フロムソフトウェアさんの事でかなり適当書いてるので、フロムファンの方やそういう事に不満を感じる方はブラウザバックを推奨します。
内容はたぶんタイトル通りになってるはず。
要するに茅場昌彦がフロムに就職してデスゲーム作ったらきっと茅場の想定を超えて難易度がおかしくなると妄想して書きました。
転生したら若干未来で、十三歳になった年にナーヴギアなるものが発売された。
五歳くらいに色々調べてヤバゲな単語がヒットしなかったから安心してたらこれだよ。今となってはうろ覚えだけど、黒いのが俺TUEEEEしてヒロインがキャー素敵ーってなる物語だったはずだ。
ポンポン人が死んだはずだけれども、SAOとかいうデスゲームに近付かなければ何とかなると、その時はそう考えていたんだ。実際、数千人死ぬようなゲームに近付きさえしなければ、色々と技術の発達したこの世界は便利な物が多くある。
そんな風に斜に構えていたのが悪かったのだろうか。
「なんで俺はSAOに思いっきり参戦してるんですかね」
「どしたのクー兄、変な物でも食べた?」
「強いて言うならお前の持参した弁当を食べたな」
まあ、元凶は分かりきってる。人の事を覗きこんで不思議そうな面をしているこいつのせいだ。
やってるオンラインゲームの難易度が鬼畜過ぎて無理とか言って、わざわざ俺の分のソフトまで(限定生産で一人の購入数が一つに制限されてたはずだが)用意して準備万端で頼み込んできたのだ。
SAOに関わらなければ安全とか慢心していた俺は、この純真そうな顔をしてる従妹がSAOのβテスターやっていて、しかもソフトをどうやってか二つ用意して俺を巻き込むなんて考えずにナーヴギアを被り、デスゲームにダイブしてしまった訳だ。
間抜けなのは自分が良く分かってるからそこは言わないでくれると嬉しい。ついでにすぐ気付けばログアウトして逃げれたというのに、茅場による強制招集イベントが発生するまでSAOだと気付かず街中をのんびり探索していた事にも目を瞑ってくれるととても助かります。
OPとかでわかったはず? OPとかチュートリアルはロクに聞かずにスキップする主義なんだ。OPはともかくチュートリアルなんて無かった気がするけど。
自業自得が過ぎる気もするけれど、目下の問題は中空に浮いて話し始めた茅場改めゲーム内ネーム、ヒーなんたらをどうやって殺すかだ。確か、こいつ殺せばクリアだったはずだが、GMが自分のゲーム内で殺されるなんて間抜けを晒すとか一体何がどうなればそうなるのかという話だ。
俺だったら常時無敵のチートコードを使って不死状態を保つだろう。てか、普通はそうするはずだ。
「こんな俺と同じくらい間抜けな奴に殺されそうになってるとか本気で不本意なんだが」
『さて、君達が解放される条件だが、全階層のクリア、と本来ならばそう言いたいところではあったのだが、もう一つ、君たちを解放する条件を設定してある』
「ん? そんなんあったか?」
「デスゲームと言えばクリアか死か、が基本だもんね。まあ、それだとこのゲームじゃ九割九分九厘死んじゃうから仕方ないか」
「この人数いてそれはさすがに死に過ぎだろ」
原作では少なくとも四桁以上生き残ってたはずだ。つまりそれくらいの生存率はある訳で、何故追加でクリア条件を設定するのかが理解できない。
デスゲームなんてものをする側からすれば、クリアできずに永住エンドか皆殺しエンドが最も都合が良いはずだ。
「だってSAOだし」
「それはどういう……」
『私個人としてはこのような妥協は非常に不本意ではあるのだが、規模はともかく、私が所属している会社の優秀な社員達の手によって調整が重ねられた結果、一度も死なずにクリアする事は限りなく不可能に近い偉業となってしまっている。私としても君達がただ無為に死んでいくことは望みではない。それ故の措置であると理解してもらえればいい』
「死に覚えゲーでデスゲームってアホだろ。絶対アホだろ、こいつ」
『もう一つの条件はクリアに比べれば非常に簡単だ。二十五層より後、階層ボスのラストアタックを取った者にこちらで用意したモンスターと一対一の勝負を行ってもらい、勝利したならばゲームクリアとして扱うというものだ。挑戦権を得た者には、是非とも積極的な挑戦をしてもらえる事を期待する』
つまり、二十五層以降はボス討伐メンバーの中でも可能な限り強い者にラストアタックを譲れるように調整した上でしかも負ければ強者が一人減るというギャンブルに挑め、と。
むしろ難易度上がってね?
