蟻兜side
霊夢「紫ーッ!!出て来なさい、ゆーかーりーッ!!」
俺との話が終わってから、なぜかさっきから霊夢は紫の名を叫びながら神社中を歩き回っている。
蟻兜「紫...確かさっき俺が死にそうな時に目の前に突然現れた奴のここか?」
霊夢「ふーん、もう紫とは面識はあるのね。それにしても紫のやつ遅いわね。いつも呼んで時には、かってに出てくるのに。」
さっきから、ずっと叫び続けていたから霊夢の喉がちょっとだけ枯れていた。
紫「こんにちは。あら、よかったあまり自信がなかったけどうまく妖怪になってるじゃない。」
俺がすこしボーっとしていると、何もない場所から突然俺の後ろに紫が気配もなく現れた。
蟻兜「うおッ!ちょッ、ビックリした!お前いつの間に俺の背後に!?」
いきなりの不意な登場で、本気で俺はビビった。紫はそんな俺を見て、紫はクスクスと笑っている。
霊夢「遅いじゃない紫、予定を立てたあなたが時間に遅れてどうするのよ。」
紫「あら、ごめんなさい。思ってたよりちょっとだけ捕まえるのが手こずっちゃってね。...藍、連れて来なさい。」
紫が指を鳴らすと、両端に赤いリボンの付いた気味の悪い不気味な空間の裂け目が俺達の前に現れた。
その中から金髪の特徴的な帽子をかぶった女性と、縄で縛られた俺と同じ年ぐらいの気絶した尻尾の生えた茶髪の男性が金髪の女性に引きずられて来た。
藍「紫様、この山猿を連れて来ました。」
紫「ご苦労様、もう下がっていいわよ。」
藍という女性は、紫や霊夢にお辞儀して裂け目の中に入り消えていった。
蟻兜「おい、なんだあの気持ち悪い裂け目は?なんで、あの中から女と男が出てくんだよ。」
紫「また後で、説明してあげるわ。そんなことより、ほらこれを着なさい。そんな汚い服じゃいけないわ。」
蟻兜「...お、おう。」
俺は、紫に言われるがままその辺の木の影に隠れ、彼女に渡された服を着た。
何かと普通な白いTシャツと黒色のジーパン、たぶんこれ間違いなく適当に持ってきたヤツだ。
蟻兜「...着替えたぞ。」
紫「あらまぁ、以外と似合ってるわよ。」
霊夢「...くふッ!ふふふ...」
二人ともやはり俺目線を合わせようとすると、笑うのを凄く我慢しながら目線を逸らしてくる。これはこれで、かなり傷付く。
紫「フフ、じゃあそろそろ起きなさい。」
いきなり紫は、容赦なく何度も茶髪の男性に蹴りを放った。
茶髪の男性「ゴホッ!、グフッ!?」
容赦のない紫の蹴りで、文字どおり叩き起こされた茶髪の男性は自分が縄で縛られていることに気ずいた。
力ずくで縄を千切ろうとするが、縄が頑丈すぎるので切ることができなかった。
茶髪の男性「なんだこれ、おいコラ紫!いきなりこの俺を縛るとは、なんの真似だコノヤロー!」
紫「単刀直入に言うは、あなたにその子の面倒を見てもらうわ。ちゃんと仲良くするのよ。」
蟻兜「ん?」
茶髪の男性「は?」
茶髪の男性「...なんでこの俺が、そんな面倒な事をしなきゃならないんだよ。」
紫「あなた、外の事が知りたいって私に頭を下げた事があったでしょ。ほら、その子に外の事を聞けばいいじゃない。」
紫「じゃあ、お互いに自己紹介でもしなさい。」
いきなりの紫の意味不明な発言ですこしの間、俺とその隣にいる茶髪の男性は何も考えず固まってしまった。
茶髪の男性「お...おい、紫。お前、何考えt「いいから、自己紹介しなさい。」
我に帰った茶髪の男性がまだしゃべっているのにも関わらず、無理矢理言葉を重ねてくる紫。その「早くしないと殺すぞ」みたいな雰囲気と殺気立った眼力に、仕方なくお互い自己紹介し始めた。
猿己「俺の名は猿己だ。茄羅 猿己(なら えんき)、兎に角お互い、仲良くしようぜ。」
蟻兜「お、おう。俺は黒野 蟻兜、とりあえずよろしく。」
どうも、赭月です。いやぁ~何と言うか、グダグタでしたね。本当に申し訳ない。
たぶん次回とかも、この調子でグダグタするかと思いますが。どうか、温かい目で見ていただいたら嬉しいです。
あと、このすこし遅い更新ペースをどうにかしたいですね。
次回、「三つの質問と一つの質問」