをポケットにしまっていつも通りの淡いピンクの手提げを持って席から腰を持ち上げる。

 

「ーーーあ、そうだ。司波さんはこの学校に身内いる?超絶イケメンの」

 

「ーーはい。兄がいますが」

その言葉を聞いてか深雪の背中が一瞬硬直し、頰を少し染めて答える。だが突然の質問に戸惑っている。

 

「そうかい。なら良かった。お兄さんによろしく」

 

隆もその言葉を確認すると微笑みかえして扉に向かって歩き出す。深雪は首を傾けてそれを見送る。

 

 

 

兄か・・・双子かな?それにしてもーーーー世に言うブラコンね。超絶イケメンに反応してたし。二人で登校してるのかな。顔が似てな無いから二卵性?それにしても兄弟で綺麗な顔だなぁーーー

 

「あまり調子にのるなよ。」

 

ーーーあ?

 

そう発したのは扉の横に立っていた背の低い男子生徒。私が扉を抜けるタイミングで小声でご挨拶をしてきたのだ。

 

「・・・」

答える事なく歩きだす。その足音は冷たく廊下に響くのだった。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「なーんなんだろあれ」

教室を出た隆はその後、宣言通り図書館で本を漁り、めぼしい本を探したり読んだ。そして12時になって食堂が空いたとのことでそちらへ向かっていたのだった。

そして彼の頭の中には教室を出る直前のあの男子生徒が気になっていた(春が来たというわけでは無い)。

 

(大方誘いを断ったことが気に食わなかったのだろう。私が特別推薦で入学したことを聞いてから視線が何かおかしかったもの)

 

そして食堂についた。

やはり全校生徒の半分以上は利用するから施設は広い。テーブルも数種類あって一緒に食べる人数によって使い分けられる。

そしてメニューは結構多い。開いて多少時間が経っているものの結構な賑わい。隆含む新入生がものの試しと、大半がここに集まっている。

当然、隆が入学式に出会った司波達也も、その妹の司波深雪も。

・・・観察してみると一科生と二科生で注文するカウンターの並ぶ場所を分けてる様に見える・・・けど多分違う。一科生が並ぶ中に二科生の腕章がチラホラ見えるからだ。

 

 

 

ーー最も差別意識が強いのは、差別を受けている者である。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

注文の料理ーーサバ煮込み定食ーーをトレーに乗せて隆は席を探して歩き出す。とりあえず1人だからカウンター席が迷惑にならないだろうと、手頃な場所を見渡す。

すると隆にとって耳障りな単語が彼の耳に入る。

そちらを振り向くと、司波達也含む二科生と司波深雪と小判鮫ども(光井さんと雫はry)が言い争っていた。

立場をわきまえろーとか、兄妹の時間をーと聞こえるから(達也君も司波さんも会話に参加していない)そういうことだろう。

そのまま様子を伺っていると達也が立ち上がり、一緒にいた男子生徒とトレーを持ってどこかに言ってしまった。

その後司波さんもそれを確認すると翻ってその逆方向へと歩き出す。小判鮫(光井さんとほのかさんはry)はどこか不満げだったが。

 

 

 

「チッ・・・。」

 

その後手頃な席を見つけて食事を済ませる。胸糞悪い場面を見てか、もともと隆の舌が肥えていたのか定かでは無いが食べた料理はあまり美味しいとは思えなかった。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

午後は流石に今後自分たちも行うであろう魔法の実技の授業が気になったので見に行った。

時間的に近い授業は・・・射撃場における遠隔操作魔法。射撃場への地図を端末で確認すると、バッグから本を取り出してゆっくりと歩き出した。

 

 

ーーーー射撃場

春を迎えた昼の空は雲を多少纏いながら少し近い太陽で地面を照らしていた。だがそれにもかかわらず、この時期はまだ少し冷えを感じる。

授業見学の時間には10分ほど早く着いてしまった隆は公開されるまで射撃場前のちょっとした日陰でで本を読んでいた。この時代は電子書籍が一般であるが彼が読んでいるのは紙の本。しかも多少年季の入ったものである。

 

 

「ーー珍しいな。この時代に実物の本を読んでいるなんて。」

 

 

読むことに夢中になっていた隆の傾けた頭に響く聞いたことのある男性の声。

頭を持ち上げると、司波達也がそこに立っていた。その後ろには3人ほどの生徒。

 

眼鏡で胸が無意識に主張している女子生徒、気の強そうな小柄で綺麗な赤い髪をした美少女。そして朝、階段でぶつかった体格も身長も大きい体育会系の男子生徒。彼の妹の司波さんと一緒にいた(勝手に着いてきている)生徒たちとは違った仲の良い雰囲気を漂わせる(かと言って深雪グループが仲が悪く見えるわけではない)。

 