周囲では普通にクリアするよりずっと楽とか言ってるけど、むしろ罠としか思えないんだが。解放っていう巨大なエサ吊り下げて当たりの入ってないクジに挑戦させるようなものじゃないか。
『最後になるが、このゲームはこれまで我が社で開発してきたゲーム史上最高の出来であり、そして最悪の怪物である事を告げておこう。では、どうかこの現実以上の難行をクリアできる者が現れる事を祈っている』
「現実以上の難行ってなんだよ。殺す気満々じゃねぇか。殺意高過ぎるだろ」
「でも、クー兄そういうの好きでしょ?」
確かに好きだがデスゲームで死に覚えゲーを要求するほど訓練されたドMではない。というか、こいつはこの状況で死ぬほど難しくしたけど頑張ってとか言われて俺が喜ぶと思ってるのか。
周り見てみろ。頭抱えたり絶望して目が死んでる奴ばっかりじゃねぇか。
「難易度フロムはそういうものって分かって買うからいいんだよ。ダクソを難易度最大で一回でも死んだら終了とかやってみろ。クリアに一体何年かかるか分からないからな。そもそも、あれもフロムだからこそ許されてる訳で、他がやってもただのクソゲーだぞ」
「じゃあSAOはクソゲーじゃないね。開発フロムだし」
「は?」
今こいつなんて言った。SAOを開発したのがフロムだとか言ったか?
「あれ、知らなかったの? 部屋にあんなにいっぱいフロムのゲーム並べてるから、SAOに誘ったら喜ぶと思って誘ったんだけど」
「待て。つまり、SAOは茅場昌彦が考案したのをフロムが開発したとでも言うのか? あの、初見殺し大好きで殺意MAXなフロムがSAOを手掛けたと」
「だからそう言ってるじゃん。クー兄の事だから全部チェック済みだと思ってたんだけど、もしかして、SAOについて何も知らなかったりするの?」
「多少は知ってるが、フロム製って聞いた時点で全部ぶん投げるべきだな。クエストの中身すら疑う事前提のゲームで事前情報なんて信じられるか。むしろ信じたら死ぬまであり得るぞ」
SAOの原作だと主人公がデスゲームという事を考えれば無謀にも思えるスタートダッシュをしていたが、メイドインフロムと聞いた時点で真似する気は失せた。主人公はレベル差を無視できるだけの実力と才能があるんだろうが、俺は平凡な一般人なんだ。初見の雑魚にあっさりやられると断言できる。
そして、それはデスゲームになったというのにのんきな顔してる従妹も同じだ。むしろ、ゲームは好きだが俺よりも下手な部類に入る。ボス戦に連れて行きでもしたら即座に死ぬだろう。
「じゃあ、この街で誰かがクリアするまで待つ?」
「いや、すぐに動く。俺がクリアするなんてうぬぼれた事は言うつもりはないが、最低限自衛ができる程度には鍛えておきたい。というか、レベル上げて強くならないと死ぬ気しかしない。レベル上げても雑魚に蹂躙されるのがフロムだからな」
「そだねー。βの時に私も散々な目に遭ったし、レベル上げはしたいかな。あの時は勝てなくて勝てなくてこの街から出られなかったくらいだし」
「従妹が想定以上のお荷物だった件」
「酷いなぁ。テスト終了前には一対一なら倒せるようになったんだからね」
普通に考えればスライム程度の雑魚しか出ないような場所でそんなに死にまくったのにこのゲームを続けようと思った精神が謎だ。
まあ、フロムだし、普通スライム一匹のところを十匹くらい出してきてもおかしくはないが。
「二人で行けば様子見くらいできるだろうし、しばらくは他のプレイヤーもこの周辺にいるだろうし、安全にレベル上げができるだろ。むしろモンスターの枯渇を心配する事になるかもな」
「だといいね~」
「今以上に安全なタイミングなんて無いだろうし、街を探索して出遅れてるからな。その分穴場くさい店も見つけられたが、遅れは取り戻しておきたい」
「じゃあ、早速レッツゴーゴー!」
無駄に元気な従妹に促され、外へ出る門に向かって歩き出す。陰気な空間から脱したせいか、それとも陽気な従妹のせいか、若干の不安と期待を抱いて、腰の剣に触れてこれからの冒険を想像して小さく笑みを浮かべる。
この時の俺は、門の外が危険地帯で実は中央広場にある教会地下のダンジョンを通って離れた村まで行くことが正規ルートと知らずにさっそく死にかける未来も、その事実を知った時には戦う気概のある奴は全員先へ進んだ後で、たった二人で後を追う事になるという悲しい未来が訪れる事も知らなかった。
事前に情報を集まる重要性を深く痛感させられた俺だったが、果たして生きて現実に帰れるのか、そして、まだ未来のある従妹を守れるのか。それはきっと、神だけが知る事だろう。