だが、先ほどの一件もあってか、後ろの生徒達は私に訝しげな視線を向けてくる。無理もない、隆も同じ状況に合えばこの制服の生徒を疑わしく見るだろう。

 

「やあ達也君、昨日ぶり。これ?これは餞別で貰ったんだよね。めでたいからって」

 

「そうか、。だがそれにしてはタイトルが()()()()の本を贈るなんて珍しいな。」

隆の本をちらりと見た達也は感慨深くそう口にした。その言葉に隆も少し驚きを見せる。

 

「おお!よくわかったね。ちなみにタイトルはわかるかい?」

 

「いや、文字羅列がそんな感じだったから物は試しといってみたが当たるとはな。」

 

「そっかー。これはね『赤毛の少女 アン』っていう小説のドイツ語訳版だよ。『外国語を覚えるならこう言ったものから始めるのが良い』ってくれた人が言ってた。まあ原作の日本語訳版は既に読んだことあるから話の内容は大体知ってるんだけどね。そういえば達也君も見学?」

テンションだだ上がりの隆。どうやら気の許せる生徒の前ではある程度素が現れるようだ。

 

「あぁ。この授業で『エルフィン・スナイパー』と呼ばれている七草会長が実習をするからな。」

 

「『エルフィン・スナイパー』?生徒会長ってそんなに有名人?」

 

隆は無知である。

魔法の理論や工学といった勉強を始めたのは半年前、それまでは魔法とは5()()()()無関係であったから業界用語のようなものにはあまり詳しくない。

毎年、九校戦と呼ばれる大会がテレビでもLIVEされていたが7月中旬は隆は水泳の大会に出る弟に付きっ切りでサポートもといコーチをしていたため昼間にある試合には全く縁がなかった。

 

「ああ、生徒会長は九校戦で抜群の遠隔魔法による射的精度をもって出場種目を2年連続で優勝している。『エルフィン・スナイパー」も競技中の姿からつけられたそうだ。」

 

非公式だがーーー

 

「あの〜」

そこで控えめな声が眼鏡をかけた少女から片手と共に上がる。この時代には珍しい眼鏡使用者。現代ではコンタクトレンズや矯正が主流であり、相当なこだわりのある人間や視覚に障害と呼ばれるものがある人間がつける程度で、とてもマイノリティな存在となっている。

 

「はい、なんでしょうか」

隆はその女子生徒が上がり気味の表情をしているので、できるだけ物腰柔らかく返答した。

 

「え、え〜っと・・・その・・・ええぇっと・・「そろそろ私たちも仲間に入れて欲しいんだけど〜」」

そう言ったのは眼鏡女子の隣に立った小柄な美少女。片目を瞑り、悪戯な顔をこちらに向ける。そして彼女の言葉に続くように眼鏡女子も頷く。

 

「そうだぜ。良い加減会話に混ぜてくれよ」

最後に体格、身長共に大きい(俗にガタイがいい)男子生徒が不満げな顔を浮かべて達也と隆を見た。

 

「あはは、ごめんよ。いつ紹介してくれるのか待ってたんだけど(チラ)」

 

「俺のせいか。」

達也は少し不満げな視線をチラ見する隆に向ける。

 

「冗談だって。ゴホン、私の名mーーー開いたようだ。先の入ってしまおう。せっかく一番乗りだから前で見よう。」

 

各々の返事の後に歩き出す。

開放時刻になりいつの間にか集まっていた生徒達はその中に入っていく、隆も自己紹介を中断して達也達4人を先導して射撃場に入っていく。早くからいたので最前列で観れた。そこで各々の自己紹介を進めていく。

 

4人ともE組で、

眼鏡をかけた豊満女子は柴田 美月

小柄で赤い髪の少女は千葉 エリカ

体格が良い体育会系の男子生徒は西城 レオンハルト

 

そしてA組の鶴 隆

 

 

隆の言ったように最前列で実技を見ることができた。だが、この5人のすぐ後ろにはエンブレム付き(一科生)。他の二科生は一科生に遠慮して後ろの方にいる。二科生をウィード、一科生をブルームと呼ぶような多少の生徒に睨まれ、陰口を叩かれる。特に達也、それと同じクラスの3人は悪目立ちをした。その4人は知らん顔でいた(レオは多少眉を顰めていたが)のだが、1人花の校章を胸に抱いた男子生徒は忌々しそうに溜息をつく。その時、空の見える射撃場に陰がさした。

 

 

「そろそろ限界かもーーー。」

 

光を黒く反射する髪留めをした青年のその言葉を聞き取ったのは隣にいる達也だけだった。




ここも書き換え。
ここには何を書き込めばいいのか迷います。
当話の裏事情や見えない心情をちょい書きするとかどうでしょうか?
それではまた会いましょう。
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